彼女が麦わらの一味に加わるまでの話   作:スカイロブスター

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佐藤東沙さん、ミタさんさん、誤字報告ありがとうございます。


200:午前零時の鐘が鳴る。

「あんのオバケめっ! 勘弁ならねーっ! 飼うのもやめだ!! いらん!!」

「弱点は必ずある!! 一匹残らず成仏させたらぁっ!!」

 幽霊に大恥を掻かされたルフィとフランキーは猛烈に憤慨。

 

「わははは。おもしれェモン見た」

「うるせえっ! 黙れっ!!」

 ゾロはサンジに失態をからかわれて顔真っ赤。

 

「ろび~ん。ひどいめにあったよぉ~」

「はいはい。大変だったわね」

 ベアトリーゼは三頭犬モドキの背でロビンの巨乳に顔を埋め、メンタル回復中。

 

 サンジはゾロをからかうことをやめ、不意に真剣な面持ちで呟く。

「あの幽霊、俺達の船に現れた奴と同類だよな……俺達を監視するみたいに。さっきも探りを入れてる感じだった。ひょっとして “誰か”が操ってるんじゃねえか?」

 

 ロビンはベアトリーゼをあやすように背中を撫でながら、サンジの意見に頷く。

「あり得るわね。番号を持ったツギハギ生物がこの島の何者かに管理されてる可能性が高い以上、あの幽霊にも別口の管理者がいてもおかしくないわ」

 

「この犬もあの幽霊も、モリアの一味が噛んでる。そういうこったろーよ」

 フランキーが苦々しい顔で吐き捨てる。

「この俺様にスゥーパー赤っ恥掻かせやがって……ただじゃあ済まさねーぞ」

 

「おう! ぶっ飛ばしてやる!」「ああ。ぶった斬ってやる……っ!」

 怒れるルフィとゾロも殺気ムンムン。戦意旺盛な三人にやれやれと紫煙を燻らすサンジ。

 

 意気軒高なルフィ達を脇目に、ベアトリーゼはロビンに甘えながら大雑把な原作知識を掘り返し、スリラーバーク海賊団の戦力分析をしていた。

 

※ ※ ※

 さて、原作既読者の方には今更ではあるが。

 スリラーバークの主である王下七武海ゲッコー・モリアはカゲカゲの能力者であり、他人から影を奪い取り、その影を死体に詰め込むことで完全隷従するゾンビを作り出せる。

 そして、ブルックが語った通り、影を奪われた者は二度と太陽の下へ姿を晒すことは出来なくなり、陽光を浴びようものなら立ちどころに消滅してしまう。

 

 ここで重要なのは、本体が消滅してしまうと奪った影も消滅してしまい、ゾンビは元の死体へ戻ってしまうということ。

 すなわち、モリアは影を奪った者達を殺せない。影の奪取を目的にしている限り、モリアとその一味は相手を殺せない。殺してしまえば、せっかく奪った影が失われ、ゾンビが死体に戻ってしまうから。

 

 この影を奪った者達の扱いに関して、モリアのスタンスは大雑把極まる。というか、影を奪った後のことは我関せずだった。

 影を奪った奴が心折れて島内の森に隠棲するもよし、ほうほうの体で島から逃げ出すもよし。場合によっては影を奪った後、島外へ追放することもあるが、基本はどうでもよい。

 

 そんないい加減な調子であるから、逃げた奴や追放した奴がうっかり陽光に触れて死んだり、島から逃亡した後に海難事故で野垂れ死んだりして、せっかく確保した影を失うことも珍しくない。

 

 また、島内の森に潜み暮らす『被害者の会』には、モリアが自分達を殺せないことを盾に、しぶとく抵抗し続ける奴がそれなりいて、『俺らが死んだら困ンだろ!? 食いモン寄越せ! 酒寄越せ! 女寄越せ!』と厚かましく要求する奴らまで居る始末。

 

 もちろん、モリア側はその手の身の程知らずを例外なくボコるわけだが、前述の通り殺してしまえば影も失われてしまうわけで。影を奪われた連中はその事情に付け込み、まったく懲りない(海賊は大抵が悪人で、悪人とは絶対に“タダ”では転ばない人種を指す)。

 

 モリアが本気でゾンビ軍団を用いて海賊王にならんと欲するなら、島内に監獄でも収容所でも建設して影を奪った連中を飼い殺すべきで、そういう必要な措置をしない辺りから、モリアの現状が透けて見えてくるだろう。

