アニメオタクだらけのシェアハウスで、俺は特撮に人生を捧げる。 作:naogran
12月13日。秋葉原。
佑美「今年ももうすぐ終わりだね。」
優之「何かあっと言う間だったな。」
佑美「ねぇ、今年は何か良い思い出とかあった?」
優之「思い出か〜。アレだな。佑美さんと結婚出来た事とか。俺が諸星様の勧誘を受けてモロスターアートに入った事とか。それと、ゴジラ-1.0が怖かったり。」
佑美「だね。ゴジラが怖いのは私も同じだよ。」
優之「他には、俺の初めての個展やったり、コスプレパーティーで盛り上がったり、そうそう。悟が結婚した事だな。」
佑美「お相手は篠崎証券のお嬢さんだよね。SKY ANGLEの取引先でもあるよ。」
優之「それと・・・」
???「私と再会した事とか?」
優之「そうそうそれそれ!・・・って、淡島先輩!?」
穂花「ヤッホー♪」
後ろに立ってる穂花に優之がビックリした。
佑美「あら穂花ちゃん!ご無沙汰ね!」
穂花「佑美さん!」
優之「あ、あの先輩、どうしてここに・・・?」
穂花「2人が歩いてるのを見掛けたから近付いたんだよ。」
優之「・・・・・」
穂花「あ、またタジタジになってるね。」
佑美「もう優之君ったら。穂花ちゃんの前で緊張し過ぎだよ?」
優之「いやぁ・・・」
穂花「それだけ私に憧れてるって証拠だね。」
???「ん?穂花か?」
穂花「え?」
後ろから声が聞こえた穂花が振り向くと、1人の男性が立っていた。
穂花「あ!翔太君!?」
翔太「やっぱり穂花か!ん?お前、愛川か?」
優之「え?あ!氷川先輩!!」
佑美「え?知り合いなの?」
翔太「愛川、そのお方は?」
優之「あ、俺の妻の佑美さんです。」
翔太「え!?お前結婚したの!?」
優之「ええ。お陰様で。」
翔太「へぇ〜!凄い美人な奥さんだな!」
佑美「美人だなんてそんな・・・」
翔太「あ、申し遅れました。俺は氷川翔太です。愛川の中学時代からの先輩で、穂花の恋人だった男です。」
佑美「愛川佑美です。初めまして。ん?穂花ちゃんの恋人だった?」
優之「氷川先輩は高校卒業後に京都産業大学に入ったんだ。」
穂花「違う大学になって離れ離れになっちゃったけど、今でもメールや電話でやりとりしてるんです。」
佑美「そっかぁ〜。遠距離恋愛だね。」
優之「氷川先輩、京都産業大学での生活は満喫してますか?」
翔太「あ俺?実は、大学中退したんだ。」
優之「ええ!?プロサッカーになる為に京都産業大学に行ったのに!?まさか先輩・・・不祥事を起こしたとか!?」
翔太「あはは、違う違う!実は1年前、関西大学サッカーリーグで優勝してな。その時にモロスターアスリートの監督さんにスカウトされたんだ。」
優之「モロスターアスリートに!?」
翔太「そうだ。俺のプレーを見て感激したらしくてな。是非モロスターアスリートで実力を活かさないかって言われたんだ。大学側とチームメイトと両親が俺の意志を尊重してくれてな。それで大学を中退し、今はモロスターアスリートで日々技を磨いているんだ。」
優之「そうだったんですか!」
翔太「所で愛川。お前今モロスターアートに入ってるんだってな。」
優之「おっと、先輩お得意の情報共有ですか?」
佑美「情報共有?」
穂花「翔太君は中学時代からサッカー部の皆で、相手チームの弱点や特徴の情報を共有する事が得意なんです。」
佑美「つまり、一目見ただけでそれが分かると?」
翔太「そうです。それで愛川。俺の元チームメイトがお前の個展があるのを聞いて行ったんだ。それを俺に教えてくれた。」
優之「流石先輩!離れていてもチームの絆は永遠ですな!」
翔太「まあな。あ、そうだ穂花。お前に伝えたい事がある。」
穂花「ん?何?」
すると翔太が、険しい顔をした。
翔太「藪沢が、お前を探してる。」
穂花「え・・・!?」
藪沢の名を聞いた瞬間、穂花が怖気付いた。
優之「それ本当なんですか!?先輩!」
翔太「間違いない。1ヶ月前に元チームメイトから情報共有されたんだ。」
佑美「藪沢って?」
優之「佑美さんに話したよな。淡島先輩が3人の議員の娘達に虐められたって。」
佑美「ええ。聞いただけで胸糞悪い3人ね。」
優之「その主犯が、藪沢香奈子って女だ。」
