アニメオタクだらけのシェアハウスで、俺は特撮に人生を捧げる。   作:naogran

11 / 136
9話・マウントキラー優之

6月のSKY ANGLE。

 

優之「〜♪」

 

今日も優之は仕事をこなしている。

 

優之「お、そろそろ昼だな。」

 

 

 

 

食堂へ行くと。

 

フィオ「はぁ〜・・・」

 

トミー「フィオ、元気出して。」

 

優之「ん?」

 

落ち込んでいるフィオと、慰めるトミーが居た。

 

優之「どうしたんだお2人さん?」

 

トミー「あ、優之さん。」

 

優之「フィオ、何か落ち込んでるみたいだけど。」

 

フィオ「実は・・・」

 

彼女は、事の経緯を話した。

 

優之「マウント?」

 

フィオ「はい。その人にマウント取られて威張られて・・・」

 

トミー「その人は宮本って言うんです。しかも僕達と同僚みたいで。」

 

優之「宮本・・・あ〜居たなそんな奴。っで、どんなマウントと取られたんだ?」

 

フィオ「それが・・・」

 

 

 

 

先程。

 

宮本『お前ってさ、マレーシアから来たんだよな?』

 

フィオ『え?そうですけど・・・』

 

宮本『何でこんな外人がウチの会社に来てんのかさっぱり分かんないんだよね〜w』

 

フィオ『ちょっと!どう言う意味なんですか!?』

 

宮本『本当の事言ってるだけなんだけど〜?何?本当の事を言って何が悪いの?』

 

フィオ『あなたね!』

 

宮本『お前、僕に逆らったらパパに言い付けてクビにしてやるよ。クビになりたくないなら、僕に逆らうのは止めた方が良いよ?w』

 

フィオ『・・・・!!』

 

 

 

 

現在。

 

フィオ「何なの?僕のパパって・・・」

 

優之「彼奴、ウチの会社の専務の息子だからな。」

 

フィオ「え!?」

 

トミー「そうなんですか!?」

 

優之「他の同僚から聞いたんだ。自分が専務の息子だから威張り散らしてるって。しかも逆らったら父親の権力を使う卑劣な奴だって。」

 

フィオ「優之さん、主任でもどうにかなら・・・ないですよね?」

 

優之「姉さんは俺達の部署の主任だからな。専務とは程遠い役職だぞ。」

 

???「何?何の話してるの?」

 

優之「姉さん。」

 

姉の冴子が来た。

 

優之「実は宮本の事なんだけど・・・」

 

冴子「あー、専務のご子息ね。実は私達も手を焼いているのよ。」

 

 

 

 

以前。

 

宮本『主任、ここ分からないんですけど。』

 

冴子『ここ?ここはこうしてこうすれば良いのよ。』

 

宮本『いや、もっと具体的に教えてくれませんか?そんな教え方じゃ分かりませんよ。』

 

冴子『だから、ここをこうして・・・』

 

宮本『ああもう主任やって下さいよ!僕じゃ手に負えませんよ!』

 

冴子『何言ってるのよ!ちゃんと話を聞きなさいよ!』

 

宮本『良いんですか?僕に逆らって。僕は専務の息子なんですよ?僕に逆らった・・・分かりますよね?』

 

冴子『・・・はぁ・・・』

 

 

 

 

現在。

 

優之「典型的な脅し文句。」

 

冴子「一応は社員なんだけど、専務の息子だから何を仕出かすか分からないのよね。他の社員達から苦情とか来てるけど。」

 

優之「その言動からすると、恐らくコネ入社したんだろうな。」

 

トミー「このまま彼のマウントを取られるしかないんですか?」

 

冴子「残念ながらね・・・」

 

優之「・・・お、あの子ちょっと。」

 

冴子「え?」

 

近くに、可憐で大人しい女性社員が弁当を食べていた。

 

優之「あのぉ。」

 

???「ん?はい?」

 

