ベルと徐倫の奇妙な冒険、ストーンオーシャンは終わらない   作:37級建築士

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ベルのスタンドどないしょ、割と見切り発車でまだまだ未定な設定が多いの課題






Disc.02~引力

 目が覚めた時、私は重力を感じた

 

 重力は生存の実感をくれる。重力は肉体の存在を証明するファクター、手足に胴体、内臓や骨格に至るまで、自分の存在があるのだと重力が証明する

 

 実感した先、私は地面を感じた。重力が立つこの地、周囲を見て何が起きたか、自分の周りに何があるか、環境を知ろうとした

 なにか、倉庫のような場所。そこに至って、今度は重力の所有者、己について意識が向いた

 

 

……名前、私の名前

 

 

「徐倫、徐倫(ジョリーン)・空条(クウジョウ)」

 

 

 性別、身長、スリーサイズ、味の好み、好きな音楽、ホットドックにかける調味料、お気に入りの生理用品、殴るときの拳と手首に肘そして肩の使い方

 

 全部、当たり前のように出てくる。だけど、何かが欠けている

 

 

……かけているもの、記憶

 

 

 出身地はアメリカ、生まれ育ってみて知った社会、文明等の基礎常識はある。だが、人だけは欠如していた

 

 

 

「わたしは、誰と一緒にいた? 誰が仲間で、誰が敵だった?」

 

 

 

 記憶はある。だが欠如していた

 

 石の中より目覚めたこの肉体には、他者という記憶のピースだけが欠如していたのだった。重力もまた、その分に応じて欠如している。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~クラネル家~

 

 

 

 外が騒がしい。モンスターがいないことを知って、みなぞろぞろと家を出たのか、村人たちは思い思いの会話を唱え、その音が壁を伝いベルの耳にふれた

 

 ベルも顔を合わし、無事を祝うのが本来の流れではあったが、それ以上のイレギュラーを前に村人などは二の次だ

 

 ベルと、名を空条徐倫となのった彼女は二人家に入り、そして今徐倫はようやく着替えをすました

 

 ベルの着ていた衣類、背丈もプロポーションも優れた彼女が着るにはいささか足りない部分もあるが、そのあたりも含めて着こなすのは彼女のセンスであろう

 

 ありあわせのシルク布で下着を作り、簡易ながらブラとショーツも作った。糸に関する能力、それを用いているとか、ならそれで服も全部作れるのではとベルは興味本位で尋ねた、だが

 

 

……戦うたびにトップレスになる姿を、あなたは見たいのかしら?

 

 

 まっすぐそう返されて、ベルは何も言えなかった。顔を赤らめて、ただ謝るばかり

 

 

……謝るのが上手ね、あなた日本人みたいよ?

 

 

 返す言葉、知らない単語にベルは首をかしげる。知らないことはいまだ多く、その中には彼女の中にある常識や社会観といったものも大きいと知った

 

 するべきこと、そのためにまず二人は席に座った。自己紹介は続く

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……アメリカ人?自動車?野球?コインランドリー?」

 

「そう、やっぱり知らないのね……ここ、やっぱり違うのね」

 

 

 ため息を一つ、一つ一つを開示して得られた答えに徒労を覚えた。空条徐倫、彼女と

 

 

「知らない。ごめんなさい。ぼくには、あなたの知っている常識のいくつかは当てはまらない……こんなこというの失礼かもですけど、あなたは本当にこの世界の人ですか?」

 

「…………」

 

「わからない、答えられないのも……その、記憶の」

 

「ええ、たぶんそうね」

 

「……危ない人、じゃないですよね?」

 

「危ないぐらいが、女は魅力的って言うわよ」

 

「……美人局?」

 

「ベル、プロレス技を教えてあげよっか」

 

 

 ぶんぶんと首を横に振る。笑顔の奥に怖いものを感じたベル、うかつな発言はいけないと頭の奥で誓った

 

 

「……お茶、冷めたわね」

 

「え、あぁ……今入れなおします」

 

「いいわ、これはこれで……随分、永い眠りに入っていたのかしらね。のどが渇いて仕方ないわ」

 

「……」

 

「私のこと、あなたにはあまり理解できそうにない……バカみたいな話だけど、私の主観で言うならここは違う世界。私はこの世界を知らないし、あなたも私のいた世界を知らない」

