Sideアルメール
「ふう…」
キララさんとのバトルを容易く完勝で終えた後、私はシーガ迎える準決勝までシーガさんと羽休めと称して二人でお出掛けする事になって遊園地で待ち合わせしていたのだが…。
「あの私今は待ち合わせしていておりまして…」
「イイじゃ~ん!」 「俺らと一緒の方が絶対楽しいって!暇させないぜえ?」
育ちがいかにもな男性達に取り囲まれてしつっこくナンパされていた。
「オイアンタ等そこらでやめときな!」
「あん?あでで!?…」
いっその事ウマ娘パワーで強引に突破しようかと考えていたら青年が現れてナンパ男の内の一人の手首を掴み上げて締め上げていた。
「此処ってウチのグループ傘下の所だからアンタ等それ以上迷惑行為やるってんならご退場いただいて今後出禁にしてやるけど?」
「お、俺らの青春の邪魔をすんじゃねえぞ!」
青年がそう忠告してくるが男達は諦め悪く食い下がる。
「青春っていうのは嫌がる女性に無理強いするのをいうんじゃないよ…」
「なんだとお!?んお?テメエもガンプラファイターか?!」
頭を抱えている青年の懐をふと見た男の一人が声を上げる。
「そうだが?なんだいこの僕とガンプラバトルでもしようというのかい?」
「そうだ!負けた方は一つ何でも言う事を聞くって条件でな!」
「いいだろう!…どうせだアンタ等全員でかかってきても構わないぜ?」
「後悔すんなよ!」
「そっちがな!…」
どうやら男達と青年がガンプラバトルを行う事になったみたいだ。
「あ、あの…私もガンプラファイターなのですが…」
「ん?ああ、協力してくれるのならば有難いな!」
私も共にバトルに参加する事となった。
施設内の大型バトルシステムが設置されてある所まで行って準備に入る。
「出ます!」
アスクレプオスを荒野フィールドに降り立たせる。
そして隣に全体的に青く、しかし一部部位が別々の色に塗装されたガンダムではない機体が降り立つ。
アレって確かガンダムAGEの敵機体であったギラーガ…だけど武装でもある尻尾が無い…。
「『僕は取り巻き達を速攻で片付けてくるから君はあの二人の相手を頼めるかい?』」
「分かりました!」
青年のギラーガと二手に別れて私はリーダー格の二人と戦う事になった。
「『軽く捻ってやるよお!』」
「!」
目の前に黒いガンダムが現れる。
ガンダムMKーⅡティターンズ?いやボディ部分はそうだけどフェイス部分が若干違う!
「いくらウマ娘が操縦しているといえどコイツを使えば追いつけるんだよ!<EXAM>!」
男の一人が扱うガンダムのツインアイが赤く輝き出す。
やはりガンダムブルーデスティニー二号機のものですか!
「ひゃははは!俺様のガンダムBDMKーⅡのサーベルの連撃、どれだけ御嬢ちゃんに捌き切れるかなァ?」
「くうっ!?…」
EXAMによって機体性能が引き上がったガンダムの繰り出すビームサーベル二刀流の連撃に私は防戦を強いられた。
粒子の流れを読み取ってなんとか回避に専念する。
「兄貴イー!チャンスですぜ!」
「よくやったぞ弟よ!いけえっ!」
「はっ!?…キャア!?」
ガンダムBDMKーⅡの対応に追われていてもう一機の敵が仕掛けきているのに漸く気が付いたがモロに喰らってしまった。
「『足場を不安定にさえしてしまえばウマ娘の操縦するガンプラなんて怖くないぜ!』」
「『流石兄貴イ!^^』」
「うっ…」
どうやら仕掛けてきたもう一機は重塗装を施したガンダムMKーⅤによる有線式インコムによる足場攻撃だった。
「ですがこの程度の崩落ならば!…」
「『おっとさせねえよ!』」
「うあっ!?…」
二機のガンダムの波状連携攻撃のおかげで高機動モードに変形する余裕も無く段々と追い詰められていってしまう。
このままでは撃破されてしまうのも時間の問題である。
「『このまま銃弾の雨で決めてやるぜえー!』」
だがその時だった…!
