…最初は登場させる予定がなかったです。理由の一つが接触するきっかけであり、ゼロ魔屈指の名場面である「才人君が七万の軍勢相手に単騎駆け」という展開がザナックの指揮により消滅するので、「原作と違うのに登場させるのはおかしいのでは?」と思ったからです。
もう一つは、虚無魔法の習得に必要な始祖のオルゴールはともかく、『空賊活動中のウェールズ王子が所持するほど所縁のある風のルビーを、モード大公が所持する時期があるのか?』とプロット構成時に思ったからです。
今思えば息子が空賊として活動しているからこそ、他国に拘束された時に備えて身分を証明できるものとしてジェームズ王が持たせていたのかもしれません。
色々感想欄でご意見をいただいたので、ティファニアは登場します!
それにしてもやはりあの名場面を書けないのが残念。私の中のザナックは追い詰められてもルイズに「七万の軍勢相手に殿軍を務めろ」と命じる人物では無いです。
水の精霊が作り上げた、ザナックの数奇な運命を元に構築された世界に訪れた事。真実を知っているのは現状自分だけ、という事まで白状したりリーシャだが。
その内容に、ザナックは衝撃を隠し切れない。
「…折った?魔導王の小指を?頬に傷をつけた?」
呆然とつぶやくザナック。もしもこの場にザナックと同じく魔導王と面識のある現地人がいれば、同じような反応を示すだろう。
「水の精霊はあれよりもさらに強いだろう、と。」
「まぁ、そうだろうな…。それで、魔導王をどう思った?」
「…クロムウェルを連想した。」
「はぁ?」
想定外の名前が出た事で、ザナックは困惑する。
「クロムウェルは司教で…王族や貴族教育を受けずに皇帝になった。それと似たような感じがした。不可侵条約を打診しておいて宣戦布告しておいて、平然としていたから。」
「そんな事をしていたな。」
「…それにしても、魔導王の考え方は…動物的すぎる。生前、どんな事があればあんな価値観になるのかしら。」
「俺は、普通の人間に思えた…。魔導王は貴族教育を受けなかった人間だったのか?」
「でも、立ち振る舞いは王の貫禄を感じたわ。生前の魔導王は、別の王の影武者だったのでは無いかしら?王を演じていて、王の死後に成り代わったとか。」
「だったら、あれだけの化け物を束ねられるはずがない。主の影武者に素直に従う性分では無いだろう。」
特に、あの宰相アルベドは。
魔導王の言葉を伝える際に遮った貴族に対し、強い怒りを示していた。あの態度には、忠誠だけではなく愛情も含まれているに違いない。
「それもそうよね…魔導国の狙いはモチャラスの首だったはず。モチャラスはどんな貴族?」
「モチャラスは知らん…。」
ふと、ザナックは疑問を覚える。
「待て、魔導国が何故モチャラスを狙う?お前はモチャラスをどう思っている?」
「魔導国の虐殺で食糧生産が低下した事で民が飢え、その惨状を見るに見かねて魔導国の輸送部隊を襲撃して物資を強奪した、戦略が欠落しているものの、辣腕の戦術家。」
誰だそいつ。ザナックは呆れる。あの魔導国の輸送部隊から物資を強奪出来る存在…。
ザナックは、完全武装したガゼフ戦士長が、雄たけびを上げながら突進する光景を想像した後、頭を振る。
「いや、それは無い。ガゼフ戦士長でも襲撃を成功させるのは無理だ。」
「何を言っているの?国王が首を差し出してでもかばった貴族でしょう?ランポッサ陛下とは知己のはず!」
「そんな辣腕の貴族が居て、父上と知己ならば俺の耳にも入っている。」
「…となると。モチャラスは特に優秀でもないの?」
ザナックは嘆息して告げる。
「俺は、モチャラスが操られていようと、魔導国の自作自演だろうと、とにかくモチャラスの首を差し出して魔導国との戦争を避けようとした。」
「…18万人を殺す敵国相手なら、私だって開戦は全力で避ける。」
「だが、その前に…あの宰相が来た。」
「やっぱり、自作自演…いや、魔導王が嘘を言っているように見えなかった。自国民を18万人も討ち取る強国の輸送部隊を襲うとか、フィリップは何をしたかったの?」
二人の王族は頭を考えるが、フィリップの動機が思い至らない。
「まぁ、考えても正解は出ないな。ただのバカだったかもしれん。」
「…多くの貴族の当主や次期当主が死んで、代わって当主になったのだから、それが真相かもしれない。そうそう、ザナック。」
スッと目を細めるリリーシャ。
「娘の教育は、私がするから。」
「何故だ?」
「娘がラナーになったらどうするの?」
「待て。ラナーがああなったのは、俺のせいじゃない!」
