白銀の少女は鋼の粒子世界を翔け出す
Sideシーガ
「えっと…ここはこれでよろしいのでしょうか?」
「そうそう!」
ガンプラバトルに興味を持ったというウマ娘のアルメールさんに俺はガンダムのガの字も知らなかった彼女に最低限の知識を身に付けさせていよいよ彼女の扱うガンプラ制作の教授をした。
ちなみにその上でアルメールさんが選び取ったガンプラはガンダムW外伝作品であるG-UNITに登場するガンダムアスクレプオスだった。
確かにフィールドを選ばない万能適正が有る機体だが意外な選択に少しばかり驚いた。
飲み込みが良く気付いたら完成を迎えていたので早速ショップに行って操縦訓練を行う。
「俺は試運転も兼ねてコイツで出撃るか、ガンダムエアリアル出撃るぜ!」
「で、ではヴァイスアルメール、ガンダムアスクレプオス参ります!」
俺は最新機のエアリアルを出撃させ、その直後に続けてアルメールさんの髪色と同じ白銀カラーへとペイントされたガンダムアスクレプオスが出撃する。
「わっとと!?…」
直後に転倒しそうになる。
割と重系MSではあるので完全初心者な彼女ではバランスを崩し易いのも当たり前だ。
「大丈夫だ。まずはゆっくりコンソールを動せるようになろうか」
「は、はい…」
時間をかけて動作出来るように教え込んでいく。
それから一時間ちょっとで上達したので別の店に実践に向かう。
今の時間帯ならアイツも来店している筈だ。
「よう!」
「お、お前か…」
「何かあったのか?」
俺の顔見知りファイターであるサザキも来ていた。
だけど何時もの彼の態度からしたら様子が可笑しい。
聞いてみるとある者が制作してどうしても専属操縦したかったガンプラを賭けてバトルを申し込んだがいきなり何処からか現れた青年にボコられたらしい。
「ってかまだそんな事やってたのかよ…」
「だってえ~!…」
「その調子だと出来そうにもないな…」
「?」
「お前にこの子の対戦相手をやってほしかったんだが…」
俺はサザキにアルメールさんを紹介する。
「お、女の子!?ぜ、是非お相手しますいやさせて下さい!」
「あ、彼女ウマ娘だから初心者だと舐めてかからない方がいいぞ」
「ええ!?…勝てる…よね?」
「あ…」
更に傷を塩を塗って抉る展開が見えたな…。
Sideアルメール
「よろしくお願いしますね!」
「は、はい!」
私はカナメさんに言われてサザキさんとのガンプラバトルを行う事になった。
「へえ!ガンダムアスクレプオスですか!貴方が作ったので?凄い完成度だ!…」
「はい!カナメさんに教えて貰いながら作り上げました!全力でいかせて頂きます!」
「くう~!羨ましい!…ですがこれは真剣勝負です!此方も手は抜かない!」
サザキさんに称賛を貰えた所で彼の扱うギャンに突撃させる。
ギリギリの所でシールドで防がれる。
「は、早い!?…流石はウマ娘さんが操縦するガンプラといった所ですか…だけど只単純に早いだけではあ!」
「!」
彼のギャンはシールドからニードルボムを発射してくる。
「それならこれで!…」
対する私はアスクレプオスのバックパックのパイソンクローからビームバルカンを発射し撃ち落とす。
「対応してきますか!ならば接近戦でいかせてもらいますよ!」
「でしたら此方も!」
相手ギャンのビームサーベルとアスクレプオスのビームサーベルがぶつかり合う。
「ぼ、僕の最高傑作のギャンがパワー負けしている!?なんて作り込みなんだ!…」
「其処ですね!」
「なっ!?しまった!?…」
怯むギャンのサーベルをクローで掴み上げて弾き飛ばす。
「で、でもこの距離なら外しはしない!」
「甘いです!」
再びニードルボムを放ってくるが私はアスクレプオスを高機動モードにして突撃を仕掛けた。
「そ、そんな馬鹿なあ!?ニードルボムのあれだけの弾幕をモノともしていないだって!?…」
「はあああああー!」
ニードルボムの弾幕をアスクレプオスの装甲で受け切ってギャンに突っ込んだ。
「チクショー!…」
<BATLEENDED>
「勝てた!…」
私はまだ微かに残留しているプラフスキー粒子を眺めながら初めて手にした勝利を噛み締めたのだった。