ヒメヒナSS集(てぇてぇLaska)   作:秋月あおば

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伝わる想い

「みなさんこんにちは。ただいまから校内放送を始めます。」

この声の主は“鈴木 ヒナ”全校生徒のお耳の恋人…でも、でも…ヒナはヒメのだもん!!

「ヒメ~?」

『は~い!』

「こっち来てぇ~」

『うん!!』

みんなが知らないことをヒメは知ってるもん!実はヒナは…甘えん坊なんだ!それがあの一件からひどくなっちゃった…。

『ほらヒナ、おいで?』

「ヒメぇ~、絶対離さないから」

こんな感じで二人っきりになると甘えてきちゃう…。嬉しいからいいんだけど!!

今はヒナの家に住んでて一緒に部屋で寝てるんだけど、寝ているときもずっと抱き着いてるヒナが可愛くて…

『内線が鳴ってるから出てくるね』

「え~…すぐ戻ってきてよ?」

『うん!』

ちょっと離れるだけでも悲しそうに見てくる…。ヒメたちは二人でひとりなんだって改めて感じるよね…

『はい、放送室です。…はい、わかりました。はい。失礼します。』

「なんだって~?」

『中島先生が放送してくださいだって。』

「ヒメが行くの?」

『うん、さっきはヒナに任せちゃったからね。』

「うぅ~…頑張ってね」

『うん!放送しま~す!』

 

 

 

 

from 鈴木ヒナ

 

ヒメの転校騒動があってから、一か月が経った。あの時味わった喪失感はまだ忘れることができない…。ずっとヒメと一緒にいれるとは限らないから、今のうちに独占しておきたい…。

それにヒメは気づいていないけど、“全校生徒のお耳の恋人”で有名なんだよね…。ヒメみたいにきれいな声してたらみんなにモテるのは仕方ないのかな…。でも、そんなの許せない!だってヒメは、ヒナだけのものだもん!それに今はヒナの家で一緒に暮らしているんだけど、いつも可愛いヒメの寝顔がみられるのは最高だよね!?寝てるときに隣をみたらヒメがいるんだよ!?もう最高だよね!?しかも寝言でヒニャ…なんて言われたら眠るどころの話じゃないでしょ!?隣に大好きな人がいるっていうのはこういうことなんだって改めて感じるよ!

…こほん、いつの間にか声に出てたみたい…ヒメが顔を真っ赤にしてこっちを見てる…

 

 

 

 

from 田中ヒメ

放送終わって振り向いたら恒例の鈴木さんタイムで、耳を澄まして聞いてみるとどうもヒメのことを言ってるみたいなんだけど…。まさかヒナも… ま、そんなわけないよねうん。

『ヒナ~、今からしばらくBGMタイムだから、ヒメのところにおいで?』

「うん!!」

そう言うとヒナはヒメの隣に座った。

ニコニコとしたヒナを見てるとこっちもほわほわした気持ちになる。

「ねえ、ヒメ?」

『どうしたの、ヒナ?』

急にヒナから話しかけられて驚きつつヒナのほうを見ると、顔を真っ赤にしたヒナがいた。その潤んだ瞳を見ているとなんだかむずむずしてくる…。

「もしヒナが、ヒメのこと大好きだって言ったらどうする…?」

『え…?それって友達として…?』

会話の流れからしてそうじゃないとはわかっているけど、確認の意味も込めて聞いてみる。

「うぅん、…恋愛感情として…」

まさか両想いだったとは思わず固まってしまった。

『へ?』

そんな間抜けな言葉しか出てこない。

「ごめん…こんな友達っていやだよね…ごめんね…」

そう言ってヒナは走ってどこかへ行こうとした。

『ヒナ!待って!!』

「ごめんね、ヒメ。今のことは忘れて?」

泣きそうになったヒナが振り返ってそう言うとまた、走りだそうとする。

そんなヒナを捕まえている手に力を入れて逃げられないようにしてから、ヒメも想いを伝える。

『ヒメは!ヒナの気持ちが知れてうれしかったよ!!』

「え?」

ヒナは困惑しているが止めることはできない。

『あの時も、真っ先にヒメのところに来てくれたよね?それがとんでもなくうれしかったんだよ?』

「ヒメ…」

『ただ、ずっと迷ってた。ヒナにこの気持ちを伝えていいのかって。ヒナを困らせるんじゃないかって。でも、またヒナに先を越されちゃった。』

もう戻れないと思って覚悟を決める。

『だから今度は、ヒメが伝えるね。…ヒナ、あなたのことが好きです。ヒメと付き合って下さい。』

「ヒメ…こんなの…ずるいよ…」

『…返事は?』

「そんなの、“はい”しかないよ//」

『ヒナぁ~!』

「ヒメ!」

晴れてヒメたちは両想いとなりました。

「…それにしても、なんか改めて思い返すと恥ずかしいね…」

『う…確かに…。二人っきりだし、防音室だとわかってても聞かれてたらって思うと恥ずかしい…』

「大丈夫だよ!その時は見せつけてあげよ?ヒナたちの仲の良さを」

『ひ、ひなちゃ!?』

「それにヒナが言ったのはそういう意味じゃなくて、おうちに帰るのが恥ずかしいね、ってことだよ?」

『…あ』

言われて思い出した。ヒメはいま、ヒナのおうちに一緒に住んでいたということを。

『な、なんとかなるよ!大丈夫!!』

「ほんと~?」

『そうだよ~!もう、ヒメで遊ばないでよね!』

「ごめんごめん、ヒメがあまりにも可愛くて」

『う…///』

面と向かって言われると結構恥ずかしい…。

「あ、ほら放送!ヒメ、よろしく~!」

『う、うん』

ヒナに言われて放送したけど、あまりの恥ずかしさと嬉しさで声が震えちゃって、ヒナに笑われたのは内緒で…。

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