 

「そう、ですね……そう思うしか」

 

「理解は早くて助かるわ」

 

「……はぃ」

 

 

 理解、そう言い切れるほどにはまだ飲み込み切れていない、それがベルの本音だ

 

 しかし、現実にベルは異様なものを見せられた。スタンド、なる未知の概念。石の中から出てきた時点で徐倫が自分たちとは根本的に違う存在であると理解せざるを得ない

 

 

……違う世界、別の

 

 

 まるで創作物、聞かされた内容の中でベルは文明の粋を極めた世界での暮らしを語られた

 

 本来、不審な人物を前にしていまだ警戒をほどくべきではないのだろうが、いかんせんベルには未知への好奇心が優先された

 

 

……追い出すのは絶対違う、恩もあるし、なにより

 

 

 

「……どう、なされますか?」

 

「どうって、さあね」

 

 

 目的はない、そんな意を含んだ物言い

 

 

「少しの間お世話になりたいっていえば、あなたは許すのかしら?」

 

「それは、当然です!」

 

「……いいの?」

 

 意外、そんな表情して、今度はほくそ笑むようにしたたかに笑みを浮かべる

 

 足を抱え、椅子の上で不安定な態勢になって、どこか威圧感を醸すようなポーズをとっている。そう、例えるなら背後に擬音で小さくドドドドって感じだ

 

 

「危ない、かもしれないわ……私、危険な力を持っているのに」

 

 

「……ッ」

 

 

 試す物言い、ベルは唾液を思わず飲んだ

 

 責めているわけじゃない。ではなぜか、徐倫の言い方に意味を探る。返す言葉に悩む、そんな折

 

 

 

 

 

…………ドンドンドンッ

 

 

 

 

「!」

 

 ドアをたたく音、おそらくは村の人か

 

 すぐに出ようと席を立って、けどすぐに徐倫を見る。ベルの悩んだ表情を見て

 

 

「いいわ、出て」

 

「……え」

 

「さっきの質問はごめんなさい。出ていくかどうかは、ひとまず後にしましょう……奥の部屋、隠れているわ」

 

「……えっと、それは」

 

「大丈夫よ。変なものは探ったりしないから、じゃあ」

 

 パタン、扉が閉まる音が響いた

 

 そしてすぐ、玄関の戸を叩く音に急かされ、ベルは村人と顔を合した。見知った顔のおじいさんやおばあさん、話す会話もどこか上の空

 

 ベルの意識は背後の扉の奥に向いたまま

 

 空条徐倫、彼女のことが気がかりで仕方ない

 

 

……出ていくかどうか、そう言った

 

 

 このまま、何もしなければ、彼女は自分のもとから去る。それが、今のベルにとってひっかかる

 

 ただであっただけじゃない。石の中に封されたころから含めれば、時間はそれなりに長い。加えて、ベルは彼女に特別な何かも感じ取っている

 

 

……引き寄せられる、そんななにか

 

 

 たとえる言葉を持たない。天文学に知見をもたないベルにとって、その言葉は例えようがない

 

 だが、知る者がいればこの時の心情に一つの言葉を置くだろう。それは、引力だと

 

 

 

 

 

 

 

   ×   ×   ×

 

 

 

 

 

 

 

 村の広場で村長が会合を行った。モンスターの被害、そして犠牲になった自警団のおじさんの供養、葬儀は近々に、あとは共同で損害にあったもろもろの工事を取り決める算段を大人たちはしていて、僕のような未成年と女性は家に帰るながれになった

 

 帰路に就く前、備蓄していた干し野菜がないことに気づいて畑に出た。

 

 村の外にある畑、おじいちゃんが開いたそこは手入れが滞っていて、改めて自分がどれだけこもりきりだったかと実感してしまった

 

 

……畑仕事、一人だと大変だな

 

 

 思い出した。これからのこと、徐倫さん以前に僕自身も人生の岐路を決めないといけない

 

 自分のしたいこと、そのための決断

 

 

「……」

 

 

 考えることがいっぱいで頭が飽和しそうだ。昼間で太陽は明るく、周りはすがすがしい光景なのに、気分だけは夕闇の中

 

 

 

……ガサ

 

 

 

「!」

 

 

……誰か、いる?

