入学後2ヶ月でAクラスに来ましたけど何か?【1年生編1学期終了】 作:かりん糖さん
2話目です。
何番煎じと言われてしまいそうですが、なるべく新しい二次創作になるよう心がけてきます。
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リサイクルショップに行ってから2日の間は、鑑定結果を待ちながら改装工事について考えていた。
ピカールハウス出張所がモール内に入っており、そこでリフォームの相談が出来るそうだ。
相談料は発生しないらしいので店内の図と写真を持って、軽く話を聞いてみたところリノベーションが良いそうだ。
リフォームとリノベーションは似ていて異なるものだそうだ。
リフォームは老朽化した建築物を新築に近い状態にすること。
リノベーションは既存の建築物に工事を加え、暮らしに合わせて作り変えるものだそうだ。
現在の内装は注文されることが少なく、くすんだ茶色や灰色主体の店内には清潔感があまり感じられないそうだ。
幾つか最近人気の系統の内装を見せてもらったが、どれもこれも白や水色等明るい色が好まれているようだ。
「かなり可愛らしいものが多いですが、やはり女性向けのお店のデザインなんですか?」
「そうですね。女性層をターゲットにしたデザインが多いです。」
あくまでもリサイクルショップなので、デザインに関しては清潔感のある最低限度のもので良いと思っていたが、店内に置くインテリア等気を遣うことも大切なのかもしれない。
ただあまりにも高額だったため、まずは簡易的な壁の補修工事、玄関の扉や外から見える外壁の補修、段差の補修をお願いすることにした。
これだけでおおよそ1週間程でやってくれるそうだ。
他にも清掃業者を呼んで写真程度の汚れなら落ちるため、紹介してくださることになった。
資金が増えたら本格的なリノベーションを行い、事業の拡大に務めていきたいと考えている。
これらを頼む場合、73万ポイントかかるそうだ。
外壁の補習は箇所が多いため30万、内壁の補修は12万、玄関扉の付け替えに23万、玄関前の段差の修繕は8万。
ジュエリーボックスの中身を全て売ったとしてもおそらく十分支払える額だ。
工事の予約を入れ、費用は後日振り込むことを約束した。
これでジュエリーボックスの鑑定額が予想以下ならば一大事だが、たまにはギャンブルも大切だ。
ここで欲張って全てのリフォームを頼んでも良かったが、今できる最善を重ねることが重要だと思うの。
欲張ったとしても、器を持っていないと得たものが溢れてしまうかもしれない。
器を持っていたとしても半分も埋めることが出来るとは限らない。
未来の成長を考えたとしても分不相応と言われればおしまいだ。
私は出来ることだけをする。
怠惰だと、能無しだと言われても私はこのムーブを辞める気は無い。
さてさて、鑑定結果を見に行こう。
約束の時間が来たためモール内の宝石店へと足を進める。
「いらっしゃいませ、お越しいただきありがとうございます。」
「16時半に鑑定結果の予約していた小代です。」
奥の応接室に通されお茶を頂いていると、少し経ってから担当の男性がやってきた。
「随分お待たせ致しました。まさか、入学初日に宝石の鑑定をする方がいらっしゃるとは、不思議なこともありますな。」
「お忙しい中すみません、宜しくお願い致します。」
「こちらこそ、宜しくお願い致します。まず今回鑑定した宝石は全て本物であり、鑑定結果はこちらにまとめております。ご確認ください。」
今回鑑定に出した宝石は9つ。
その内の4つか5つはかなり価値の高いものなので、鑑定結果については納得のいくものだった。
この宝石店は信用に値する。
「この宝石を全て買い取っていただけますか?」
「申し訳ありませんが、合計しますと2650万ポイントになりますが、その額を譲渡することはできません。」
やはり、上手い話は無いのだろう。
「ではこの取引はできないということですか?」
少し高圧的に話しかければオロオロしながら違うと否定を始めた。
「買い取り自体は可能です。しかしポイントとして換金出来るのは半額です。残りの半額はお客様がこの学校を出られる時に現金にしてお渡しさせていただきます。その時ポイントとしてお渡しした半額分が残っていればそれも含めて現金に換金させていただきます。こちらが契約書です。」
契約書の内容はざっくりとこんな感じだ。
