仮面ライダーラセン   作:赫牛

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竜の目覚め(1)

 灼ける様な暑さで目を覚ました。

 

「ここは……?」

 

 真っ暗な天井と無限に広がる黒の中で、炎だけが煌々と燃え盛っている。炎が全てを焼き尽くしてしまったかの様な虚無の中に俺はいた。炎の中にいるのに、凍えている様な感覚だった。

 後ろからの視線を感じる。振り向くとそこにいたのは異形だった。

 全身を鮮やかな橙の鱗が覆い、その隙間からうねる炎が噴出している。筋骨隆々で手足の先には鋭く伸びた爪を備え、頭部に戴いた二本の角が炎を反射して輝く。牙を剥き出したその顔は正しく竜のそれだった。

 竜と人を混ぜた様な魔人。即ち竜のヴァーミンが俺を見ていた。

 

「お前は……?」

 

 問いかけてもヴァーミンは何も言わない。ただじっと俺を見つめる。

 それと同時に腰のポケットが熱くなる。取り出したクリスタルは、火傷しそうな程の熱を発していた。そのクリスタルに刻まれたのもまた、竜の図柄。

 まさか。

 

「お前は俺なのか?」

 

 その言葉に炎はより一層勢いを増し、緑の眼が獰猛に輝いた。

 

 

 

 

 

「弟子クン……弟子クン」

 

 呼びかける声に目を覚ます。待っている間に、いつの間にか師匠の肩に寄り掛かって寝てしまっていたみたいだ。

 

「うわ!……すみません師匠」

 

 口元を触って確認する。危なかった、涎は垂れてなさそうだ。

 

「呼ばれたから早く行かないと。さあ立って」

 

 少し苦笑いした師匠と共に待合室を去り、総合診療科と書かれたドアを開ける。

 ここは花恵病院。昨日の激戦を終えた師匠の体に異常が無いかチェックするためにやってきた。師匠曰く、ここには『話が分かる』お医者様がいるとの事。

 先程まで師匠一人で様々な検査を受けている間俺は待ち続け——その時既に眠気と戦っていた。おそらく昨日朝方に寝たから生活リズムが狂ったのだろう——そして結果を聞くまで待機となり、ついに我慢の限界に達して寝てしまったのだ。

 診察室の中にいたのはこの場にそぐわない存在感を放つ白衣の男だった。白髪ながらも引き締まった顔立ちが厳格な印象を与え、眉間に寄った皺がそれに拍車をかけている。ここにいるのだから医者なのは間違い無いとは思うが、年老いた気難しい職人のテンプレートと言われた方がしっくりくる気がした。

 白衣の人物は俺たち……正確には師匠を見るなりため息をついた。

 

「青葉君、自分の体は大事にしろと何度言ったら分かるんだ」

 

「仕事柄そうも言ってられませんので。先生だって理解してらっしゃるでしょう?」

 

「君が来る度に胃がきりきりするこっちの身にもなってくれ」

 

 白衣の人物は次に俺に目を留めた。

 

「こっちのは……あああれか、噂の鳴神なんとかか」

 

「真哉くんです。お察しの通り、私の弟子です」

 

「ふむ……」

 

 顎に手を当てこちらをじっと見る『先生』。その顔は何と言うか迫力があって、何故か腹の底まで見透かされている様な、そんな居心地の悪さを感じる。思わず顔が引きつっているのが分かった。

 

「君……」

 

「は、はいぃ……」

 

「眠そうだな。昨日はちゃんと寝たのか?」

 

「へ?……あ、ちょっと事情がありまして」

 

「睡眠はしっかりとるべきだ。ましてや徹夜なんてもっての外だ」

 

「そうだよ弟子クン、ちゃんと寝ないと駄目だよ」

 

 生活リズム狂わせた原因がそれ言うか。恨みの籠った視線を向けると、それをひらりと躱して椅子に座った師匠が咳払いをした。

 