胸の前で手を組んで、リリーシャはあの日見てしまったラナーの演技をする。
「犬のように纏わりついてくるクライムに鎖をつけて飼いたい、ずっと閉じ込めておきたい!…と言い出す王女の兄が、娘の教育に関われるとでも?」
「いいか、腹違いの妹だったんだ!俺は、俺は悪くない!」
「…やーい、貴方の妹、ラナー」
市井の子供がやるような煽りをするリリーシャ。
かつて父のモードは『そんな言葉づかいをするな!王族としての自覚を持て!』と娘を叱咤した。
頬を引きつらせたザナックは、ニヤリと笑って反撃にでる。
「やーい、お前の義妹、ラナー」
物凄く引き攣った笑顔を浮かべるリリーシャ。もしもこの場にラナーがいれば、夫婦そろって「仕返し」されるだろう。
「…そう。ところで、レエブン侯は何の系統なの?」
「は?」
「貴族でマントをつけているなら、彼はマジック・キャスターでしょう?土、それとも水?火メイジでは無さそうだけど。」
あー…。
「リ・エスティーゼ王国はな、マジック・キャスターが軽視されていた。」
「…どうやって国体を維持しているの?」
国家の維持まで言及されたので、ザナックはこめかみを抑える。
「魔法が重視されるのはわかる。だが…魔法が使えない貴族はそこまで否定されなければならないのか?」
虚無の担い手、ということもありザナックはルイズについて調べている。あれだけ優秀であるにも関わらず「ゼロ」と侮辱する風潮は、いささか理解に苦しむ。
他の者は、「ゼロ」に座学で負けていて恥ずかしくないのか?と。
「貴族は魔法を使うことで生活を豊かにして脅威から平民を守る。貴族を貴族足らしめているのが、魔法を使えるという揺るがない事実。だから、魔法が使えない貴族というのは『存在意義』まで疑われてしまう。」
「人々が系統魔法の恩恵を受けており、その系統魔法をもたらしたのが始祖ブリミルだからこそ、ブリミル教で人々が纏まる…理屈はわかるが。」
「魔法が不得手、という事実に目をつむれば、ヴァリエール嬢は優秀な人材。だけど、周りはそう思ってはくれない。」
「本当は虚無の担い手だったのに、歴史に埋もれて失意のまま世を去ったメイジ…というのは意外と多そうだな。」
魔法を軽視する文化で育った大陸国の青年と、魔法を最重要視する文化で育った島国の娘は、認識の違いという溝を埋めるべく話し合いを続けるのであった…。
―――――
トリステイン魔法学院長の部屋にて。
学院長オールド・オスマンは先の事件に関わった人物を呼び、情報のすり合わせを行う。
「私は、ディミ・シュトラと申します。オールド・オスマン学院長様。」
「よく来てくれた。情報を整理せねばならん。聖典、について何を知っている?」
「約百年前。自由都市エウメネスで、数十名のエルフ相手に4人で戦いを挑んだ一団。その指揮官が、漆黒聖典と名乗っています。」
「エウメネス、人間とエルフが一緒に住んでいる自由都市都市じゃな。元々は罪を犯したエルフの流刑地で、生き残るために人間と交易を始めたのがきっかけという…。」
「エルフには…人間を叩き潰すべしという『鉄血団結党』という強硬派がいます。鉄血団結党がエウメネスで破壊活動を行っていた時に突然現れ、エルフに襲い掛かり…30人以上のエルフを討ち取ったとか。」
「エルフを相手に立ち向かう、か。よほど人材に恵まれているようじゃな、スレイン法国は。」
「学院長は何かご存じなのですか?!」
「少なくともほかに一つある。陽光聖典じゃ」
「陽光…ですか?」
オスマンは、深々とため息をつく。
「…30年ほど前じゃ。ワシが秘薬の原料を採取すべく森を調査しているとワイバーンに襲われ…ここで終わりか、と覚悟を決めた時に助けてくれた御仁がそう名乗っておった。見たことのない白い翼のゴーレムみたいなものをサモン・サーバントで呼び出し、コントラクト・サーバントもせずに従わせてワイバーンと戦わせていたが、相打ちになってしまった…。ワシは連れ帰って手当をしたのじゃが…」
「助からなかったのですね?」
「うむ。その御仁は…自分がここで死ぬ事よりも、手付かずの『神々の遺跡で発掘した聖遺物』という美しい水晶をスレイン法国に届けられない事を悔やみながら逝った…。その御仁が、本国と自身の所属部隊名を名乗ったのじゃ」
「文字通り、命よりも大事な品…。聖遺物とはいったい?」
「わからぬ。気にはなるが、命の恩人の物には手を付けられんて。」
命の恩人の遺体を埋葬し、その遺品を大切に保管。ハルケギニアの常識において、オスマン氏の対応は至極真っ当なものである。