穂花「もしかして・・・取り巻きの2人も私を・・・?」
翔太「いや、あの2人に関しては心配ない。」
穂花「え・・・?」
翔太「3人はあの一件で別々の場所へ引っ越した。2人はそれを知ってるな?」
穂花「え、ええ。」
優之「あの後行方を眩ませてたからな。」
翔太「取り巻きの2人。1人は愛媛。もう1人は愛知に引っ越してな。主犯の藪沢は埼玉に。」
優之「かなり遠くへ行ったんですね。」
翔太「ああ。愛媛に引っ越した彼奴は、あの後父が愛媛議員に立候補したんだが、あの事件の事で落選。無職となった父は酒に溺れて、暴行罪で逮捕。母は専業主婦だが、稼ぎ頭の夫の逮捕で蒸発。独り身となった自分にストレスを爆発させて暴飲暴食。急激に太った挙句、糖尿病を患った。今集中治療中。もう普通の生活は送れないだろう。」
優之「うわぁ・・・」
翔太「愛知に引っ越した彼奴は、自分の否を反省せず、愛知の学校で1人の女子生徒を虐め始めた。だが虐められたのは、愛知県知事の娘。それを知った知事は、娘の為に権力を使ってそいつを退学まで追い詰めた。退学された彼奴は引きこもりになった挙句、両親が多額の借金を背負った事を知った。失望して家出したが、交通事故に遭った。一命は取り留めたものの、事故の後遺症で幼児退行した。両親は蒸発して行方不明。彼奴は施設で暮らすハメになった。」
優之「そうか・・・ってか先輩、本当に情報良いですね。」
翔太「愛媛と愛知に旅行した元クラスメイト達から情報が入ってな。穂花、藪沢に接触されるのは危険過ぎる。これからは1人で帰るのはしばらく控えた方が良い。」
穂花「でもどうすれば・・・私の家は港区にあって、今から帰ると遅くなるし・・・」
佑美「だったらさ!今晩からおあにた荘に泊まらない?」
優之「え!?」
翔太「お泊まり?」
佑美「穂花ちゃんに危険が迫るって言うなら、私達が全力で守ってあげる!ね?優之君!」
優之「え!?あ、ああ・・・うん・・・」
佑美「そして、送り迎えは翔太君に任せる!それで良い?」
翔太「ありがとうございます佑美さん!穂花をしばらく、宜しくお願いします!」
佑美「お任せあれ!」
夕方。おあにた荘。
真奈美「じゃあ、事態が収束するまで穂花ちゃんがお泊まりするのね。」
佑美「そう。元いじめっ子に何されるか分からないから、しばらくここに居座らせようと思って。」
淳一「穂花さん久し振り!」
穂花「あら淳一君!元気そうで何より!」
優之「いやさっきの不安は何処行ったんですか?」
康介「穂花ちゃんは慶大に通ってるんだっけ?」
穂花「そうです!司法研修を卒業して弁護士になったんです!今内定貰ってて、来年卒業したら弁護士デビューです!」
康介「凄いなぁ〜。何処の内定貰ったの?」
穂花「東京地裁です!」
悠里「東京地裁!?」
有香奈「凄いわ!最初から東京地裁に入ろうと頑張ってたの?」
穂花「いいえ。所長が言ったんです。君の才能は素晴らしい。東京地裁で活躍してる教え子の元で活躍すると良いって言われて。確か、吉岡充さんって方です。」
彩乃「吉岡充さんですか?」
優之「初耳ですよ!充さんの元で活動予定なんて!」
穂花「え?吉岡充さんって方を知ってるの?」
優之「SKY ANGLEの社長令嬢の旦那さんですよ!」
穂花「わあ!凄い偶然だね!」
樹々「人生何が起こるか分からない。」
真奈美「さぁ皆!ご飯出来たわよ!」
舞「わー!美味しそー!」
12月14日。慶大前で翔太がW800に跨って。
翔太「・・・・・お!」
大学から穂花が出て来た。
穂花「お待たせ!待たせてごめんなさい。」
翔太「いや、今来た所だ。」
穂花「モロスターアスリートは終わったの?」
翔太「ああ。さっき練習が終わった。さぁ、乗れ。」
W800に乗った2人がおあにた荘へ向かうと。
穂花「ん?」
路地の真ん中に立つ女性に気付いた。
翔太「誰だ?」
ブレーキを握って停車する。
穂花「何してるんだろう?道の真ん中で。」
その女性は、ボロボロの服を着ており、髪がボサボサ、右手を後ろに隠している。
翔太「何か可笑しい。穂花はここで。」
穂花をそのままにし、翔太がバイクから降りる。
翔太「おい。道の真ん中に立つと危ないぞ。」
