アニメオタクだらけのシェアハウスで、俺は特撮に人生を捧げる。   作:naogran

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35話・怪我の功名

4月26日。杉原カンパニー。

 

裕樹「康介、何かご機嫌だな。何か良い事あったのか?」

 

康介「実は好きなアニメアーティストのサイン入りCDが当選したり、好きだった漫画がアニメ化されるし、Twitterでファンだった声優さんからリプ貰えたんだよ!」

 

悟「おお!良いですねー!幸せ続きで!」

 

康介「そうなんだよ〜!こんなに良い事ばかりあって良いのかなって思う位良い事尽くしで・・・」

 

???「ふふふ・・・運を使い果たしていないと良いですね・・・」

 

不気味な女性社員に声を掛けられた。

 

康介(うっ!オカルト好きな白崎伽耶子さん・・・!?)

 

伽耶子「幸運と不幸はバランスがありますから・・・悪い事ばかりあれば良い事もあります。しかし逆に良い事ばかり続けば何れ・・・ふふふ・・・ヒヒヒヒ・・・」

 

不気味に笑いながら去って行った。

 

康介「僕・・・そろそろ不幸ラッシュに見舞われるのか・・・?」

 

裕樹「いやいや!気にし過ぎだよ!こう言うのは気の持ちようだから、運が良いって思い続けた方が良いよ!」

 

悟「そうそう!ポジティブに考えれば運が味方してくれますって!」

 

康介「そ、そうだよな・・・」

 

 

 

 

 

 

翌日、康介は悟と一緒に大手取引先との打ち合わせに行って来た。

 

 

 

 

その帰り道の上野駅。

 

悟「あー緊張したぁ・・・クレイドホールディングスは特に大企業な会社だから、康介先輩と一緒に行っても謎の威圧感に押されたなぁ・・・」

 

康介「これも社会人経験の1つだよ。将来は悟君1人で大企業との打ち合わせしなきゃならないし。」

 

悟「そうですね。でも康介先輩のフォローのお陰で話が上手く纏まったし助かりました。」

 

康介「どういたしまして。上手く纏まったって事は、僕の幸運タイムはまだ続いているらしいな。」

 

悟「そうですよ。毎日不幸だと思わず過ごすのが人生ですから。」

 

康介「にしても悟君、上野駅の動画撮ってるの?」

 

悟「最近上京したばかりですから、少しでも色々見たいですから。」

 

だがその時。

 

???「きゃ!!!」

 

康介・悟「ッ!?」

 

声の方を振り返ると、階段の上から女性が落ちて来た。

 

康介「あっ・・・!!」

 

その女性を康介が庇ったが、バランス崩して階段から女性と共に転げ落ちた。

 

周囲の人々「キャアア!!」

 

男性「おい大丈夫か!?今救急車を呼ぶから!」

 

悟「先輩!!あの野郎!!」

 

女性を突き落としたと思われる男性が逃げ出した。

 

悟「おい待て!!」

 

逃げた男性を追い掛けるが、見失ってしまった。

 

悟「くそッ!でも、咄嗟に撮影しておいて良かった。」

 

 

 

 

 

 

都内の病院。

 

悟「先輩、大丈夫ですか?」

 

康介「ありがとう悟君・・・」

 

医師「肋骨にヒビ入ってるからコルセット巻いてありますけど、安静にね。頭打ったかも知れないので、今夜はここえ様子見て。明日異常がなければコルセット巻いたまま退院です。」

 

康介「ありがとうございます・・・」

 

医師「女性を庇って一緒に階段から落ちたんだって?やるねぇー。お兄さん、女性は擦り傷とちょっとした打ち身位だったよ。不幸中の幸いだね。」

 

康介「はは・・・どうも。その人が大怪我しなくて良かったです・・・」

 

医師「階段の上の方だったんでしょ?こんな軽傷で済むとは運が良かったね。2人共。」

 

看護婦「松浦さん。助けた女性の処置が終わって松浦さんに会いたいと仰ってるんですが、お連れして大丈夫ですか?」

 

康介「あ、はい!大丈夫ですよ。」

 

その女性を連れて来て貰った。

 

女性「あの・・・この度は本当にありがとうございました・・・!大丈夫ですか・・・?」

 

康介「あ、全然大丈夫ですよ!肋骨にヒビが入っただけみたいで。それより、お怪我はありませんか?」

 

女性「私はあなたのお陰で本当に大した事なくて・・・!あなたは、命の恩人です。」

 

