ベルと徐倫の奇妙な冒険、ストーンオーシャンは終わらない   作:37級建築士

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予定通り投稿、これにてプロローグは終了です。ここまで読み続けていただきお疲れさまでした。

今作、予定通りなら原作準拠な第一章が始まる予定ですが、次の投稿まで少し期間を開けます。先に告げておきます、ベルの奇妙な英雄譚、次章は12月以降です。お気にとどめていただけると幸い

前書きで色々と連ねて申し訳ない。それではどうぞ




Disc.11~旅立ちの日

 

 スタンド、それは人の精神性が具現化した形。能力に目覚めたものをスタンド使いと称し、そしてスタンド使いは不思議な因果からひかれあう運命に合う

 

 闘争、結託、訣別、物語が開くようにスタンド使いは己の運命をスタンドともに歩んでいく。そんな多くの中に、空条徐倫

 

 徐倫お姉さんも含まれていたと言う。けど、その記憶はない

 

 欠如した記憶、けどそれに対して徐倫お姉さんは執着していない。見るべきは、今なんだと

 

 

 夕餉を終えて、僕らは話を続ける。改めて、徐倫お姉さんの知っているスタンドというものについて、そして自分たちが置かれている状況について

 

 

 決めないといけないからだ。これからのこと、僕たちはここから、どんな道を歩むべきなのか。二人で、ここに残されたたった二人の関係者、当事者だけが決められる。決めなくてはならない、決めないといけない

 

 

 

 

 

 

 

「ベッドのシーツ、変えておいたわ」

 

「……さらさら」

 

 手触りが違う。植物繊維のざらついた布じゃない。蚕糸でできた上質なシーツ、そんなお金どこにあったというのか

 

 もしや、村の残骸から掘り起こしたか

 

「……お金」

 

「心配しないでいいわ。あなたが寝ている間にあたしも動いていたから、害獣の駆除で小遣い稼ぎしてたのよ」

 

「……そう、ですか」

 

「あなたの家から持ち出せればよかったのだけど、もうほとんど焼けてしまったから……あたしのせいね、恨んでいいわ」

 

「……ません」

 

 

 火を放ったこと、それは戦いの中で仕方ないこと。今更気にすることじゃない

 

 

「そう、くすす……あなた、本当にいい子ね」

 

「……」

 

 撫でられた。ベッドの上、並んで座っている距離も近くて、頭をなでるにはちょうどいい位置に座っていた僕にも責任があるのだろうか

 

「でも、あなたはどうするの……帰る家、もう無いのでしょ」

 

「……」

 

「まあ、それを言うなら私も行く当てなんてないけど……ねえ、もう一度石の中に閉じ込められたらなにも気にしなくていいのかしら?」

 

「……ッ」

 

「あら、心配させたみたい?」

 

 いなくなる、その言葉に思わず振り向いてしまった。気恥ずかしさで顔をそらすけど、そんな僕を徐倫お姉さんは面白そうに見て、そしてまた頭をなでられ続けている

 

「……寂しいわよね、ごめんなさい。今、あなたのそばにいてあげられる大人は、あたしだけだものね」

 

「……でも、それは」

 

「申し訳ない、自分の寂しさのためにあたしを縛り付ける、それは失礼だ……そんな風に考えているでしょ。遠慮して、ほんと日本人ね……そういうところ」

 

「……なんですか、知りませんよニホンジンとか……やっぱり、徐倫お姉さんは本当に石の中から出てきた人なんですね」

 

「そう、きっとこの世界とは別の……遠いどこかから来た人、そしてあなたが掘り出してくれた。そうね、そういう運命と思えば、道を決めるのも簡単じゃない」

 

「道……それって」

 

「ええ、今後のことよ…………すぅ、それッ!!」

 

「!?」

 

 

 すごい勢い、ベッドに押し倒されてもみくちゃにされて気づけば視界は天井にくぎ付けだ

 

 

 

「な、何するんですかッ?」

 

「別に、なんか暗い空気でや~な感じだったし、ちょっと息抜きよ。ほら、高い高いしてあげるから元気出せ!」

 

 高い高い、幼い子にする遊びというにはこれはどうにも格闘技の技風味が過ぎる

 

 

……いたい、動いたら締まるッ

 

 

   

 両腕、両足、拘束された僕はまるで机のような姿勢で持ち上げられて宙に固定されている。加減はしてくれているけど、このままじゃ落ち着かない

 

 

 

