戦姫と魔人の永劫破壊   作:檜山俊彦

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第十一話 完全聖遺物

 

 

 

side立花響

 

 

「防衛大臣の殺害犯逮捕を理由に検問を配備、“記憶の遺跡”まで、一気に駆け抜ける!」

 

 

 

「名 付 け て、“天下の往来独り占め作戦”!」

 

 

了子さん、凄いネーミングだな…

と思いつつも後ろにデュランダルを載せた了子さんの車に乗る。

 

 

暫く走っていると、本当に車が一つもないことがわかった。

 

 

緊張しつつも窓を開けて外を確認してみる。

できることをやろう…と思ったんだけど…

 

 

通過中の橋に突如入る亀裂。

 

 

「了子さんッ!」

 

 

了子さんはすかさずハンドルを操作して回避したものの、私たちの左を走っていた護衛の車が崩落に巻き込まれた。

 

 

「しっかり掴まっててね…私のドラテクは凶暴よ…?」

 

 

橋を駆け抜けたところで師匠から通信が来た。

 

 

「敵襲だ!まだ姿は目視できんが、ノイズだろう!」

 

 

「この展開…予想してたより早いかも…!」

 

 

師匠と了子さんの通信を聞いていると、私たちが通過した直後のマンホールから大量の水が噴射され後列の車が吹き飛んだ。

 

 

「ひっ…」

 

 

「下水道だ!ノイズは下水道を伝って攻撃してきている!」

 

 

直後、前列の護衛の車が同じ方法で私と了子さんの乗った車に飛んでくる。

 

 

それを器用なハンドル捌きで躱す了子さん。

少しブレた軌道のまま道端のゴミ箱に突っ込むけど、そのまま突破していく。

 

 

「弦十郎くん…!ちょっとやばいんじゃない?この先の薬品工場で爆発なんて起きたら、デュランダルは…ッ!」

 

 

「わかっている!さっきから護衛車を的確に狙い撃ちしているのはノイズがデュランダルを損壊させないよう、制御されているとみえる!」

 

 

師匠の言葉の途中で何故か舌打ちした了子さん、なにかマズかったのだろうか…?

 

 

「狙いがデュランダルの確保なら、敢えて危険な地域に滑り込み攻め手を封じるって算段だ!」

 

 

「勝算は!?」

 

 

「思いつきを数字で語れるものかよっ!」

 

 

「こういう時の司令の勘は役に立つから!」

 

 

師匠とアイゼンさんの言葉を受けてそのまま薬品工場に突入する車列。

 

 

マンホールからノイズが飛び出し、乗っていた人は脱出したものの、生き残った車は了子さんのものだけ…

 

 

「あわわわ!」

 

 

しかし、そうは問屋が卸さなかった。

進路上にあったパイプに衝突した車は横転どころかひっくり返り、わたしと了子さんはなんとか車から出た。

 

 

周りを見渡すとノイズだらけ。

 

 

「了子さん…これ…重い…」

 

 

「だったらいっそのことここに置いて私たちは逃げましょ。」

 

 

「そ、そんなのダメです!」

 

 

「そりゃそうよね…」

 

 

襲いかかるノイズを了子さんとなんとか回避したけど、乗っていた車が爆発して吹き飛ばされる。

 

 

師匠達との通信も途絶えてしまった。

 

 

痛みに動きが止まって、ちょっとして目を開くと、紫色の壁でノイズを防いでいる了子さんの姿が。

 

 

「了子…さん?」

 

 

「しょうがないわね…あなたのやりたい事をやりたいようにやりなさい。」

 

 

色々とよく分からないことばかりだけど、了子さんの言う通りだ、だから、今は…

 

 

「わたし、歌います!」

 

 

Balwisyall nescell gungnir tron(喪失までのカウントダウン)

 

 

シンフォギアを纏う。

 

 

迫って来るノイズを避けたけど…

ヒールが邪魔だった、姿勢制御にも攻撃にも必要ない、だから、壊す。

 

 

再度拳を構えて、迫るノイズに師匠の教え、“稲妻を食らい、(いかづち)を握り潰すように打つべし”。をできるよう攻撃してみる。

 

 

飛びかかってきた一体に拳を突き刺し、吹き飛ばす。

更に手刀を振り下ろし、蹴り砕き、投げ飛ばす。

 

 

よし…これなら…

 

 

意識を変え、テンポを上げて連打や衝撃波で複数体を相手取る。

 

 

上下左右から迫る触手を躱し、拳を突き刺して破砕する。

すると、見覚えのある鞭がしなりながら伸びてきた。

 

 

咄嗟にバク転して避けても、飛び蹴りを頬に受けてしまった。

 

 

まだ、シンフォギアを使いこなせていない…どうすれば、アームドギアを出せるんだ…?

 

 

上手く受け身が取れず、そのまま落下する。

着地したネフシュタンの鎧の子は、空に浮かぶナニカを見ている。

 

 

…あれは、デュランダル!?…取られちゃダメだ!

 

 

「渡すものかーッ!」

 

 

デュランダルに向けて跳躍。ネフシュタンの鎧の子を追い越して、突き飛ばし、掴んだ。

 

 

瞬間世界が反転した

 

 

 

sideアイムート

 

 

二課本部でパソコンを操作しているように偽装した上で、戦闘が始まってから、急いで現場に向かったのだが…

 

 

なに…この波動…エネルギーの量がとてつもない。

しかもどんどん増えてる…

 

 

このエネルギーの上昇率…いずれは形成レベルまで…まさか…デュランダルが起動した!?

 

 

直後、赫の光剣が天を衝く。

薬品工場の設備を溶断しながら振り下ろさるソレは、絶大な破壊力を持っていた。

 

 

海も陸も爆風が支配し、私もそのあおりを盛大に受けた。

 

 

ネフシュタンの鎧の少女が撤退したのも確認した…

私がいても、できることは無い、か。

 

 

監視網に引っかからないよう、素早く、されど目立たないように二課本部に戻った。

 

 

 

 

 

歌は破壊を呼び、祈りもまた、その様に。

魔人と戦姫は己の無力に歯噛みした。





捻りがないタイトルって特にすることなくていいですね。


第十五話、どうだったでしょうか?


今回はキリが良かったので少し短めです。

それにしても、無限に増加し続けるエネルギーってそこそこヤバいですけど、神座シリーズを見てると感覚が麻痺してしまうのでなんとも、って感じですね。


そして、
アンケートの投票、是非ともお願いします。
一つ、選んだらBAD直行のやつがありますが、そこは気にせずにどしどし投票しちゃってください。

フィーネの生存についてアンケートを取りたいと思います。

  • いや、原作通りに幕を引いて頂いて。
  • 転生阻害のために魂を捕獲しちまえ!
  • 鎧は壊して研究に専念して貰って、どぞ
  • 鎧も残して戦力アップ…?
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