ディミもその行いを尊ぶ。
「法国、そして聖典の名を冠する一団…偶然の一致ではあるまい。漆黒聖典なる人物もまた、スレイン法国出身じゃろう。手がかりは、アクイレイアか、自由都市エウメネスか。」
「気にはなりますが、目下の問題を解決せねばなりません。」
「はい。タバサはガリア王国からの留学生とか。」
「いかにも。ガリア王ジョゼフの弟、今は亡きオルレアン公のご息女、シャルロット姫じゃ。彼女は、ガリア王政府の命令には逆らえぬ境遇にある。」
―――――
トリステイン王国、王都トリスタニアの王宮、ザナックの謁見の間にて。
そこは今、戦場よりも緊迫した空気に包まれている。
トリステイン王国の上層部は、『どうしてこうなった?!』という顔を浮かべながら、内心、わが身の不幸を嘆く。
リリーシャは神と始祖に『なぜこうも試練を課すのか?』と内心嘆く。
このメンツの中で…ド・ゼッサールは滝のような汗を流している。
ザナックは泰然と、目の前の公爵夫妻を見つめる。
ハルケギニアのメイジは魔力で威力が決定するという。公爵夫妻は無言だが、公爵夫人の周囲には既に紫電がバチバチと走っている。
「…ロマリアの暗部が、娘を誘拐した。間違いないですな?」
「事実だ。」
「その誘拐にガリアが加担していた、と?」
「ガリアとロマリアは手を組んでいない。個々に襲撃したと推測している。」
「さらに言うなら、ロマリアの襲撃に合わせて、ガリア側が動いたのが真相かと。」
「…それで。陛下はどうなされるおつもりで?」
「襲撃にかかわった、ガリア、ロマリアの大使を呼び出して返還を要求。拒むなら戦争となる。」
「恐れながら陛下。両国と戦争というのは、参謀本部の立場から申し上げて無理です。」
ウィンプフェン伯の言葉に、トリステイン上層部は一斉に頷く。
アルビオン統治に人材を割いていることもあって、外征の余裕などない。
次世代が育てば別だが…。
「だが、仕掛けてきた以上こちらも動かねばならん。」
今まで黙っていた、公爵夫人が口を開く。
「そういうことであれば、訓練を施さねばなりませんね。」
ゼッサールが、か細い悲鳴を上げながら助けを求める目をザナックに向ける。
ザナックは気づかない振りをする。
「か、カリン様!わ、わたくしめは!努力しました!」
言葉ではなく、目線を向けるだけで現マンティコア隊長を黙らせる烈風。
初見の武技、それも能力向上と流水加速を使った攻撃を防ぐという芸当を成し遂げているのだが、誘拐を阻止できなかったという一点が全てを台無しにしている。
ゼッサールは膝から崩れ落ちそうになりながらも、必死で耐える。
烈風は、全員を見渡す。
「よい機会です。今の王国軍の実情を直接確かめさせていただきます。」
胃が悲鳴を上げるゼッサールだったが。この時、彼以上に胃が悲鳴を上げている同国人がアルビオンに居たのである…。
―――――
アルビオン王国の王都、ロンディニウムのハヴィランド宮殿にて。
「ねぇ、アンリエッタ。もう一度…話してくれないかな?」
愛しい人の、愛しい声。だが、不思議とアンリエッタは全くと言っていいほどときめかなかった。
ウェールズの目は憎悪と憤怒と狂気で塗りつぶされ、全身からどす黒いオーラを発している。
アンリエッタが後ずさりし続けた結果、背中が壁に当たる。
「し、始祖の、お、オルゴールを捜索していると…。は、ハーフエルフで虚無の担い手と思われる人物を発見いたしました。」
「そうだね。十代くらいだってね…。ロマリアからの情報だと…虚無魔法の使い手は…王家の血からしか現れないんだよね?」
「は…い…。」
「つまり、ティファニア・ウェストウッドは、王家の血を引いている。違うかな?」
「そ、その可能性はありますわ。ウェールズ様。」
とうとう、その場にへたりこむアンリエッタ。
楽し気に、それでいて眼だけは一切笑っていない表情と声色、どこか壊れてしまった風にウェールズ王は言葉を紡ぐ。
「父上が処断したモード叔父上。始祖の血とエルフの血を引く虚無の担い手の少女の存在…。ティファニア・ウェストウッドは。リリーシャ・ド・トリステインの腹違いの妹かな?」
「ウェールズ様っ!あ、あ、あくまで憶測です!も、モード大公がエルフ女との間に子を為し、それを知ったジェームズ前陛下が排斥するよう通達したが、それを拒否された為に全てを闇に葬ろうとした…というのは単なる憶測、推測でしかありませんわ!」
ウェールズが無言かつ目にもとまらぬ速さで杖を抜いたことで、アンリエッタの舌は回転を止める。
