彼女が麦わらの一味に加わるまでの話 作:スカイロブスター
文字数多め。
佐藤東沙さん、誤字報告ありがとうございます。
超巨大マングローブの樹冠から降り注いだ爆弾は、ゾロの斬撃とウソップのパチンコとフランキーの左腕仕込み火器で迎撃され、空中で爆発した。
ただし、爆弾に詰め込まれていた炸薬がかなり強力なものだったらしく、爆発の高圧衝撃波と暴力的な爆発音と爆風により、麦わらの一味は薙ぎ払われる。
「ぅわああああああああああああああっ!?」
少年少女達の悲鳴。濃霧のように立ち込める粉塵。衝撃波で千切られたマングローブの枝葉が降ってくる。
麦わらの一味が痛みと混乱から立ち直るより先に、“始まった”。
視界を塞ぐ分厚い粉塵の向こうから複数の銃が盛大に合唱し、あちこちから銃弾の群れが襲い掛かってくる。
いつもならルフィやゾロなどの武闘派が『銃弾など何するものよ』と逆襲突撃をするところだが、敵の姿が見えず猛烈な包囲弾幕に晒されては逆撃も難しい。何よりこの状況は、銃弾から身を護れない面々が危うい。
「一旦退くぞっ! ゴムゴムの風船っ!!」
ルフィがとっさに自身を大きく大きく膨張させた。銃弾を受け止める衝撃吸収盾と化したルフィをブルックとサンジで担ぎ、一味の背を護る。
フランキーがまだ爆発衝撃から回復しきっていないナミとウソップを両脇に抱え、ゾロがまだ目を回しているチョッパーを左脇に抱いて走る。
ベアトリーゼとロビンが先行し、崩れかけの廃墟へ飛び込んだ。
一味がなんとか廃墟内へ後退に成功。機を逃したと判断したのか、ぴたりと銃声が止んだ。
酷い目に遭ったとナミが慨嘆する傍ら、ルフィが汗を拭いながら問う。
「怪我した奴は?!」
「ウソップが鼻血出しただけ。長いからぶつけ易いのよ」
「余計なお世話だ!!」
ナミが答え、ウソップが鼻にティッシュを詰めながら喚く。
仲間達の無事にルフィが安堵したところへ、サンジがぽつりと呟く。
「――えらく手際の良い連中だ。こっちに反撃の機会すら与えなかった」
サンジは銃弾に火種を千切られたらしい煙草を投げ捨て、窓ガラスを失くして久しい窓辺から注意深く表を窺う。
爆弾による粉塵は薄れていたものの、敵の姿は見えない。しかし、こちらから見えない死角や物陰を伝うように動く気配が感じられる。戦いではなく殺しを標榜したようなやり口。
「動きに無駄がねェ。あいつらプロだな」
ゾロはサンジの向かい側に立ち、慎重に廃墟の外を覗き見た。無機質で冷たい殺気をひしひしと感じる。
「この相手、なんかリーゼっぽいな」
ルフィが麦わら帽子から土砂やゴミを丁寧に払い落しながら、ゾロの抱いた所感と同じことを言った。
「軍の特殊上がりだな」ベアトリーゼは動き易いようレーススカートを大きく裂き「殺しを作業として遂行する。そういう手合いのセオリーなら次は」
ベアトリーゼが言い終わるより先に、一味が逃げ込んだ廃墟へ小銃擲弾が次々と撃ち込まれた。
○
小銃擲弾の群れが直撃した廃墟は、風化と経年劣化も手伝って容易く崩落した。
構造上、強度が高くなる四隅や支柱部を遺し、朽ちた木材と砕けた石材の塊と化した建物残骸は、もうもうと漂う爆煙と粉塵に包まれる。
麦わらの一味を呑み込んで崩れた廃墟へ向け、14人の真っ黒な襲撃者達がカートリッジ弾薬式小銃を構えながら半円状に接近していく。
3メートルを超す体躯を笠と二重廻しを始めとする黒衣で包み、腕に海軍の腕章を巻いている。鉛色のゴーグルに装着された単眼の赤色レンズを不気味に煌めかせていた。
黒づくめ達は建物の残骸の十数メートルほど手前でぴたりと足を止める。
半数の7人が小銃を下げ、左手を二重廻しの中へ入れ、パウチから手榴弾を取り出す。安全ピンを抜き、昆虫の足みたいな安全レバーを飛ばしてから、麦わらの一味が埋もれている残骸へ向かって投げ込む。
残骸へ向かって放物線を描く7発の手榴弾。
瓦礫から飛び出す5つの影。
「!!」
援護態勢を取っていた半数の黒づくめ達が即応射撃を開始。
粉塵塗れの“麦わら”のルフィがばいんっと巨大に膨らんで弾幕を防ぎ、着衣がボロボロの“黒足”のサンジが宙を飛んで手榴弾を蹴り払う。
7発の手榴弾全てが黒づくめ達へ返却されて爆発。
咄嗟に飛び伏せて爆発を避けた黒づくめ達へ向け、ルフィの陰から細かな傷だらけの“海賊狩り”ロロノア・ゾロ、煤塗れの“血浴”のベアトリーゼと“鼻唄”のブルックが矢のように駆けていく。遅れてルフィとサンジ、廃墟から飛び出したチョッパーとロビンも突撃する。
黒づくめ達は無言のまま伏射姿勢を取り、逆撃に出た面々を迎撃しようとした間際、
「必殺! 鉛星乱れ撃ちっ!!」「ウェポンズ・レフトッ!!」
“
遠くで何かが光った、直後。フランキーがどかんと頭を撃たれて瓦礫に倒れ込む。
「フランキーッ!?」
ナミの悲鳴が上がるけれど、ゾロ達は一切振り返らず黒づくめ達を強襲する。
「三刀流、鬼斬りっ!!」「
突撃技を繰り出し、
「ゴムゴムのぉ~ガトリングッ!」「
続いてルフィ達も黒づくめ達に技を叩きつけ、
ずっがぁ――――――――――――――んんんっ!!
