プロレスこそが最強の格闘技?   作:ネコガミ

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第35話『親子喧嘩とプロレスラー その3』

 勇次郎さん達の親子喧嘩の当日、迎えの車に乗って向かったビルの屋上で思わぬ人物と会った。

 

「ガイアさん?」

「っ!?三浦君か……」

 

 思わぬ人物とは本部さんの弟子のガイアさんで、そのガイアさんがボロボロになっていた。

 

「来たか、良意」

 

 江珠さんと並び立つ勇次郎さんの機嫌は良い。なるほど、刃牙君達の前にガイアさんと喧嘩をしたのか。

 

 勇次郎さんに招かれるままにキャプテンストライダムが操縦するヘリコプターに乗り込み、横須賀の米軍基地に向かう。

 

 米軍基地に向かうメンバーは俺と勇次郎さんに江珠さん、それとジャックにジャックのお母さんであるジェーンさんだ。

 

「ジャック、どんな気分だい?」

「……父との喧嘩よりも弟と会う方が緊張する」

「まぁ、ジャックが兄だって刃牙君に教えるのは刃牙君の喧嘩が終わってからだから、それまでに心の整理をしとくしかないね」

 

 そんな会話をしていると米軍基地に到着したんだけど、米軍基地には色んな人達がいた。

 

 先ず克巳君にJr.、楊さんに永周さんに独歩さん、それと残りはほとんど知らない人達だね。

 

 ヘリコプターから降りると軽く手を上げながら挨拶をする。

 

「やぁ、刃牙君」

「三浦さん!」

「今日は観戦させてもらうよ。頑張って」

「おう!」

 

 独歩さんの近くに移動すると目礼をしてから話し掛ける。

 

「知らない人達を紹介してもらっていいですか?」

「おう、あそこにいるのがユリー・チャコフスキー。ボクサーだな。んで隣のガタイがいいのが喧嘩師の花山薫だ」

 

 他にも日本の武術界ではそれとなく名前が知られている人達が数名。皆刃牙君と縁がある人達らしい。

 

「それで、あっちにいるでかいのは誰だ?」

 

 永周さんや克巳君といったほとんどの人達が勇次郎さんに注目している中、独歩さんだけはジャックに注目していた。

 

「似てるな……もしかして、そういうことか?」

「サプライズなんで刃牙君の喧嘩が終わるまでは内緒にしてくださいね」

 

 夜空を見上げ呆れた様に息を吐く独歩さん。まぁ、気持ちはわからなくもない。

 

「それにしても、観戦に来るとは思いませんでしたよ」

「おいおい、敵情視察は大事だろうが」

「我慢出来ずに喧嘩を吹っ掛けるとか考えなかったんで?」

「そん時はそん時さ」

 

 やれやれ、独歩さんらしいな。

 

「勝ち目は?」

「ゼロですね。けど刃牙君は逃げられない。自分のために」

 

 そう言うと独歩さんが頷く。

 

「人生には一度や二度は意地を張らにゃいけねぇ時があるもんさ。そこで意地を張れりゃ結果はどうあれ胸を張って生きていける」

 

「けど意地を張りそこなった時はそりゃ悲惨なもんだ。後ろや下ばっかり見る様になって中々前すら向けなくなっちまう。そういう奴を何人も見てきた」

 

 独歩さんの言う通りだと思う。他人から見たらバカらしいと思えても、男には意地を張らないといけない時がある。あるいは女性にもあるのかもしれない。

 

「理屈じゃない……ってとこですかね」

「感情だけでもいけねぇがな。まぁ、そこら辺は経験だ。若い内の恥は掻いてなんぼ。励めよ若人ってな」

 

 独歩さんと話している内に刃牙君と勇次郎さんの会話も終わったようで、2人の親子喧嘩が始まった。




これで本日の投稿は終わりです。

また来週お会いしましょう。
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