Side?
「そうですか…でしたら仕方ありませんね…」
「申し訳ありません…何時の日にか貴方と憧れの地で共に競い合える日が来ると思っていたのですが…」
「…」
私の名はヴァイスアルメール、幼い頃から一番の親友であった子は結局自身の体質が災いして本分を半ば諦めざるを得ない状況になっていた。
それと同時に私自身も己だけが走る意味を見出せなくなってしまっていた。
「私どうすれば良いのだろう?…」
親友と共に目指していた筈の憧れの舞台を走れる見込みが0に等しい今では普通に生きようとした方が良いのだろうか?
「?」
思案を巡らせているととある一角にあるお店がなんだか騒がしいのが目に入った。
何でしょうか?…
「こ、これは!…」
私はこの日人生最大ともいえうる衝撃に出会った。
Side?
「くっそ!又落ちちまったかー…」
俺の名はカナメ・シーガ、生粋の学生ガンプラビルドファイターだ。
だがそんな俺にはもう一つデカイ夢があった。
それはウマ娘の専属トレーナーになる事だ。
だがしかしこれまで何回か受験を受けてきたのだがことごとく落ちてしまっていた。
散々勉強してこなかったツケかあ…ってン?
不合格に落ち込んでいた帰り道で何時も立ち寄っているショップである光景を目にした。
「あれ…」
普段の店の客層にはほとんど見ない白髪のケモミミが生えている少女が陳列されているガンプラを見つめながら何やら悩んでいる光景を俺は目にした。ってあの子もしかしなくてもウマ娘じゃないか!?何故え!?
俺は有名なウマ娘を思い出してみるが該当する子は思い当たらない。
もしや未デビューか。
「うーん…」
当のウマ娘の少女はまだ悩んでいた。
俺はそっと近付いて尋ねてみた。
「ガンプラ興味有るの?」
「あ…お恥ずかしい話なのですが先日から興味を持てたのは良いのですが未だ良くは理解し切れていなくて…」
「そうなんだ…」
どういう経緯で彼女が知りもしなかったガンプラに興味を持ったのか非常に気になるので聞いてみる。
「えっと、実はガンプラバトルの大会を偶然お見かけしたので観戦してみたらそれでキラキラしたものが…」
「な、成程」
ようは彼女はガンプラそのものというよりもバトルにより魅せられたって事か…ン?ってちょっと待って?この子もしかしてバトルに用いられるプラフスキー粒子が視えるのか!?
確かに普通の人間よりも身体能力が特別高いウマ娘だけどさ…。
だったら…
「なら俺が教えてあげようか?」
「よろしいのですか?…見ず知らずの私に」
「このまま君を放置していたら流石に店にも迷惑かかるよ…だからさ」
「そ、そうですよね…私はヴァイスアルメール、見ての通りウマ娘の一人ですわ」
「カナメ・シーガだ、えっと…」
「お好きに呼んでもらって構いませんよ」
「それじゃあ、アルメールさんこれからよろしく!」
「はい!」
こうして俺と一人のウマ娘による世界への挑戦の幕が静かに上がるのだった。