???「・・・お前が・・・お前が居なければ・・・!!」
穂花「そ、その声・・・!」
翔太「ッ!お前まさか!!」
???「お前が居なければ!!!」
その女性の正体は・・・
翔太「藪沢香奈子・・・!!」
そう。嘗て穂花を虐めた元佐賀議員の娘の藪沢香奈子だった。右手にはナイフを持ってる。
藪沢「お前のせいで私の人生が狂わされた!!」
穂花「・・・・!!」
翔太「腑抜けた事を抜かすな!元はと言えば、お前が穂花をいじめなければこんな事にならなかったんだぞ!!」
藪沢「五月蝿い!!お前は成績が良いってだけで周りからチヤホヤされて、それにムカついて何が悪いんだ!!」
翔太「だったら自分も勉強に勤しんでればチヤホヤされてたのによ!!」
藪沢「私はな!!努力が嫌いなんだよ!!楽に勉強出来ればそれで良かったのによ!!」
翔太「努力してこそ人間は上達するんだ!!それなのに議員の娘はよ!!」
藪沢「パパは議員では最高権力を持ってた・・・!けど松宮財閥に横領を暴かれ辞任され・・・私達は退学・・・!!反抗しようとしても・・・松宮財閥はパパですら抗えない財閥・・・!!その財閥の友達が、何であの生意気な後輩なんだよ!!!」
翔太「・・・・・」
藪沢「パパとママはあの日以来壊れてしまった・・・パパは酒に溺れ・・・ママは現実逃避する為ホストに溺れた・・・私には目もくれなかった・・・パパとママは麻薬に手を染めてしまい・・・精神が壊れた・・・もう私には何も残ってない・・・全ての原因はお前達だ・・・!!お前達がこの世に居なければァ!!!!!」
翔太「・・・因果応報だ。穂花をいじめた報いを受けただけだ。俺達に関わるな。」
藪沢「黙れッ!!!!お前を殺せば・・・私は救われる!!!!」
穂花「っ・・・!!」
翔太「そんなに穂花を殺したいなら、俺を殺してからにしろ!」
穂花「翔太君!!無茶だよ!!あなたが死んじゃう!!」
翔太「穂花を身を挺して守るのが、俺の本望だ!!」
穂花「翔太君・・・!」
藪沢「生意気な!!なら貴様から死ねェ!!!!!」
ナイフを握った右手を前に突き出して、翔太に向かって走る。
翔太「・・・!!」
だが藪沢が後ろから誰かに掴まれた。
藪沢「ッ!?」
???「オルァ!!!」
掴んだ人物が、そのまま藪沢を背負い投げした。
翔太・穂花「ッ!!」
優之「お2人共、お怪我は?」
翔太「愛川!」
穂花「愛川君!」
藪沢「あ、あの時の後輩か・・・!!」
倒れた藪沢がフラフラしながら起き上がる。
優之「藪沢!お前の行動は全てドライブレコーダーに映されてる!」
ゴールドウイングツアーに搭載されてるドライブレコーダーを指差した。
優之「もう諦めろ!アンタは自分で地獄に落ちたんだ!その報いを受けろ!」
藪沢「クッ・・・クソがァ!!!!」
その日。藪沢香奈子は逮捕された。先程のドライブレコーダーの映像と翔太と穂花の証言により、優之の行動は正当防衛と認められた。一方藪沢の両親は、麻薬の過剰摂取により精神を壊し、精神病院へ収容された。
12月15日。おあにた荘。
真奈美「事態が収束して何よりね。」
穂花「はい。これで私を締め付ける悪夢は完全に去りました。」
優之「にしても、昨日の氷川先輩の勇姿、カッコ良かったな。流石淡島先輩の恋人ですな。」
翔太「あはは。俺は穂花を危険な目に遭わせたくなかったからな。」
優之「先輩、また付き合い始めたんですよね?」
翔太「ああ。学生時代と同じように、また穂花に添い遂げてみせる。穂花、また改めて宜しくな。」
穂花「うん、こちらこそ!」
淳一「良いな〜。俺も彼女さん欲しいな〜。」
悠里「何時か見付かるよ。淳一さんの運命の人。」
事態は収束を迎え、翔太と穂花が再び付き合い始めたのだった。
『END』
キャスト
愛川優之:濱田龍臣
日高淳一:宮田俊哉
三峯悠里:近藤玲奈
竹下有香奈:大西沙織
松浦康介:寺島拓篤
新田樹々:佐藤亜美菜
三峯舞:大空直美
愛川佑美:伊藤美来
松浦彩乃:佐藤聡美
淡島穂花:中村繪里子
氷川翔太:KENN
藪沢香奈子:くるすみや
東山真奈美:後藤邑子
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