アニメオタクだらけのシェアハウスで、俺は特撮に人生を捧げる。 作:naogran
6月6日。モロスターアート。
紫「冴子さん、第2子生まれたって?」
優之「ああ。名前は結月。俺の新しい姪っ子だ。」
奈々「おめでとうございます!今度会いに行ってもいいですか?」
優之「構わんぞ。でも姉さん、しばらく入院しなきゃだし。それに、あの症状にも気を付けないとな。」
茂成「あの症状って何だ?」
優之「マタニティブルーズだよ。出産前後に現れる精神状態。イライラしたり、気持ちが不安定になったりするんだ。」
結衣「それは用心しなきゃいけませんね。」
優之「姉さんも自覚してるし、多少は大丈夫だろう。」
そこに諸星とニコがアトリエに入って来た。
茂成「諸星様!ニコさん!」
諸星「優之君、ご出産おめでとう。」
ニコ「冴子さん、とても喜んでましたね。」
優之「あ。ありがとうございます。」
結衣「諸星様。本日はどのようなご用件で?」
諸星「今月も野外活動が実施するのは知ってるよね?」
奈々「そうでしたね。前回は広島へ行ってましたね。」
紫「今回もくじで決めるんですか?くじだったら今度は私が引きますよ!」
諸星「そうしたいと思ったけど、3人の個展は来週からだって事忘れてないよね?」
紫「勿論です!もう殆ど描きましたので!後は準備だけです!」
ニコ「皆さんの個展のテーマは?」
奈々「はい。描かれた背景に人物を描くと言うものです。」
優之「合成みたいな感じか。」
紫「何かこう、遠近旅行みたいな感じにしようかなって。」
茂成「行きたいが遠い。絵で旅行させようって訳か。」
諸星「そこで。俺が決めた場所へ野外活動しようと思ってね。」
紫「え?それは何処なんですか?」
諸星「それは明日のお楽しみだよ。そうだ優之君。明日はバイクで来てくれるかな?集合場所は東京駅でいいかい?」
優之「バイクで?まあいいですけど。因みに佑美さんを連れても?」
諸星「それは構わないよ。皆も明日東京駅に集合するように。」
優之「明日野外活動かぁ。デカレンジャーは明後日でいっか。」
6月7日。東京駅・午前7時。
茂成「野外活動。何処行くんだろうな?」
紫「きっと諸星様が選んだんだから、とっても楽しい所だよ。」
結衣「また観光目的で言ってるわねこの子。」
そこに優之と佑美がゴールドウイングで合流した。
優之「お待たせ。」
佑美「皆久し振り〜!」
奈々「お久し振りです佑美さん。」
茂成「真吾君は来てないのか?」
優之「真吾は自分のアトリエのメンバーと他の野外活動へ行ってるからな。諸星様はまだ来てないのか?」
茂成「ああ。」
結衣「あ!あれ!」
そこに、諸星財閥のリムジンと1台のバイクが到着した。
諸星「皆。待たせたね。」
ニコ「お待ちいたしました。」
バイクに乗っていたのは、なんと諸星とニコだった。
優之「諸星様!?」
紫「そのバイク、どうしたんですか!?」
諸星「これかい?俺の愛車だよ。プライベートではこれに乗ってツーリングしているんだ。」
奈々「格好良いバイクですね!」
優之「ハーレーダビッドソンのファットボーイ。ターミネーター2でシュワちゃんが乗ってたハーレーだな。」
カイネ「ヤッホー!」
リムジンの窓からカイネが顔を出した。
紫「カイネちゃーん!」
茂成「それで諸星様。野外活動の舞台は何処へ?」
諸星「それは行ってからのお楽しみに。優之君、君のイヤホンを俺のヘルメットと設定出来るかな?」
優之「あ、はい。やってみます。」
イヤホンで諸星と通信出来るか設定する。
優之「あーあー。諸星様、聞こえますか?」