 

 ゲッコー・モリアは堕落しきっている。

 

 海賊王を目指すと宣いつつも、何年もマヌケな雑魚狩りばかり。若い頃はマッチョだった身体もすっかり肥え太ってラッキョみたくなってしまい、かつてカイドウに挑むほど滾っていた覇気は今や発動すらままならない有様。

 

 部下にしても、ゾンビ製作者のドクトル・ホグバックは“ダッチワイフ”とママゴトに夢中のアホ。“透明人間”アブサロムは能力頼りのマヌケな女好き。

 

 この島にひしめく大量のゾンビ共など物の数ではない。レジェンド級強者の死体を用いた“将軍(ジェネラル)ゾンビ”共にしても、生前はともかく今の中身はモリア達に影を奪われる程度の連中。ベアトリーゼにしてみれば雑魚だ。

 

 現状、ベアトリーゼがこの島で警戒する脅威は幽霊使いのペローナだけだった。

 あのゴーストによる精神攻撃はベアトリーゼの催眠音波と違い、生理学的作用ではなく悪魔の実らしい不可思議パワーで精神を直撃するようだ。

 

 覇気で対抗しないと幽霊の精神攻撃を防げず、精神攻撃が効いているうちは覇気の展開もままならないときた。

 ベアトリーゼの認識としては、ハンコックの魅了よりヤバい。

 

 なお、ベアトリーゼがハンコックの石化魅了に抗える理由は覇気の強度と……ハンコックに対する強い反感(私よりオッパイがデケェからって勝ったと思うなよ!!)からだが、本人に自覚はない。そっとしておこう。

 

 幸い、ペローナ当人は海賊狩り行為を遊びの延長線に捉えており、付け入る隙がいくらでもありそうだった。それに原作通りなら、長っ鼻が天敵として立ち向かえるだろう。

 

 ベアトリーゼの出した結論。

 スリラーバーク海賊団は麦わらの一味の“試練”に丁度良い。

 

 もっとも……見聞色の覇気で捉えた違和感の答えはまだ分かっていないが。

※ ※ ※

 

 ルフィ達はベアトリーゼがロビンの大きな胸に顔を埋めたまま、悪企みを組み立て始めたことも知らず、森を進んでいく。

 

 不意に森が開けた。雑草が繁茂する広場に古びた墓石や墓標が乱立している。

 なんとも“雰囲気”のある荒れた墓地を見回し、ルフィが皆に提案した。

「良い感じの場所だな! ここで弁当食おう!!」

 

「こんな陰気な場所で飯とか勘弁しろよ。いや、そもそも今はナミさんと合流すんのが先だろーが」

 サンジがルフィの提案に渋面をこさえた矢先、墓地のあちこちからツギハギだらけのゾンビ達が元気いっぱいに飛び出してきた。

 

 三頭犬モドキがゾンビの大群に驚いて逃げ出し、ルフィ達は互いの顔を見合わせ、

 

 どっかーん!

 

 幽霊に翻弄された鬱憤を晴らすように、ゾンビの群れを蹴散らした。

 

    ○

 

「お前ら、そこに正座しろ」

 ルフィはとりあえずぶっ飛ばしたゾンビ達を集合、正座させる。

 

「こんなシュールな光景、見たこと無いわ」ロビンがくすくすと麗しく微笑む。

「哲学的真理を見出せそうだね」ベアトリーゼが口角を曲げてニヤリ。

「お前ら、楽しみすぎだろ」美女2人に呆れるゾロ。

 

「脳ミソが腐ってる連中に聞き込みなんて無駄じゃねェか? ベアトリーゼさんに覇気で探って貰う方が早いだろ」

「まあまあ……ここは見守ってみようじゃねェの」

 さっさとナミの許へ駆けつけたいサンジが不満そうに煙草を吹かし、そんなサンジをフランキーが大人らしい鷹揚さで宥める。

 

 外野を余所に、ルフィは腕組みしてゾンビ達を見回した。

「お前ら、ここで何してんだ?」

 

 ゾンビ達はきちんと正座しながら答える。

「そりゃ俺達ゾンビだし……」「埋まってたっス……」「……腐ってた」「俺も」「おれもー」

 

 うーむと唸り、ルフィはゾンビ達に再び問う。

「鼻の長ェ男と、オレンジ髪の女と、トナカイみてぇなタヌキがここを通ったか?」

 

