ディアブロスプリキュア!   作:重要大事

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ついに、ディアブロスプリキュアとしてリリスとはるかが戦う時がやってきました!


第9話:悪魔プリキュアチーム!ディアブロスプリキュア結成!!

黒薔薇町 悪原家

 

「ただ今より!! クラレンスさんの転生祝いと!!」

「はるかさんのプリキュア化を祝しまして!!」

「「「かんぱいーい!!」」」

 悪原家はかつてないほど豪華な飾りつけで彩られ、普段の質素な生活感はどこにも見当たらなかった。この家の主人であるリリスを余所に、はるかとレイ、そして先日の堕天使の一件ではるかの使い魔に転生したカーバンクルのクラレンスは盛大なパーティームードの中、盛り上がっていた。

「みなさんのおかげで、クラレンスさんははるかの使い魔として新しい命を迎えられることになりました!! そしてついに、はるかもリリスちゃんと同じ憧れのプリキュアになれました!! ううう……苦節十四年、とうとうここまできましたです……」

「はるかさん、どうか泣かないでください。あなたの涙を見るのは私も忍びありません」

「くう~~~なんていい子なんでしょうか!! 使い魔なんて言わず、はるかのお婿さんとしたいくらいです!!」

 人間態となったクラレンスをぎゅっと抱きしめ、はるかは感涙する。クラレンスは主人であるはるかをまるで恋人の如く優しく頭を撫でてやる。

「それよりもはるか様、今日はパーティーなんですから湿っぽいのは無しにしましょう。私がお祝いのケーキを作りましたので、いただきましょう!!」

 キッチンに走り、レイはこの日のために用意してあった特製のケーキを台の上に乗せて運んできた。新鮮なフルーツやお菓子を惜しげもなく使った手作りケーキは、誕生日やクリスマスでも見たことがないものだった。

「うわあああ!! イッツビューティフルです!!」

 はるかは目を輝かせて、口からは今にもよだれが滴りそうだった。

「すごいですね。こちらはレイさんお一人で作ったんですか?」

 クラレンスの言葉にレイは胸を張って答える。

「ふふふ……こう見えてリリス様の身の回りの世話はすべて担っているのでな。これくらい朝飯前なのだ!」

「ねぇ、ちょっとあんたたちさ」

 盛り上がる三人を今まで静観していたリリスが不意に声をかけてきた。彼女は紅茶のカップ片手に、難しい顔を浮かべていた。

「ハヒ? リリスちゃん、どうかしましたか?」

「どうでもいいけどさ……なんでウチでパーティー開いてるのよ?」

 それが彼女の率直な疑問だった。プリキュアとして洗礼教会と戦い、加えて学生生活を両立させるリリスの数少ない憩いのひと時――それを大いに妨げている要因を、見過ごせなかった。

「はるかがプリキュアになれたこともそうだし、クラレンスを堕天使から取り戻したことで嬉しいのはわかるけど、いちいちパーティーすることは無いと思うんだけど……それも私のウチでさ」

 ぶっきらぼうにリリスが告げると、はるかが拳をぐっとあげて反論する。

「何を言っているんですかリリスちゃん!! こんなおめでたいことをお祝いしないなんてどうかしてますって!!」

「どうかしてるのはそっちよ。こんないかにも高カロリーなケーキまで作っちゃってさ……」

 リリスはケーキを一瞥すると溜息を吐いた。

「な……!! まさかリリス様は私が作ったケーキが食べられないと申すのですか!? ひどい! ひどすぎますぞ!! せっかく心を込めて作ったというのに……!!」

「誰も食べないとは言ってないでしょう」

 クラレンスとは違い、レイは少々思い込みと被害妄想の激しい性質だった。男性の身なりをしているレイが女の子座りをしてしくしくと泣いている姿は、少々引くものがあった。

「心中お察しします」

 するとクラレンスがリリスに声をかけてきた。

「もしかすると、リリスさんは何か不安があるように思えます」

「不安? リリスちゃん、不安ってなんのことですか?」

 勘のいいクラレンスからの指摘にリリスは一瞬口籠った。その不安を口に出すべきか否か逡巡したが――迷った末に彼女ははるかの方へ顔を向けた。

「はるか……前に私が学校の保健室で言ったこと覚えてる?」

「ハヒ? え、ええっと……」

 あの日のリリスの言葉をはるかは復唱する。

「〝どんな人間でも、勇気を出したら誰だってヒーローになれる。だけど誰でもヒーローになれるというのは、励ましではなく警告よ〟」

 そう、確かにリリスは以前そんな話をはるかにしていた。

 先程まで浮かれムードに包まれていた三人の空気が緊迫したものとなった。リリスは真剣な眼差しをはるかへと向けて、重い口を開く。

「あなたがプリキュアになって、私とともに戦うってことがどういう意味か理解してる? 悪魔である私と戦う以上、確実に茨の道を歩むことになるわ。当然、今までのような生活を送ることは困難になるでしょう。洗礼教会や警察、それに先日の堕天使にだって確実に狙われる羽目になる」