諸星「うん。バッチリ聞こえるよ。」
優之「よしOK。」
諸星「では、行く前にお手洗いやコンビニで朝食を買うのを済ませておいて。ここから2時間の長旅になるよ。」
茂成「2時間!?」
各々がトイレとコンビニでの朝食購入を済ませに行った。
準備完了。
諸星「それじゃあ、そろそろ行こっか。ニコは後ろに。」
ニコ「はい。」
ファットボーイに諸星とニコが跨る。
佑美「優之君、私はリムジンに乗るわ。」
優之「そうした方がいいよ。」
ゴールドウイングに優之が跨る。他の皆はリムジンに乗る。
諸星「じゃあ皆、俺に着いて来て。」
野外活動に出発。諸星とニコ、優之、リムジンの順に出発した。
高速道路。リムジン車内。
カイネ「お姉ちゃん達、来月個展を開くの?」
奈々「そうだよ。今日の野外活動はその個展の準備の為って聞いてるの。」
ニコ「皆さんの個展、とても楽しみですよ。」
紫「カイネちゃん、個展に来てくれるかな?」
カイネ「当たり前だよ!」
茂成「こうして見ると、俺だけハーレムな空間だな。」
結衣「気不味そうですね。」
茂成「別にもう慣れてるし。東京から2時間でって言ってたけど、一体何処へ行くんだろうな?」
ソフィア「皆さんが楽しめる場所って諸星様が言ってましたよ。」
佑美「ソフィアさんは知ってるんですか?」
ソフィア「勿論です。」
外。2台のバイク。
優之「何か俺、諸星様とツーリングなんて初めてですよ。」
諸星「俺もだよ。優之君とツーリングだなんて初めてだよ。」
優之「ニコさん楽しそうですね。諸星様の後ろに乗ってるのは。」
ニコ「そりゃあ大切な諸星様の後ろに座れるなんてこの上ない幸福なんですから。」
優之「見えないけど、ニコさんが物凄い満面な笑みが思い浮かびますね。それで諸星様、俺達は何処へ行ってるんですか?」
諸星「栃木だよ。」
優之「栃木!?」
諸星「そして向かう場所は、小さな世界旅行だよ。」
優之「小さな世界旅行?え?何だろう・・・」
疑問を抱きながら、一行は栃木へ向かった。
栃木県。
諸星「ここが、小さな世界旅行の舞台だよ。」
優之「こ、ここは・・・東武ワールドスクウェア!!」
野外活動の舞台は、東武ワールドスクウェア。栃木県日光市にある世界各国の遺跡や建築物を再現したミニチュアパークである。
茂成「東武ワールドスクウェア。YouTubeで見てたけど、凄いなぁ。」
優之「そうだった!俺が行きたかった場所でもあったんだ!」
紫「諸星様の言う小さな世界旅行って、ここですか?」
諸星「その通り。君達はここで好きな景色を描くといいよ。」
紫「じゃあ早速行こうよ2人共!」
結衣「もう慌てないの。」
奈々「うふふ。」
優之「よっしゃ俺も行くぜ!」
茂成「子供が2人居るな。」
カイネ「ママ!早く行こ?」
ニコ「うん。」
現代日本ゾーン。
紫「東京スカイツリーのミニチュア、結構大きいね。」
カイネ「ミニチュアでも大迫力だよ〜!」
結衣「紫見て。東京タワーも負けてないわよ。」
奈々「流石東京のシンボルだね。」
紫「だね。東京ドームも東京駅も見事に再現してるよ。あ!電車走ってる!」
ソフィア「電車の模型ですね。」
奈々「まずは何を描こうか迷うな〜。」
諸星「なら、自分の好きな背景を描けば良いと思うよ。」
紫「そうですね!まずは日本ゾーンを描こう!」
スケッチブックを持って、現代日本ゾーンの好きな背景を描く。
優之「国会議事堂。これを見るとゴジラを連想するな。」
佑美「-1.0では皇居を含む半径6キロ吹っ飛んだんだよね。」
茂成「何か不謹慎な事言ってるが大丈夫か?」