「あー……はいはいはい……」「そういうのは教えちゃいけねーことになってるんで」「コンプラに違反しちゃうんスよ」「ちょっと答えられないっス」

 ゾンビ達は勤め人みたいなことを言い出す。

 

 ルフィはこれ見よがしに拳を鳴らしてから、脅す。

「もっかい聞くぞ? 通ったか?」

 

「ちょっと前に通りました!」「三人ともお元気でした!」「ホグバック様のお屋敷に向かったッス!」「なんならご案内します!」

 手のひらを返して即答するゾンビ達。良い性格をしている模様。

 

「三人は俺の仲間だ。手ェ出してねェだろうな?」

 嘘は許さん、とルフィが眉目を吊り上げて威圧感を放てば。

 

「こいつは出しました」「おぃいっ!? 友達売んなよ! お前だって女の子に抱き着いたじゃん!」「そりゃ抱き着くっしょ」「だよな」「皆で襲ったッス」「バカ! 言うな!!」「あ……っ」

 ルフィとサンジの鉄拳制裁が下る。ゾンビ達は再びぶっ飛ばされ、埋め直された。

 

 あまり役に立たない情報収集を終え、一同はホグバックなる者の屋敷を目指して移動を再開。

 

「あいつら、実はゾンビじゃなくてコントのエキストラなんじゃない?」

「私達は知らぬ間にコントへ参加させられていた? それはホラーね」

 美女2人がそんな冗談を言い合い、

「たしかに『生まれてきてすいません』はコントだな」

「しつけェぞ! テメェだって『ほげーっ』つってただろうがっ!」

 両翼がじゃれ合う。

 

 屋敷へ赴く道中、ゾンビ染みた爺様に出くわし、森の中に隠れ住む『被害者の会』から声援を受けつつ、ドクトル・ホグバック邸に到着。

 

「デカくて立派な屋敷だなぁ」

 見上げる首が痛くなりそうなほどデカい豪邸に感嘆をこぼすルフィ。

 

「屋敷の後ろになんか見えねェか?」

「ああ。霧が少し薄くなって何かマークみてェな……ありゃ旗か?」

 サンジが訝しげに目を細めた。ゾロもサンジに倣って目を細め、大豪邸の背後を窺う。

 

「待て待て。屋敷と比べてみろ。旗にしちゃあデカ……デカすぎだろ!? なんだありゃあ!?」

 大きな屋敷をはるかに上回るサイズに思わず吃驚を上げるフランキー。船長と両翼も件の物体の大きさに気付き、目を真ん丸にする。

 

 驚く野郎共へ、ベアトリーゼがアンニュイ顔で告げた。

「忘れたの? ここは巨大な人工浮体だ。あれは帆だよ」

 

「帆!? マジかよ!? じゃあ、あの城みたいなデッケェ建物は……」

 目を瞬かせるルフィへ、ベアトリーゼは首肯を返し、屋敷の奥にそびえ立つ巨大建造物へ冷ややかな眼差しを向けた。

「多分、メインマストとその基部だろーね。で、あそこがおそらくモリアの“城”だ」

 

「小島とはいえ、本当に島一つを帆船にして航行させるなんて……」ロビンは実業家的シビアさと共に「無駄じゃないかしら」

「バッカ! こんなんロマンの塊じゃねえか!」

 フランキーの熱弁にルフィもうんうんと頷いて賛同する。

 が、美女2人の反応はつーんとドライ。わっかんねーかなぁなんでわっかんねーかなぁとぼやくフランキー。

 

 ともかく敵の本拠地は分かった。となれば。

「さぁ行くぞっ!! お化け屋敷ッ!!」

 ルフィが我先とドクトル・ホグバックの敷地へ踏み込んだ。

 

      ○

 

 月光も届かぬ濃霧の夜。スリラーバークに午前零時を報せる鐘の音が響く。

 

 世界最大の海賊船スリラーバークのメインマスト基部兼主城砦。その城砦に連結して建つ屋敷――ドクトル・ホグバックの屋敷内で、麦わらの一味の怖がり三人組がハンプティ・ダンプティモドキと毒舌能面美女を相手に大立ち回りしている頃。

 

 同じくメインマスト城砦に連なって建つ屋敷『ワンダー・ガーデン』に幽霊達が集結していく。幽霊達は屋敷の奥にある寝室へ向かい、クイーンサイズの大きなベッドの上にちょこんと座るゴスファッション乙女の体内へ、次々と入っていった。

 