 悪魔に味方することのリスク――それがどのような結果をもたらすかははるかでも容易に想像がついた。

 基本的にリリスの周りには敵が多く、常に命の危険にさらされている。不条理な理由から仲間の悪魔を殺害され、市民から心無い言葉を浴びせられる。その上、警察にまで付け狙われる。考えてみれば、リリスと一緒にいるということはこうしたデメリットが付きまとうのだ。

「それでも、あなたはこの私といっしょに戦うことを選ぶの?」

 今、天城はるかはプリキュアとして力を覚醒させ、リリスと戦うことを選択しようとしている。今からでも遅くはない――己の欲望に従って生きる悪魔の、リリスが唯一持つ友愛の心が、はるかの幸福を奪いたくないと強く働きかけた。

 片や戦うことを放棄して安穏に生きるか、悪魔と相乗りして後戻りのできない茨の道を歩むか――はるかは苦渋に満ちた表情を浮かべたのち、決断する。

「はるかは……はるかに迷いはありません! あの時、目の前で苦しんでいる大切なお友達を救えないくらいなら私は死んだ方がいい、たとえ悪魔に魂を売ったとしても、大切な人を守れる力が欲しい――そう心に願ったんです!」

 リリスを始め、レイもクラレンスもまじまじとした顔ではるかの言葉に耳を傾ける。

「やっと手に入れたプリキュアの力……はるかはこれから先どんなことがあってもリリスちゃんと一緒に戦います!! それに――」

 言いながら、リリスの側へと歩み寄った彼女は親友の手を優しく包み込み、慈愛を感じさせる瞳で訴えかける。

「それに、はるかはリリスちゃんが何者であっても見捨てるなんてことはしません。だって、悪魔である以前にリリスちゃんとはるかは親友じゃないですか!」

 純粋な思いからくる言葉だった。世の中には肌の色が違うとか、話す言葉が違うとか、そもそも人間じゃないとか――いろいろな障壁が存在するが、そんなことはすべて些末な問題だ。大切なのははるかが悪原リリスという少女をありのままに、等身大の姿として受け入れたということだ。

