結局あれこれ
ちびっ子達の要望を聞いて造っていたら
「腹減った。」
夜になった
「あ、御仁。」
「えっと。」
「カルムですよ。」
「犬耳さんか。」
「それは呼び方として不味いですよ?」
「すいません、カルムさん。」
「冗談です、
人耳も十人十色、
それに討伐を助けて下さいましたお礼が
まだでしたから。」
「なら、ご相伴に預かります、
ちびっ子達のパワーには、
幾ら若くてもへとへとです。」
「そうですか。」
ん・・・良くないな
『全属性完全耐性』『対物理ダメージ無効』
『対魔法阻害範囲・対象自分以外』
「・・・行きましょう。」
「おう。」
▽
確かに味は美味かった
『反応アリ』
この危険を示すステータス表記さえなければね
▽
うし、ココからは外だな
街道らしき道が続いている
「こんばんわ。」
エルフ耳ちゃんだ
「なにか?」
「お名前、聞いて無かったので。」
「あぁ、知らなくて良いんじゃいか?
勿論、キミの名前も。」
「どうして?」
「彼等の名前『偽名』でしょ?」
「ありゃりゃ、バレてる。」
「警戒しない方がおかしいからね。」
「そりゃそうだよ、
国宝級の錫杖なんて渡された時点で
『普通じゃない』って誰でも思う事。」
「あちゃ~、
やっぱアレはダメだったか。」
「うん、それに。」
「暗器、暗殺用の武器だっけ?」
「これにはね?エルフ特性の猛毒が付いてるよ?」
「このまま見逃してくれない?」
「嫌だって言ったら?」
「ん~、困るねぇ。」
「そ。」
目の前に彼女は迫る
「なんで武器も構えないの?」
「え?」
まぁ、顔も好みだし
声も好きな声だ
更に言えば
「君の美しさに見惚れてた、
じゃ、理由にならない?」
「・・・変な人耳。」
「そいつはどうも。」
「こんな行き遅れエルフなんて
誰も見向きもしないわ、
それに同族からも嫌われてるから。」
「先に謝るね?」
「何を?」
「これから言う言葉。」
「・・・言って。」
ハーフ?
「・・・何処で判断したの?」
「あれま、当たった。」
「は?感で当てたの?」
「・・・耳かな?」
「具体的に。」
「・・・先が、少しだけ垂れてるから、かな?」
「はぁ、そうよ、
この僅かな差で
エルフからは追われるし
人耳からは実験材料扱い、
獣耳連中からも『混ざり物』って言われたけど。」
「その暗器で殺して来た?」
「そうよ?」
目の前に細い針が迫る
「ねぇ?なんで?」
「・・・なんでだろうね。」
「やめた。」
「どうして?」
「貴方の瞳に映る私が見えたからよ。」
ハンカチで涙を拭いてあげる
「ホント、変な人耳。」
「あの二人には?」
「逃げられたって言うわ。」
「・・・一緒に行くって言う選択肢は?」
「そうね、私が生きていられれば、かな?」
「・・・無事じゃ済まないってわかってても?」
「そうね、子供達には
お別れを言うぐらいは許して貰えるかな?」
▽
見捨てる?
「はぁ。」
街の外にある小屋に隠れて一夜を明かした
騒がしい
あぁ 言い争ってるのが見えた
▽
「だから!」
「嘘だ!!君ほどの暗殺者なら
逃がすはずが無い!!」
「そうだ!お前ホントは
アイツになんかされたんじゃねぇのか?」
「だから無いわよ!!
アンタ達が仕込んだ毒で動けない所を狙う筈だったのに、
全然効いて無かったじゃない!!」
「あ、アレは!」
「あぁっ?俺達のせいだってのか?!」
「違わない?
だって即効性がある毒なのよ?
なんで普通に食べてたのよ!!」
「だから飲み物のも全て注ぎましたよ!!
エルフ特性の猛毒を!!」
「毒の生成はお前がしたんだろうが!!
なら、お前がアイツを逃がす為に
無毒化したんだろ!!」
「してないわよ!!」
「もう、貴女を生かす必要もなさそうですね。」
「あぁ、毒の生成は散々見て来たからな、
俺らだけでも作れらぁ。」
「ちょ・・・何言ってるの?」
「おめぇがハーフってのは
初めっから知ってたんだよ!」
え?
「そうですよ、
私は獣耳『鼻が利く』のです、
ハーフの臭いなんて簡単に解りますよ
『混ざり物の臭いは臭いですからね!』」
「おっと、逃げるなよ?
夜の相手ぐらいには使ってやるからよ。」
「そうですね、
孕ませてその子を売るのも良さそうです、
良い稼ぎが出来そうですね。」
「そいつは困るねぇ。」
「ご、御仁。」
「てめぇ、何処から現れやがった。」
「ど、どうして?」
「・・・さぁな、
一目惚れかもなぁ。」
彼女と彼等の間に入る
「ば、バカじゃないの?
あ、あんたをおびき寄せる演技って
思わないの?」
「・・・お前なら刺されても文句ねぇよ。」
「それにな。」
「泣いてる女を見捨てる程。」
「まだ腐っちゃいねえんだよ、俺って言う奴はよ。」
「御仁、お覚悟を。」
「おう、逃がさねぇからな?」
「___。」
え?なんで昨日の女の子の名前を?
