彼女が麦わらの一味に加わるまでの話 作:スカイロブスター
「うっめぇ――――――――――――――――――――っ!!」
サウザンド・サニー号に横付けされた屋台船から絶賛の雄叫びが響き渡る。
トビウオライダーズの下から囚われのタコ魚人ハチを救出し、屋台船を奪還。シャボンディ諸島へ向け再出発した道中、ハチが御礼のタコ焼きを振る舞っていた。
ルフィは目の色を変えてタコ焼きを貪り、チョッパーとウソップも夢中で食べている。初めてタコ焼きを食すブルックも手が止まらない。
「たしかに美味い……っ! タコ焼きの出来も完璧だが、特にこのソースだ。こんな深みのあるソース食ったことねェぞ」
タコの魚人はっちゃんの作るタコ焼きは絶品だった。超一流料理人サンジすら唸らされる。
大食い揃いの麦わらの一味を相手に、ハチは6本の腕を自在に駆使してタコ焼きを間断なく提供し続ける。ケイミーとパッパグも全力でお手伝い中だ。
ハチは独り離れて舷側に座るナミをちらりと窺い、おずおずと声を掛けた。
「ど、どうだ? ナミ」
ルフィ達がビクッと身を強張らせる。漂う緊張感の所以を知らぬケイミーとパッパグが不思議そう。
ナミとハチの関係性は一言では言い表せない。
なぜなら、ナミは母を奪われ、人生を搾取された被害者というだけではない。”血浴”を雇って魚人海賊団を壊滅させた復讐者であり、手を血に染めた加害者だ。
ハチも加害者というだけではない。己の過ちと罪を自覚し、謝罪と償いを果たすべく命懸けでナミの故郷を守った事実がある。
ただし、ハチに『命懸けで村を守ってやったのだから償いは果たした』などと驕った考えはない。今もまだ贖罪の意識を抱いている。
冷めた目でちらりとハチを窺い、ナミは険しい表情のまま、タコ焼きを一つ口に運ぶ。
ナミの理知的な部分はハチが”禊”を済ませたと認めている。けれど、感情的な部分がハチとの正式な和解に待ったを掛けていた。ぐるぐると巡る理性と感情。
しっかり味わうようにタコ焼きを咀嚼した後、ナミは素直に気持ちを表した。
屈託のない笑顔をハチに返す。
「……このタコ焼き、凄く美味しい!」
「! そうか……そうか!」
ハチは目元を拭ってタコ焼き作りに戻った。ルフィ達は安堵して再びタコ焼きを楽しむ。
「なぁ、ハチ。大怪我してココヤシ村に残ってたのに、どうやって俺達より先にグランドラインへ来たんだ?」
口の中のタコ焼きを胃袋へ押し込み、ウソップが疑問をぶつけた。
「俺は魚人だからな。カームベルトを横切ってグランドラインに入れるんだ。下手を打つと海王類や海獣に食われたりするけどな」
少し語っておこう。
ハチはココヤシ村の人々をアーロンの復讐から命懸けで守り、重傷を負った。麦わらの一味がココヤシ村を発った後も、治療と回復のため村に数日ほど滞在した。
この時、ハチは村の人々へ謝罪して回った。赦して貰えなくても良い、ただ詫びさせてほしい、と誠実に深く頭を下げた。
ハチとココヤシ村の人々が和解したかどうかは、余人の判断に任せよう。
ただ、ハチが村を発つ際、村民を代表してゲンさんがハチと握手し、ノジコがハチに蜜柑一袋を持たせたことを、ここに記しておく。
ハチは調理の手を休めることなく、グランドラインへ戻る道中の冒険を語り、にやりと得意げに笑う。
「今、お前らが食ってるタレが、俺の見つけた伝説のタレさっ!! おかげで、俺はガキの頃の夢だったタコ焼きの屋台を始められたんだっ!!」
「マジか!? 本当に見つかったのかよ!?」「ほえーっ!?」「すげーっ!」
吃驚を上げる小僧共。真っ先にルフィが太陽のような笑顔で言祝ぐ。
「良かったな、ハチッ!! おめでとう!!」
「伝説のタレを見っけて、念願の屋台船も手に入れて……やり遂げたな、ハチ!!」
