ダンジョンに英雄が集うのは間違っているだろうか 作:へたくそ
「斧を寄こせえええ!」
ガレスが叫びを上げる。強者との戦いを求めこのオラリオに来た "野蛮なドワーフ"
「最大砲撃に移る!お前達、私を守れ!」
リヴェリアが命じる。世界をその眼で見るためにエルフの里を飛び出した "いけ好かないエルフ"
「たった今!この突撃をもって、奴を貫く!」
フィンが宣言する。存在しない女神に誓いを立てた "生意気なパルゥム"
これがオラリオにて二大勢力の一つと言われるロキ・ファミリアの最大戦力。始まりの三人。オラリオでも9人しかいないLevel 6。その中でもカリスマ性が抜けているフィンの言葉はここにいる皆の士気を高める。
「これはいいものを見た…。ならば!手前も一助の力となろう!」
それは他のファミリアの者でも関係なく、本来は鍛治士である彼女 "椿・コルブランド" 闘志にも火を付ける。
「出し尽くせ!全てを!」
「いい咆哮だ、フィン。流石は
声が響く。その瞬間、フィン達と妖精の間に何者かが超スピードで落下、雑魚モンスターであれば難なく吹き飛ばされるであろう衝撃波と砂煙が59階層を襲う。
「これは駆けつけた甲斐があったな。勿論、俺も混ぜてくれるよな?」
砂煙の中から見えてきたのはここにいるだけもが知る人物。ロキ・ファミリアの団員にしてアルゴナウタイのリーダー。その手に持つのは160cmある自信の倍以上はあるであろう大剣 "無銘・斧剣" 。岩でできたそれはティオナと同じく超重量の武器。
「まさか君が来てくれるとはね、ケイデス」
「そりゃ家族のピンチとなれば当然だろう。それに俺の専属鍛治士もいることだしな」
「その言い方だと、手前がついでのように聞こえるが?」
オラリオ一の鍛治士である椿と唯一専属契約を結んでいるケイデス。理由はもちろん武器を扱う技術力に惹かれたということもあるが、1番の理由は全くもって他にある。
「そんなつもりはないぞ。椿も大切な仲間だ」
「そこは家族と言ってくれもいいのだぞ?」
「…」
「はっはっは!冗談だ冗談!」
ケイデスにとっては冗談に聞こえないのだが、今はとりあえず気にしないことに決めた。周りのフィン達も苦笑いを浮かべているが、一名不機嫌になっている貴族様がいた。
「それは違うファミリア同士では無理がある。諦めた方がいいぞ」
「ほほう、言うではないか。まぁ諦める気は毛頭ないのだが」
さっきまでの緊張感が嘘かのように、違う緊張感が漂い始めた。今に始まった事ではないのだが、リヴェリアと椿の衝突はいつ見ても背筋が凍るものがあるというが両ファミリア団員による証言だ。
「二人とも、その続きは地上に帰ってからだ。まずは目の前にいる敵を倒すとしよう」
フィンの言葉に全員の顔つきが変わった。敵を睨むのではなく、状況を悲観するわけでもなく、未来を諦めたわけではない。
「さて、全員武器を構えろ!これより最後の戦いが始まる!今僕らの前にあるのは勝利の道であり、君たちが歩むべき道だ!さぁついてこい。この
「「うおぉぉおお!!」」
この物語はオラリオで最も新しい神話。神が地上に降り立ち、多くの伝説を築き上げていく中、ただ唯一の神話を織り成した者たちの物語。
ガレスと椿は専属契約をしていません。