数多のウルトラマン達が地球を訪れた。
そして、それに呼応するように宇宙人たちも。
だが、メビウスは仲間と共に何度もそれを退けた。
しかし、最後の敵が現れる。
「起立!礼!ありがとうございます!!」
「うん、お疲れ様でした!みんな、宿題はちゃんとすること」
「はーい!」
アインは変わらず教師を続けていた、誰かに言われるまでもない。
変わらない日常だ。
「アイン」
「ミライ君、丁度いい。話そうか」
屋上に出るとアインはミライに缶コーヒーを手渡す。
「メビウス、私は……地球を出ようと思う」
「何故だい、君は」
「……ウルトラ兄弟に私の居場所がバレたのでね。この前も80に言われたよ。大隊長とも話した。今更光の国に戻りはしないが……」
「そうか、決めたんだね」
「あぁ…済まなかったな。初めて会ったあの日は」
それはメビウスに行ったこと、あのときの新人は居ない。居るのは一人の戦士だ。
「GUYSの皆と会ってほしいんだ、リュウさんも」
「判った、なら子供たちも良いかい?」
それはトントン拍子で進んだ、ウルトラマンの訪問。それは驚きで迎えられる。
「私は、アイン。M78星雲光の国から来た」
「マジでウルトラマンなのか」
ベータペンシルを掲げるとアインはウルトラマン態となる。
「信じて貰えただろうか」
「すっ…」
「静かに、そこでメビウス。私を呼んだ理由はなん」
「あっ!ウルトラマンだ!握手して!」
「本当だ!」
「ヘェア!」
メビウス達と話をしようとした瞬間、私の生徒たちが入ってくる。クルーガイズのメンバーは慌てながらも怪獣の説明やら解説やらをしている。
「何だ?ウルトラマンとは気が利くじゃないか!皆、ウルトラマンと一緒にスペシウム光線だ!」
小太りの男性が生徒達と共にスペシウム光線のポーズをとる。私も同じようにポージングすると子供たちが笑い出す。
「よし、では次のエリアだ」
「アイン……行ったよ」
「間が…悪すぎるぞ。コレは………」
父親と間違われ、しかも着包みだと思われるのはいささか辛い。
「先生、なんで変身してるの?」
「ヘェア?!」
「なっ!」
「アユミちゃん」
「先生、何処かに行っちゃうの?嫌だよ!皆、先生を」
「……大丈夫、メビウスがいる。クルーガイズが居る、アユミちゃん。皆を守ってくれる人が」
「先生が……先生が居ないもん………先生は」
「それでも、私は離れる。クルーガイズの諸君、私の愛した地球を頼む」
「ウルトラマンにそう言われちゃな」
「あぁ」
「先生……なら、皆と、皆と」
「ヘェア」
テレポーテーションを行う、フェニックスネストの前に白銀のウルトラマンが姿を見せる。
「みんな!!アイン先生だよ!!!」
「アイン先生!」
「ウルトラマンだ!」
アインは自分の生徒達を見ると静かにテレパシーを繋げた。
「すまない、私はもう地球にはいられない」
「なんで?先生」
アインは手のひらに子供達を乗せると空を飛ぶ。
普通の飛行機よりも速く、そしてガイズのフェニックスストライカーが飛んでいる。
2分程飛ぶと優しくフェニックスネストに着地する。
「……先生」
アインは子供達に頷くとまだ飛んでいるフェニックスストライカーに顔を向ける。
「任せろ、アミーゴ」
「やってやるよ、ウルトラマン」
「えぇ、勿論」
「ヘェア!」
何処からともなく現れ、アインに並び立つメビウス。二人は静かに握手をするとアインは白銀の閃光となって地球から飛び立った。
「………」
何もない地球を守るのは彼らだ。
たとえ、エンペラ星人の四天王達が立ちはだかろうと、彼等なら大丈夫だろう。
「さらば……地球よ」
アインが外惑星系に出るとそれを待っていたかの様に瓜二つの存在であり、父親であるウルトラマンが姿を見せた。
「……アイン、一度、一度帰ってほしい」
「……わかった、ウルトラま……父さん」
アインとウルトラマンは共に光の国へと帰還した。
「……どうした、アイン」
「いや……俺は反逆者だ。もっと警戒されると思っていたのでな」
「キングのお言葉だ、お前はプラズマスパークに選ばれている」
「………」
アインは宇宙警備隊本拠地へと歩みを進める。
「……ゾフィー」
「何も言わん!よく戻った。アイン」
「……すまなかった」