優之「しょうがないだろ。俺達特撮オタクなんだから。お!旧帝国ホテル発見!」
アメリカゾーン。
ニコ「ここはアメリカゾーンですね。」
奈々「カイネちゃん見て!自由の女神だよ!」
カイネ「ホントだ〜!立派だね〜!」
紫「自由の女神と運河!この背景いただき!」
優之「エンパイア・ステート・ビルかぁ〜。キング・コングを連想しちゃうな。」
茂成「またお前の特撮オタク癖か。」
佑美「ワールド・トレード・センター・ノースタワー・ビルとサウスタワー・ビル。日系人の建築家ミノル・ヤマザキが設計したビルね。」
茂成「アメリカンスタンダード・ビル。金色で優雅だね〜。」
諸星「フラットアイアン・ビルにクライスラー・ビル。どれも素晴らしい名ビルだね。」
優之「お!ニューヨーク・ハーレムとセントラル・パークにホワイトハウス!どれも名所ばかりだね〜!」
エジプトゾーン。
佑美「ピラミッドとスフィンクス。まず知らない人は居ないでしょ。」
茂成「トランスフォーマー・リベンジ思い出す。」
優之「あれ?珍しいな茂成にしては。」
茂成「母さんがトランスフォーマー好きでな。その影響でファンになったんだ。だからピラミッドを見ると連想しちゃうんだ。」
優之「お。コロッセオ。ゴジラの寝床。」
佑美「何か可愛かった〜。コロッセオで寝るゴジラ。」
優之「にしても凄いなぁ。有名の建築物だけじゃなく、ちゃんと人々も作ってあるなんて。拘ってるなぁ〜。よし、俺も描くか。」
スケッチブックを持ってエジプトゾーンのミニチュアを描く。
ヨーロッパゾーン。
佑美「後2年後だね。サグラダファミリアの完成。」
優之「このミニチュア、建築中を再現してるな。2026年かぁ。完成が楽しみだ。」
カイネ「ママ見て!ビッグベンがあるよ!」
ニコ「わぁ〜!ホントね〜!」
茂成「・・・ミラノ大聖堂。めちゃくちゃ細かいなぁ〜。職人さんの魂が宿ってるみたいだ。エッフェル塔にノートルダム寺院も見逃せないな。」
結衣「ドイツのノイシュバンシュタイン城。あのシンデレラ城のモデルになったお城ね。」
紫「凱旋門を近くで見るとこんな感じなんだね〜。」
奈々「タワーブリッジの造形凄いな〜。バッキンガム宮殿も凄いよ〜。」
優之「グエルパークとバルセロナ大聖堂。いやぁ〜立派だねぇ〜。」
佑美「ピサの斜塔ってやっぱり傾いているのかなぁ〜?ヴェルサイユ宮殿。お母さんベルサイユのばら好きって言ってたな〜。」
アジアゾーン。
諸星「万里の長城。皆は万里の長城の長さはどれ位あると思う?」
紫「え?う〜ん・・・1000メートルですか?」
結衣「12000キロメートルですね?」
諸星「結衣さん正解。」
カイネ「へぇ〜!完成するのに凄く時間掛かったんだね〜!」
優之「アンコールワットでけェなぁ〜。あれ?アンコールワットってラピュタのモデルだっけ?」
佑美「それはコルド・シュルだね。因みに城のモデルはポウィス城だよ。」
茂成「タージ・マハル。インドの象徴だね。お、故宮だ。あれ?何かの映画で出てたっぽいが何処だったっけ?やっぱりキングダムか?」
ソフィア「ラストエンペラーです茂成様。」
茂成「そうそうラストエンペラー!ありがとうございますソフィアさん!」
日本ゾーン。
佑美「遂に来た日本ゾーン!まずは金閣寺!」
茂成「素材は本物の金じゃないけど、金閣寺と同じ輝きを放ってるな。」
紫「清水寺〜!ここからなら舞台から飛び降りれそう!」
結衣「いやミニチュアだから乗ったら普通に崩れるわよ。後本気で飛び降りたら怪我だけじゃ済まないから。」