「弟子クン、こちらは萩野善次郎(はぎのぜんじろう)先生。私の仕事について理解してくれて、定期的に診察してくれる人」

 

「今日は定期の診断じゃないけどな」

 

 萩野先生の眉間の皺が一層深くなった。

 

「ニュースで見たぞ。また無茶をしたんだろう。あんな事続けてたら、いつガタが来てもおかしくない」

 

「と言う事は、今はまだガタは来てないんですね」

 

「……まあそうとも言えるが」

 

 萩野先生が示した先にCT画像が貼られている。

 

「骨や筋肉、臓器に至るまで異常無し。血液成分も基準値を保っている。あるとすればいつもの疲労だ」

 

「じゃあいつものお薬お願いしますね」

 

「……あのな、いつものと言うが、その『いつもの』で伝わってしまうこの状況自体が良くないんだぞ」

 

「まあまあ良いじゃないですか。私はあの漢方薬、嫌いじゃないですよ」

 

「好き嫌いの問題ではないんだよ……」

 

 頭を抱える萩野先生を横目に師匠はにこにこと笑っている。

 

「はぁ……いつも通り処方しておくよ。くれぐれも無理はしてくれるな」

 

「勿論。当分来ませんよ」

 

「是非そうしてくれ……ああ、鳴神君、少し残って」

 

「俺ですか?」

 

 師匠なら分かるが、俺に一体何用が?

 

「じゃあ先に失礼しますね」

 

 師匠も俺を置いて出ていってしまった。医者と患者ですらないのに知り合ったばかりの人と二人きり。沈黙がやたらと長く感じた。

 

「君、青葉君の弟子、なんだったな」

 

 萩野先生が口を開く。

 

「そうですけど?」

 

「頼みがある。青葉君に無理をさせないで欲しい」

 

 萩野先生は真剣な顔でそう言った。

 

「無理をさせないって……」

 

「無茶無謀をしないよう君に見張って欲しいと言う事だ。君が青葉君の代わりになれって言ってる訳じゃない」

 

「それは……」

 

 俺に言われても難しいものがある。師匠が無理をするような時は大抵手出しできないし、先の事件で俺が『徹夜しない』と言っていたら師匠はおそらく寝ずに戦いに行っていただろう。そんな風に動く人に俺がどうこうできるものなのか。

 

「まあ君のできる範囲で良い。兎に角青葉君を頼んだ」

 

 萩野先生の顔は、いつの間にか医者のそれとは違うものになっていた。

 

「師匠の事心配なんですね」

 

「あの子はあいつの弟子……子どもみたいなものだからな」

 

「柳生さんとお知り合いなんですか?」

 

「……患者が詰まっているから今日はここまでにしよう。引き留めて悪かった」

 

 そう言って次の資料を準備する萩野先生の顔は、既に医者のそれに戻っていた。

 

 

 

 

 

「ん……ふぅ……んっ……ふぅ……」

 

 下げて、上げて、下げて、上げて。吸って、吐いて、吸って、吐いて。

 バーベルを持ち上げる腕が数か月前よりかは確実に軽くなっているのを実感する。しかも各種器具……傍から見ればジムが出張してきたかに思えるトレーニング器具の数々を使ったメニューを全てこなした後でだ。途中で悲鳴を上げてギブアップしていた頃が懐かしく思えてくる。

 最初は自分と目の前の器具だけでいっぱいいっぱいだったのが続けていくにつれて余裕が出来、余裕が出来ると周りが見えるようになる。

 今だってそうだ。俺がトレーニングしているのを横目に、師匠は『ドライバー』をいじくっている。

 昨日ルナと言う女優から奪い取ったらしい、偽物の仮面ライダーが着けていたドライバー。ラセンドライバーとは似ているようで違う物。そんなの俺だって気になるのに、わざわざ今俺の目の前で調べなくても。ああ、もう、気になるなあ。

 