 リリスは少し驚いた様子でいつもよりも目を大きく開いた。やがて、眼前の親友の言葉に救われたように顔をほころばせた。

「――ありがとう。でもどうしてかしら……はるかの口からそう言ってくれることを私は秘かに期待してしまっていたわ……まったく、悪魔ってとことん罪深いわね」

 はるかの告白にうれしさと同時に少しの恥ずかしさを感じ、リリスは目を伏せる。

「リリスさん、自己嫌悪なんて止してください。はるかさんの口から出た言葉はすべて本心です。それにあなたの味方ははるかさんだけじゃありません」

「頼りないかもしれませんが、我ら使い魔も全力であなたとはるか様をサポートいたしますよ」

 自嘲した言葉を口にする彼女だが、レイとクラレンスもまたはるか同様、リリスの支えとして同じ茨の道を歩むことを受け入れてくれた。

「――あなたたちったら、ほんとどこまでもバカなんだから」

 とは言うものの、これこそ彼女自身が強く望んでいた結果だったのかもしれない。

 かつて、愛する家族を失い、孤独の中で生きてきた彼女は少ないながらも真に心を通じ合わせた者の存在によって、再び己の居場所を取り戻すことができたのだ。

「あ、そうだ! リリスちゃん、ちょっといいですか?」

 場の空気を一新するはるかの甲高い声。訝しげにリリスが見ると、屈託のない笑みのはるかは次のように提案した。

「せっかくプリキュアが二人になったんですから、名前決めませんか?」

「名前? ……何のこと?」

「ですから、リリスちゃんとはるかで組むプリキュアチームの名前ですよ! どうせなら掛け声も考えましょう!!」

「はぁ!?」

 突然の提案にリリスは心底嫌そうに顔をしかめる。

「それは名案ですね、はるかさん」

「どうせ名前をつけるなら我々のイメージにピッタリのものを考えましょう!」

 激しく戸惑うリリスを余所に、レイとクラレンスははるかの案を快く受け入れ、話し合いを始めてしまった。

「ちょ、ちょっと待ちなさいよ! あんたたち勝手に話を盛り上げようとしないで!」

 リリスが声をあげるが、目の前の三人は意に介そうとしない。

「まぁまぁリリス様もそう声をとがらせずに♪」

「さてと、どんな名前がいいですかね?」

「はるかはイメージアップのためにはかわいい名前がいいんですけど……『ラブリープリキュア』なんてどうでしょう!!」

 無視されたこともそうだし、あまりに話を強引に進めようとするはるかの態度に業を煮やしたリリスは、容赦なくはるかの両頬を強く引っ張る。

「人の話を聞きなさいよ、あんたは!!」

「いたたたた……リリスちゃん、ブレイクブレイクブレイクです!!」

 やがて深い溜息を漏らすと、重い口を開きリリスは聞いた。

「はるかさ……自分が何を言っているのかわかってるの? 名前なんてどうでもいいじゃない、掛け声なんてもっと」

「でもチームで戦うってことになると名前は必要じゃありませんか? ほら、よく男の子が大好きな特撮ヒーロー物に出てくる戦隊にはカッコいい名前があるじゃないですか。〝魔法戦隊〟とか! 〝天装戦隊〟とか!」

 はるかの言葉にリリスは異論をとなえる。

「それを言うならなんとかライダーはどうなのよ。あとから出てきた追加戦士が主人公と合流したからって、戦隊みたいにチームにならないでしょ?」

「プリキュアはライダーと違って戦隊ヒーローの立ち位置なんですよ。だからチーム名は名乗るべきです! 掛け声も必要です!」

「掛け声なんてしてる間に敵が攻撃してくるかもしれないでしょ? 非合理的よ!」

 二人の意見は真っ向から対立――水掛け論に発展する。

 合理性を追求するリリスにとって、戦いの最中に掛け声をするなど理解できないことだ。彼女の言う通り、掛け声をしている間に敵が攻撃を仕掛けてくるかもしれない。日本の特撮ヒーローへ秘かに抱いている疑念をストレートに指摘する。

 リリスが合理精神に基づきこのように反論してくることは薄々分かっていた。はるかは何とかして自分の主張を通したいと思い、考えた末にあることを思い出した。

「ふふふ……それを言っちゃいますか、リリスちゃん。じゃあはるかから逆に聞きますけど、リリスちゃんは変身したとき、自分で何と言っていますか?」

「ぎく! そ……それは……」

「あれも立派な掛け声じゃありませんか? “独善滅ぼす暗黒の力! キュアベリアル!”って! 堂々と敵に名乗っていますよね!!」

 この一言こそ、悪原リリスを追い詰める決定打となった。言われてみれば、合理主義を追求してきたリリスにしては実に迂闊な行動だったと言える。はるかの口から鋭い指摘を受けた瞬間――返す言葉を失い力なく床に手をついた。

「どうですか? これでも何か言い返せることがありますか? 今回ばかりはリリスちゃんの負けじゃありませんか?」

 勝ち誇った顔を見せるはるかへ使い魔たちが賞賛の言葉を述べる。

「痛いところを突きましたね、はるかさんも」

「リリス様。今回ははるか様に軍配が上がりましたね。素直に負けを認めてください」

 うなだれていたリリスはやがて顔を上げて、大声で叫んだ。

「く…悔し~い~……!!」

 

           *

 

異世界 洗礼教会本部

 

 先日の堕天使との一件もあり前回、前々回と登場する機会のなかった洗礼教会だが――幹部たちがホセアからの召集を受け、重大な話を聞かされていた。

「今日集まってもらったのは他ではない。この洗礼教会の存在を脅かす重大な事実が発覚したからだ」

 ホセアの言葉に一同はざわめく。

「重大な事実……ですと?」

「それは一体なんなんですか?!」

 三幹部に交じって話を聞いていた者がもう一人いた。

「これを見てくれませんか?」

 洗礼教会に所属する天使のプリキュア――キュアケルビムこと、テミス・フローレンスは大聖堂に置かれた巨大なスクリーンに人間界の様子を映し出した。

 三幹部が目を凝らすと、そこには先日の堕天使と悪魔による衝突の様子が克明に記録されていた。

「あれは堕天使! なぜ奴らが!?」

「それにあの人間の子どもは……」

「確か、天城はるか。キュアベリアルの親友だったか」

 ちょうど、堕天使ザッハに面と向かって訴えかけるはるかの姿が記録されていた。ホセアは苦々しい顔となり、幹部たちに伝える。

「この人間の娘が、プリキュアの力を手にいれた」

「「「なんだって!?」」」

 青天の霹靂――エレミア、モーセ、サムエルの衝撃は凄まじかった。

「ただでさえ目障りな悪魔……キュアベリアルの脅威に加え、彼女までもが力を手に入れてしまった。悪魔陣営は我々の知らぬところで着実に力をつけ始めている。一刻も早く彼奴らを根絶やしにせねばならぬ」

「しかしホセア様。天城はるかは人間です……それでは我々の流儀に反するのでは?」

「悪魔に心を売った魔女を人間とみなすか? キュアケルビム、悪魔に付け入られる隙を見せてはならぬ」

 仮にも天使であるテミスは、人間であるはるかに危害を加えるべきではないと主張する。だがホセアの言い分は全くの逆で、悪魔に味方をするはるかも明確な敵であると見なし、倒すべき相手だと強く訴える。