サンジも我がことのように喜び、
「おめでとう!!」「おめでとー!」「おめでとうございます、ハチさん!」
ウソップも祝いの言葉を送り、チョッパーとブルックも乗っかった。ナミも小声で『おめでと』と密やかに告げる。
皆に祝われ、ハチはうれし涙を一滴こぼし、
「にゅ~~~っ! ありがとうよ!!」
ルフィ達を見回して言った。
「俺みてェなもんでも夢を叶えられたんだ! オメェらの夢も絶対に叶うぞ!」
少年達は『もちろんだ!』と笑い、さらに勢いを増してタコ焼きにがっついた。
ブルックは素晴らしいものを見たと言いたげな口調で呟く。
「美しい友情ですねえ~ヨホホっ!」
白骨顔をソースと鰹節と青海苔で汚していなければ良かったのだが。
賑やかにタコ焼きを食い散らかしている面々と違い、サニー号の芝生甲板でタコ焼きを突いている美女2人と船大工と緑頭は少しばかり趣が異なる。
フランキーとゾロは酒のアテにタコ焼きを食っていて、ベアトリーゼとロビンはダシ入りやモチ入りなどバリエーションを楽しんでいた。
ジョッキを傾け、フランキーが神妙な面持ちでベアトリーゼへ水を向ける。
「ウメェもん食ってる時にする話じゃあねえと思うが……オメェ、小娘に与してタコの仲間をやっちまったのか?」
「そうだよ」ベアトリーゼはさらっと応じ「あのタコは現場に居なかった。もしもあの場に居たら、今この光景は無かったよ。それは間違いない」
ゾロはタコ焼きの空皿を積み上げ、酒瓶へ手を伸ばす。
「何がどう転ぶか分からねェもんだな」
「まぁね」
ベアトリーゼはビールで口の中をさっぱりさせてから、続けた。
「たとえば、あのタコは自らの行いを過ちと見做し、ナミちゃんへ謝罪と償いを決断した。一方で、彼の仲間だったアーロン達は、ナミちゃんが行った復讐に対して報復に走った。
結果として、アーロン達はルフィ君達によって返り討ちに遭い、タコは巡り巡って今回のピンチを君達に救われた。この結末だけ見れば、タコの選択が正解に見える。でも、アーロンの採った選択が正しかったケースだっていくらでもある」
「難しい話よね」ロビンは上品にタコ焼きを食べつつ「ゾロの言葉ではないけれど、本当に何がどう転んで、どういう結果に至るか分からないもの」
フランキーはジョッキを呷ってから、ちらりと屋台船を一瞥した。
「一つ確かなことがあるぜ。あのタコは“漢”だ!」
「たしかに。あいつは“漢”だな」
ゾロはバラティエやココヤシ村で見たハチの振舞いを思い出し、フランキーに同意した。己の罪から逃げず、過ちと向き合う勇気。ハチは“漢”だ。
「もう一つ確かなことがあるわよ」ロビンは柔らかく微笑む。「彼の作るタコ焼き、凄く美味しいわ」
「違いねェ!」フランキーは豪快に笑う。「こいつは絶品だ! 辛気臭ェ話をしながら食うのはもったいねェ!!」
○
シャボンディ諸島へ向かって進むサウザンド・サニー号と曳航されるタコ焼き屋台船。
サニー号の芝生甲板でハチ達に茶を振る舞われつつ、一同は魚人島を話題に上げる。
「魚人島に行くには、シャボン島でコーティングってのをして海底まで潜るんだろ?」
ルフィの言葉にハチは鷹揚に頷く。
「にゅ~。だいたい合ってるな。シャボンディ諸島で船をコーティングして、海底1万メートルまで潜った先に、魚人島がある」
「そうそう。海獣や海王類に船ごと食べられちゃったりする人達もたくさんいるよ」
「それに、下手な職人がしたコーティングだと、海中で大破して海の藻屑だ」
「やっぱり死ぬほど危険じゃねーか……」
ケイミーとパッパグの追撃に、ウソップはがっくりと肩を落とす。
「まぁ、そこは大丈夫だ」ハチは3対の腕を組んで「信頼できる職人を1人知ってるから、紹介しよう」
「おお! ありがとう!」
