オールマイトは一人、キッチンに向かい合っていた。
そばには大量の食材があり自炊するのは分かるが、何故かそばには漫画がいくつか置かれていて正直に言うと混沌としていた。
「マンガ飯⋯⋯マンガに出てくる料理の再現だが⋯⋯正直技術が必要だったり何か特殊すぎる状況だったりでごく一部しか再現出来ないのが現実!
しかも!有名な料理系の動画配信者しか作らないから旨いのかな?って疑問が尽きない物を作ってみよう!」
一応最低限の家事は出来るが、このゴリラにマンガの再現は不可能なのだが⋯まぁそこは置いておこう。
「と言うかね、この世界一応私の元居た世界とは別だから滅茶苦茶グルメマンガ多い!
ほら、元の世界ってさヒーローが活躍してたからそんな感じのか日常系が多くてさぁ〜だから私はこの世界のグルメマンガ料理を作りたいと思うのだよ!ハッハッハ!」
テンション高めに言うが、実は割と作れるかなと心配して作れそうな作品を吟味していたオールマイト。
そして選んだ物はと言うと⋯⋯
「『◯・中華一番!』に出てきたミラクルコメットチャーハンだ!
お野菜たっぷり栄養満点のチャーハンなのに体に優しそうなアレだ!」
何故か決めポーズまでして告げるオールマイト。
ミラクルコメットチャーハン、それは真・中華一◯!で出てきた山菜や緑黄色野菜たっぷりのチャーハンで、投石機で投げた以外は割と作れそうな料理である。
「先ずは適当に勝ってきた野菜を灰汁抜き、そしてそれを適当に切る!」
知り合い(福岡で働くチャラ目の知り合いからいただいた)山菜や野菜を灰汁抜きや素揚げし形を固定する。
「ヘルシーでは無いと思うが、これ旨いのは確定してるよね
ほら中華で野菜と炒める系って滅茶苦茶美味いじゃん」
わざわざこの為に買ったザーレンまで使っ素揚げして興奮してるゴリラ。
そしてチャーハンを作り始める。
先ずは卵、お玉の上に乗せてゆっくり熱を通しながら油の海を泳がせいい感じに日が通ると油を卵を使い切っていく。
「フッフッフ⋯⋯あの子簡単って言ってたけどこれ、滅茶苦茶難しくない?
気を抜いたら卵破れそうだよ!?」
解体の子が元々中華料理屋で働いてたのでコツを聞いて簡単に説明したのだが、聞くは何とやらで結構な難しさに困惑してるゴリラ。
「よし、そこにライスとネギやチャーシュードーン!」
適量の米とネギ、チャーシューを乗せたセットを入れるとお玉でガンガンとほぐしていく。
流石元トップヒーローの全盛期姿だからか動きの速さやキレは一般人を凌駕している。
「ほ!は!ふん!」
米をバラけさせては鍋を振り、またバラけさせては鍋を振り、そして本命の大量の野菜を入れた。
「ふん!ふん!ふん!」
何度か鍋を振り具材達が混ざるのを見るとすかさず塩と旨味調味料を合わせた物で味付けし、鍋の縁に醤油を少し垂らし香り付けし手早く盛り付ける。
「こ、コレがオールマイト流ミラクルコメットチャーハンだ!」
本編とは違いただの素揚げ野菜たっぷりチャーハンなのだが、ツヤツヤ輝く野菜が美味しそうなので少し黙ろう。
オールマイトは食卓に持っていくとビールを開けて一口かぶりついた。
「ん!?⋯ん?⋯旨いけど、こうお野菜チャーハンだよね?」
正直に言ってしまえば回鍋肉や青椒肉絲の様な中華野菜炒めの方が美味くないかと思ってしまうがそこで天啓を得たオールマイト。
「⋯これなら!」
レンチン中華丼の具をチンし、チャーハンにかけて食べるといつもの事を叫んだ。
「うまーい!!!トロットロの餡が野菜を包んで米に絡みついてスルスル入ってくぞ!
くぅ!さっぱり餡に素揚げの少しこってりお野菜が絡んでThe中華!
此処に更に少し醤油を垂らして!」
パラパラの米に大量素揚げ野菜、それに絡む中華餡にご満悦のクソゴリラ。
そこに味変として醤油とラー油をかけると一気に食べ尽くしてしまう。
「ふぅ⋯マンガ飯⋯⋯真似してみて分かったがアレは料理人の世界の物だな
だが、それに独自のアレンジを加え自分好みにするのはアリだな
誰も見てないんだしお行儀悪くてもいいよね?」
食べ尽くした皿にそう告げ、とある料理漫画に手を伸ばす。
題名は『鉄鍋のジャ◯』であったとさ。
オールマイト
お茶目がドンドン膨れていき、しまいにはYouTub◯見たくマンガの再現飯まで手を出した。
しかし流石にアレを作るのは不可能だったので諦めた。
てかマンガの再現飯はプロでもかなりキツイって。