頭脳だけは高速回転を続けるが、下手な一言は文字通り自分の命が吹き飛ぶ。
冷や汗をだらだら流す、愛する従妹にして現王妃にウェールズは杖を突き付ける。
まだ、ウェールズの理性はギリギリ保たれている。
この場にいたのがアンリエッタではなく、リリーシャやモード大公の家臣であれば、ウェールズは憤怒の赴くままにエア・スピアーでその肩を貫いていただろう。
「…知っている人物は?」
「…オースチン公爵の隠し子である、と告げました。彼女の虚無魔法は記憶を操れるそうで…。それで前後の記憶を消しています。」
アルビオン王家の血を引く分家、レコン・キスタ騒動で族滅した貴族家の名前を、アンリエッタが確信を持った表情で告げた事でその場は収めたが。
この人に真相を話さないわけにはいかない。
「なるほど…。父上が話してくれないわけだ。現国王の弟がエルフとの間に子を為していたなど…。アルビオン王家の正統性が吹き飛んで、ロマリアが直接介入してくるのが目に見えている。」
父の苦悩。大量の粛清、その反動による内乱で死んだ王党派の家臣。そして、戦後に祖国が領土を割譲されるという屈辱。
それら全ての元凶がモード大公とエルフの愛人ジャジャルにあった事で、ウェールズは怒りで頭がどうにかなりそうだった。
ウェールズの周りで風が吹き荒れ、紫電が全身からバチバチと音を奏でる。
あまりにも強すぎる感情により、ウェールズ王はスクウェアメイジへと覚醒を遂げる。
もはや魔法による実力行使で止められなくなったことで、アンリエッタは怯えて縮こまる。
どうして私がこんな目に。失われた始祖のオルゴールを求めて捜索チームを陣頭指揮していただけなのに。
有力な情報を手に入れて、虚無の復活が未来永劫閉ざされるという悲劇を阻止できると思って意気揚々と出向いたのに。
神よ、始祖よ、お助け下さいと、か細い声で祈りを捧げるアンリエッタ。
ウェールズ王の紫電が、辺りを破壊する。
アンリエッタが巻き込まれなかったのは、神と始祖の加護によるものだろう。
―――――
ハヴィランド宮殿の一角が大変な事になり、自国の現王妃が追い詰められている同時刻。
「こちらをトリステイン王宮に届ければ宜しいのですか?」
「ああ、任せるよ。」
「かしこまりました。」
アルビオン統治において生じた諸問題、早急の課題として『共和主義者の敗残兵がトリステイン領となった砦を攻め落として立てこもった事件』への対処に関する提言書を、王党派に属していた重鎮から受け取るフーティス。
かつては敵同士だったが、今となってはアルビオンの再建という一点の為に協力関係にある。
出立しようとしたフーティス風竜騎士隊副隊長に、多くのメイジが駆け寄る。
集まったのが、内務卿、財務卿をはじめとした重鎮ばかりであったことで、フーティスの顔がこわばる。
「トリステインに赴かれるそうだが!」
「はっ、内務卿閣下。その通りでございます。」
「なにとぞ、これをリリーシャ様に!」
「これを是非とも!」
公務で細心の注意を払って届けねばならないのに、あれよあれよと荷物が増えていく。
次からはフライで飛んで直接、使い魔である風竜のところまで行くと、膨れ上がった荷物を前に心の中でフーティスは誓った。
なお、次回以降に実行したところ。使い魔である風竜のところで待ち構えられていてフーティスは内心戦慄することになるが、それはまた別の話である。
初期プロットではウェールズ生存ルートにおけるティファニア絡みは考えていませんでしたが…。ウェールズがモード大公粛清の真相を知ったらブチギレるのでは?
ウェールズ視点だと「何故叔父を粛正したのですか?父上…」と内心父親に対して懐疑的だったのに、「粛清して当然じゃないか!」ですからね。
おまけ。オールド・オスマンがらみの事件。
陽光聖典隊員「亜人との戦いで地滑りが発生。本隊と逸れた所で、手つかずの神々の遺跡を発見!探索した所、聖遺物の魔法封じの水晶を発掘出来た!この情報と聖遺物は本国に持ち帰ろう…ん?奇妙な森に飛ばされたぞ。目の前で老人のマジック・キャスターが新種のワイバーンに襲われている!ワイバーンは仕留めたが…私はもう助からない。このマジック・キャスターが本国にこれと情報を送り届けてくれることを願う…。」
オールド・オスマン「命の恩人の遺言じゃ、叶えたいがスレイン法国の場所がわからん。恩人は丁重に埋葬。この聖遺物は大切に保管しよう。」
光の神官長イヴォン「は?」(半ギレ)
まぁ、原作だとゼロ戦とパイロットがハルケギニアに飛ばされるという、大日本帝国軍上層部も半ギレ案件が起きていますからね…。