 

 

 手に持ったかごを落とした。振り向いた後ろ、畑の柵のさきにある舗装道に、人がいた。こっちを見ている

 

 

「あぁ、すまないね」

 

「……え、あぁ」

 

 出た言葉、それはどこか弱々しい声

 

 腰が低く、申し訳なさそうに頭を下げる人は、お世辞にも言い見た目とは言えない。男で、僕の倍ぐらいの年齢で、商人にしてもなんというか幸が薄そうだ

 

「君、この先の村の子供かな?」

 

「あ、はい……その、何か用事かな」

 

「あぁ、商談でね。この先に、その……えっと」

 

 

 まじまじと、男はベルを見る。足先から頭の上まで

 

 

 

「君、白髪……もしかして、親は死んでるのかな?」

 

「!」

 

「そうか、そうだ……面影はあるか、ならよかった」

 

 安心だと、男は気味の悪い笑顔を浮かべた

 

 今にも、その柵を乗り越えてきそうな、ベルは

 

 

 

……なんだ、この男

 

 

 

「あの、失礼じゃないですか……あなた、いったい」

 

「……人違いだ」

 

「は?」

 

「えっと、去るよ……すまなかったね、えっと、ごめん……じゃあ」

 

「……ッ」

 

 

 歯切れ悪く、男はそそくさと逃げるように去っていく。行く方向は村の反対、それを見て少しだけ安堵の息が出た

 

 

……なんだ、あの人

 

 

 気味が悪い、ただただそんな感想だ

 

 

 

「……か、帰ろう。徐倫さんが待ってる」

 

 

 悪寒が走った。この場から去ってもどこか一人外でいることに不安がよぎる。

 

 ベルは逃げるようにその場を後にする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 場所は変わる、そこはベルたちの住む村から離れた世界の中心地

 

 

 

 

~オラリオ・ギルド本部~

 

 

 

 

「クエスト、外の」

 

 

 仕事中、持ち席で背伸びをして書類仕事の疲れを晴らしていた彼女、ギルド職員エイナ・チュールに同じく職員にして友人のミィシャが話を吹っ掛けた

 

 仕事の愚痴、面倒な事務処理について、辟易としているといった感じで話を続ける

 

 

「そう、地方の交易町からの依頼……その町と周辺の村々で起きているモンスター騒ぎを沈めてほしいって」

 

「そう……って、それおかしいわね。どうして、そんな地方のことでオラリオに?」

 

「うん、距離的にもラキア王国に届け出てしまえばいいのに、どうしてわざわざ外のモンスター相手に高いオラリオの冒険者をよこすんだってね」

 

「へえ、そんなに危険なモンスターがでたのかしら?」

 

「う~ん、それだけならね……」

 

「?」

 

「依頼内容がモンスター駆除なんだけど、それがモンスターじゃないって……だからラキアには断られたって」

 

「モンスターじゃない、それってどういう」

 

「うん、だから異常な問題だって……調査をしてほしいって、それでオラリオにだって」

 

「それは、うん……まあ確かに、奇妙な事件なら、オラリオには」

 

「そうだね、奇妙な事件ばっかり……最近のオラリオなんだか怖いなぁ。変なこと、起こらなかったらいいんだけどさ」

 

「そうね。それで、依頼はどうするの?」

 

「うん、手続してどこか派遣してもらえるギルドを探すかな。じゃ、エイナも頑張ってね」

 

「ええ、ミィシャもね……問題、起こらないといいね」

 

「だね、本当に……何も起こらないといいんだけど」

 

 

 

 

 

>>To be continued 

 

 

 

 




 今回はここまで、次回よりさっそくスタンドバトルが始まっていきます。オリキャラ、オリスタンド、初めて書くのですが楽しいものです。ジョジョクロスオーバーはい良い文化

 次の投稿も明日には、できたらいいと思うので頑張って書きます。

 感想いただいてありがたい限りです。感想・評価等もらえてモチベ上がって頑張れます。ありがとうございました。


【情報提示】

スタンド名-「テイラースウィフト」

本体名-「フリーク・コーンドッグ」

破壊力=E/スピード=E/射程距離=E/持続力=C/精密動作性=C/成長性=∞


 
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