「『はぁえ?…』」
MKーⅤのサブマシンガンを構えていた左腕が突如として斬り飛ばされた。
「『何ィッ!?…』」
「『あ、兄貴!あそこ!…』」
驚くMKーⅤにBDMKーⅡの男が気が付く。
そこに現れたのは他の取り巻き達を相手取っていた青年のギラーガだった。
「『無事かい?』」
「あ、はい、援護ありがとうございます!」
青年が私の無事を確認してきたので返答する。
「『て、テメエ!俺の仲間は三十以上は居た筈だぞ!そ、それをこんな短時間の内で!?…』」
「『戦いは数理論は格上相手には通じねえよ…奴等の腕じゃ僕の愛機について来れなかった…只それだけさ!』」
「『こ、こんな馬鹿な事が!?…』」
MK-Ⅴの男は多勢の味方がたった一機に短時間で沈められた事に驚きを隠せない。
それに対して青年は呆れた様にそう言いながらこれみよがしに敵機の残骸が積み上げられた光景を見せた。
その光景に男達は絶句する。
「『さてと君らはどうなのかな?』」
「『な、舐めるなあー!俺にはまだコイツがある!』」
ギラーガの挑発にMK-Ⅴはインコムで牽制しつつ接近戦を仕掛けようとしていた。
「『遅いよ!』」
「『はっ?!…』」
MK-Ⅴのインコムが発射される寸前にギラーガがインコムを全て破壊していた。
「『し、しまった!?…や、奴はど…』」
「『貰ったよ!』」
「『うわあああああああー!?……』」
「『あ、兄貴イー!?』」
発射直前だった事もあいまり切り離す事も忘れていたせいで範囲が拡大したインコムの誘爆散で視界を遮られたMKーⅤは真横から急速接近してきたギラーガの振るう二振りのツインビームランサーによってX字に斬り裂かれて爆散した。
「『あ、兄貴の仇ィー!』」
「『君もそろそろEXAMの効力が切れるてしまう頃合いの筈だ』」
残るBDMKーⅡが仇討ちといわんばかりに視界が晴れた瞬間にギラーガに接近する。
「『はん!ツインBDEXAM発動!』」
「『!』」
EXAMの効力が切れたかに思われたBDMKーⅡだったがバックパックから今度は白いガンダムヘッドがせり上がってきて入れ替わったのだ。
成程!三号機の物と入れ替えて効力切れを防いだのか。
「『どうだ!セラヴィーのセラフィムシステムを参考に作ったんだ!』」
「『へえっ!…面白い改造してるじゃん!…だけどその程度じゃねえ…!』」
「『は、速過ぎる!?ツインEXAMの機動力に着いて来てやがる!?…』」
対するギラーガはBDMKーⅡの動きに余裕で追従し翻弄していた。
そしてツインビームランサーを一振り構えて突撃を仕掛けた。
「『そろそろ幕引きといこうか!』」
「『馬鹿め!いくら速くてもそんな真正面から馬鹿正直に突っ込んで来る奴にならいくらでも対応出来るわあ!逆にサーベルの餌食にしてやる!』」
「『フッ!…』」
「『んなっ!?…奴の姿が消えただと!?…ど、何処に!?…』」
超スピードで急速接近してくるギラーガに対しBDMKーⅡがビームサーベルを振り抜こうとした瞬間ギラーガの姿がその場から掻き消えていた。
「『此処だよ!はああああー!』」
「『う、上からだと!?…あの距離とスピードを保ちながら急速上昇したっていうのか!?…う、うわああああー!?…』」
気が付いた時には既にギラーガが高速回転しながらランサーをBDMKーⅡの頭部を捉え突き刺していた。
「す、凄い!…」
安全圏で見ていた私も青年の操縦技術に絶句した。
どうやらビームサーベルが捉える寸前で急速上昇し不意を突いたようなのだ。
だけどそんな簡単に出来る事では決してない事は分かる。
とんでもない強さを見せた青年の一撃で勝敗は決したのだった。
「それじゃあお前等は今後一年間無償で奉仕活動しろよな!
無論ガンプラバトルも禁止だ」
「「は、はいいー!…」」
勝者権限で青年は不良達にそう言い渡していた。
「それじゃあ問題も解決した事だし僕も人を待たせているからもう行くね」
「あ!?…」
青年は名も告げずに颯爽と去っていってしまった。
「おおーい!」
「シーガさん!もう大変だったんですからね!」
「すまない!…探すのに手間取っちゃてて…」
慌てて私も待ち合わせ場所に戻るとシーガさんもゲッソリした顔で駆け寄ってきた。
どうやら私を探し回ってくれていたみたいだ。
私達は改めて休日を満喫したのだった。
その頃、Side?
「え?ガンプラバトルしてるウマ娘に会ったの?」
「そうなんだよ義姉さん。
不良に絡まれて困ってた所を助けたらソイツ等にバトル申し込まれたからさ。
奴等に姑息な手を使われなきゃ余裕で勝っていた筈だと思うよ」
「そうなんだ」
「ああ、彼女と戦える日が楽しみだな!…漸く僕の全力と渡り合えるであろうファイターと巡り逢えた!…」
「ミー君がそこまで言うなんて!」
青年は待ち人であった黒髪ポニーテールのウマ娘に件の事を話し己の愛機を見つめるのであった。
その日が間近に迫っている事には気が付かず…
オマケミニストーリー①「チヨノオー、黒ワンコと出会う」
<わふっ!>
「ふわあああー!か、カワイイワンちゃん!…ってよく見たら機械の子だ!…」
サクラチヨノオーです!放課後特にトレーニングも無く学生寮に帰る途中で小さな黒い犬型の機械と遭遇してました。
タキオンさん辺りが作ったのでしょうか?
放置する訳にもいかないと思った私は一応フジキセキ寮長に確認して連れ帰る事が出来ました。