ルフィが喜色を浮かべて礼を言い、ブルックが『ハチさんは親切で良い人ですねえ……ん? ハチさんの場合は良いタコという方が正しいのでしょうか……?』と一人で悩み始める。
「ただし」ハチは急に居住まいを正して「一つだけ約束を守ってくれ」
「改まって、どうした?」サンジが怪訝そうに問う。
ハチは告げた。
「シャボンディ諸島には偶に世界貴族……天竜人が出歩いてる」
「天竜人? なんだそりゃ?」
小首を傾げるルフィへ、ロビンが女教師然として説明する。
「聖地マリージョアの住人よ。800年前、世界政府を興した20人の王の末裔と言われているわ。絶対権力を持っていて、世界政府加盟国の王様達でも天竜人には逆らえない」
「王様より偉いのか!?」目を真ん丸にするチョッパー。
ベアトリーゼはアンニュイ顔に諧謔を湛えた。
「今、天竜人がこの船に現れたとしようか。で、天竜人がナミちゃんやケイミーちゃんを見初め、妾にするため連れ帰ると言い出したら……君らはどうする?」
「そんな戯言ほざいたら、俺が海の果てまで蹴り飛ばしてやる!!」
サンジが目から炎を吹き出しそうな勢いで憤慨した、と同時にベアトリーゼはからかうように続ける。
「はい、アウト。たった今、麦わらの一味は全滅が決定しました」
「え」
呆気に取られる麦わらの一味。
「仮にサンジ君が言葉通り、天竜人を蹴り飛ばそうものなら、海軍大将が軍勢を率いて緊急出動してくる」
「そんなの無茶苦茶じゃない!」ナミが思わず悲鳴染みた声を上げる。
「その通り。天竜人とは理不尽と不条理そのものなの」
ベアトリーゼはあっさり認めた。ロビンも無言で首肯する。ハチもケイミーもパッパグも大きく頷いた。
ハチは深刻な顔つきで、唖然としている麦わらの一味を見回し、念には念を入れるように繰り返す。
「その天竜人がシャボンディ諸島に現れることがあるんだ。だから、約束しろ! シャボンディ諸島に着いたら、たとえどんなことが起きようと、天竜人に盾突かねェとな! たとえ、目の前で人が殺されても、女子供が攫われても、見て見ぬフリをするんだ!!」
ハチだけでなくケイミーとパッパグまで真剣な顔で、うんうんと何度も首を縦に振る様に、麦わらの一味は絶句。
そこへパッパグが追い打ちするように説明を重ねる。
「さらに言えば、シャボンディ諸島は魚人島経由の海底ルートで“新世界”へ向かうために、必ず立ち寄らなければならない場所なんだ。当然グランドラインを渡ってきた海賊達が集結する。この海賊共を狙って海軍が網を張っているし、賞金稼ぎも集まってる。さっきも言った通り、人攫い屋も大勢いる。一言でいえば、凄くヤベェ島だ」
「魔境かなんかかよ……」
ウソップが頭を抱えて慨嘆をこぼす。と、ハチはどこか遠い目をして、誰へともなく呟いた。
「にゅ~……言い得て妙だな。シャボンディ諸島は魔境だよ。俺達魚人や人魚にとっては特に」
「?」
怪訝顔をこさえたルフィの背後で、博識で聡明なロビンはハチの言葉の意味を察していた。しかし、これ以上、皆の気分が盛り下がるような推論は口にしないことを選ぶ。
「皆さん! あれを! 見えてきましたよ!!!」
アフロ骸骨が船首の先を指差す。
真っ青な海に大きな大きなマングローブの林が立っていた。
○
麦わらの一味がシャボンディ諸島を目視した頃。豪華絢爛な大型帆船がシャボンディ諸島を目指して進んでいた。
その豪華絢爛な大型帆船の船内の最も豪勢極まる客室にて、2人の絶対的権力者が高級茶を嗜んでいた。
双方とも和装を思わせる輪郭の白い着衣に筆を立てたような髪型、と天竜人の特徴を備えているけれど、容貌はまったく違う。
「貴様と相乗りとは……まったく遺憾の限りだえ、フランマリオン」
