寝て起きたらスーパーアースの草原でした   作:扶桑畝傍

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第5話 え?なんで?いやいや・・・えぇ~

町と言ってもこの町は

全体で4000人程度の町で

一番近場でも

『徒歩で10日』掛かる

勿論、休みなく歩ければの話だ

 

その隣街は、約6000人程いるらしい

ただ、連絡らしい連絡は取れておらず

不定期に来る『冒険者の聞き伝え』情報なので

隣町・街に辿り着いても

『滅んでいる事はざらにある』

 

「ぇ~。」

まぁ、うん、中世的な感じしてたよ?

「タライ風呂とは・・・。」

俺個人、温泉は好きだが、

お風呂は余り良い思い出は無い

肩まで浸かれても『足が伸ばせなかった』

 

「それじゃ、お兄ちゃんよろしく~。」

え?

「え?ちょ、いやいや・・・嘘だろ?」

放心状態のエルフ耳ちゃん放置ですか

え?俺に彼女を洗えと?

本気?

いや、キミがやってくれないの?

俺、男だよ?

幾ら行き遅れ(自称)の

エルフ耳ちゃんって言ったって

『女性なんですが?』

 

「ぁ~・・・。」

まぁ、嫌だよな

自分のアレで湿った物は

「エルフ耳ちゃん、立てる?」

ストレージから出すのは

『プールタオル』

頭から被せ繋ぎ目は横に持って行く

 

あのね、キョトンとした顔ヤメテ?

クル

 

「こ、これなら、み、みえ、ないだろ?」

 

ぁ

 

と、小さく頷く

 

▽

 

そのプールタオルを被せたまま

風呂場へ手を引いてあげる

 

「・・・お湯、これぐらいでいいか?」

『適温』と言う便利魔法があるけどさ

これ、『誰にとっての適温なんだろう?』

 

「ぅん、これぐらい。」

「そ、そか。」

 

先に述べたよね?言ったよね?

中世的な感じって

 

石鹼も無ければ

湯船に浸かる習慣も無い

『サウナ』として、このタライ風呂は

使うそうだ

(って、なぜかストレージに入ってたので説明を見た)

 

「ふ、拭く、けど、いいのか?」

やや熱めのお湯に別のタオルを浸し

軽く絞って置く

 

コクリ

 

背中にプールタオルの繋ぎ目をずらし

隙間からタオルを突っ込んで拭いて行く

 

「背中、だけだからな?」

 

背中を拭き終え

拭いていたタオルを受け渡す

 

「・・・前は?」

「頼む、自分でやってくれ。」

色々我慢してるので

「やってくれないの?」

 

「ふんぬっ!!」

壁に顔を打ち付ける

 

「頼むから、自分でやって~・・・。」

そのまま気絶を決め込んだ

 

▽

(どうじゃ?)

(ちっ、町長、ダメ)

(なんじゃ、イケると思っとったのに)

(ヘタレ)

▽

 

チョンチョンと肩を叩かれる

 

「んぇ?」

「き、きがえた、よ?」

あぁ、ちゃんと服を着てる

「そか。」

 

ぎゅう

 

裾を掴まれた

「止めとけって。」

「なんで?」

「なにが?」

「助けてくれた。」

 

「一目惚れって、言った筈だけど?」

「そぅ、だけど。」

ぁ~、なんで手を出してくれないかって事か?

「・・・俺、この町には留まらないし。」

「ぇ?残らないの?」

「___ちゃんもやる事あるし、

 町長を主導で防衛強化するんだろうけど、

 俺はここ以外を知らないで終わるのは

 ごめんだね。」

「そぅ、なんだ。」

 

「一緒に行くか?」

「・・・いいの?」

「まぁ、この世界の事、

 ろくに知らないからな、

 案内役も欲しいし、金銭の交渉事も

 教えて貰えると助かる。」

(これは本当の事だし嘘は言って無い)

 

「・・・そぅ。」

 

はぁ

 

「泣くなって。」

「泣いてない。」

背中に張り付いてすすり泣きが聞こえてる

「ていっ。」

「ひゃんっ!?」

手早く振り向いて抱きしめる

「・・・今は、コレが精一杯、です。」

 

女性経験皆無(生前も無かった)な俺の

出来る限界です、はい

ひぃ~///手が震える~///

 

「ぷっ。」

「ちょ、笑うなよ。」

「だって、顔真っ赤。」

「ったりめーだろ、

 じょ、女性を初めて抱きしめたんだから。」

「はっ!?ハジメテっ///」

「あぁ、悪いかよ?」

「べ、別に!」

ヤメテ、そんなにぎゅ~ってシナイデ?

心臓バックバクなんだから~

 

(変な人耳、

 心臓バクバク言ってる、

 こんな行き遅れで

 ハーフエルフで・・・

 なんで?)

 

「なんで?」

「ん?」

「なんで?」

「なにが?」

「優しい、から。」

「・・・。」

(あら?心臓が落ち着いてく?)

 

「『この世界でも言われたか』」

え?

 

先程まで真っ赤だった顔は

最早『ヴァンパイア』みたいに青白くなっていた

 

「ちょっ、どうしたの?」

「ぇ?

 あぁ、ごめん、昔を思い出しただけだから。」

「・・・優しい事がいけないの?」

「ごめん、ちょっと一人にしてくれ。」

無理にでも立ち上がろうとする彼を

「~っ!!」

今度は抱き止めた

「・・・離してくれるか?」

「やだ。」

(あぁ、今度は彼女の

 心音が聞こえる

 俺とは違う音

 トクトク、と、必死に動いている)

 

「頼む、離してくれ。」

(俺はコレが怖い

 優しくされる事が怖い)

「や~だ。」

(力で振り解こうと思えば出来る)

「離してくれ。」

「絶対離さない。」

「俺に優しくしないでくれ。」

「やだ、う~んと優しくする。」

 

「泣いてるの?」

「・・・雨、だよ。」

「うそ。」

「あめ、だ。」

「わかった、

 止むまでこのまま雨宿りさせてあげる。」

 

▽

(コレは、野暮じゃな)

(お兄ちゃん、昔になにがあったんだろう)

(ほれ、後は大人な二人に任せて

 ワシらは町を強化するぞ?)

(ちぇ~、

 えちえちなの見れるって

 思ったのに~)

(ん?___?

 どこでソレを知ったのじゃ?)

(町長と奥さん)

(・・・見てたのか)

(うん♪すごかった!)

(・・・お主にはまだ早い)

(え~?

 第二婦人じゃダメ~?)

(止めてくれぬか?

 俺はまだ殺されたくない)

「あ~な~た~?」

「ひぃっ!?お、おまぇっ!?」

「来なさい!」

「た、たすけ・・・いないっ!?」

「___ちゃんが呼びに来てくれたのよ?

 た~っぷり、

 注いで貰うから覚悟しなさい?」

「・・・はぃ。」

 

(作戦せーこー!

 でも、お姉ちゃん、お兄ちゃん、

 そのまま寝ちゃったし

 明日の朝が楽しみ~!)

 

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