「……申し訳ございませんでした。では、この任務わたくしめが」

「いや、待ってくれ」

 討伐の任務に就こうと名乗り出たテミスに待ったをかけたのはサムエルだった。

「こいつは俺がやらせてもらう」

「あなたにできるというのですか? キュアベリアルと天城はるか……どちらも確実に倒すことが?」

 挑発的な言葉をかけるものの、テミス自身この任務は気乗りするものではなかった。悪魔であるリリスだけを倒すならともかく、クラスメイトであるはるかまで手に掛けることなど天使の流儀に反することだと思ったからだ。

「この俺を誰だと思ってやがる? 安心しろ、もう二度と悪魔にも魔女にも遅れはとりゃしねぇ。ついでに、堕天使どもが何を企んでるかもこの手で暴いてやろうじぇねぇか……」

 

           ◇

 

私立シュヴァルツ学園 二年C組

 

 数日後。リリスたちは平和な学生ライフを送っていた。

「このように、源頼朝の手によって鎌倉に幕府が開かれました。昔は一一九二年に幕府が開かれたともっぱら言われ、〝いいくに作ろう鎌倉幕府〟のごろ合わせで誰もが覚えたものだけど、最近では設立時期に関していくつかの説があってひとつに絞り切れていないんだ」

「ん~~~……」

 日本史の授業をしていると、後ろの席から唸り声が聞こえてきた。担任でもある三枝喜一郎は唸り声の主――天城はるかを見る。

「どうしたんですか天城さん。どこかわからないことがあるんですか?」

「プリキュアのチーム名を何にするか……悩みますね」

「ああああああああああああああ!!」

 うっかり口が滑ってしまったはるかの声を掻き消すように、リリスは悲鳴にも似た声を上げた。

 クラスメイトがその声に驚愕したのも束の間、必死でごまかそうとリリスは壁に額を強く打ち付け徹底的に心を乱した。

「ど、どうしたの悪原さん!?」

「先生!! 悪原さんがいつかの自暴自棄に陥ってます!!」

 これは非常にマズイ光景だった。授業どころではなくなり、三枝と原因を作ったはるかでリリスの行動を止めようとする。

「悪原さん止すんだ!! そんなことをしたら脳に重大なダメージが!!」

「リリスちゃん軽はずみなことを言ってしまったのは謝ります!! だからそれはやめましょう!!」

「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」

 

「まったくあんたは……心臓が止まるかと思ったわよ!」

「本当にごめんなさい!」

 昼休み。屋上で弁当を食べながら、リリスは授業中におけるはるかの軽率な言動を厳重に注意する。

「大体ああいうのは授業中に考えることじゃないでしょうが。おかげで鎌倉幕府が成立したのが一一八〇年か、一一八三年か、一一八四年か、一一八五年か、一一九〇年か、一一九二年なのか……どれだかわからなくなったじゃない」

「そこまで詳しく話してなかったと思いますけど……たぶん」

 するとそこへ、同じクラスメイトのテミスが弁当を持ってやってきた。

「リリスさん、大丈夫ですか?」

「テミス?」

 テミスはリリスたちの側にくるとスカートを押さえて優雅に座った。

「どうしたんですが急にあんなことをするなんて。あなたのキャラらしくなかったですわ」

 テミスが心配そうに見つめると、リリスはあの奇行の言い訳をどうするか考えて、咄嗟に答えた。

「ああ……確かに私のキャラじゃないんだけど、時々気が狂うことがあって」

「気が狂う?」

 テミスが訝しげに復唱するとはるかがフォローに入る。

「そ、そうなんですよ!! リリスちゃん普段から真面目なものですから、ごくまれに衝動というか……あんな風に自分の殻を破ろうとすることがあるんですよね!!」

 ほとんどの原因ははるかに関係しているのだが……とリリスは思ったが言葉にはしない。

 テミスは少し引き気味だったが、そんなリリスを哀れんで言葉を贈る。

「だけど自分の頭を打つことはよくないと思います。もっと自分を愛さなくちゃダメですよ」

「ええそうね……ありがとう」

 苦し紛れではあるがテミスに理解してもらえたことにほっと一息ついたところで、テミスがあることを閃いた。

「そうですわ。あなたの身に何かあっても大丈夫なように……」

 そう言って、弁当箱を置いたテミスがおもむろに手を合わせ、目を瞑り始めた。

「え!? ちょ、ちょっと何して」

「主よ。この者の身にどうか神の加護をお与えください」

 瞬間、その行為がリリスの頭部を極度に刺激。脳神経を引っ掻き回す強い頭痛がリリスを襲った。

「いった――い!!」

「リリスちゃん!?」

 壁に頭を打ち付けた痛みもまだ取れていないのに、加えて純粋な天使からの祈りを捧げられるという悪意なき追い打ち――いや、テミスはリリスが悪魔であることを知っているから少なからず悪意はあったのかもしれない。

「あの……私、何かマズイことしましたか?」

 戸惑ったふうに装うテミスに、はるかはリリスが悪魔であると悟られないように言葉を返す。

「いいえ!! 全然そんなことありませんよ!!」

(ワザとやってるでしょうこの子……覚えておきなさい!!)