「あはは、弟ができたらしてみたかったのよねプロレス技!」

 

「ひ、ひどい……そんなひどい姉弟がいてたまりますかッ!!」

 

「きゃはは!」

 

「わ、笑ってる場合かぁああああッ!!!」

 

 

 楽しんでいる。本当に楽しんで関節技の実験体にしてきている。遊び感覚で脱臼されちゃあかなわない

 

 抜け出さないと、そう思い必死に身をよじらせていると

 

 

「……ぐぬぬ、ぬッ」

 

 

「ふふ……くす、はぁぁ……よっと」

 

 

 一瞬、拘束の力が緩んだ

 

 

「!」

 

 

 崩れる体制、ひねった腰の動きがそのまま態勢を変える動きになって、僕は重力のはたき落としに会って地面に激突

 

 激突、する先には硬い地面はなかった。代わりに

 

 

「……ッ」

 

 

 またも、またもこの感触に顔が押しつぶされた。

 

 すぐに飛びのこうと、徐倫お姉さんのわきの下に手をついて飛び起きようとした。でも、それを当の本人が許しはしなかった

 

 

「……————」

 

 

 眠気はない。だがこの安らぎは危険だ。気を抜けば、それだけで正気が保てず溶け落ちてなくなりそうだ。それほどに、快適さが過ぎる

 

 

「……息を吸って、吐いて、繰り返していいわ。ベル、あたしはね」

 

 

「————ッ」

 

 

 

 谷間の中、今着ている服はキャミソールで、硬い下着の感触もない

 

 徐倫お姉さんの温度が、鼓動が、僕の中に入ってくる。直接、伝わってくる

 

 

「星を見ていたい……自分に言い聞かせていた言葉」

 

「……星」

 

「ええ、星を見ていたい……壁や地面を見るより、たとえそれが届かない鉄格子の先、いえもっと遠い、それこそ空の彼方の、オゾン層を超えた先にある真空の世界のもっと先、だったとしても」

 

「遠い……本当に遠いのですね」

 

「ええ、遠いわ……でも、私は星を見るわ。そして、最後はつかんで見せる……いえ、もうつかんだかしら」

 

「?」

 

「見えないわね。おっぱいが邪魔で……背中の後ろ、右肩のあたりにね……星の痣があるの。まあ、それがどうしたって話だけど」

 

「……星」

 

 星といえば、そういえば徐倫お姉さんの背中にもあった痣の形。今は見えない位置だけど、その形は確かに記憶にある

 

 星を見ていたい。その言葉をどんな状況で、どんな理由からつぶやいたのか僕にはわからない。ただ、少しいいなと感じた

 

 

「ねえ、ベル……あたしはね、もう目的なんてない。正直、どうして石から現れたとかそんなことはいいの。今あるのは、自分がこの世界に来た意味、それを知りたい。だから」

 

「だから……どこかに行くのですか?」

 

「ええ、オラリオよ」

 

「!!」

 

 驚いた。その名を知っていたということももちろん、そんなすぐに決断をしてしまえたということも

 

「オラリオ、すごく有名な場所なんでしょ、世界の中心だって……まあ、冒険者になるかどうかはともかく、食い扶持は必要だし、都会に出るのは悪くないわ。行く当てだけならラキア王国ってとこも考えたけど、でもどうせ行くなら大都市、DCよりもニューヨークね」

 

「また、知らない名前……いや、でもそんな急に、第一どうやって」

 

「言ったでしょ。小遣いは稼いだって……だから、あとはそうね」

 

 もったいぶったように、僕の方を見てニマニマと笑っている。試されている

 

誘い、でもそれは都合のいい誘いだ。もとより、僕に合った夢のこと、事件のせいで遠く追いやってしまっていたこと

 

本当に、今その道を選んでいいのか、悩んで動けなくなっている僕に、この人は

 

 

 

……がんじがらめにして、無理やり引っ張って

 

 

 

 ストーンフリーの能力で僕をどうにかしているのかと疑ってしまうぐらいに、何とも強引に示してくれたものだ

 

 でも、それが嫌かと聞かれれば、違う、きっと違う

 

 

「でも……でも、そんな」

 

 

「……決めるのはあなたよ」

 

 

「うぅ……おねえさん」

 

 

 甘い、本当に甘い扱いだ

 

 裏があるのかと疑ってしまうほどに、でも徐倫お姉さんは僕への抱擁を止めたりしない

 

 撫でる手は、ずっと僕の震えを抑えてくれている。そうだ、まだ怖いのだ

 

