Sideアルメール
『地区予選Aブロック第三回戦の勝者は今回初参加であるウマ娘のヴァイスアルメール!』
「チクショー!何だよあのバカげた機動力!?捉えられる訳ねえじゃねえか!…」
「ふう…」
「そっちも順調みたいだな」
着々と勝ち進んでいき一息ついた所で別ブロックを勝ち進んだシーガさんと紺色のジャケットを着込んだ見知らぬ青年が一緒にやって来た。
「本当にガンプラバトルに興味をもってくれるウマ娘とは」
「貴方は?」
「俺の友人だ」
「ユウキ・タツヤだ。
ブロックが同じであれば是非共手合わせ願いたかったのだがそれは先の話になりそうだな」
「どうやら生粋のファイターのようですね、それで御用件は?」
「ああ、どうやらAブロックの出場選手の中に不戦勝で勝ち進んでいるファイターが居るそれも三連続でだ」
「不戦勝ですか…」
「ああ、小耳に挟んだ程度なんだけどな」
「…」
ユウキさんはそんな事を忠告するかのように言ってきたのにシーガさんが頷く。
特段そこまで気にするような事でもなさそうではあるが流石にそこまで連戦で不戦勝出来るのは怪しいと私でも感じた。
「分かりました、気を付けておきますね」
「ああ、健闘を祈るよ」
私はシーガさん達と別れて次なるバトルの準備に取り掛かるのだった。
その頃、Side?
「クソッ!?…真逆ガンプラバトルにウマ娘まで入ってくるとはあ!?…」
「…」
とあるファイターの影の支援者である者達は思わぬ予想外の展開にてんやわんやと頭を抱えていた。
但しただ一人を除いて…その者は一人虚無顔になっていた。
ウマ娘に下手な妨害なんて仕掛けようとするなら倍返し以上の悲惨な結果になりかねない。
ファイターの色仕掛け作戦も使えないしこのままだと間違い無く次のバトルは負けが確定してしまうだろう。
「(今の内に退職届け出しておくか?…あの子が不用意な発言しなきゃいいのだが…)」
一人虚無顔になっていた職員はそう察してどう乗り切るか模索するのだった。
Sideアルメール
「…」
「ああもう!こんなの聞いてないわよ!?ウマ娘が相手だなんて!?…」
四回戦の対戦相手であるキララさんは憤慨していた。
どうやら最近売り出してきたアイドルみたいだが…そんなオーラは彼女から微塵も感じない。
「ガンダムも大概だけど…ウマ娘も大概よねえ…只ひたすら走っただけでライブが出来てちやほやされるなんてね…私はこんなにも頑張っているのに未だに地下扱いよ!…」
どうやら彼女はウィニングライブの事をそう解釈しているようだ。
その一言は私の怒りを引き出すのに十分だった…親友も馬鹿にされたからだ。
「そんな気持ちで挑んでくるのなら貴方では私に勝てませんよ!」
「ッ!…五月蠅い!アンタを倒して絶対に大ブレイクしてやるんだから!」
諦め悪くキララさんの操るガーベラテトラが仕掛けてくる。
がそんな半端な気持ちで挑んでくるファイターの攻撃に当たる私ではない。
私はアスクレプオスを加速させてガーベラテトラの片翼をパイソンクローで叩き折った。
「遅いです!…」
「ああっ!?…ファンに作ってもらったテトラがー…」
「貴方もアイドルだというならもっと自分以外にも目を向けなさい…そうじゃないと…」
「くっ!?…」
別の意味での大ブレイクが起き呆気なく勝敗は決したのだった。