優之「えっと、急に声を掛けてすみません。吉岡美咲さんですね?」

 

美咲「はい。えっと・・・」

 

優之「あ、あなたと同僚の愛川優之です。」

 

美咲「あー、愛川さんですね?イラストが凄く上手で、上司からの評判が凄い方だって聞いてます。」

 

優之「いやぁ〜、何か照れちゃうなぁ〜。宜しければ、一緒にお昼食べませんか?急な誘いにすみません。」

 

美咲「大丈夫ですよ。」

 

優之「ありがとうございます。おーい皆ー!」

 

 

 

 

トミー達と一緒にお昼。

 

美咲「トミーさんとフィオさんですね?主任から話は聞いています。」

 

トミー・フィオ「ありがとうございます。」

 

冴子(優之、いきなり吉岡さんと仲良くなったんだろう?)

 

美咲「嶋村主任は、愛川さんのお姉さんですよね?」

 

冴子「ええ。」

 

優之「吉岡さん。俺の事は優之で構いませんよ。」

 

美咲「分かりました。優之さん、私も美咲と呼んで下さい。それから、話す時は私語で良いですよ。」

 

優之「分かった。宜しくね、美咲さん。あ、そうだ。今週のシン・ウルトラマンの上映時間確認しなきゃ。」

 

ポケットからスマホを出した。

 

冴子「優之。食べる時にスマホ弄るの止めなさい。」

 

優之「あ、ごめんごめん。」

 

スマホをポケットに仕舞った。

 

???「おやおや?さっきのお嬢さんがここに居たとは。」

 

そこに、あの宮本が現れた。

 

フィオ「あなた・・・」

 

冴子「宮本君、どうしたの?」

 

宮本「別に何でもないですよ?ただ、外人がどんな食事してるのかな〜って思って見物に来てるだけですよ。ふぅ〜ん・・・僕より庶民なんだね。」

 

トミー「ちょっとあなた!その言い方は酷いんじゃないですか!?」

 

宮本「おいおい、僕に逆らったら分かるよね?僕は専務の息子なんだぞ!?パパに言い付けてクビにしてやる!」

 

トミー「クッ・・・!」

 

美咲「・・・・」

 

宮本「ん?何だお前?僕に文句があるのか?」

 

美咲「い、いえ・・・」

 

宮本「あっそ。じゃあね庶民の諸君〜♪」

 

彼は去って行った。

 

優之「落ち着けトミー。あんな奴ほっとけ。」

 

トミー「けど、僕の妹が傷付いたんですよ!?落ち着いてる場合じゃないですよ!」

 

優之「心配するなって。ちょっとした切り札を持ってる。」

 

トミー「?」

 

 

 

 

 

 

午後の休憩。優之が自販機でコーヒーを買って飲んでいると。

 

優之「ふぅ〜。」

 

宮本「お?あの外人と一緒に居た男か。」

 

優之「ん?」

 

専務の息子の宮本が来た。

 

宮本「お前、あの外人と仲良しか?アハハ!あんなのと仲良くしてるなんて、君は面白くないねぇ〜。」

 

優之「・・・・」

 

何も言わず、黙々とコーヒーを飲む。

 

宮本「ん?何ダァ?僕を無視するのかぁ?僕を無視するなんて、君は道徳が無い男なんだね。」

 

優之「・・・・・」

 

宮本「おい、何とか言ったらどうなんだ?おい!」

 

無視し続ける優之はコーヒーを飲み干し、ゴミ箱に空き缶を捨てて去って行った。

 

宮本「何だ彼奴?ムカつく野郎だ。」

 

 

 

 

 

 

休憩を終えて部署に戻った時。

 

美咲「あの、優之さん。」

 

優之「ん?美咲さんどうしたの?」

 

美咲「イラストを完成したんですけど、どうしても雰囲気が出なくて・・・」

 

優之「かなりダークなイラストだね。これは、彩度を少し落としたら雰囲気が出るよ。」

 

美咲「やってみます。」

 