奈々「首里城・・・」
優之「どうした奈々?」
奈々「首里城が懐かしくて・・・」
優之「ああ。今着々と復活してるからな。2026年に完全復活する予定になってるらしいぞ。」
奈々「小さい頃、家族旅行で沖縄へ行ったんです。首里城に圧倒された事がありまして。」
優之「思い出深いんだな。」
カイネ「厳島神社だ〜!」
ニコ「前回の野外活動の時に行ったね。懐かしいわ〜。」
一行は他のミニチュアを見て堪能した。
カフェテリアレストラン・ワールドで昼食。
諸星「さて皆。絵は殆ど描けたかな?」
紫「バッチリです!」
結衣「沢山描きました。」
奈々「後3ページで埋まれる所まで描きました。」
諸星「沢山描けたね。それじゃあ帰って、個展の最終準備を進めよう。」
紫・結衣・奈々「はい!」
優之「帰るとなると、また2時間バイクに乗らなきゃだな。」
茂成「お前、着いた時少し表情険しかったしな。」
優之「長時間バイクに乗るとケツに来るからな。諸星様とニコさんはキツくなかったですか?」
諸星「俺は鍛えてるからね。」
ニコ「諸星様と一緒なら痛みなんてヘッチャラですよ。」
優之「この強者感・・・到底敵わないなぁ・・・」
駐車場。
優之「でも、景色とか見てたら痛み忘れるかも。」
そう言ってヘルメットを被り、ゴールドウイングツアーに跨りエンジンを噴かす。
諸星『優之君、準備は良いかい?』
優之「諸星様、スタンバイOKです。」
諸星『よし。それじゃあ出発。』
東京に向かい、3台が出発した。
6月12日。諸星美術館。
紫「どうですか?」
男性「凄いです!」
女性「まるで旅行へ行ったかのような絵ですね!」
3人の個展は少し変わっている。
男の子「わぁ〜!僕が空飛んでるよ〜!ありがとう!」
結衣「どういたしまして。」
奈々「これでどうかな?」
女の子「お姫様になったみたい!お姉ちゃんありがとう!」
優之「俺の思ってる個展とはちょっと違ってたな。」
茂成「予め描いた背景に色んな人物を描くのではなく、来場してくれたお客さん達の絵を描いて飾る。しかもただ被写体の人物を描くだけじゃなく、その国に合わせた衣装を着させる。非常に良い拘りだ。」
優之「にしても、もうこれだけの絵が飾られてるなぁ。」
壁一面に3人が描いた絵がびっしり飾られている。
茂成「3人だから出来る凄技だな。」
飾られた3人の絵が、それぞれ売れた。3人の個展は大成功を収めた。
6月13日。モロスターアート。
優之「3人の個展、大盛況だったな。」
茂成「ああ。しかも妨害や脅迫が一切なかったな。」
優之「もしかしたら俺ら、その2つに呪われてんじゃねえのか?」
茂成「怖いなぁ。だとしたらその呪いが3人に感染っちゃうな。お札でも買うか?」
優之「止めとけ。このアトリエに入り辛くなる。さて、今日も絵を描きますかな。」
茂成「んじゃ俺も。」
2人はキャンバスの前に座り、絵を描き始めた。
『END』
キャスト
愛川優之:濱田龍臣
畦間茂成:上村祐翔
愛川佑美:伊藤美来
宗像紫:礒部花凜
日野結衣:堀内まり菜
坪川奈々:熊田茜音
諸星志揮:???
ニコ:???
カイネ:???
ソフィア:???
どっちが好き?
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特撮
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アニメ
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どっちも好き