ヒメヒナSS集(てぇてぇLaska)   作:秋月あおば

2 / 4
あなたと一緒になりたくて

ぐ~…

『どうしたの、ヒナ?おなか空いちゃった?』

「うん…」

『あ、そっか。今日はあれだったね。はい、どーぞ!』

「いつもごめんねぇ…それじゃいただきます!」

かぷっ

『うっ…』

「ごめん、痛かった?」

『大丈夫だよ!もう慣れたから!』

「すぐ終わらせるから、もう少し我慢しててね」

 

今日は、二週間に一回の吸血の日。ヒナは吸血鬼だけど、人の血を吸わなくていいとか、日光やにんにくの克服をしためずらしいタイプらしい。おじいちゃんが言ってたから間違いない。

普段はヒメと同じ食事をとっているけど、たまに血がとりたくなる。痛いはずなのに、いつも協力してくれるヒメのことが大好きなんだ!

一度だけ、

「パックの血が売ってあるから、それでもヒナは大丈夫だよ」

って言ったことがあるんだけど、そしたら

『誰のものかわからない血なんて、ヒナに飲ませられないよ!ヒメの血じゃいや…?』

なんて言われたから、ずっとヒメの血をもらっている。

…そういえば、おじいちゃんがなにか言ってたような気がするけど…ま、いっか!

翌朝

『ナ…ヒナ、起きて!』

「う…どしたの?まだ5時だよ?」

『なんか、牙生えてきてるし、羽生えてるんだけど…どうしよ!?』

「え!?ちょっと見せて!」

…ほんとだ…ヒメが吸血鬼化してる…

あっ!そうだった…。同じ人から血をとりすぎると耐性ができて、その人も吸血鬼になるって言われてたんだった!!

「え~っとね、ヒメ、落ち着いて聞いて欲しんだけど…実は…」

すべてのことを話し終えるとヒメは、

『なんだ~、そうだったんだ!よかった♪』

なんて言うものだからびっくりした。

「いや、吸血鬼だよ?大変じゃない?」

って聞いてみたら、

『確かに大変かもしれないけど、ヒメの好きな人と一緒になれたことがうれしいから//』

なんて顔を真っ赤にして言うから、ヒナまで恥ずかしくなってきちゃった…

「そうなの…?それならいいけど//」

『へへ!お揃いだね!!』

あれ、ヒメってこんなに可愛かったっけ?改めて見ると可愛く感じてしまった…

『でも、お腹空いちゃった…』

「あ、まだ血飲んでないもんね。どうしよう…?」

ここで思いついた。ヒナの血があるじゃん!と。

「ヒナの血でも…大丈夫?」

『え…いいの?やった~!!』

「そんなに嬉しいの?」

『うん!だって好きな人と触れ合えるんだよ!?』

やっぱり普段より可愛く見えてしまう。あとでおじいちゃんに聞こうっと。

「わかった!ほら、いいよ」

『いただきま~す』

かぷっ

「うっ…」

いつもヒメはこれに耐えていたんだ…すごいよ…

『大丈夫?』

「うん、大丈夫だよ!ヒナの血、美味しい?」

『うん!美味しいよ!』

「それならよかった~…ゆっくり飲んでね」

 

しばらくして…

 

『ごちそうさまでした!』

「いっぱい飲んだね!おなか大丈夫?」

『うん!大丈夫だよ~!』

「あ、そうだちょっとおじいちゃんに連絡してみるね」

『わかった~!ヒメは動画のネタ考えておくね』

 

「そんなことあるの!?」

『ぴっ!びっくりした…どうしたの?』

「おじいちゃんに聞いてみたら…」

曰く、同じ血の共有で吸血鬼化した人は相思相愛状態になる。そして、同じ遺伝子を受け継ぐから、ヒナと同じで、特殊な吸血鬼になるということだった。

『そうなの…?』

「うん…事例が少なくてなんとも言えないけど、そうなることが多いんだって」

『でも、それでよかったよ!』

「どうして?」

『ずっとヒナ、さみしそうだったんだもん。まわりに吸血鬼居ないし…だけどこれからは、ヒメがいるから大丈夫だよ!』

「…ヒメぇ…!」

まさか見抜かれていたとは…。ふつうは嫌がられるからなかなか仲良くなれないんだけど、ヒメは最初に受け入れてくれた。それがとても嬉しくて、ずっと一緒にいるって決めたんだ…!!

『ほら、おいで?』

「いつもありがとう…!これからも大好きだよ!」

『もちろんだよ!ヒメもヒナが大好きだよ!!』

 

ヒナたちは、これからも二人で暮らしていくんだ。吸血鬼として―

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。