 ひどい惨劇、理由もわからず、結局謎のまま、ただ理不尽な結果だけが残った。飲み込み切れない、忘れて次に行くには重すぎる

 

 抱えるだけでつぶれてしまいそうになる。そんな時に、こうも優しくされては

 

 

 

「……うぅ、ぐすッ」

 

 

……むぎゅ、ぎゅぎゅぅ

 

 

 

「もう、洗濯しないといけないじゃない……困った弟ね、あなたは」

 

「……え」

 

「くす、だってそうでしょ……あなた、いつの間にかあたしのこと、徐倫さんから徐倫お姉さんに変わっているじゃない。呼び方、気づかなかったのかしら」

 

「…………ぁ」

 

 恥ずかしい、顔が熱くなる

 

 赤面を隠すように僕はもぐってしまった。

 

「……固くしちゃだめよ、さすがにそこまでは面倒見切れないから、あたし」

 

「し、しません…………たぶん」

 

 

 やわらかい、いい匂いに顔を預ける。心地よさと安心感からすんなりと受け入れてしまっているけど、よくよく考えるととても恥ずかしことをしている。自覚はある、でもだからこそ指摘しないでほしい

 

 

 

 

「……寝るの?」

 

「————」

 

 首を少しだけ横に振る。たっぷり寝たせいか、あまり眠気は起こらない。寝ようと思えば眠れるけど、まだ耐えられる

 

 

「……オラリオ」

 

「!」

 

「せっかくだし、聞かせてほしいわ……決めるのは明日でもいいし、まずあなたのしたいこと……ベル、聞かせてくれるかしら?」

 

「……」

 

「夢の話をしましょう……夜は、まだ長いから」

 

「…………ッ」

 

 

 夢の話、面はゆい気持ちがあふれてくる・

 

 でも、こういう機会じゃないと言えないかもしれない。そもそも、夢のことはおじいちゃんにだけしか言ってなかった。だって、人に言うには恥ずかしいこともあるから

 

 

……夢の話、夢

 

 

 

 消えない痛み、昨日の今日で呼び起こされる悲しみの残照。

 

 こんなことをしていいのか、敵を討つべきじゃないのか、黒い、黒い感情が出てきそうで、でも押さえつけて、その繰り返し

 

 

「……夢、僕の夢」

 

 

「ええ、ベルの夢……」

 

 

「…………」

 

 

 消えないから、体は震えて仕方ない。きっと、眠れるなんて思っていたけど僕はもう眠れない体になっているのだ。

 

 今気づいた。僕はずっと、こうして徐倫お姉さんに寝かしつけられていたのだ

 

 だって、こんなにも、こんなにも暖かくていい匂いで、心が落ち着く心地を僕は知っているのだ。一度目や二度目じゃない 

 

 ずっと、そばにいてくれたのだ。あの意思を見つけた時からずっと、物理的にも精神的にも、この人は寄り添ってきてくれていた

 

 

 

「……冒険者になりたい。おじいちゃんから聞かされたこと、いっぱい試したい」

 

 

「そう、例えばどんな」

 

 

「…………」

 

 

 徐倫お姉さんはもう決めてくれた。先もないから、そんな妥協じゃない。この人は決意をもって僕を誘った、そうするべきだと、運命を悟ったように

 

 誘いに乗る、それは失礼だと思った。でも、案外違うのかもしれない。

 

 石の塊から掘り出した時から、もしかしたら決まっていたことかもしれない。僕の道も、徐倫お姉さんの道も、先に進めば重なる道だったのだろうか

 

 

……見たい、僕も

 

 

 先を見る、というには僕の抱いた夢は淡い夢、幼心で夢見ている程度の道しか見えない、そんな夢

 

 きっと、何もなければ無謀な若さと青さで飛び込んでしまえた道。予定にないことで躓いて、まっすぐ見るにはどうにも恥ずかしい道

 

 でも、一人じゃないなら

 

 星を見ていたい。その言葉は僕も同じだ、でも見る場所は少し、徐倫お姉さんとは違う

 

「ぼくも……みたい」

 

「?」

 

「夢、いっぱいあります……したいこと、見たいこと、いっぱい、語り切れません」

 

「……そう、なら話せるだけでいいから、そうね、とりあえずは」

 

「うん、僕が眠るまで……寝かせませんから、お姉さん」

 

「あ、言ったわね……くす、なら乗った」

 

「……夜更かし、ですね」

 

