アニメオタクだらけのシェアハウスで、俺は特撮に人生を捧げる。   作:naogran

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#2部#
40話・芸術仲間


6月2日。優之がモロスターアートの20畳ある共同アトリエで絵を描いている。

 

優之「もうちょっと吹雪の色合い足すか。」

 

今日の被写体は、ウルトラアーツのレオ、アストラ、レグロス。色と背景を雪にして描いてる。

 

優之「イイね。この3人は惑星ブリザードが映えるな。」

 

絵が完成した。

 

優之「よし、描けた。」

 

それをスマホで撮って、インスタに投稿した。

 

優之「もうインスタのフォロワーが150万達したな。もうお陰で広告収入が更にガッポリ入った。」

 

”ピリリン”

 

優之「ん?姉さんからLINEだ。」

 

LINEには、『仕事入った。リモート繋げて。』

 

優之「了〜解。」

 

アトリエの隅にあるパソコンを起動し、リモートを繋げる。

 

 

 

 

ここモロスターアートは、未来の画家や彫刻家や合唱団を含む音楽家などの芸術の才能がある若者を育成する為の諸星財閥が運営する最大手芸術事務所である。

 

 

 

 

モロスターアート・廊下。

 

???「今週に入った優之さん、凄く絵が上手だったね。」

 

宗像紫。

 

???「凄い特撮好きだって諸星様から聞いたけど、予想以上ね。」

 

日野結衣。

 

???「創作イラスト、本当凄いのよね。見ただけで閃くんだもの。」

 

坪川奈々。

 

この3人は同じ高校に通う親友3人組の高校1年生。去年中学3年だった彼女達は描いた絵が諸星の目に留まり、共にモロスターアートにスカウトされ所属した。

 

 

 

 

共同アトリエ。

 

紫「おはようございま〜す。」

 

優之「えぇ、そうなんです。」

 

紫・結衣・奈々「?」

 

今リモート中の優之を見た。

 

優之「今回の案件はこれで行こうと思いまして。」

 

冴子『分かりました。では部長に掛け合ってみます。それまで待機していて下さい。』

 

優之「お願いします。」

 

リモートをスタンバイモードにして待機する。

 

優之「ふぅ・・・」

 

奈々「お疲れ様。」

 

優之「ん?あぁ、君達か。おはよう。」

 

結衣「今日もリモート?」

 

優之「うん。ウチの会社の大手取引先が新たな企画を進めていてね。その企画のティザーポスターを依頼されたんだ。」

 

紫「ねぇねぇ、どんな企画なの?教えて教えて?」

 

結衣「ちょっと紫。私達まだ高校生なのにもう大人の世界に入ろうとしてるの?」

 

紫「だって気になるじゃん。」

 

優之「この企画は極秘なんだ。誰にも口外するなって言われてね。」

 

紫「そっかぁ〜。」

 

優之「まぁ箝口令が解かれたら教えるけど。さて、待機してる間また絵を描くか。次は何にするかな〜。」

 

奈々「今週の月曜に入って来てから5日目。もうこれだけの絵が描けてる。」

 

紫「でも殆どウルトラマンとゴジラ・・・」

 

結衣「優之さん、筋金入りね。」

 

優之「俺の場合、三度のアニメより特撮(ウルトラマン)が好きな男。俺の住んでるおあにた荘も、実際俺以外アニメオタクの方達だし。」

 

紫「でもどれも凄い!ありそうでない風景を使っているから、現実かどうかなんて分からないよ!」

 

優之「創作イラストは得意だし。例えば、このウルトラマンとゴジラの写真。」

 

インスタに投稿した真骨彫ウルトラマンとゴジラ(1954)の戦闘シーンを見せる。

 

優之「可動フィギュアとムービーモンスターでポーズを撮って被写体にして、モノクロで雨が降っていて、空に戦闘機が飛んでる背景にしたんだ。これが見てよ。今まで投稿した中で最高記録のいいねとコメントを獲得したんだ。」

 

紫「はえ〜・・・」

 

優之「やっぱりこの2大巨匠は格別だね〜!」

 

???「ま〜たお前の暴走が始まったなぁ。」

 

そこに、1人の男性がやって来て優之に呆れている。

 

優之「これが俺の性なんだから良いだろ?茂成。」

 

茂成「佐賀県出身のお前の性ってか?」

 

彼の名は、畦間茂成。モロスターアートに所属している芸術家。実は優之の中学時代からの親友であるが・・・

 

優之「お前、そのギャグで笑い取るつもりか?」

 

茂成「言ってみただけだ。気にするな。」

 

紫「あはは。」

 

奈々「お2人って、確か中学の頃からの親友なんですよね?」

 

