アニメオタクだらけのシェアハウスで、俺は特撮に人生を捧げる。 作:naogran
11月。SKY ANGLE・イラスト部。
優之「よし、ちょっと休憩するか。」
食堂へ行くと。
優之「あ、栗原さん。胡桃先輩。」
栗原「愛川君。」
そこで出会ったのは、優之の1歳上の先輩の澁谷胡桃と栗原良太。
優之「お仕事はどう?」
栗原「うん。前の職場より本当に快適だよ。」
優之「9月の頃はあなたの事でヒヤヒヤしたからな。」
栗原「あはは。あの時は面目ない。」
胡桃「そうそう。あの頃は本当に大変だったんだよ?」
7月頃。
栗原「栗原良太です。宜しくお願いします。」
キャリアとして栗原が入社した。胡桃と同じ広告部に配属された。
広告部。栗原が入社して2ヶ月が経過して9月。
栗原「・・・・・・」
胡桃「栗原さん仕事が早いですね。」
栗原「ええ。これ位楽勝ですよ。」
胡桃(・・・・・)
彼女は栗原に少し違和感を抱いてる。
胡桃(キャリアで入社したって聞いたけど、目の下のクマで痩せぼそってる。)
昼の食堂。魂クラブが会食。
優之「栗原さんが変?」
胡桃「入社して3ヶ月経つけど、何か違和感があるんだよね〜。入社した時からクマと痩せぼそった体が治ってないんだよ。」
涼子「それは、ご病気なのでしょうか?」
幸彦「それはちょっと考え過ぎじゃないのか?」
胡桃「いや、僕の勘が違和感を感じているんだよ。きっと何か訳アリがあるんだよ。」
佑美「広告部で何か異変とかない?栗原さんがパワハラに遭ってるとか。」
胡桃「それはないよ。皆栗原さんと仲良くやってるし。でも、広告部の仕事がここ3ヶ月連続で仕事の量が減ってるみたいなんだよ。」
雅春「まさか、誰かが多くの仕事をやってくれているとか?」
胡桃「実は栗原さんが全部やってたみたい。」
優之「え?全部1人で?」
胡桃「うん。他の皆は喜ぶ反面、少し心配してるみたいなの。」
???「あ、君達。」
全員「吉岡社長!」
そこにやって来たのは、SKY ANGLE社長で美咲の父である吉岡達雄。
吉岡社長「実は来週に我が社が迫田制作社を買収する事になるんだ。今日はその報告をしに来ただけだ。」
優之「迫田制作社?」
佑美「うへぇ〜・・・彼処って超ブラックで有名な会社じゃん。離職率が高く、レビューでは星0.5と酷評だらけの酷いブラック企業だよ?」
優之「佑美先輩知ってるの?」
佑美「知ってるわよ。私の高校時代の同級生がそこ入社したけど、僅か3ヶ月で辞めたって。それに、彼処残業代未払いらしいよ?」
優之「そんなブラック企業を買収するとは。」
吉岡社長「澁谷君。広告部に配属された中途入社の社員さんが居るはずだよ?」
胡桃「え?・・・もしかして、栗原さん!?」
吉岡社長「うん。」
胡桃「栗原さんがそんなブラックから転職して来たとは・・・」
吉岡社長「そうだ愛川君。」
優之「はい?」
吉岡社長「昨日君が描いた背景イラスト、ゲームのパッケージに採用されたそうだぞ。」
優之「え!?本当ですか!?」
吉岡社長「君は入社したばかりなのに、素晴らしい才能を開花させている。君は我が社の期待の新人だ。これからも頑張ってくれたまえ。」
優之「光栄です!ありがとうございます!」
幸彦「凄えな優之。社長のお墨付きを得たな。」
昼食後。広告部で胡桃が仕事をする。
胡桃「まさか栗原さんがそんなブラックから転職して来たなんて。」
部長「栗原君。あんまり無理はしてはダメだぞ?」
栗原「大丈夫ですよ部長。これ位どうって事ありません。」
胡桃「ん?部長、どうしたんですか?」
部長「澁谷君。実は栗原君は、ここ3ヶ月休暇を取っていなくてな。」
胡桃「休暇を取ってない!?私なんて月に2〜3回取ってるのに!」