 

 くすりと、気が楽になって笑えてきた。本当にいい、この人とそばにいるだけで、こうも救われるのか

 

 怖いこと悲しいこと、それはきっとぬぐえない。重く、背中に付きまとってくることに変わりはない

 

 でも、それでも前を見ることはできる。そうするだけの勇気は、ちゃんとここに

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~翌日~

 

 

 

 

 街から離れた山と森の高所にある村、ベルが立ち寄ったそこには何もない。だが、確認は必要なこと

 

 最低限、埋めるものはないけど大きな石は建てられた。村の名前、居た人たちの名前、それを掘って、花を添えた。するべきことはすました

 

 

 街に戻り、やるべきことは準備、手持ちのお金は20万ヴァリスもあって、それで衣類や装備は整った。食料に野営道具も

 

 

 

 

「……よし」

 

 

 背に背負ったカバンの重み、使い古したブーツは新しく変えたからちょっとだけ落ち着かない。けど、出発の日の一歩を踏むにはこれぐらいでちょうどいい。浮足ぐらいがちょうどいいこともあると徐倫お姉さんが言ってくれた

 

 

「水もある、次の町までの地図も問題なし……ご飯も食べた、オッケーかな」

 

 

 街を出る玄関口、検問所の外で待っている。徐倫お姉さんは、まだ何やら用意があるとか

 

 なにかあったのか、そうこう思っているうちに、通りの奥から走ってくる奇抜な格好の人が

 

 

「!」

 

 

「お待たせ、仕立て屋の仕事がぎりぎりだったのよ……いやぁ、とにかくこれで万事整ったわ」

 

 

「……服、それ」

 

 

「?」

 

 

 あっけにとられている僕を見て、徐倫お姉さんは満足げに笑って見せた。その場で手や足を気取った構えにして、妙に目を引くポーズをとって見せた

 

 服装、それは急ごしらえでそろえたものから随分と、どうも洒脱というか、斬新で実に似合った風袋に変わっている。蜘蛛の巣を思わせる黒いへそ出しシャツにジャケット、靴と一体化したボトムスはどこで買えば売っているのかと聞きたくなる。でも、とにかく似合っている、都会的と言いたくなる風体、もしかするとオラリオのファッションもこれぐらい、徐倫お姉さんぐらいおしゃれなのだろうか

 

 

「……ぼくも、何か変えた方がいいのかな?」

 

「あら、してほしいなら見繕ってあげたわよ……そうね、ハートが足りないかしら?」

 

「あ、そんな別に……普通でいいです普通で、僕には似合いませんし、もったいないです」

 

 もったいない、そんな服にお金を使ってしまうのはなんとも罪悪感を感じてしまう。徐倫お姉さんぐらい体系も整っていておしゃれが字を引いて歩いているようないでたちなら文句ないが

 

「お金、使い過ぎてませんか……ここからまだ、最低でも半月はかかりますよ」

 

 路銀は必要だ。できるだけ消費は避けるべきなはず、無一文の僕が言えることじゃないけど

 

 

「問題ないわ、言ったでしょ……害獣駆除、それで結構稼いでるって。ほら、追加資金の5万ヴァリス」

 

「わ、なんでこんな大金……え、あの徐倫お姉さん、まさか害獣駆除って」

 

 手に乗っけられた袋の中のお金、害獣駆除というがもしやそれは

 

 

 

 

……いたぞ、あの女だ!!

 

 

 

……くそったれ、人のシノギの邪魔しやがってッ

 

 

 

……親分あいつです、あの女が俺たちの金を!!

 

 

 

 

「……ぁ、ああぁ」

 

 

 なんとなく予想して、そして見事的中だ

 

 奥から来るのはいかにもな風体の男たち、世間でいうところの、それはヤクザ者という人種なのだろう

 

 

「あ~らら、ムキなっちゃって……さすがに狩りすぎたわね」

 

「ちょっと、何やらかしているんですか!! 怖い人、怖い人追ってます!!刃物持ってます!!!」

 

「そうね! なら、逃げるんだよぉおおおおッ!!!??」

 

「そんなご無体なッ!?」

 

 

 旅立ちの日、スタートの一歩目はまさかに逃げ足だなんてだれが想像できただろうか

 

 不安はない、そう思っていたけどなんだろう。トラブルごとと縁が深いのが、きっと徐倫お姉さんの

 

 

「なんで、なんでこんなことになってるんですか!!」

 

 