完成したイラストの彩度を少し落としてみる。

 

美咲「凄い!」

 

優之「また分からない事があったら、相談しに来てね。」

 

美咲「ありがとうございます!」

 

宮本「おいおい、僕を放って何してんだァ?」

 

優之「まぁたお前か。何処までもしつこい野郎だな。」

 

宮本「僕を無視した君が悪いんだ。」

 

優之「あのな、どうしてマウントを取るんだ?」

 

宮本「五月蝿いなぁ。僕よりこの人が君と話したいって。」

 

優之「ん?」

 

宮本の後ろから、1人の人物が現れた。

 

優之「専務。」

 

全員「・・・!?」

 

トミー「優之さん・・・」

 

フィオ「・・・!」

 

その場に居る全員が凍り付いた。

 

専務「愛川君。私の息子が、君に意地悪されたと報告を受けていてな。」

 

優之「意地悪ですか?そうした覚えはないんですけど。」

 

宮本「嘘を吐け!僕は君に悪口言われたんだぞ!!僕は傷付いたんだ!!パパ!早くコイツをクビにして!!」

 

優之「クビを宣告する前に専務。これを聴いて下さい。」

 

そう言って取り出したのは、スマホだった。

 

専務「スマホ?」

 

 

 

 

宮本『おやおや?さっきのお嬢さんがここに居たとは。』

 

フィオ『あなた・・・』

 

冴子『宮本君、どうしたの?』

 

宮本『別に何でもないですよ?ただ、外人がどんな食事してるのかな〜って思って見物に来てるだけですよ。ふぅ〜ん・・・僕より貧乏なんだね。』

 

トミー『ちょっとあなた!その言い方は酷いんじゃないですか!?』

 

宮本『おいおい、僕に逆らったら分かるよね?僕は専務の息子なんだぞ!?パパに言い付けてクビにしてやる!』

 

トミー『クッ・・・!』

 

美咲『・・・・』

 

宮本『ん?何だお前?僕に文句があるのか?』

 

美咲『い、いえ・・・』

 

宮本『あっそ。じゃあね庶民の諸君〜♪』

 

 

 

 

食堂での会話が流れた。

 

宮本「え・・・!?」

 

専務「こ、これは・・・!?」

 

優之「もう1つ聴いて下さい。」

 

 

 

 

宮本『お?あの外人と一緒に居た男か。』

 

優之『ん?』

 

宮本『お前、あの外人と仲良しか?アハハ!あんなのと仲良くしてるなんて、君は面白くないねぇ〜。』

 

優之『・・・・』

 

宮本『ん?何ダァ?僕を無視するのかぁ?僕を無視するなんて、君は道徳が無い男なんだね。』

 

優之『・・・・』

 

宮本『おい、何とか言ったらどうなんだ!おい!』

 

 

 

 

休憩室での会話も録音されていたのだ。

 

優之「これでお分かりですよね?俺は専務のご子息に意地悪なんてしていませんよ。寧ろあっちから意地悪された位ですよ。」

 

専務「そんな・・・愛川君、誤解してすまなかった!」

 

宮本「ちょ、ちょっと待てよ!!何で会話を録音したんだよ!!プライバシーの侵害だぞ!!訴えてやる!!」

 

専務「黙れ!さっきと話が違うぞ!このバカ息子が!何時もそんな言葉を散らしたのか!!」

 

宮本「そ、それは・・・」

 

美咲「あの、専務。落ち着いて下さい。」

 

宮本「部外者は黙ってろ!!」

 

専務「おい!口を慎め!!吉岡美咲さんは社長のご令嬢様だぞ!!」

 

宮本「はあぁぁ!?」

 

そう。美咲はSKY ANGLEの社長の娘だったのだ。

 

宮本「社長の娘!?何で早く言わなかったんだ!?」

 

美咲「父から教訓を教えてくれたんです。縁故入社なんて実力がないと思われるので、あまり言わないようにしなさいって言われて。」

 