 最後の幽霊が体内に収まると、ゴスファッション乙女はつぶらな双眸をパチッと開いた。

 可憐な顔立ちはゴス系メイク。薄桃色っぽい長髪はツインテールに王冠型髪飾り。160センチのほっそりした身体と四肢をゴスパンクなヘソ出しシャツやミニ丈ジャケット、ミニスカにゴツいブーツなどで包んでいる。

 

 彼女はゲッコー海賊団の幹部“四怪人”の紅一点“ゴースト・プリンセス”ペローナ。

 一見少女に見えるが、御年23歳の立派な成人女性である。

 

「おっおはよう、ございます、ぺ、ペローナ様」

 ペローナより大きなツギハギ(の着ぐるみみたいな)熊が丁重に挨拶をするも、

 

「黙れ! しゃべるな、クマシーッ!」

 ペローナはクマシーを厳しく一喝した。

「なんでその可愛いナリで、お前はそんなに声が低いんだ! 腹立つ! 可愛くなけりゃ……私に仕える資格もねーんだよ!」

 ぶつくさ文句を言いながら、気だるげにベッドから降り立ち、肩に掛かったお下げを背に落とす。

 

 メインマスト城砦から届く零時の鐘を聞き、ペローナは不敵に微笑んだ。

「夜討ちの鐘が鳴った。ここからは私達も本気でマヌケ共を仕留めに行くぞ!」

 

 ゴスパンクブーツの厚い靴底をゴツゴツと鳴らしながら寝室を出てテラスへ赴き、屋敷の中庭に集結していた動物型(ワイルド)ゾンビとびっくりゾンビ――ホラー系ぬいぐるみとビックリグッズにしか見えない――麾下軍団を見回し、ペローナは手に持ったゴスデザインの傘をバンッと広げて叫ぶ。

「準備は良いな、ゾンビ共!!」

 眼下のぬいぐるみ軍団……失礼。動物型ゾンビ軍団が雄叫びを上げてペローナに応えた。

 

 

 ルフィとサンジにぶっ飛ばされた大勢のゾンビ達が逆埋めにされた墓場。

「いつまで寝てやがるっ! さっさと起きろ、兵士ゾンビ共ォッ!!」

 透明人間の号令が響き、ゾンビ達はのそのそと再び立ち上がり、「めんどくせっ……」と一斉に溜息を吐いた。

 

「うぉいっ!! たるみ過ぎだァッ!! いい加減にしろ、ゾンビ共ッ!!」

 やる気がまったくないゾンビ達を叱責し、透明人間は徐々に姿を現していく。

 

 その姿を一言で表すならば……異形。

 夜警を思わせるロングコートと装束に包まれた2メートル弱の背丈に鍛えられた体躯。電球みたいな形状の帽子に長い金髪。だが、最も目を惹く点は、その面構えと服の隙間から覗く肌だ。

 

 顔に移植されたライオンの口吻。長身を覆う皮膚はゾウのもの。皮膚の下の筋肉はクマとゴリラのもの。医学的にも生物学的にもいろいろツッコミ待ったなしの透明人間。

 

 スリラーバーク海賊団の幹部でありスリラーバーク四怪人の1人。“墓場”のアブサロム。

 現在熱烈に結婚相手お探し中の34歳、独身。

 ちなみに、この日のアブサロムは顔をぱんぱんに腫らしている。サニー号の偵察へ乗り込んだ時、凶暴過ぎる蛮族女に殺されかけたからだ。

 

 アブサロムは夜討ち開始を知らせる鐘の音を聞きながらゾンビ共を見回し、命令を発した。

「さぁ、夜討ちの始まりだっ! 不死の恐怖で奴らを追い込めっ!!」

 

 兵士ゾンビ達はアブサロムの号令を受けてテンションが上がったらしく、大歓呼を墓場に響かせる。

「俺達のリーダー、アブサロム!!」「リ~ダーっ!!」「リ~ダーっ!!」「覗きが趣味の!」「エロリ~ダーっ!!」「エロリ~ダーっ!!」「エロサロム!!」「エロサロム!!」

 

 途中から罵倒と大差なくなっていたが、アブサロムは気にすることなく右腕を大きく振った。

「兵士ゾンビ部隊ッ!! 出撃っ!!」

 

 

 そして、メインマスト城砦の巨大な寝室で大男が四日振りに起こされる。

 大男と一言でいっても、その体躯は実に7メートルへ届く。バーソロミュー・くまと並ぶ常人離れ著しい巨躯だ。加えて、大男は体形も特異だった。

 