 

           *

 

黒薔薇町 住宅街上空

 

 悪原リリスと天城はるか、両プリキュアの征伐を仰せつかったサムエルが魔法陣を通じて――住宅街の一角に出現した。

「さーてと……どうやってプリキュアたちをおびき出そうか。だがその前に確かめておくことがある。堕天使どもがこの町で何をたくらんでいるのか……」

「知りたいか?」

 不意に声をかけられ振り返ると、屋根瓦の上に腰かけているサムエルと同じ神父服を身に纏った白髪の男が座っていた。

「よう。久しぶりだな」

「コヘレト……!!」

 サムエルはかつての同志であり、邪な感情を持つがゆえに教会を追われ、堕天使の側についたコヘレトが今になって姿を現したことにかなり驚いていた。

「なんでおまえがこの町にいるんだ!?」

「別に。たまたま辺りを散歩してたらよ、懐かしい顔が見えたと思ってさ。案の定お前だったのか、サムエル」

 コヘレトが口元を歪ませて笑う。

「洗礼教会から追放され、その魂を地に落としたお前が今更どういうつもりだ?」

「どういうつもりって……俺としてはお前らに協力して欲しいだけだよ」

「協力?」

 サムエルは追放されたかつての同志の言葉に耳を疑う。

「いやね、うちのボスからの提案でさ……俺たちにとっても、お前ら洗礼教会にとっても悪魔は共通の敵だろ。ここはビジネスライクにいこうじゃないか。俺たちの目的を教える代わりに、悪魔を倒すため協力しないかって。それに俺自身も奴らには因縁があってな」

 コヘレトはレイから受けた屈辱をまだ忘れてはいなかった。絶命前に堕天使たちによって回収されていなければ今頃この場にはいなかっただろう。

 教会を追われ、今やはぐれエクソシストとなったコヘレトの戯言にサムエルは顔をしかめる。

「ふざけんな。誰がそんな絵空事を信用するか!」

「そう怖い顔するなって。お前らは知らないと思うが、キュアベリアルの味方は何もキュアウィッチだけじゃないんだぜ。お前らの見てないところで、悪魔陣営は確実に力を取り戻しつつある。ホセアさんだって似たようなこと言ってなかったか?」

 洗礼教会以上に悪魔陣営の動きについて知っているような口ぶりのコヘレトを見ながら、サムエルは眉間に皺を寄せ額に汗を浮かべる。言っていることは理解できるが、はぐれエクソシストであるコヘレトのことだ――きっと腹に一物を抱えているに違いない。だからそう簡単に彼を信じることはできなかった。

「……裏切り者であるお前とこれ以上議論を交わすなんて反吐が出るんだよ!」

 コヘレトからの提案をきっぱりと断り、サムエルは彼の元を去って行った。

「相変わらず頑固だなー。だからおめぇらはいつまで経ってもダメなんだよ……」

 サムエルが去った方角を眺めながらコヘレトは小さくぼやいて、自身もすっとその場を去った。

 

           *

 

黒薔薇町 喫茶ノワール

 

「みなさーん、お待たせしましたー!!」

 学校と所用を終え、はるかは日頃からよく利用する喫茶店にリリスとレイ、クラレンスを呼び集めた。ついに待ちに待ったチームとしてのプリキュアの名前および掛け声が決定したのである。

「いやー、考えるのに相当苦労しました。というわけで、こんな感じにまとめてみました!!」

 自信に満ちた顔ではるかはチーム名と掛け声が書かれた紙を公開する。レイとクラレンスが関心を示す一方、リリスの反応はイマイチだった。

 

【挿絵表示】

 