①宝石の売却で支払われるポイントは半額。
②残りの額は学校を出る際に現金に換えて支払われる。
③本契約の内容は厳重に保護されており、教員であろうと契約者の同意がない限り破棄することは出来ない。
「わかりました。サインさせていただきます。」
契約が終わると宝石店の公式の連絡先と交換し、1325万ポイントが支払われた。
ものすごい大金だ。
ジュエリーボックスをもう1箱売れば簡単にいつでもAクラスに行けそうだ。
まあ装飾品が沢山消えれば、家に戻った時幼馴染や両親に何を言われるかわからないし、今はこの辺でやめておこう。
それにポイントを大量に持っていれば来月から龍園に絞り取られるに違いない。
ポイントの貯金が出来ればいいんだがそんなシステムは無かった気がする。
このシステムがあれば一人の生徒が積立金の徴収をせずともポイントを引き落としで回収出来るし、貯めたポイントを1人で勝手に使うこともないだろう。
上手くいけば手数料で儲けも出るだろう。
「うわっ」
考えながら歩いているとドンッと鈍い衝撃が体に加わった。
顔をあげるとそこには愛くるしい天使もとい…
腹黒二重人格ギャップ萌え美少女が立っていた。
「わあ、びっくりした。ごめんね!怪我はないかな?」
「う、うん大丈夫。こちらこそ前を向いてなかったから。ぶつかってごめん。」
「私はDクラスの櫛田桔梗って言います。貴方は?」
可愛らしい笑顔を向けられ、改めて破壊力の強さを知った。
「私はCクラスの小代瑠奈だよ。よろしくね?櫛田さん。」
「うん!そうだ、良かったら連絡先交換しない?私、この学校の皆とお友達になりたいんだ!…ダメかな?」
「勿論だよ。これからよろしくね?」
瞳を潤ませ、上目遣いで眉を下げながらお手手は祈りポーズと来た。
あざとすぎるがそれでこそ桔梗たんだ。
そういえば櫛田が腹黒ブラック櫛田になるシーンがあったな。
あそこを録画すれば良い駒になる気がする。
そういえば堀北会長が妹に暴力を振るうシーンと綾小路くんと堀北会長の軽い手合わせシーンも使えそう。
石崎くんが須藤くんを挑発するシーンも録音出来れば、Dクラスに恩を売れるかも。
いや、それよりもっと良い効率的な方法があるかもしれないが今は思いつかない。
櫛田と別れ、モールのピカールハウス出張所にてポイントを支払い、工事にはや明日から取り掛かってくれるそうだ。
終了予定日は11日になると教えて貰った。
これらの説明をリサイクルショップにし、美術部の生徒に依頼すればいいだろう。
工事代でそこそこ大きなポイントを失ったが、まだまだあるな。
残金 1261万8590ポイント
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帰りにコンビニで1.5Lのお茶を買っていくことにした。
175ポイントで売っている1番格安のお茶だ。
レジに持っていこうとした時、隣の生徒がおにぎりらしきものを鞄に詰めたのがちらりと見えた。
私はほかの列に行くふりをし、電子生徒手帳の録画機能をONにした。
サイレントモードにしておいてよかった。
万引き映像を収め、持っていたお茶をレジで買い、外で待ち伏せることにした。
暫くすると万引き犯の女子生徒が外に出てきた。
シールの貼られたジュースを1本手にしているが、先程鞄に詰めたおにぎりは買ったのだろうか…。
「ねぇねぇ、ちょっとお話いいかな?」
「はあ?何よいきなり。」
「貴方の秘密知ってるんだけど、ばらされたくないよね?」
「秘密?…まさか、さっきの見てたの?」
ピンク色の髪は夕焼け空によく似ていた。
先程の映像を軽くチラつかせれば観念したように私の後をついてきた。
近くの公園に来て録画した映像を見せた。
「これ、万引きだよね?こんなの見つかったらどうなっちゃうのかなぁ?」
神室真澄。
原作で坂柳有栖が万引き姿を見つけ脅し、坂柳派に入ることになった運のいいのか悪いのか分からない生徒。
そして原作では坂柳の側近として活動している身体能力の高い生徒。
そういえばこの人って美術部だったような…
「脅してるの?」
「そうだよ。バラされたくなかったら言うことを聞いて欲しいの。退学にはなりたくないでしょ?」
原作のイベントがこんなに早くあるだなんて聞いてない。
近くに人の気配は無いし、坂柳有栖と神室真澄の出会いイベントでは無いだろう。
ということは原作破壊も出来るかも?