堂々とした長身。亜麻色の髪にモサッとした顎髭を生やし、ドジョウ髭を伸ばした中年男性の天竜人が心底嫌そうに顔をしかめている。
「ぐふふふ……私としては大いに愉快な船旅だえ、ロズワード」
卓を挟んで座る男性天竜人は、膨らませた風船に手足を引っ付けたような肥満体の醜男で、目つきが異様に鋭く薄気味悪い。
尊大で不気味な天竜人フランマリオン聖はロズワード聖へ薄笑いを向けた。
「お前の子供達……倅の方は目も当てられんが、娘の方は実に美しく成長したものだえ。嫁入り先は決まっているのかえ? どうだ? 当家に嫁へ出す気は」
「天地がひっくり返っても、シャルリアを貴様の一族へ嫁がせる気はないえ……っ!」
ロズワード聖はフランマリオン聖の言葉を遮り、怒気を込めて告げた。息子を貶められたことも、娘に邪な関心を向けられたことも、不愉快極まりなく反感と嫌悪感を隠さない。
「ぐふふふ……それは残念だえ」
もっとも、フランマリオン聖当人は肥え太った顔に薄笑いを貼り付けたままだが。
醜悪な肥満体の嘲笑に、ロズワードはしかめ面を一層濃くし、サングラス越しにぎろりと睨みつけた。
「……貴様、奴隷を買いに行くなどと……本当は何が目的だえ?」
「ほう?」フランマリオンは垂れ下がった顎肉を震わせて笑い「何故そう思うえ?」
「私の目を節穴だと思ってるのかえ? 貴様が連れた護衛、あれは貴様が“作った”私兵ではないかえ」
ロズワード聖は天竜人フランマリオン家が妄執と狂気の一族であることを知っており、フランマリオン一行がこの豪華客船へ乗り込む際、海軍でも政府関係者でも奴隷でもない護衛を連れているところを目撃していた。
「ぐふふふ……」フランマリオン聖は薄気味悪い目を細めて「シャボンディで海賊相手に少しばかり実戦経験を積ませてやるつもりだえ」
「まったく悪趣味な奴だえ……」
自身の奴隷収集趣味――海賊船の船長コレクションを棚に上げ、ロズワード聖が卓上のカップへ手を伸ばす。高価な白磁のカップに注がれた高級茶が芳醇な香りを漂わせていたが、眼前の醜悪な肥満体が放つ不快感を和らげる効果はない。
フランマリオン聖はハンプティダンプティ染みた体躯を瀟洒な椅子の背もたれに預ける。みしりと椅子が悲鳴を上げる中、不気味な双眸がぎょろりとロズワード聖を捉えた。
「ロズワード。あまり下々民を……特に海賊を侮るな」
不意にフランマリオン聖が“雅言葉”を改めて警告めいたことに言い出し、ロズワードは困惑を覚える。
「なんだえ、急に……」
「ゴッドバレーを覚えているだろう?」
36年前、先住民一掃大会が催された島ゴッドバレー。当時、ロズワードもフランマリオンもまだ歳若き少年だった。三年に一度の愉快なイベントを楽しむはずが、海賊の乱入で台無しになった。
今では“なかったこと”にされているけれど、ロズワードはよく覚えている。
度し難いことに下等で下賤な下界の海賊共が、高貴で尊い天竜人を平然と殺そうとしたのだから。あれほど無礼で非礼で身の程を弁えない人間がいるのかと衝撃を覚えたものだ。
フランマリオン聖は澱んだ目つきで語る。
「海賊の中には、我々の尊く高貴な血にも、我々の絶対的な権威にも、微塵の価値を見出さぬ者達がいる。もしも、下界を行幸中にそんな海賊に出会ったら……お前の護衛達で本当に身を守れると思うか?」
天竜人の護衛は世界政府が用意した警護官と海兵が主だ。もちろん実力は厳しく審査されている。しかし、ゴッドバレーで襲ってきたような凶悪海賊達と戦えるかと問われたら……
ロズワード聖はカップを置き、眉間に深い皺を刻む。
「……いざという時は海軍本部から大将が駆けつけるえ」
「ああ。その通り
不穏な言葉を並べるフランマリオン聖。
ロズワード聖は不吉なものを覚え、同時に貴族思考――フランマリオン聖の発言の意図とそこに含まれる真意を測ろうと考えを巡らせる。