優之「コネ入社したお前と大違いだな。」

 

宮本「う・・・嘘だ・・・!僕は信じない・・・信じないぞ・・・」

 

専務「全くお前は・・・学校で色々問題起こして退学されたお前を仕方無く入社させたのが間違いだったみたいだ。本当に情けない。愛川君、美咲さん、そして皆さん。愚息が本当に申し訳ありません。ほら行くぞ!社長に話して処分を覚悟するんだな!」

 

宮本「僕は信じない!!信じないぞ!!」

 

現状を認めないまま、専務に連れて行かれた。

 

優之「ふぅ。」

 

トミー「優之さん凄いです・・・でもどうして?」

 

優之「美咲さんと昼飯食ってる時、映画の上映時間調べてただろ?あれ実はレコーダーアプリを起動してたんだ。食堂に宮本が来るのが見えたから。」

 

トミー「流石優之さん・・・」

 

優之「フィオ。これで大丈夫だ。」

 

フィオ「ありがとうございます。」

 

女性社員「優之さん、ありがとうございます。」

 

男性社員「彼奴に散々言われてストレスだったけど、君のお陰で助かったよ。」

 

他の社員達からお礼を言われた。

 

優之「な、何か賞賛されちゃった・・・俺は同僚を助けただけなのに・・・」

 

 

 

 

定時になり、3人が帰る。

 

フィオ「そう言えば優之さん。どうして美咲さんに近付いたんですか?もしかして、美咲さんが社長の娘さんだからですか?」

 

優之「まぁそんな感じだ。美咲さんに相談すれば、社長に言ってくれるだろうって思って。」

 

トミー「意外と策士ですね。優之さん。」

 

優之「まぁ一部卑怯な手だと自分でも思うけどな。」

 

 

 

 

 

 

翌日。会社にて。

 

木島「愛川君。宮本君の事なんだけど。」

 

優之「宮本がどうかしたんですか?」

 

木島「彼、会社をクビになったのよ。」

 

優之「そうなんですか?」

 

木島「ええ。愛川君が提出した証拠で左遷する予定だったんだけど。」

 

優之「左遷からクビに?どうして?」

 

木島「実は彼、会社のお金を横領していたみたいなの。」

 

優之「はえ?」

 

木島「毎日夜遅くまで残業していると思っていたら、毎日数万程こっそり横領していた事が発覚していたの。しかも横領したお金でキャバクラやパチンコに通っていた事が判ったの。」

 

優之「うわぁ〜・・・社員の風上に置けないクズだったな。」

 

木島「何人もその光景を目撃していたらしいんだけど、彼に脅されて口に出さなかったみたいなの。」

 

優之「まぁ専務の息子だから、クビになりたくなかったんでしょうね。」

 

木島「それで今損害賠償請求され、両親の監視下の中。専務の知り合いの建設現場で働きながら借金返済を頑張っているわ。」

 

優之「こりゃあ、借金返済は程遠いでしょうね。」

 

木島「でもあなたのお陰で彼の悪行が発覚出来たわ。ありがとう。」

 

優之「そんなそんな。」

 

木島「それにしても、マウントされても動じない感じだったって、目撃した社員が言ってたわ。」

 

優之「ああ言う輩は過去に経験ありますからね。俺はそいつらを懲らしめて、周りからマウントキラー優之って呼ばれてるんです。」

 

木島「マウントキラー・・・」

 

こうしてマウントキラー優之は、会社の平穏を取り戻したのだった。

 

『END』




         キャスト

      愛川優之:濱田龍臣

 トミー・ブライアン:福原かつみ
 フィオ・ブライアン:花井美春
      木島凛花:水橋かおり

      吉岡美咲:有村蓮
        宮本:増岡大介
        専務:小西克幸
      男性社員:浜田洋平
      女性社員:衣川里佳

      嶋村冴子:友永朱音

どっちが好き?

  • 特撮
  • アニメ
  • どっちも好き
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。