 病的に白い肌。左右のこめかみから生える小さなツノ。尖った耳とその耳元まで届く大きな口。どこから顎でどこまでが首か分からない頸部は蛇首族を思わせる程度には長く。超撫で肩から伸びる腕はえらく長い。反面、膨らんだ風船のような肥満体を支える両脚は不格好なほど短い。遠目にはラッキョみたいなシルエットだ。

 

 この巨大ラッキョ男の名はゲッコー・モリア。

 スリラーバーク海賊団の頭目にしてスリラーバーク四怪人の筆頭。王下七武海の一角を担う大海賊である。

 

 若き日には海賊団を率いてグランドライン“新世界”へ殴り込みをかけ、現四皇のカイドウと干戈を交わしたこともある。

 何より濃霧の晴れぬ危険海域を縄張りに毎年約100隻もの船を襲い、これまで正体を誰にも掴ませていないという恐るべき男だ(ぶっちゃけ、彼の海賊団幹部の面々を考えると、この手際の良さは瞠目に値する)。

 

「おはようございます、ご主人様!!」「前回の夜討ちから四日ぶりのお目覚めですっ!」「四日分のお食事はご用意済みです!!」

 コワカワイイ系ぬいぐるみみたいなゾンビ達が目覚めた巨大ラッキョ男に挨拶し、此度の獲物について説明する。

「今回の獲物はいつもより骨がありますよ!」「先日、エニエスロビーを襲撃した今話題の一味ですっ!!」「必ずやご主人様のお役に立ちましょう!!」

 

 モリアは面倒臭そうに目元をこすり、巨大な上体を起こして無言でゾンビ達へ手を伸ばす。主人の意図を察したゾンビの一匹が懐から麦わらの一味の手配書を差し出す。

「こいつらが今回の獲物か」

 充血気味の目で手配書を確認していき、耳元まで届く大きな口を三日月の形に歪めた。

「ほぉ……3億4000万に4億6000万……っ! この額なら特別(スペシャル)ゾンビに相応しいじゃねえか……っ!」

 

 悪魔染みた顔貌を歪め、王下七武海ゲッコー・モリアはキシシと歯を擦るように嗤う。

「麦わらの一味……歓迎してやろう。ここは死者達の魔境スリラーバーク。悪い夢を堪能するが良い」




Tips

ベアトリーゼのゲッコー海賊団分析。
独自解釈と独自設定あり。特に『被害者の会』の在り方は完全に独自解釈。

ゲッコー海賊団。あるいはスリラーバーク海賊団とも。
 ゲッコー・モリア
 海賊団の頭目。王下七武海。カゲカゲの実のカゲ人間。
 若い頃はカイドウに喧嘩を売るほどの武闘派だったが、カイドウに負けて以来、魔の海域で雑魚狩りしながらだらだらと暮らしてる。それでも、並みの海賊では手も足も出ないほど強いのだが……

 CVは宝亀克寿。
 ワンピースではジンベエと兼任(ただしジンベエは故・郷里大輔氏からの引継ぎ)
 アニメ・ゲーム、吹替で活躍する超一流バイプレイヤー。

 ドクトル・ホグバック。
 天才外科医でゾンビの製作者。戦闘面ではからっきし。
 美人女優シンドリーのゾンビを貰うことを条件にゲッコー海賊団入りした、割とヤバい人。

 CVは岩崎ひろし。
 名門・劇団青年座所属の俳優兼声優。大河にも出演経験ありという大ベテラン。ワンピースではオロチを兼任。同キャラを怪演し、ファンから絶賛されている。

 アブサロム。
 スケスケの実で自身や触れたものを透明化できる透明人間。
 ロビンに抱き着いて舐めたり、入浴中のナミを覗いて襲ったりしたヤバい人。

 CVは三浦祥朗。
 アニメ・ゲームとナレーションを中心に活躍する実力派。イケメンキャラを演じることが多い模様。

 ペローナ
 ホロホロの実を食した幽体人間。ゴーストによる精神攻撃と衝撃波攻撃は強力。ただし、本人は遊び感覚でやってるから、いまいち詰めが甘い。
 ゴスファッション好きの少女に見えるが、年齢は23歳。

 CVは西原久美子。
 その特徴的な声を活かし、主役から脇役まで巧みにこなす超一流女性声優。
 ペローナの人気の半分は西原女史の美声と名演にある(私見)
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