嗚呼、残酷なシャケ生よ。   作:ノリと勢い

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約1年越しの更新。



前話のその後、何があったのか。











クマサン商会はクリーンな会社です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ぐっ…………ぅあ………あ…ぁ"…』

 

 

 

 

 

 

 

 痛い…………

 

 

 

 

 

 

 痛い……!痛い、痛い…痛"い"……!!

 

 

 

 痛い痛い痛い痛い痛い痛い"ぃ"ぃ"……っ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

い"た"い"っ

 

   っ……………………ぃ…ぁ…?」

 

 

 

 

 

 黒い面に、アクセントの橙色が入ったデザイン。

 ………奇妙な様で不気味な程安心する色が目に入る。

 

 ………本当に、不気味で、不思議な程。

 

 

 

 っ…

 

 

 

「……………いた、く…ない?」

 

 

 

 

 

 そういえば、私は、なんで。

 どうしてさっきまで痛かったんだろ?

 

 体を動かそうとすると、襲ってくるのは異常な嫌悪感とじっとりとした不快感。

 …汗、だろうか。

 

 

 

「…っ…………!!」

 

 

 

 ……いたい。

 

 

 視線を少しずらしてみれば、見えるのは包帯に巻かれた自分の体。腕、足。至るところが白く染まっている。

 複数だけある包帯の外れている場所には、それぞれ管が刺さっている。

 

 

 ………うで、が。

 腕が。え?私の。私の腕。腕。

 

 

 腕が。

 

 

 

「無い。」

 

 

 

 

 

 どうして?

 

「どうっ…、は」私の腕は?

「ない…ない、ない、無い、無い無い……!!」

 あるべき所にある筈の、私の腕。

 足も無い………!!!!なんでっ…!なんで…!!

 

 

 

「無いっ…無いっ…………!!!!!!!」

 

 

 なんでっ?なん…、嘘。絶対嘘。

 そうじゃないとおかしい。夢?おかしい。

 無い。なんでないの。わたしの。

 夢だ。夢だ。これは夢だ。

 

 

「ひぃ…あ……ああ…あぁぁあぁ"ぁ"ぁ"…!!!」

 

 

 痛い。痛い訳が無い。私の腕はあったんだ。

 あるんだ…………ある筈なんだ。

 

 

 体に刺さった管を引き抜く。痛い。

 無理やり体を動かす。痛い。

 ベッドから這い出ようとし落ちる。痛い。

 

 

 どうして、痛いの。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〘……………随分と荒れているね。〙

 

「っ………!?!??!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 …クマの、木彫り。

 見慣れた姿だ。

 

 

 

 

「………ぁ、……………クマ、サン。」

 

〘……落ち着いたかい?〙

 

 

 

 落ち着く、わけがない。

 こいつが。こいつのせいで。

 

 

「クマぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"!!!!!!」

 

 

〘そんな形相で詰めても無駄だ。通信機に怒鳴っても何も解決しない。だから、とりあえず話を聞いてほしい。〙

 

「どの口がっ………!!!!!!」

 

〘私にとっても想定外だったんだ。とても悲しく思っているよ。〙

 

「っ…………!」

 

 

 

 全てを下に見ているかのような態度。

 なぜか、背筋が冷える。その通信機の向こうはどんな顔で、どんな姿で、どんな目で話しているのだろう。

 

 

 ………無い筈の手から、力が抜けていく。

 

 

 

 

〘君の腕と足はシャケの唾液に侵食されかけていたから、別の部屋で培養しなおしているよ。3日後には治る筈だ。〙

 

 

 

 

 ……良かった。

 

 ………良かっ、た。

 

 

 ……さっきの私は少し、焦っていたらしい。

 焦りは駄目だ。田舎のお婆ちゃんも言っていた。

 

 

 

 

 信じたくない出来事が、何個も起きてる。

 

 

 

 

 

 

 …でも、もっと大事な事があるんです、クマ野郎。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………………私の。」

 

 

〘うん。〙

 

 

「私の友達が、3人とも、死んだんです。」

 

 

〘そうだね。〙

 

 

「死んだんですよ?」

 

 

〘ああ。とても悲しいと〙「違うでしょ…」

 

 

〘………………なにかな。〙

 

 

 

 

 

 

「人が死んだんです。人が、3人も死んだんですよ。」

 

 

〘だから、どうしたんだい?契約書に死の危険性についても書いてあったと思うんだけどね。〙

 

 

「っ………本当に死ぬなんて、思わなかったんです。」

 

 

〘契約書に嘘を書く訳が無いだろう?本当に悲しく思っているよ。…………こちらとしても今回の事態は異常だったもので驚愕しているよ。なんと言ったって……

シャケの気が立っていたからね。〙

 

 

「気が、立っていた?」

 

 

〘そうだとも。みならいでも十二分に生存できる海域の筈が、辺りのセーフティラインを越して約5倍のシャケの群れが移動してきた。君が助かって本当に良かったよ。〙

 

 

「…………そう…です、か。そう…………」

 

 

〘…………ゆっくり休むと良い。君は私よりも、もっと…もっと、つらい思いをしているだろうからね。〙

 

 

 

 

 

 

「………っ………う……ぅ、あ………」

 

 

 

 クマ、さん………っ………ッ…!!!!!

 

 

 

「ぁ、は、………ははぁ…………!!」

 

 

 

 クマサンっ………!!!!!

 

 

 

「あ…ぁあ"、は…い"…あ"ぁ"…!!」

 

 

 

 クマサンっっ…!!!!!!!

 

 

 

 

 

 

つ…!ぁ"あ"ぁ"ぁ"ぁ"あぁぁぁ"………!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〘………職員を呼ぼう。その足と腕ではベッドへ戻る事も困難だろう。それと…今回の件は色々と私も知りたい事がある。思い出したくないなら大丈夫だけど、なんとか持ち直せて落ち着いたら……………

………………聞きたいことがあるんだ。〙

 

 

 

 

 

 

 

「…………は、い"、………くま"、さぁ"ん……!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 







欠損は義務教育。


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正直、このシャケに転生してみたいと思う?

  • イグザクトリー(その通りでございます)
  • ンンンンンヌォッッット(ねっとり)
  • どっちでもええやんかぁ!!!!(迫真)
  • ふふ……その…下品なんですが…ぼっ喜(殴
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