「それ、なんか分かったんですか?」

 

 さも終わりましたと言う顔をして聞いてみる。

 

「ベンチプレスあと12回残ってるでしょ」

 

「何で分かるんですか」

 

 ちゃんとばれた。

 

「まあ良いよ。君も気になるよね、これは」

 

 手招きに従って椅子に座る。その間にも師匠が手に持っているそれは、ラセンドライバーに金の装飾を施した様な代物。右ではなく上にトレイを引き出し、エネルギーを放出させるボタンは右側面に付いている。機能面で見ても素人を師匠と互角にさせる事ができるとんでも仕様となっている。

 危険、と言うのが初見の感想。故にか師匠は俺には触らせず、自分だけで仕組みを調べていた。本当なら藤堂教授にも見てもらいたい所だが、生憎予定が合わず後日改めてという事になった。

 

「取り敢えずこれを使って変身してみたんだけどね」

 

「展開早くないですか!?」

 

「まあまあ落ち着いて聞きなって。変身してみて、まず普通のラセンとは外見が違った。次に変身した後の疲れ度合いが違った……変身して動いてみても、そこまで疲れなかったかな」

 

「ふむふむ」

 

「そんな感じだったね」

 

「え、それだけですか?」

 

 もっとこう、ラセンより速く動けるとか、より力強くなったとか、そう言うのが出て来ると思ってたんだが。

 

「でもね、一番肝心な事、ラセンドライバーとは決定的に違う事がある」

 

 師匠が金に輝くクリスタルを取り出す。ルナさんが変身に使っていたと言う、カゲロウの図柄が刻まれたもの。

 

「このクリスタルね、調整が施されてないんだ」

 

「それって……」

 

「おそらくこのドライバーが真価を発揮するのは調整されていないものを使った時。危険なクリスタルのエネルギーをコントロールできるようになった新型って事だね」

 

 調整されていないクリスタルを使った変身は2パターンあると前にも聞いた。上手くエネルギーを循環させられず出力が落ちる、もしくは強大な力を発揮するが暴走する危険性を伴う。このどちらのパターンにも当てはまらない、3つ目の答えがこのドライバー。

 変身にはこのドライバーと、適当なクリスタルがあれば良い。

 

「まさか……」

 

「気付いた?そう……」

 

 それが意味するのはつまり。

 

 

 

「このドライバーを使えば、どんなクリスタルであろうと……誰であろうと変身できてしまうんだ」

 

 

 

「このドライバーがもし流出して、クリスタルを持った誰かの手に渡れば、その人が仮面ライダーになってしまう……」

 

 それがもし悪人であれば、また昨日の様な事が起きる可能性がある。

 

「そう。だからこれを他人の手に委ねる訳にはいかない。これは封印するべきもの。私たちが管理するか、もしくは破壊するのが好ましいだろうね」

 

 え?

 

「壊すんですか!?まだ使い道があるかもしれないのに!」

 

「じゃあその使い道って何?まさかとは思うけど、君が使うなんて言い出すんじゃないよね?」

 

「それは……」

 

 正直喉の辺りにまで出かかっていた事だった。

 俺がラセンになるためには、師匠が引退すると言う前提が必要だ。そんなの何年後になるか分からない。しかし今なら目の前にあるのだ。ずっと願い続けてきた、仮面ライダーになるための答えが。それをみすみす見逃すなんてできない。

 

「言っておくけど、私はまだ君に仮面ライダーを任せられるなんて思ってない。ましてや出所不明のドライバーを使うなんて許可できない」

 

 だけど師匠の言葉は厳しかった。その内容が正しいと思うからこそ、余計に辛い。何も言い返せない。

 黙っている俺を見て、師匠は一つため息をついた。

 

「まあ君の言う通り、まだ他の使い道があるかもしれない。壊すのはそれを探してからでも遅くはないよ。それまでは、ここで保管しておこう……こっちに来ちゃ駄目だからね」

 

