プロレスこそが最強の格闘技?   作:ネコガミ

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本日3話目の投稿です。


第3話『婚約者とプロレスラー』

 高校への通学途中に携帯に徳川の爺様から連絡があって、来週の日曜日に試合が決まったそうだ。相手は内緒らしい。まぁ、誰が相手でも1億のファイトマネーを貰えるからやるけどね。

 

「良意おはよ」

「おっ?おはよ」

 

 今挨拶をしたのは俺と同い年で猪狩さんの末娘である翔子ちゃんだ。顔立ちはお母さん似である。よかったね。

 

「デビュー戦残念だったねぇ。って言っとこうか?」

「知ってるでしょ?」

「まぁねぇ。セメントだと相手を壊しちゃうし、パパが台本作るのも仕方ない……ってね?」

 

 13歳の時に各種陸上競技の高校生記録を塗り替えた俺が3年間プロレスと中国拳法でガッツリ鍛えた結果、今現在の俺はそれはまぁエグい身体能力を得てしまったのだ。

 

 まるで特典で取得経験値倍増でも貰ったかと錯覚する。……俺が貰ったのは健康で丈夫な身体なんだがなぁ。

 

 前世の俺は不摂生のせいで糖尿病やらなんやらを患い、健康とはとても言えない人生を送った。

 

 なので転生時に神様に健康で丈夫な身体を貰ったんだが……もしかしたら神様基準の健康で丈夫な身体を貰ってしまったのかもしれないな。

 

 ……まぁいいか。おかげで稼げるし。30代半ばまでガッツリ稼いで、後は悠々自適に楽しく生きよう。

 

 でもその悠々自適な楽しい生活には翔子ちゃんも含まれてるんだよなぁ。

 

 そう思いチラリと目を向けるとニコニコと笑みを浮かべながらこちらを見る翔子ちゃんがいる。可愛いなオイ。

 

 実は猪狩さんが根回しをして俺の両親を抱き込んだ結果、俺は14歳の時に翔子ちゃんという婚約者持ちとなってしまったのだ。

 

 そのせいで他の生徒からやっかみを持たれる中学生活と高校生活を送る羽目になっているのだが……まぁ翔子ちゃん程のカッコいい系の美少女が婚約者になるのなら、その程度のデメリット等大歓迎というものよ。

 

「あっ、今度の試合見に行くから」

「どっちの?」

 

 そう問うと翔子ちゃんは人差し指で地面を指す。

 

 ……たぶんというか絶対に徳川の爺様の差し金だろう。まぁ、いいけどね。

 

 苦笑いをした俺は小腹を満たすために、バッグの中からカロリーブロックを取り出すのだった。

 

 

 

 

side:猪狩翔子

 

 

 良意との馴れ初め?いいわ、聞かせてあげる。

 

 私が良意と初めて会ったのは3年前の13歳の時ね。

 

 その時に初めて私は自分より大きい男の子と出会ったわ。

 

 当時既に身長178cmまで伸びてしまっていた私は、周囲から大女とからかわれることもザラだったんだけど、そんな私を良意はちゃんと女の子扱いしてくれたの。

 

 それで惚れてしまったというと軽い女と思われるかもしれないけど、惚れてしまったのだから仕方ないでしょ?

 

 だから私はパパにお願いをして良意を私の婚約者にして貰ったわ。

 

 恋は戦争なの。使えるモノは親でも使うわ。卑怯とは言わないわよね?

 

 そうして良意と婚約者になったのも束の間、あのクソ親父は武者修行と称して良意を中国に送り出しやがったわ。

 

 何度あの顎にドロップキックをかましてやろうかと思った事か……。コホン、ごめん遊ばせ。

 

 1年経って帰ってきた良意は見違える程に成長していたわ。優しい顔立ちはそのままだけど、なんというか……そう、雄としての純度が増したとでも言うのかしらね。惚れ直したわ。

 

 そのせいか中学最後の1年はメス猫共が寄ってくること寄ってくること……お呼びじゃ無いのよあんたたちは!コホン、またまたごめん遊ばせ。

 

 そのメス猫共の中には私に興味を持って近付いてきたのもいたんだけどさぁ……私はノーマルなの!あんな優秀な婚約者がいて女に興味が出るわけないでしょうが!……コホン、何度もごめん遊ばせ。

 

 まぁそんな感じで外野はうるさいけど、私は良意と仲良くよろしくやってるわ。

 

 え?結婚式?もうっ!気が早いってば!でもそっかぁ……結婚がいつか気になるぐらいお似合いに見えちゃうのかぁ。

 

 ねぇ、名刺くれない?よかったらパパに紹介してあげるわ。えっ?もうパパの名刺持ってるの?やるじゃない。優秀な記者ってのは貴方の様な人の事かもね。

 

 それじゃこの辺でいいかしら?この後デートなの。もちろん良意とね。それじゃ!




ヒロインのキャラコンセプト的なものは『女の子扱いされたい高身長ボーイッシュ系ヒロイン』ですね。

日曜日毎に書きあがっている分を投稿していきます。

また次回お会いしましょう。
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