「仕方ないでしょ、お金必要だけどかっぱらったりしたらベルはいい顔しないじゃない……だから、だから悪人からぶんどったまで」

 

 

「どんな理屈ですかッ」

 

 

「大丈夫よ、恐喝してる現場とか盗みとか……ちゃんと現場抑えてからカツアゲしたから、だからノープロブレム! さあ、気にせず走りなさいッ!!」

 

 

「……うぅ、あなたって人は」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……くす、ぶふ

 

 

 

 

 

 

「くす、あははっ……はは、めちゃくちゃだ、本当にめちゃくちゃだッ!!」

 

 

 怒る言葉を吐いてみるけど、どうにも降格は緩んで仕方ない。笑い声が止まらない、腹の底から笑えてしまうのだ

 

 見ると、徐倫お姉さんも笑ってる。走りながら、必死になって逃げながら、どうにも気持ちは緩んで仕方ない

 

 

 

……星を見る、そうだ、僕はこの徐倫お姉さんを見ていたい

 

 

 星はある。背中を追う形で走って、風に揺られるジャケットの隙間、うなじの合間から見える星の痣

 

 空条徐倫、この人の星を僕は見ている

 

 

 星は届かない場所じゃない。ちゃんと、手を伸ばせばと届く場所にある。だから、僕と徐倫お姉さんの言う星は、少しだけ違う

 

 

……星を見ていたい、僕も徐倫お姉さんと同じように

 

 

 見通す先、重なった道で僕たちは星を見る。でも、僕はまだあなたの後ろを走っているから

 

 だから、見るのはあなたを、徐倫お姉さんの星を僕は見る

 

 この先待つ運命を僕は知らない。立ち向かうこともあるのか、それとも屈してしまうのか、運命の帰路はきっとまた僕の前で立ちふさがる。けど、それでもと、僕は情けなくあがいて星を見る。見ていたいのだ

 

 僕の進む道は、この輝かしい星の先

 

 空条徐倫、この人の先に見えるはずだ。そうして見続けた先の果て、僕は必ずたどり着いてみせる。英雄譚を読み証、夢に抱いてここまで来た。

 

 始めるのだ。英雄譚を

 

 僕と、徐倫お姉さんで紡ぐ、奇妙な冒険を描いた英雄譚。そのプロローグはここで終わり、そして第一節が始まるのだ。

 

 

 

 

 

>> 序章・プロローグ Fin

 

 

 

 

 

 

>> NEXTSTAGE >>

 

 

 

 

 

……僕はヘスティア、ようこそファミリアへ

 

 

 

 

……知らないかしら、涅槃へ至る道

 

 

 

 

……スタンド使いはひかれあう、徐倫お姉さんが言っていた通り

 

 

 

 

 冒険者を志したベル・クラネル。しかし、彼を待つのはゆがんだ運命の障害、起こりえないイレギュラーはさらなる脅威をもって少年を襲う

 

 

 

……覚悟だ、覚悟が必要だ

 

 

 

……僕も星を見る。徐倫お姉さんと同じ星を、だから

 

 

 

……ディスクは、ここで使うッ

 

 

 

 重なる障害、越えるためには覚悟が必要。苦難の時、何かを失う瀬戸際において、人は人生の最下層を見るか

 

 だが、彼は違った。逆境にあって、絶望の底に合って、それでもなお突き進まんとする覚悟、暗闇の荒野に輝かしい道を見つけた時、ベル・クラネルは真の成長を得た

 

 

……最低じゃない、最高なんだッ!!今日この瞬間こそが最高だと僕は言い続けるッ

 

 

 最高の日にしてみせる。その力を今、僕は手に入れた

 

 

……名前には意味がある、ならばこそこの名前をスタンドに与えるッ……来いッ……!!!

 

 

 

 

 

 

>> 第一章・スタンドアップヒーロー

 

 






 以上、プロローグはこれにて終わりです。読了お疲れ様でした。良ければ感想や評価等もよろしくお願いします。

 次章、よほどの気の迷いでもない限り予告通り、ベル君のスタンド覚醒が見られるはず。原作主人公のスタンドか、それともオリジナルか、いろいろと悩みましたが今作ではオリジナルスタンド、その路線で行くことにしました。
 予告段階では能力不明、でもスタンド名は言い当てられそうかな?当たったら曲の趣味が合う読者さんです。好感が持てる、当たらなくても持てる。

 

 次回の投稿は前書きでも告げたように12月以降になります。それではまた
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