 席を立った師匠はクリスタルが保管されている棚の中でも一番奥、5つものダイアル式南京錠が付けられた棚にドライバーを入れ、ダイアルを回し始める。どうにか見えないかと体勢を変えてみるけど、南京錠は師匠の背中に完全に隠れてしまっている。そうやっている内に全て取り付けられ、棚は完全にロックされてしまった。

 

「これで良しと……こら、そんな顔しないの」

 

「してませんよ」

 

 決して苦虫を潰した様な顔なんてしてない。

 

「はい、この話終わり!トレーニングが終わったのなら、シャワー浴びてきたら?」

 

「はい……」

 

 視線が棚に吸い寄せられる。俺がどんなに念を送っても、棚はびくともしなかった。

 

 

 

 

 

 熱いシャワーが汗を洗い流していく。この時間は好きだ。と言うか、好きになった。以前は風呂が好きと言う訳ではなかったが、この家に来てからはついつい長風呂をしてしまっている気がする。

 いつもだったら気分も晴れていくのだけど、今日はもやもやは胸の中から出ていってくれなかった。師匠に認めれられてないと言う現実を叩きつけられたのが、自分でも意外な程効いたのだろうか。ただ立ってシャワーを浴び、無駄にお湯を垂れ流している。途中からもう認められている、もう仮面ライダーになって良いだろうと言う勝手な思い上がりの罪を洗い落とすために自分を罰している様な気になった。

 

「弟子クン」

 

 扉の向こう側からの呼びかけに肩が跳ねる。半ば無心だった頭の中にまた感情が戻って来た。

 

「はい?」

 

「さっき言った、君の事どう思っているかってのだけど……違うからね」

 

「何がどう違うんですか?」

 

「君の事信頼してない訳じゃないんだ。ただ君に……君に、仮面ライダーになって辛い思いをして欲しくないだけなんだ……分かるかな?」

 

 仮面ライダーになって、辛い事。

 

「痛いとか、怖いとか、そう言う事ですか?」

 

「それもあるけどね、もっと辛い事もあるんだ。例えば、目の前で誰かを救えなかった時とか」

 

「それは確かに」

 

「でもね、一番辛くて一番多いのは、誰かの願いを壊す事。ヴァーミンになって果たしたかった事を、私が叶わないようにした時。『どうして』って聞かれるのはかなり堪えるよ」

 

 そっか。仮面ライダーになるのって、そう言う事だった。

 救われた様な顔も見た事がある。だけどそれよりも、意識を失う間際に忌々しげな表情をした人の方が圧倒的に多い。師匠はいつもそれを見ていて、でも何も言わない。

 気にしてない訳じゃなかった。寧ろ辛いんだ、それが。そう思ったら何故か嬉しくなった。

 

「分かりました。けどあんまり舐めないで欲しいですね」

 

「どう言う理由で?」

 

「俺は師匠の家に忍び込んで、あまつさえ無理な頼み事をするくらい無神経なんですよ。恨まれるのぐらい、何てことないですよ」

 

 扉の向こうから、微かに笑う声が聞こえた。

 

「そうだったね。君はそう言う性格だったね」

 

「だからもし仮面ライダーにして良いと思ったら、遠慮無く任せてください」

 

「分かった。50年後に覚えてたらそうするよ」

 

「それは流石に長すぎますよ」

 

 師匠が笑うのが聞こえて、俺も自然と笑っていたんだと思う。

 それが聞こえるまでは。

 家中に耳障りな警告音が響く。どこかでヴァーミンが現れたサイン。

 

「弟子クン!……は無理か。先に行ってるからね!」

 

「え、先に行くって……?」

 

 ドアが開けられる音がして、風呂場から洗面所を覗き込むと師匠の姿は既になかった。

 置いて行かれた、って事?