康介「はは・・・そんなに気にしないで下さい。」

 

悟「そうですよ。」

 

女性「後程治療費やお礼についてお話ししたいのでご連絡頂けますか?こちら、私の名刺です。」

 

2枚の名刺を康介と悟に渡した。女性の名は石田彩乃。クレイドジャパン東京本社の秘書課に務めている女性社員。

 

康介「あ、クレイドジャパンってって・・・クレイドホールディングスの!僕達、本日クレイドコーポレーションにお伺いした所だったんです!クレイドコーポレーションさんには何時もお世話になっておりまして・・・」

 

彩乃「まあ!そうだったんですか!」

 

康介「あ、すみません・・・名刺が今出せなくて・・・悟君、代わりに出してくれる?」

 

悟「はい。では、どうぞ。」

 

康介と自分の名刺を彩乃に渡した。

 

彩乃「杉原カンパニー!こちらこそ大変お世話になっております。杉原カンパニーさんには私の方からもご連絡しますね。」

 

康介「ありがとうございます。でも、こんな事があったばかりですから、まずゆっくり休んで下さい。」

 

彩乃「お優しい言葉、痛み入ります。松浦さんもご養生下さい。広瀬さん、私はこれで失礼します。」

 

悟「あ、そうだ!石田さん。これお使いしますか?」

 

あの時の動画を見せた。

 

彩乃「これは?」

 

悟「上野駅の動画を撮影中に、あなたを突き落とした男を偶然撮った動画です。証拠としてお使いしますか?」

 

彩乃「あ、ありがとうございます。アドレス教えますので、送って頂けませんか?」

 

彼女のアドレスを教えて貰い、彩乃に動画を送信した。

 

 

 

 

 

 

夕方。病室に優之達が見舞いに来てくれた。

 

優之「康介さん、怪我はない?」

 

康介「皆、来てくれたんだね。」

 

優之「悟から連絡があったから見舞いに来たんだ。」

 

舞「康介お兄ちゃん。大丈夫?」

 

康介「ありがとう舞ちゃん。大丈夫だよ。」

 

淳一「その様子だと、命に別状は無いみたいで良かった。」

 

康介「肋骨にヒビが入ってるけどね。」

 

悠里「でも、どうして階段から転げ落ちたんですか?もしかして、良い事尽くしでハメ外しちゃったとか?」

 

康介「違う違う。上野駅で女性の方が男に突き落とされて、僕が咄嗟に庇って一緒に転げ落ちたんだ。」

 

有香奈「その女性の方は大丈夫だった?」

 

康介「うん。打ち身と軽傷で済んだって看護婦さんが言ってた。」

 

樹々「その男の人、許せない。康介さんまで巻き込ませて。」

 

康介「でも悟君がその男を偶然撮影しててね。その映像を証拠品として女性に送ってあげたんだ。」

 

優之「流石悟だ。偶然男は今も健在か。」

 

真奈美「退院は長引きそう?」

 

康介「大丈夫。何の異常もないから、明日にはコルセット巻いたまま退院出来るよ。」

 

真奈美「良かった。明日帰って来たら退院祝いしなきゃね。」

 

 

 

 

 

 

4月27日。康介はコルセットを巻いたまま退院し杉原カンパニーへ出社した。

 

道茂「松浦君!大丈夫か?クレイドジャパンの石田さんからお礼の電話が来たぞ!よく助けてくれた!」

 

康介「あ、いや社長、あれは無我夢中だったもので・・・」

 

裕樹「でも肋骨にヒビ入ってるんだよな?痛そう・・・」

 

康介「全治2週間みたいでな。身体をずっと直立にしてないと激痛が走るんだ。でもこれ位で済んで本当に運が良かった。」

 

悟「流石康介先輩。」

 

職場の皆にも褒められ、康介は人助け出来た事を誇りに思っていた。

 

 

 

 

 

 

その日の夜。おあにた荘で康介の退院祝いでパーティーをしていた時。テレビであるニュースを観た。

 

女性アナウンサー『速報です。クレイドホールディングスのクレイドジャパンの社員が、同じグループ会社の会長令嬢を階段から突き落とそうとしたとして逮捕されました。証拠の映像を見せられた男性は、被害者に横領を知られこのままじゃ会社に居られなくなると思って犯行に及んだと供述しており・・・』

 

康介「ぶっ!?」

 

優之「あれ?このニュースって、康介さんが言ってた?」

 