「……ねぇ、本気でこんな恥ずかしい台詞を私に言わせるつもりなの?」

「恥ずかしくありませんって! これでもリリスちゃんが言いやすいように相当調整したんですよ?」

「でもね……」

 このとき、彼女たちの様子をサムエルは頭上から見下ろしていた。

「いたいた、呑気に茶なんて飲んでいられるのも今のうちだっつーの」

 首からぶら下げていた十字架を手に取り、サムエルは周囲にある適当なものに目をつけ、十字架を掲げ声高に叫ぶ。

「平和の騎士よ、生まれよ!! ピースフル!!」

 十字架から放たれた光はコーヒーポットとカップに当たり、二つの無機物はサムエルの命令に忠実な平和の騎士――ピースフルへと変貌した。

『『ピースフル!!』』

 たちまち、カップを模した《カップピースフル》とポットを模した《ポットピースフル》が出現する。

 二体のピースフルの出現に人々は悲鳴を上げ、一目散に逃げて行く。リリスとはるかは逃げる人々とは逆に、ピースフルの前に立ち尽くす。

「リリスちゃん、これってもしかして……!」

「洗礼教会……どこなの!?」

「ここだっ!!」

 すると、サムエルは素直に彼女たちの前に姿を見せた。

「ふふふ。聞いたぞ、ヴァンデインの娘。そこにいる人間の小娘が魔女になり下がったらしいな」

 サムエルの言葉にリリスのこめかみがぴくりと動く。

「なり下がった? ちょっとあんた、どの口が言ってるのよ!!」

「はるかは魔女じゃなくてプリキュアになったんですよ!! 間違えないでください!!」

 はるかも必死に抗議するがサムエルにはどっちでもよかった。

「まぁどっち道悪魔に加担する人間など魔女も同然だ。今日はここで二人仲良く楽にしてやろう。やれ、ピースフルども!!」

『『ピースフル!!』』

 二体のピースフルが囲むようにしてリリスたちへと襲いかかる。

「リリスちゃん! ちゃんとはるかが考えた通りに言ってくださいね!!」

「やっぱり言わなきゃダメなの?」

 はるかの念押しにリリスが嘆息する。

「ダメです!! さぁ、変身しますよ!!」

「気乗りしないわね……」

 そう思いながら、リリスは変身アイテムであるベリアルリングを、はるかは堕天使との遭遇をきっかけに手に入れたウィッチリングを中指につける。

 二人はほぼ同じタイミングで、声高に掛け声を行った。

 

「ダークネスパワー!! プリキュア、ブラッドチャージ!!」

「ウィッチクラフトパワー!! プリキュア、ブラッドチャージ!!」

 

 紅と橙色の光が二人の少女を包み込む。光の中で少女たちは洗礼教会や堕天使と戦うために必要な力を身にまとい、伝説の戦士――プリキュアへと変身する。

 やがて二人の変身が完了し、それぞれが個人としての掛け声を行う。

「独善滅ぼす暗黒の力! キュアベリアル!」

「紅に染まる明星の魔女! キュアウィッチ!」

 さらにここからが見せ場だ。リリスとはるかは互いに背中を合わせ、はるかがこの日のために考えた掛け声をする。

「偽りの善幸を根絶やし!」

「邪な悪行を断罪する黒き力!」

 リリス、はるかの順に行われた掛け声のあと――少女たちは宙を舞い、その背後にはまるで満月が浮かんでいるかのように錯覚させ、おもむろに着地する。

 

「「我ら、悪魔と魔女のコラボレーション!! 『ディアブロスプリキュア』!!」」

 

 洗礼教会による独善的な行動と、堕天使による脅威から人々を守るために結成された異色のプリキュアチームがここに誕生した。その名は――ディアブロスプリキュア。

「決まりました――!!」

「何この中二臭い台詞……!! かなり恥ずかしいんだけど!!」

 キュアベリアルとなったリリスが顔を真っ赤にして訴える。

「はるかたちは中学二年生ですよ。とってもすてきでしたね!」

「はるか、あんた絶対“中二病”って言葉の意味を知らないでしょう?」

 こんな気恥ずかしい台詞をよくも考えたものだとベリアルは内心思いながら、存外悪くないのかもしれないと思ったことは、絶対に口が裂けても周りには言えなかった。

「ふん。ディアブロスプリキュアとは……何とも鳥肌が立つような名前だな。ピースフル、やってしまえ!!」

 サムエルの命により、二体のピースフルが突進を開始した。

「堕天使との初陣はうまくいきましたからね、今回もバシッと決めちゃいますよ!!」

「あまり自分を過信しないで。はるかはまだ、プリキュアの力に慣れてないんだから」

「大丈夫ですよ!! あの事件以来クラレンスさんと一緒に、毎晩イメージトレーニングをしてきたんです!!」

 敵の攻撃に備え、ベリアルとウィッチは身構える。ポットとカップがそれぞれに熱湯とコーヒーを二人の方へ流し込んでくると、ウィッチは身軽な動きで跳躍して、ピースフルの攻撃を回避する。