 

「まじか」

 

 

 

 

 

 十分も走れば、折角シャワーを浴びた体がまた汗まみれになった。

 割りと近いはずなのにやたら長く感じる一本道を駆け抜けると、当然の事ながら既に戦闘が始まっていた。

 敵は頭部の形状やそこから伸びた触手を見る限り、イカのヴァーミンの様に思える。口から墨の弾丸を次々と吹き出し、緑のラセンが素早い動きでそれを躱す。墨の一つが飛んできて、俺をかすめて後ろの壁に穴を開けた。後ろから近づき羽交い絞めにしたラセンが俺に気付く。

 

「あの子をお願い!」

 

 師匠が示した先には制服を着た女の子が倒れていた。駆け寄って確認したが気を失っているだけのようだ。一先ず抱きかかえて離れた場所に移動するまでにも弾丸は幾つも放たれる。一発も当たらないのが正に奇跡だ。

 ヴァーミンが触手を伸ばし、ラセンの身体に巻き付いて引き剥がしそのまま地面に叩きつける。立ち上がろうとするラセンに追い打ちをかける様に墨の弾丸が発射され、それをまともに受けたラセンが大きく吹き飛んだ。なんとか立ち上がるラセンだったが、既に肩で息をしている。

 おかしい。師匠がここまで押されるなんて。あのオルトロスの時でさえ、初戦は互角に見えたというのに。いや、まさか。

 

「疲労って、そう言う事なのか……?」

 

 ラセンに変身するのは、体力を大量に使うと師匠が言っていた。そして完全に回復するには時間がかかるとも。

 おそらく偽仮面ライダーと戦った時の疲労がまだ回復していないのだ。激しい戦闘かつ連戦だったし、何よりそれから時間が経っていない。何回も戦った分の負債が今表れているのか。

 つまり今はかなりやばい状況と言う事だ。

 ヴァーミンの触手がラセンの首に巻き付き締め上げる。ラセンは抵抗するのがやっとで、反撃する余裕など無い。

 俺がなんとかしないと。

 結晶銃にクリスタルの破片を装填し、すぐさま撃ち出す。ヴァーミンの身体から火花が散るが、触手に込められた力は緩まない。

 

「邪魔だ!」

 

 蠢く触手の内の一本が俺に向かって伸び手を強く打つ。その衝撃と痛みで結晶銃は手から離れ、俺は尻もちをつく。

 顔を上げた俺を、とてつもない既視感が襲い、動悸が速くなる。少し思考を巡らせると、既視感の正体はすぐに分かった。

 今まさに首を絞められているラセン。

 あの森で何者かに殺された父さんと母さん。

 二つの姿が完全に重なった。

 駄目だ、駄目だ駄目だ駄目だ。俺がなんとかしないと師匠までもが。

 結晶銃に向かって駆け出した瞬間、脇腹に衝撃が走って吹き飛ばされる。痛みに喘ぐ俺をうねる触手が見下ろしている。いつまた襲われてもおかしくない。

 その間にも師匠は苦しみ続けている。なんとか耐えてはいるが、その均衡がいつ崩れてもおかしくない。

 こんな状況で、一体どうすれば良いんだ?

 

「っ……」

 

 ポケットが熱い。あのクリスタルが存在を主張する様に、何かを訴える様に熱を帯びている。

 もしかして。

 

 

 

 このクリスタルを使ってヴァーミンになれば、師匠を助けられるかもしれない。こいつはそう言っているのか?

 

 

 

 ポケットから取り出したそれは炎の様に揺らめいて、微かに鼓動している。変われと言う声を聞いた気がした。

 やらないと。俺が、変わらないと。

 でも……。

 夢で見たあの魔人の姿が頭の片隅にちらつく。

 あれになって良いのか?ヴァーミンになる事は、師匠を裏切る事にならないのか?それは仮面ライダーの弟子として正しい事なのか?

 どうすれば……。

 逡巡している俺目掛けて、巨大な触手が振り下ろされた。

 

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