入学後2ヶ月でAクラスに来ましたけど何か?【1年生編1学期終了】   作:かりん糖さん

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4話目です。

皆さんお気に入り登録やご感想、評価等ありがとうございます。
面白いと思ってくれたら評価をしていただけると嬉しいです。
これからものんびり更新していきますので応援よろしくお願いします。

オリジナルの特別試験についても模索中ですので、いつかお話に追加出来ればいいなぁと思っています。

今回のお話は小代ちゃんとひよりちゃんのお話がメインになります。




4話 マーケティング

 

 

 

放課後ひよりとカフェに入り、パンケーキを食べることにした。

 

 

「うわ、カボチャのパンケーキ美味しい。カボチャの甘みが引き立てられてる。」

 

 

「こっちの苺のモンブランパンケーキもすごく美味しいです。あまおうが大きくて幸せですね。」

 

 

やっぱり放課後は甘いものに限る。

ここのカフェは最高だ。

 

 

「バナナ豆乳がよく合うわ。ほんと今日の昼休みはハードだったなぁ。」

 

 

「ふふふ、お疲れ様でするーちゃん。」

 

 

ひよりと仲良くなってから、ひよりは妙な渾名で私を呼ぶ。

1度聞いたところ瑠奈だからるーちゃんだと、それしか答えてくれなかった。

 

 

恐らく深い意味など無いのだろう。

気にしても無駄だと思い私もるーちゃん呼びを受け入れることにした。

 

 

「坂上先生とはどのようなお話をされたんですか?るーちゃんが呼び出しをされるイメージが湧かなくて気になってしまいます。」

 

 

「大した話じゃないけど、ポイントについてだったよ。」

 

 

「ポイント?どういうことでしょうか?」

 

 

どういうことって言われても返す言葉が見つからない。

ポイントを使いすぎたことを咎められたと言っても、坂上は入学初日ポイントを使わせるような言葉を選んで説明していた。

 

 

これは内容として不適切だ。

それに73万使ったなんて言えるわけもない。

 

 

あ、閃いた。

よくある転生作品で初めの方に先生に確認する下りをパクればいいんだ。

 

 

「実は前ポイントで気になったことがあって、話す場を整えてもらったって感じ。入学初日に来月支給されるポイントの額が10万とは言われてないのが気になっててね。」

 

 

それっぽいこと並べてみたけど全部知ってるんだよなぁ。

 

 

「確かに私もそこが気になっていました。上級生の方の中に、無料商品を使う生徒もいるようですし、学食には山菜定食という無料提供のものもあります。」

 

 

口に出さないだけでかなり考えていたんだね。

やはり、ひよりは原作同様優秀な生徒のようだった。

 

 

「先生に聞いたところ、来月支払われるポイントについてはノーコメントみたい。これやっぱり、10万貰えるって楽観視できる感じでは無さそう。」

 

 

「なるほど。濁しているのは気になりますねえ。」

 

 

ひよりは普段ぽわぽわしてるけど、学年でも上位に位置する学力優秀者だ。

さすがの洞察力と言えるだろう。

 

 

顎に手を当てて考える姿は探偵のようで、これから事件でも起きたら面白そうだなと思った。

 

 

「あと昼休みなんだけど、階段で杖を落とした生徒さんと話してたんだよね。杖を拾って渡してあげたんだけど、かなり疲れ切っているようで話を聞いてみたの。」

 

 

少し大袈裟に両手を左右に広げ、わざとらしい演出を加える。

 

 

「Dクラスの生徒に落とした杖を蹴り飛ばされ、そのまま平謝りで通過された挙句、運悪く杖は階段の踊り場まで落ちてしまったんだって。」

 

 

「そうだったんですか。酷い方もいる者ですね。杖をつく生徒とは、Aクラスの坂柳有栖さんのことですか?」

 

 

まあ、学年に杖を使う生徒なんて一人しかいないし分かるよね。

 

 

「そうだよ。坂柳さん。少し威圧感はあるけどすごく可愛らしい人だったよ。」

 

 

「そうですね、外見はとても美しい方です。理事長の娘さんという噂がありましたし、入学試験も1位通過をされていたようですよ。」

 

 

そんな話原作にあったか?

いや確かに優秀だろうけど、流石に天才設定エグすぎないか?

 

 

まあ、かくいう私も恐らく入学試験は満点だと思っているけどね。

 

 

「そういえば、坂柳さんはAクラスのリーダーに名乗りを上げたという話も聞いたことがあります。」

 

 

「へぇ、リーダーか。そういえばウチのクラスはリーダーが特に居ないよね。Bクラスは一之瀬さんがリーダーで、神崎君が副リーダーかな?」

 

 

「え?そうなんですか?Bクラスの中心人物が一之瀬さんなのは有名ですけど、神崎さんなんて聞いたことがないような…」

 

 

あれ?なんか、やらかしてる?