いや、内容が変わると原作知識が生かせない可能性がある。
「…わかったわ。何をしたら黙っててくれるの?」
思考していると悔しそうな顔で神室は承諾した。
1つ目の駒GETよ。
さてさて、神室には坂柳の情報を流して貰わないとね。
なんとか坂柳に取り入らせ、スパイをさせるべきだけど原作が若干変化しているから難しいかもしれない。
いや、その前に名前を聞いておかなきゃね。
初対面で名前を呼んだら怪しまれるな。
「その前に自己紹介しておこうかな。私はCクラスの小代瑠奈。貴方の名前は?」
「神室真澄」
「じゃあ今後貴方には万引きを辞めろと言うつもりは無い。この映像は私を裏切らない限り、絶対に世間に公表しない。そして私に対する詮索もあまりしないで貰えると嬉しいな。」
「…わかわかった。それで、私は何をすればいいの?」
「貴方にはAクラスの情報を私に流して欲しいの。」
「わかった。他には?」
「貴方には他にも仕事をお願いするかもしれないけど、基本的に坂柳有栖が接触してきたら初めは嫌がりつつも、何度も脅されたり粘られたら坂柳派に着いて欲しい。後は葛城康平に着いても随時情報提供宜しく。」
「え、坂柳と葛城のことなんで知ってるの?確かにあの二人は今日Aクラスを引っ張っていくリーダーに立候補したけど、まだ他のクラスは知らないはずじゃ…」
あ、そうなの?
そんな話原作で出てないから知る由もない。
ボロを出してしまったけど、「詮索するな」で押し通した。
後連絡先も交換したよ。
話を終えようとした時、美術部かどうかの確認をしていないことを思い出した。
3日目の部活動説明会で美術部はそこそこ人数がおり、同好会ではなく部活として認められていることは確認済みだ。
「最後に、貴方は美術部に所属していたりする?」
「そう、だけど。それがなんなの?」
この見た目なら、スポーツ系の部活に所属していると勘違いしそうだな。
まあそのギャップも含めて本当に可愛いと思うよ。
「じゃあ、後で写真を送るから角川リサイクルの看板を作って欲しいんだよね。必要な費用や報酬も出すよ。期限は1週間以内。どうかな?」
一応断れるよう逃げ道も用意したが、弱みを握られているため断ることはしないはずだ。
報酬を用意する言ったのは、今後の関係を円滑なものにするため。
「わかった…やればいいんでしょ。」
「じゃあ先に報酬を渡しておくから、1週間以内、遅くても11日の夜までに作成して私に連絡してね。」
「…は?」
3万ポイントを渡して、なにか言いたそうな神室を残し、寮へ戻ることにした。
昨日の残りの肉味噌豆腐と白米を食べることにする。
無料の食品で作っているため、調味料代のみ支払ってきた。
看板に関する資料を送るついでに、この学校のポイントについても軽く意見を述べておいた。
ざっくり言うと、10万ポイントが来月支給されるとは言われていない以上、節約しつつ真面目に学校生活を送ることをおすすめするといった内容である。
残金 1258万8590ポイント