「だから、リリスちゃんの足手まといになることはありません!!」

「それはまた随分と――」

 言いながら、ベリアルはカップピースフルへと突進し――迫りくるコーヒーの流れを避けながら強烈な蹴りを叩きこむ。

「心強いことね!!」

 カップピースフルは衝撃に仰け反り、その場に倒れ込んだ。

「なかなかやるな。だがここからが本番だ。ポットピースフル、お前はあの魔女を始末しろ! カップピースフル、いつまでものびてないで立ち上がれ!! 悪魔を滅ぼせ!!」

『ぴぴ……ピースフル!!』

 カップピースフルは怒り心頭にベリアルへと突っ込んで行った。どうやら、先ほどの攻撃で持ち手の部分が折れてしまったらしく、そのことに腹を立てているようだった。

 怒りに燃えるカップピースフルはベリアルを徹底的に殴打し、彼女は両腕を組んで必死に受け流す。

「リリスちゃん!」

 心配したウィッチがベリアルの助力にいこうと近づくが、ベリアルがそれを制した。

「私は平気だから、はるかは自分の敵に集中しなさい!」

 主たちの戦いを前にして、使い魔たちも奮い立った。

「リリス様!」

「はるかさん! 助太刀いたします!」

 レイとクラレンスが助太刀に入ろうと、戦闘に加わる。

「ボウガンチェイーンジ!!」

 【魔銃レイボウガン】に変身したレイはベリアルの手の中へと収まる。刹那、ボウガンの先をカップピースフルに向けると、魔力を圧縮した矢を放った。

「喰らいなさい!!」

 紅色に光る魔力の矢がカップピースフルを狙い撃ち、あまりの激しい連撃に今度はカップピースフルが防戦一方となる。

「使い魔風情が……舐めた真似を!」

 サムエルが悔しそうに歯を食いしばる。

「うちのレイを甘く見ないでもらえるかしら?」

 好調に敵を追い込むベリアルたちの戦場の横で、クラレンスがはるかに呼びかける。

「はるかさん、どうか私をお使いください!」

「使うって……どうやってですか?」

「神秘の貴石に私の力を連動させるのです。どうか、私の言葉を信じてください」

 クラレンスが強く呼びかけると、ウィッチは一度考えたのち――快く返事する。

「わかりました! では、いきましょう」

 

「今こそ、ひとつになるとき!! 我が主――キュアウィッチに力を!!」

 人間態から本来の姿であるカーバンクルの姿へと戻ったクラレンスは、神々しい光を放ちながらその身をウィッチが持つ魔法の杖――キュアウィッチロッドに埋め込まれた神秘の貴石へと吸収される。

「神秘の力を、今ここに顕現します!! キュアウィッチロッド!!」

『ピースフル!!』

 ポットピールフルが再び熱湯を流し込んできた。ウィッチは前方から流れてくるお湯に杖を向けると、杖の先から魔力エネルギーを放射した。瞬間、熱湯は瞬時に凍りつき、流れたところだけがまるでスケートリンクのように変化した。

「なんだと!?」

 サムエルは突然の出来事に驚愕する。

「すごいじゃないはるか!」

「ハヒ!! 自分でもこんなに力が出せるとは思いませんでした!!」

 再び二人並ぶと、サムエルは負けじとピースフルに命令を下す。

「おのれ……ピースフル!! こちらも合体攻撃だ!!」

『『ピースフル!!』』

 二体のピースフルは最初に仕掛けた時よりも強力な熱湯とコーヒーのダブル攻撃を仕掛けることにした。

「喰らえ悪魔ども!!」

 サムエルの声高な合図に、ピースフル二体の合体技が炸裂した。二つの液体は互いに混ざり合いながら一つの渦を形成して、濁った熱湯の渦が猛烈な速さでベリアルとウィッチへ向かっていく。

「キュアウィッチプロテクション!!」

 杖を回転させながら、ウィッチは杖の先に力を込め強力なバリアを作り出した。橙色に輝く魔法陣のバリアは勢いよく流れ込む濁流を、正に水際で差し止める。

「リリスちゃんには……指一本触れさせません!!」

 巨大な渦をせき止めるウィッチにサムエルは驚愕の声を漏らす。

「ば、バカな!? おまえのどこにそんな力が……!!」

「付け焼刃ってことわざ知ってる? そんな一時しのぎの合体攻撃なんて怖くも何ともないわ。さて……そろそろシメと参ろうじゃない」

 ウィッチによって身を守られていたベリアルは勝機を窺うと、翡翠色に輝く強化変身アイテム・フィルストリングをベリアルリングの上から重ねあわせる。

「フィルストゲシュタルト!!」

 翡翠の光に体を包み込まれたベリアルは、グラーフゲシュタルトの次に手に入れた風の力を内包した機動力重視の強化形態――キュアベリアル・フィルストゲシュタルへと変身する。

「はっ!!」

 翡翠色の風を矢に纏わせ、先ほどよりも強力な風の矢を連続して放つ。

『『ピースフル!!』』

 通常時に放たれるボウガンとは威力も付加される能力も異なる攻撃。加えてウィッチが必要以上に足止めをしていたことで、動きが緩慢となり二体のピースフルは容易にその巨体を後ろへ倒した。