 

一之瀬は社交的で明るく優しいリーダー。

だからこそ理性的で全体的にポテンシャルの高い神崎が副リーダーポジというか参謀ポジに収まってるんじゃなかったかな?

 

 

まあいいや、ゴリ押せばイケるイケる。

 

 

「うーん、私も最近知ったんだよね。よく一之瀬さんと話してるのを見るからさ。」

 

 

そういえば今日一之瀬が神崎と一緒に登校してたな。

白波もいた気がするけどまあ事実だし問題ないな。

 

 

「え?そうですか?一之瀬さんが教室外で行動してるのって白波さんやそのお友達くらいしか見ない気がしますが。」

 

 

「実は今日の朝も一之瀬さんと神崎君が一緒に登校してたんだよね。あと白波さんもいたから、仲良いのかなって。」

 

 

「そうなんですか。るーちゃんはなんでも知っているんですね。」

 

 

心を見透かされそうでいつも不安だった。

それでもひよりは初めてこの世界で出来た、対等な存在だから。

 

 

だからこそおかしなことを言って嫌われたくない。

 

 

「なんでもは知らないわよ、知ってることだけ。」

 

 

某物語の化け猫こと、委員長こと、真面目眼鏡っ娘な才女の名言でもあるのだが、ここではスルーして頂きたい。

 

 

「そういえばDクラスについて何か知ってる?櫛田さんくらいしか関わりが無くて。」

 

 

ひよりは物静かで大人しい生徒だったが、色々な情報を持っており、よく教えてくれる。

情報収集能力が高いのはわかったけど、仕入先が全く想像もつかない。

 

 

どこかのエージェントならまだしも、学力の高さ以外は何処にでもいる普通の女の子にしか見えない無い。

 

 

「Dクラスは私もあまり話は聞きませんね。櫛田さんと平田君が中心人物という話はよく皆さん話されてますよ。」

 

 

Dクラスは原作通りのようだし当分は様子見かな。

 

 

「私もそれくらいしか聞いたことないなぁ。」

 

 

情報を共有し、昨日読んだ本の感想を話して私達は寮に戻ることにした。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

翌日の放課後、リニューアル準備中の角川リサイクルのチェックしに行った。

外壁も綺麗に補修され、入口付近には可愛らしいうさぎの置物や小洒落たポストが置かれている。

 

 

インスタ映えとは行かない迄も、気軽に寄りたくなる可愛らしいお店という雰囲気が醸し出されている。

何枚か宣伝用に写真を取っておこう。

 

 

カランカランと音がなり扉を開け、挨拶をする。

 

 

「こんにちは。リニューアルはどうですか?」

 

 

店主は笑顔で迎えてくれ、店内の案内を始めてくれた。

 

 

「よく来たね。外装はメインストリートにある店には及ばんがかなり綺麗になっただろう。草も刈ったし、ホームセンターで幾つか綺麗なインテリアを揃えて中と外の入口を綺麗に飾ってみたのさ。」

 

 

陳列棚やテーブルにもクロスが掛けられていたり、100円ショップにも売っていそうな小さい装飾が加えられていた。

だが、どうしてここまで?

 

 

店を閉店させようとしていた人間のとる行動では無いはずだ。

 

 

「素敵ですね、女の子が好きそうな装飾です。ですが、閉店しようと考えていた貴方が結果も出ていない今、どうしてこのようなことを?」

 

 

「アンタがあまりにも必死でね、話して直ぐに行動に移してくれた。アタシは困るばかりで諦めていた。でもアンタの必死さやその若さ有り余る行動力を見て、何かしないといけないって思ったのさ。」

 

 

その言葉は素直に嬉しいものだった。

私はこの店を利用したが、確かにこの店を存続させたいと思ったのだ。

 

 

私の姿に感銘を受け、同じ土俵でお試し期間と言えど闘ってくれると言うのだ。

仲間ができたようで心強く、頼もしく感じた。

 

 

「私は諦めません。この気持ちには打算が多く含まれています。でもこの店が多くの苦学生を救ってくれるのも事実だと思います。」

 

 

力強く頷く店主に私は初めて質問をした。

名前も知らぬ店主に名を尋ねた。

 

 

「すみません、まだ名前を教えてもらっていなくて。宜しければお教え頂けますか?」

 

 

はっとした顔をし、しわくちゃな顔で破顔した。

これがアルカイックスマイルというのだろうか、前世のおばあちゃんの笑顔を思い出した。

 

 

「あたしは山田花子さ。」

 

 

なんか住民票の申込用紙の見本にありそうな名前だな。

 

 

「宜しくお願いします、山田さん。」

 

 

「ああ。宜しく頼むよ、小代さん」

 

 