ソレはアインなりのけじめだ。
地球では何もいえなかったのだから。
「……アイン先輩!!」
「タロウ、久し振りだな!」
アインがウルトラマンとゾフィーに案内された先には良き後輩であるウルトラマンタロウがいた。
二人は抱きしめ合い、友人として話を弾める。
「大隊長に、マリーさん」
「……お久しぶりです、アイン」
「帰って来てくれたのだな」
「一時的ですよ、どうせまた何処かに行きます」
ソレは拒絶、だがアインの言葉は終わらない。
「まぁ…いつかは戻るでしょうけどね。故郷は、ここしかない」
ウルトラマンはそんな息子に微笑むと、トビラがバンと大きな音をたてて開かれる。
「………」
アインは顔を空に向けてバツの悪そうな雰囲気を醸し出す。
「……良くも、あの時、私にスペシウム光線撃ったわね」
それは、ブルー族のウルトラウーマン。
アインの幼馴染みにして最初の被害者だ。
「……一発は一発よ」
スペシウムキャノン、ソレはそのウルトラウーマンが編み出した必殺技である。
ゾフィーのようにM87光線の態勢になり、圧縮したスペシウムを一発の砲弾の如く放つ技。
「ジェア!!!!」
「フッ!!!!」
腹部に抑え込む様に受け止めるが、アインの立つ足場が段々と陥没していく。
だがアインはスペシウムキャノンを受け止めた。
「……アリア」
そう呼ばれたウルトラウーマンはアインを抱き締めた。
「なんで……話してくれなかったの」
「………話して何になる。父も、周囲も、俺を…力ある戦士としか見なかった。私は、知識を、誰かに教える父のその姿に憧れたというのに。理解してくれたのはタロウとトレギアだけだった。実の父親すら理解できないことをお前が理解できる訳が」
「巫山戯るな!私は…私は貴方のパートナーとしてずっと共にいた!アインの事はアイン自身よりも詳しいわよ!」
アインは顔をそらし、何も言えなくなる。
「アイン、これからどうするのだ」
「……旅をする。一人のウルトラ族として」
アインは話終えると宇宙に旅立とうとする。
「別れはなし?」
「……アリア、幸せに」
「そう、なら私も行くわ」
アインは顔をしかめる、元々一人旅のつもりだったのだから当たり前だ。
「貴方の怪我はどうするの?」
「…そんなの自分で」
「駄目よ、マリー先生仕込の治療。見せてやるわよ」
「……わかった」
アインは知っている、この幼馴染みが一度決めた事を曲げることがないと。
「行くぞ」
「目的地は?」
「……そうだな、」
だが、胸騒ぎがする。
それこそ、大切な者達が傷付いている様な。
「……」
「行きたいのね」
「俺は……子供達を見捨てられない、俺は彼等にとってのウルトラマンなのだから」
そう願った瞬間、カラータイマーから光が溢れた。
「ゲート……アリア行こう」
「えぇ、アイン」
光を過ぎた先は地獄だった。フェニックスネストは破壊され、ボロボロのザムシャー、ウルトラマンヒカリ、そして悠然と佇むエンペラ星人。
「また光の者か」
「アイン……」
「アリアはあの中へ、ウルトラウーマンだ。信用してくれるだろう」
「ゆくぞ」
「シェア!」
俺は八つ裂き光輪をエンペラ星人に向けて放ったが奴は手を振り払うだけで破壊する。
ならばとヒカリやメビウスを真似て作ったスペシウムブレードで戦う。
「フッヘェア!」
「骨のある……だが」
「?!」
ウルトラバリヤーを張り、ヒカリとザムシャーを守る。だが、ソレをエンペラ星人は付いてきた。
「エェァ……」
「フン」
脇腹を星斬丸で貫かれ、光が溢れる。
「先生!!」
やはり居た、フェニックスネストの中に俺の生徒達が。
「プラズマスパーク!俺に……力を寄越せぇぇぇぇ」
「その力は」
それは光の力、俺は今望んで力を求めた。
「ハァァァァ!!!!」
ネオスペシウム光線をより進化させた
ネオマリンスペシウム光線、今まで成功したことのない技が初めて成功した。
「……我に傷を付けるとは、だがそれだけだ」
「ウェア!?」
吹き飛ばされ、カラータイマーがけたたましく鳴り響く。
「アイン!」
「ヒカリ……主任」
俺を庇ったヒカリ主任も倒れた。
カラータイマーの点滅が遅くなる。
「先生!立ってよ……先生」
「ヘェ……ア」
俺のカラータイマーが止まった。