部長「なのに、彼はそれを拒んでいるんだよ。私と他の社員も栗原君の体調が本当心配で・・・」
胡桃「私も彼が心配です・・・」
栗原「部長、終わりました。」
部長「あ、ありがとう。栗原君、少し休みなさい。」
栗原「大丈夫ですよ。これ位・・・」
すると、栗原が突然倒れた。
部長「栗原君!?」
胡桃「栗原さん!?大丈夫ですか!?」
部長「澁谷君!救急車を!」
胡桃「はい!」
病院。
栗原「ん・・・ん・・・?」
病室のベッドの上で栗原が目を覚ました。
栗原「ここは・・・?」
部長「良かった・・・」
その横には、胡桃と部長が座っていた。
胡桃「栗原さんが突然倒れてビックリしたんですよ?2日間倒れたんですよ?」
栗原「2日間・・・あ!部長!僕の仕事は!?」
部長「心配はない。他の社員に回してある。君はゆっくりしてなさい。」
栗原「それは出来ません!そうしないと会社の負担が!」
胡桃「栗原さん。もしかして、前の職場の鉄則が抜け切れていないんですか?」
栗原「え・・・」
胡桃「あなたの前の職場の迫田制作社。彼処は巷で有名なブラック企業。栗原さんはそこの元社員で、このSKY ANGLEに転職した。違います?」
栗原「・・・はい。元の会社の環境に耐え切れず退職して、母の勧めでSKY ANGLEへ転職したんです。」
部長「だが君は、元の職場の癖が抜け切れていない。それはどうしてだい?」
栗原「社長に言われたんです。『お前がしっかりしなきゃ日本中の会社の負担が増え、いずれ倒産してしまう』と。」
胡桃「それは大事な事だけど、それってウチの会社と無関係ですよ?」
部長「そうだ。我が社のモットーは凡ゆるジャンルに適した社員を健全に育成する事だ。君は元の会社に縛られる必要はないんだ。」
栗原「部長・・・澁谷さん・・・」
部長「君はまだ休む必要があるな。退院したら、その日から1週間の休暇を取りなさい。」
栗原「え?」
胡桃「私達は、元気な栗原さんを待っていますから。」
部長「休暇を取るのも社員の仕事だ。1週間の休暇中、何処かへ遊びに行くなり、ご家族の皆さんと旅行へ行くなり好きにしなさい。」
栗原「・・・すみません・・・僕の為に・・・ありがとうございます!」
翌日。
優之「じゃあ、栗原さんは今日から1週間休暇を取ったんだな。」
胡桃「部長の計らいでね。1週間後には栗原さん元気になって出社してると思うよ。」
雅春「いやぁ〜良かった良かった。」
その翌日。吉岡社長の言葉通り、SKY ANGLEが栗原の元職場の迫田制作社を買収し合併した。迫田社長は買収する事を最後まで反対したが、迫田社長には脱税が明るみになり逮捕され、事実上解雇された。
その1週間後。
栗原「おはようございます!」
元気な姿で出社した栗原。
そして現在に至る。
優之「あれから栗原さん、人が変わったようにハキハキして、1人で負担抱えずに済んで良かった。」
栗原「本当、胡桃さんと部長に感謝しているよ。」
胡桃「もうあんな事になっちゃダメだからね?」
栗原「はい。」
トミー「優之さーん!」
優之「お!トミーにフィオ!」
フィオ「休憩?」
優之「ああ。ひと段落したから少し。」
トミー「ん?あなたは確か栗原良太さん?」
フィオ「優之さんから話は聞いています。」
栗原「あ、どうも。」
トミー「何の話をしていたんですか?」
優之「まぁ、ちょっとね。」
『END』
キャスト
愛川優之:濱田龍臣
トミー・ブライアン:福原かつみ
フィオ・ブライアン:花井美春
栗原良太:石谷春貴
雨原祐美:伊藤美来
栗田雅春:梶原岳人
猪本凉子:茜屋日海夏
澁谷胡桃:山口立花子
長谷部幸彦:松風雅也
部長:橘龍丸
吉岡達雄:桐本拓哉
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