「そうだ、これPOPを簡単ですが作ってみました。これはスーパーから仕入れているお菓子に。賞味期限や消費期限がスーパーの物と同様であることを書いています。こっちはリメイク商品の棚へ。これはゲームの棚へお願いします。こっちは…」

 

 

幾つかPOPを取り出して確認を貰い、商品棚へ貼っていく。

商品の説明内容も読んでもらい、不適切なものは作り直すことになった。

 

 

リピートをしてもらう為にもスタンプカードを簡単に作ることを提案し、勿論受け入れて貰えた。

1000円買う事にスタンプをひとつ押し、30個のスタンプが貯まると2000円のお買い物券を付けるというものだ。

 

 

これについては神室に以下の内容のメッセージを送っておいた。

後神室から久しぶりに報告が届いたが、私の知っている原作通りの内容だった。

 

 

しかし中立派については初めて聞いた。

原作で名前だけ出ていた生徒だ。

 

 

矢野小春と石田優介。

 

 

原作ではほぼ名前しか出ていないキャラだ。

今後Aクラスに行った時のために仲良くしておけばプラスになるだろう。

 

 

だが、たしか石田優介は学年末試験でAクラスの学力トップ組として、数学の試験に参加していたような気がする。

矢野小春については船上試験で葛城と同じグループだった生徒だと記憶している。

 

 

『了解した。ついでに矢野と石田についても情報収集お願いね。後、報酬も渡すから、スタンプカード用のポスターを作成して欲しいの。1000円買う事にスタンプをひとつ押し、30個貯まると2000円のお買い物券が貰えるわ。お願いできる?』

 

 

メッセージを送ると直ぐに返信が来た。

 

 

『わかった。何時までに終わらせればいい?』

 

 

今日は9日だから、リニューアルオープンする12日の朝までには頼みたい。

 

 

『12日の朝までに完成させて欲しい。短時間での依頼になるし、あの時とは違って4万円だす。頼むよ?』

 

 

『かなりきついんだけど。まあ了解』

 

 

素っ気ない文面ではあるが、彼女ならやり遂げてくれるだろう。

まあ期待しておこうかな。

 

 

今は資金があるからいいものの、やっぱり何度も万単位の報酬を渡すのは少々怖いものがある。

金銭感覚が狂いそうだし、計画に失敗が出れば利益が見込めなくなるだろう。

 

 

そうなる前に資金をあつめ方法を考える必要がある。

 

 

それはそうと、明日の放課後生徒会室に行ってみようと思う。

そろそろ店で売る情報集めも始めないといけないし、須藤の喧嘩対策で小型カメラの設置用に何台か買っておこう。

 

 

やることを明確にしておこう。

 

 

①小テストと定期考査の一年間の過去問を買う。

②ホームセンターで監視カメラと盗聴器を買う。

③事件現場に監視カメラと盗聴器を仕掛ける。

 

 

ひとまず情報収集は継続していかないと意味はなさそう。

適当なタイミングで過去問の情報については掲示板に書き込もう。

 

 

生徒会長のサインとかがあれば店の信頼も稼げたりするかな?

部活紹介の時に参加した一年生には会長の名が浸透しているはずだし。

 

 

そうそう、お店の2階も見せてもらったけどかなり綺麗だったよ。

洋室には皮のソファーが2つ置かれており、ローテーブルも小洒落た猫足だ。

 

 

知られたくない話をするには持ってこいだし、裏メニューということにして情報の取り扱いは掲示板でほのめかしておこう。

 

 

売られた商品をリメイクする工房も清潔に保たれており、売りに出される前の商品にも埃を避けのカバーがされており、きちんと管理されていた。

 

 

店内外の状況は悪くないため、過去問とスタンプカードの作成を進めて行こう。

櫛田の影響力は悪くないけど、一之瀬さんの力も加わればより広範囲に知れ渡るだろうし、どうにか彼女も誘えないかな。

 

 

メッセージを開き櫛田とのルームに文字を打ち込む。

 

 

『12日楽しみだなあ。そういえば桔梗ちゃんってBクラスの一之瀬さんと仲がいいって言ってたよね!

一之瀬さんってどんな人なのかな!

私もお話してみたいなぁ。』

 

 

こんなんでいいだろう。

一緒にリサイクルショップに行ければ最高、紹介して貰えただけでも御の字だな。

 

 

家に帰り‪パスタを作り食べているとピコンッと音が鳴った。

 

 

『そうなんだぁ。一之瀬さんは誰にでも優しくて可愛くて、明るくて、Bクラスの人気者なんだよ!

12日一之瀬さんも誘ってみたけど『是非御一緒させて』ってお返事来たよ。お昼ご飯食べながら親睦深めつつお店に行く感じでいいかな?』

 

 

行動が早くて助かるな。

感謝のメッセージを送り、楽しみだと伝えた。

 

 

当日は一之瀬と連絡先を交換して仲良くなれればいいな。

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