ターン
「え?」
「は?」
犬耳の片方が撃ち貫かれ引きちぎられる
「あ゛ぁ゛あ゛あ゛っ!?」
「ど、何処からだっ!?」
ターン
「がぁっ!?」
大剣の人耳も同じように耳を撃ち貫かれる
「ね、ねぇ、コレ、私は。」
「撃たれねぇよ、
あの子はお前さんに感謝してるからな。」
「私に?嘘よ、
子供って言っても人耳じゃないの。」
「相手はそう思ってないぞ?
なんせ
復讐の相手の一人が
『この大剣持ちの人耳』だからな。」
「え?」
「くそがぁあっ!!
あのがぎぃい゛っ!!どこだぁああっ!!」
ターン
反対の耳も引きちぎられる
悶える男
ターン
「ぐぁっ!?」
犬耳の方も引きちぎられる
「殺しちゃだめ、なんでしょ?」
「おう、生かして死ぬまで
『傷だらけにしてやれ』」
「ん~、『止血』」
噴き出す血液が止まる
聞こえない耳を抑えながら立ち上がる人耳
「て゛め゛ぇ゛っ!!」
「ほんと、こんな辺境の街に来てくれたのは
奇跡だって思ったわ。」
この娘、ほんとに4歳かな?
マジで怖い、幼女怖い
そして構えるのは
ただのスナイパーライフルでは無い
『バレットM82A1』
対人最強と言われる
アンチマテリアルライフル
そして
「貴方がハーフを嫌うのも知ってたし、
同じハーフを『売って』来たのもね。」
そう
スナイパーライフルの練習の時
『彼女』から念話をして来た
突然だったから俺もびっくりした
彼女は『ドワーフと人耳のハーフ』だと言う事
この冒険者パーティは流れて来た事
町長の奥さんがエルフだと言う事
彼等の横暴のせいで
同じハーフの子供が怪我をして
町長の家に匿っている事
エルフ耳ちゃんがその子達を治療してくれた事
「同族の恨み、
ここで張らさせて貰う。」
ストレージにライフルをしまい
代わりに出すのは
「コレ『FP-45リベレーター』って言うの。」
何処からともなくちびっ子達が出て来る
「みんなの分あるから、
胸と頭以外は。」
撃って良いよ
▽
討たれても彼女が回復魔法を掛ける
「どれ、私も。」
「町長さん。」
「お、これは?」
「リベレーターじゃ物足りないでしょ?」
Coltパイソン
それとある事を伝える
「ほぅ。」
いや、マジ様になるわ~
テンガロンハット被ってるし
どこぞのガンマンですか貴方は
くるくると人差し指で回し
「6分の1、
ロシアンルーレット、
そう言うそうじゃ。」
目の前であえて弾を抜き
『一発を込める』
ジャカカカ
「さて、当たりかのぅ?」
かちん
「残念、ハズレじゃ。」
人耳は既に満身創痍で身体中
リベレーターの穴だらけだ
それでも『死ねない』のは
『彼女が回復魔法を止めないからだ』
2回、3回
ドォン
「当たりじゃ。」
股間を撃ち貫かれ
それでも回復魔法が掛かる
「こ゛ろ゛し゛て゛く゛れ゛。」
「え?いや。」
また回復魔法が掛けられる
犬耳の方はもう喋る気力が無いらしいのか
喋っていない
「___ちゃん。」
エルフ耳ちゃんが彼女を止めた
「もぅいいの?お姉ちゃん?」
「だめ・・・だめよ、
これじゃぁ。」
「そうだな、コイツ等と
『やっている事は変わらないな』」
「お兄ちゃん?
それ、本気で言ってる?」
再びストレージから
ライフルが取り出され
その銃口が俺に向けられる
「・・・言ったろ、人に撃つなって。」
「そうだね、
そこの二人は『人の皮を被った悪魔だから』
いいよね?」
でも、お兄ちゃんは?
私達に武器を与えた『悪魔だよね?』
「やめっ!?」
かちん
「弾切れ、撃てないよ。」
へたり込むエルフ耳ちゃん
「あのなぁ、
メンテナンスステータスに
『空撃ちは厳禁』って
書いてあっただろ?
後で全バラメンテしろよ?」
「は~ぃ。」
「お~ぃ、エルフ耳ちゃん?大丈夫か~?」
そっと手を肩に置く
「んっ!?や、やっ!?いやっ!?」
なにが、とは言わない
「___風呂、あるっけ?」
「町長さんのお家にあるよ?」
「案内してくれる?
エルフ耳お姉ちゃん運ぶから。」
「こっち。」
「では、___、
こやつ等は?どうするかね?」
「もう『殺しちゃっていいよ?』町長さん、
他の奴らは追々探せばいいから。」
「ほっほっほっ、
最早一端の戦士じゃな、
お前達、こやつ等を張り付けなさい、
街道に立てとけば
モンスターが喰って処分してくれるじゃろ。」
「「「「は~い!」」」」
・・・うん、この世界の子供、コワイ