康介「これって、一昨日の!?え!?犯人はクレイドジャパンの人!?突き落とされたのは会長令嬢!?頭が追い付かない・・・!」

 

淳一「こんな事ってある・・・!?」

 

”〜〜〜♪”

 

美しい鰭の着信音。

 

康介「知らない番号・・・?もしもし?」

 

彩乃『あの、先日助けて頂いた石田ですが・・・』

 

康介「あ、どうも!」

 

彩乃『中々お電話頂けないので、こちらからお電話しました。えっと・・・ニュース観ましたか?』

 

康介「ああ、はい!今さっき・・・」

 

彩乃『そうですか。あの・・・1度会ってお話出来ませんか?』

 

 

 

 

 

 

4月28日。昼・レストランにて。

 

彩乃「怪我の具合は如何ですか?」

 

康介「まだコルセット巻いてますが大丈夫ですよ。(咳とかクシャミとか出たら激痛で魂飛びそうになるけど。)」

 

彩乃「私のせいでごめんなさい・・・ニュースで報道された通り、私はクレイドホールディングスの会長の娘です。普段はクレイドジャパンの秘書課に務めておりますが、たまたまクレイドコーポレーションで仕事中に横領に気付きまして・・・」

 

康介「それで狙われたんですね・・・」

 

彩乃「はい。会社のゴタゴタに松浦さんを巻き込んでしまった事、本当に申し訳なく思います。治療代はお支払いしますので、ご請求下さいね。」

 

康介「いいですよ。僕は巻き込まれたとかじゃなくて、自分からあなたを助けようと動いただけなんです。だから、これは僕の怪我です。石田さんが責任を負う必要はありません。」

 

彩乃「そんな・・・でも。」

 

康介「格好付けて助けようとしたんですから。最後まで格好付けさせて下さい。」

 

彩乃「松浦さんは素敵な方ですね・・・では他の方法でお礼させて下さい。」

 

その後。康介と彩乃は食事を済ませてそれぞれの会社へ戻った。

 

 

 

 

 

 

定時になって帰ろうとした時、康介は呼び出しを受けた。

 

康介「何だろう?」

 

 

 

 

会議室へ行くと、クレイドホールディングスの石田会長と令嬢の彩乃が居た。

 

石田会長「お礼が遅くなって申し訳ない。先日は、娘を助けて下さりありがとうございます。」

 

康介「とんでもないです!まさか今日はお礼を言う為に会長と石田彩乃さんがいらっしゃったんですか!?」

 

石田会長「娘から、あなたのお話をよく聞いてね、お礼を兼ねてお伺いしに来たんだ。」

 

康介「御足労お掛けします・・・」

 

石田会長「彩乃。松浦君をどう思うんだ?」

 

彩乃「お父さん、松浦さんはとても素敵な方です。」

 

石田会長「そうか。松浦君。」

 

康介「は、はい。」

 

石田会長「いや、康介君。君は娘を助けてくれた命の恩人だ。これからも、娘と仲良くしてくれるか?」

 

康介「そ、それって・・・」

 

石田会長「娘は君をとても気に入っている。末長く、娘を宜しくお願いします。」

 

そう言って康介に深く頭を下げた。

 

康介「え・・・」

 

突然の事で困惑した。康介と彩乃はまだそのような関係ではなかった。だが会長である彩乃の父にお願いされて何もせずにいられない。

 

康介「わ、分かりました!彩乃さん。不束者ですが、宜しくお願いします。」

 

彩乃「はい。こちらこそ。」

 

こうして、康介は彩乃と交際を始めた。

 

 

 

 

 

 

おあにた荘。

 

優之「親父の言葉が現実になったな。」

 

康介「えへへ。まぁ運が良かっただけだよ。でも石田会長から娘をお願いしますって言われたら、断れる訳ないよ。」

 

有香奈「何はともあれ、めでたいわね。」

 

淳一「康介さんおめでとう!」

 

康介に新しい恋が始まった。

 

『END』




         キャスト

      愛川優之:濱田龍臣

      日高淳一:宮田俊哉
      三峯悠里:近藤玲奈
     竹下有香奈:大西沙織
      松浦康介:寺島拓篤
      新田樹々:佐藤亜美菜
       三峯舞:大空直美

      石田彩乃:佐藤聡美

      嶋村裕樹:興津和幸
       広瀬悟:浦和希
     白崎伽耶子:吉田有里

      石田会長:楠大典

        女性:難波佑香
  女性アナウンサー:水谷麻鈴

     東山真奈美:後藤邑子

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