「リリスちゃん! 二人で決めちゃいましょう!」

「ええ! タイミング合わせなさいよ」

 一気にとどめを刺すため、ベリアルはボウガンの銃身に魔力を集中させる。ウィッチもクラレンスから供給される力をキュアウィッチロッドの先端へと集め――頃合いを見て二人は必殺技を炸裂する。

「プリキュア・スーパーウインドラグーン!!」

「プリキュア・オーバー・ザ・レインボー!!」

 緑風が作り出すオオワシと、七色の魔力砲撃が射線上に立つ二体のピースフルへと飛翔し、直撃する。

 ――ドンッ。

『『へいわしゅぎ……』』

 コーヒーポットとカップから生まれたピースフルは塵となって消滅した。ディアブロスプリキュアとしての戦いは圧倒的勝利に終わった。

「何たる……屈辱!! 悪魔と魔女め、この次はこうはいか……」

 ――バン。

 サムエルが捨て台詞を言っている最中、ボウガンの矢が飛んできた。

「ふぎゃあああああああ!!」

 サムエルはベリアルからの不意打ちを受けると、情けない声を上げながら空の彼方へ飛んで行った。

「って!! リリスちゃん、いきなりすぎませんか!?」

「だっていい加減、敵の捨て台詞を聞くのもなんだかアホらしくなってきたから。しかしまた、今回も派手に壊しちゃったわね」

 戦いが終わればいつものように無残に破壊された町の光景が寒々と映ってくる。キュアベリアルは普通のプリキュアと違って、浄化能力を持たず壊れた建物を聖なる力で修復することはできない。

「その点はご心配なさらず。はるかにお任せください」

 だが今回からは事情が違う。ウィッチが正当なプリキュアの力に目覚めたことで、これまでとは異なる大きな変化が起こった。

「いきますよー、せいほー!!」

 キュアウィッチロッドを一振りすれば、ピースフルとの戦闘時に破壊された建物や電柱、道路に至るまで、すべてがキュアウィッチの持つ浄化能力によって綺麗に修復され、それまで戦闘があったことが嘘であるかのように元通りに復元した。

「ごらんの通り、綺麗に修復しましたよ!」

「そっか。はるかは正統なプリキュアだから壊れた建物を元に戻せるんだっけ」

「はい!! これでリリスちゃんが警察に追われる心配はなくなりましたね!」

 

 ウーウーウーウー……

「ハヒ?! まさか……」

 心臓を握りつぶすようなサイレンの音。引きつった顔で後ろを振り返れば、警視庁のパトカーが集まり、刑事たちが武装隊を伴い現れた。

「見つけたぞ、プリキュア!!」

「今日こそお縄についてもらうぞ!!」

 一瞬でベリアルたちは警察たちに取り囲まれる。

「捕らぬ狸の皮算用ね……はるか、まだまだ詰めが甘いわよ」

「ちょ、ちょっと待ってくださいよ!! 壊れた建物は修復したんですよ!! そんな怖い顔で睨まないでください!!」

 ウィッチがあたふたしていると、周りで警察がざわめき始める。

「隊長、見かけない子がいます。もしかして新しい仲間のプリキュアでしょうか?!」

「かもしれんな。ちょうどいい、君も一緒に任意同行してもらおうか!」

 警察からの要求にウィッチは仰天した。

「えええ――!! まさか私を捕まえるつもりなんですか!?」

〈はるかさん。ここはとりあえず逃げましょう!〉

 杖の中からクラレンスが呼びかけた次の瞬間、ベリアルはウィッチの手を握りしめると同時に警察の追っ手から逃れるため全速力で走り出す。

「「「待てぇぇ――!!」」」

「うわぁ――ん!! なんではるかまで追われる羽目になるんですか!? どうして警察の人はそんなにプリキュアを敵視するんですか――!!」

「ひとつ覚えておきなさい。大人はね、面子を潰されるのが一番嫌いなのよ!」

「そんなの子供じみてますよ!!」

 

 

 

 結局、二人にとって一番煩わしい存在は洗礼教会や堕天使でもなく――限りなく自分が善良だと思い、正義の名のもとに働く警察なのかもしれない。

 

 

 

 

 

 




次回予告

は「日本の警察があんなに頭の固い人だとは思いませんでした!! せっかく女刑事になるって夢があったのにショックです!!」
リ「だったら普通の婦人警官を目指しなさい。それはそうと、ちょっとはるかに手伝って欲しいことがあるんだけど……」
は「水臭いことは無しですよ、リリスちゃん!! リリスちゃんとはるかの仲じゃないですか、困ったことがあるなら力をお貸ししますよ!!」
リ「ディアブロスプリキュア! 『謎の戦士登場!?暗黒騎士バスターナイト!』」
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