も、そんなロズワードの心の内を読んだようにフランマリオン聖が嗤う。頬と顎の贅肉を震わせるその顔は冒涜的邪神そのものだ。
「ぐふふふ……どうしたえ? 顔色が悪いえ、ロズワード。船酔いかえ?」
「やはり、貴様はいけ好かんえ……っ!」
ロズワード聖が忌々しげに吐き捨てると、フランマリオン聖はますます笑みを大きくした。
「ぐふふふ……っ! そう怒るなえ、ロズワード。冗談だ、冗談。ぐふふふ……」
絶対権力者を乗せた豪華絢爛な大型帆船が、間もなくシャボンディ諸島の船着き場へ到着する。
○
そこは幻想的な光景が広がっていた。
林立する超巨大植物の間を無数のシャボン玉がふわふわと浮遊しており、樹冠の隙間から注ぐ陽の光を浴び、きらきらと輝いている。
絶え間なくシャボン玉を吐き出す巨大樹達の足元には、たくさんの建物が並ぶ町や施設があった。
まるでファンタジー小説の世界が顕在化したような島だ。
海賊船サウザンド・サニー号はそんな泡と光に満ちた風景の中を進み、麦わらの一味は誰もが目を奪われていた。
「おぉ……っ!」「わぁ……きれい」「おおお……」「なんか飛んでるな」「泡か?」
東の海組が素直な感嘆を漏らし、
「あ?」「おー!!」「なんとまー!!」「美しいわね」「聞いていた以上に規模が大きいな」
グランドライン組が思い思いの反応を起こす。
「どうなってんだ、ありゃあ!? 島からシャボン玉が発生してんのか?」
疑問を抱いたウソップへ、パッパグが答えを与えた。
「シャボンディ諸島はヤルキマン・マングローブっていう世界一巨大なマングローブの集合体でな。その根っこから特殊な天然樹脂が分泌されてるんだ。根っこが呼吸する時、その樹脂が空気を含んで空へ飛んでいくのさ」
「へー……すげーなぁ!」
船の傍に漂ってきたシャボン玉をルフィとチョッパーが突く。ポヨンポヨンしていた。
ロビンはパチンと弾けた泡の液体を触れ、
「あら、ネバネバしてるわね」
極自然に傍らのウソップのズボンで手を拭う。
「うぉいっ!? 俺のズボンで拭くなよ!?」正当な抗議であろう。
「この樹脂で船をコーティングすると、船は海中を航海できるようになるんだ」
ハチの解説を聞き、航海士と船大工は思わず唸る。
「常識が覆されるわね……」「まったくだぜ……」
ベアトリーゼは幻想的な光景を眺め、満月色の瞳を細める。
――さてさて。蛇が出るか、鬼が出るか。
運命の時まで、あと少し。
Tips
はっちゃん
原作キャラ。
こんな善良な奴でもアーロンの怒りと狂気に感化されてしまったのだから、フィッシャー・タイガーの悲劇と死は大きなものだったのだろう。
ケイミー&パッパグ。
原作キャラ。拙作では解説キャラ状態。
シャボンディ諸島。
原作設定。
幻想的で風光明媚な土地ながら、天竜人に海賊に賞金稼ぎに人身売買集団が跳梁跋扈する魔境。
ロズワード聖
原作キャラ。天竜人。
皆、大好きチャルロス聖のパッパ。
海賊の船長を奴隷としてコレクションしている。
CV:掛川裕彦
アニメやゲーム、吹き替え、ナレーション、舞台にドラマと幅広く活躍する実力派ベテラン声優。
キン肉マンや機関車トーマスでは多数のキャラを兼役している。
ワンピースでは、ロズワード聖以外にジュラキュール・ミホーク役を故・青野武氏から引き継いで兼役。
フランマリオン聖。
オリキャラ。天竜人。妄執と狂気のフランマリオン家当主。
何やら良からぬことを企んでいる模様。
ベアトリーゼ
オリ主。
魚人海賊団を戮殺した実行犯だが、ナミやハチと違って何一つ気にしてない。というか、モブ魚人達のことなんて覚えてすらいない。そんなの殺したっけ? とか真顔で言っちゃうタイプ。
連続更新は一旦ここまで。ちょっと間隔が開くやで。