優之「そうだ。茂成は佐賀生まれじゃないけど。」

 

茂成「俺は元々千葉出身。中学1年の時父さんの転勤で佐賀へ引っ越したんだ。そこで優之達と出会った。」

 

優之「最初は人見知りで大人しかったけど、俺の親友が気軽に接していく内に明るくなって人見知りを克服し、俺達の親友になったんだ。」

 

茂成「でも、中学3年の時にまた父さんの転勤で東京へ引っ越したんだ。あの学校で一緒に卒業したかったけど・・・」

 

優之「そんなお前が、まさか今モロスターアートに入ってるとは最初ビックリしたぜ。親御さんと東京で暮らしてるのか?」

 

茂成「いや、父さんが迷惑掛けまいと俺と母さんを東京に住まわせて自分は静岡へ転勤したんだ。毎月の生活費を送ってくれている。今は母さんと2人暮らし。」

 

優之「そっか。なぁ、今度飲みに行こうぜ?悟達にも会いたいだろ?」

 

茂成「ああ。その時はゲームで勝負だ!」

 

紫「これが、大人の会話・・・!何か楽しそう!」

 

結衣「まだ私達には入れない領域よ。」

 

ワクワクする紫を結衣が静止した。

 

茂成「さて、雑談は一旦置いて絵を描くか。」

 

優之「そう言やお前、近日中に個展開くんだよな。どんな絵を出展するんだ?」

 

茂成「転勤の引越し途中に見た景色だ。まだ記憶が鮮明に残ってるし。もう大半が描けてる。」

 

結衣「どんな景色の絵なんですか?」

 

茂成「見てみるかい?」

 

出展予定の絵を4人に見せる。

 

茂成「千葉から佐賀へ引っ越す時、飛行機に乗ったんだ。その時の雲海が綺麗でな。」

 

雲海の絵。

 

紫「わぁー!凄い綺麗ですね!」

 

茂成「雲が柔らかそうだったから、あの時飛び込みたいって思っててな。」

 

優之「いや、普通に死ぬぞ。」

 

茂成「もう1つが、吉野ヶ里歴史公園だ。」

 

吉野ヶ里歴史公園の絵。

 

奈々「ここって確か、弥生時代の暮らしを知る事が出来る観光スポットですよね?」

 

茂成「そうだ。この公園に入った瞬間、弥生時代にタイムスリップしたみたいだった。ちゃんと観光客も描いてるのが分かるか?」

 

紫「本当だ!あ、顔の表情も鮮明だ!」

 

茂成「後ろ向きでも良いが、やっぱり観光に来た人達の表情も見たいなって思って描いたんだ。」

 

優之「俺も休みの日毎回行って絵を描いてるからもう慣れてる。」

 

茂成「個展の資金は諸星様が出してくれる。初めての個展だから、緊張するなぁ〜。絵を買ってくれる人が居るかも知れないしな。」

 

紫「絵を買うかぁ〜。ねぇ茂成さん、私達もその個展へ行っても良い?」

 

奈々「私も。色んな絵が見れますし。」

 

茂成「勿論勿論。結衣も来るか?」

 

結衣「私?まぁ、行ってみようかしら?」

 

茂成「優之も勿論来るか?」

 

優之「そうだな。姉さん達を誘ってみるわ。」

 

茂成「そうと決まれば、早速出展する絵を仕上げるぞ!」

 

残りの絵を描き始める。

 

紫「もし私達に個展の話が来たら・・・」

 

結衣「紫は子供向けの個展になりそうね。」

 

紫「ムッ!失礼な!私だってちゃんとした絵を描くよ!その為に奈々ちゃん!色々コツ教えて!」

 

奈々「しょうがないな〜。」

 

結衣「もう、奈々はそうやって紫を甘やかすんだから。」

 

優之「あはは。君達本当に仲が良いんだね。」

 

”ピリリン”

 

パソコンから音が鳴った。

 

優之「お。仕事の続きか。リモートリモート。」

 

パソコンに向かってリモートを再開した。

 

 

 

 

 

 

夕方。モロスターアートから優之が出た。

 

優之「あ〜、今日も仕事が終わった〜。何か、SKY ANGLEが恋しくなった。でも、諸星様の期待を裏切ったらダメだ。ここに来たからには、全力で成長しなきゃだな。」

 

彼の新たな仲間達とモロスターアートの活動は始まったばかり。

 

『END』




         キャスト

      愛川優之:濱田龍臣

      畦間茂成:上村祐翔

       宗像紫:礒部花凜
      日野結衣:堀内まり菜
      坪川奈々:熊田茜音

      嶋村冴子:友永朱音

   

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