重ねられる必殺技。生半なものならばリタイア確実。が――
「こいつ――」
ゾロの斬撃を叩き込まれた者は、ひらりと紙片のように剛剣をかわしていた。
「そ、そんなッ!?」
ブルックの刺突を受けた者は、鋼鉄と化したように切っ先を撥ね除けていた。
「なんだ、こいつらっ!? すっげェガンジョーだぞッ!?」「厄介な時に厄介な奴らが相手だな……っ!」「ぜ、全然効いてねェのかよ!?」
ルフィの連打を受けた者達は何事も無かったように立ち上がり、サンジの飛び蹴りを受けた者は首を揉むだけ。チョッパーの打撃を食らった者は二重廻しに刻まれた蹄の痕を手で払う。
何よりベアトリーゼの電磁加速パンチを交差させた両腕で正面から受けきっており、衝撃波で吹き飛ばされた者達はほとんど無傷で立ち上がる。
ベアトリーゼは苛立たしげに舌打ち。
――六式の鉄塊? しかも強度が武装色並みかよ。面倒臭ェな。
「フランキー、無事かっ!?」
ルフィが廃墟へ叫べば、頭を押さえたフランキーが怒鳴り返す。
「タンコブが出来ただけだ!!」
フランキーの無事にルフィ達が安堵の息を漏らした直後、
「ぅ……」
ロビンが小さく呻き、脱力するようにその場へ腰を落とした。
「!?」サンジがギョッとして「ロビンちゃん! どうしたっ!?」
「力が……」
ロビンが碧眼を向けた先、ハナハナの実の力で生やされた腕に締め上げられていた黒づくめが、首に巻き付いた腕を掴んでいる。
よく見れば、グローブとブーツを覆うプロテクター・プレートが海楼石になっていた。
能力が解除され、ロビンが虚脱感から解放されるも消耗を避けられない。
「能力者対策までしてあんのかよ!?」
チョッパーが思わず喚いた直後、黒づくめ達が笠と二重廻しを脱ぎ捨てる。
真っ黒な軍用ジャンプスーツにプレートキャリアなどの装具を巻いており、四肢の要所に防具を装着していた。胸元や体の線が女性的特徴を備えている者も交じっている。
海兵よりずっと近代的な装備をまとい、胸部に豊満な曲線を描く黒づくめが無機質に告げた。
「レッドチーム。白兵戦用意。前衛戦力を撃破せよ。ブルーチーム。後衛戦力を駆逐せよ」
黒づくめの半数が一斉に小銃を捨て、後ろ腰から大柄なククリ刀を抜いた。
「掛かれ」
赤い単眼をぎらつかせ、黒づくめ達は猟犬のようにルフィ達へ襲い掛かった。
○
シャボンディ諸島の海軍勢力圏である60番台グローブ。その一角にある港に停泊中の豪華客船。ひときわ豪勢で広々とした客室。
フランマリオン聖は豪奢なソファに肥満体を預け、美女奴隷を愛でながら映像電伝虫が生中継している映像を眺めていた。
三本の刀を振るう青年剣士と炎熱させた足技を使う青年が気を吐いているものの、能力者達が精彩を欠いた。
当然だ。モッズ達に装備させたグローブとブーツの海楼石プレートは高純度であり、能力者なら“触れるだけで”強烈な虚脱感と脱力感に襲われる。
そのため、能力者達は実力を発揮しきれていない。
「ぐふふふ……」
ブルネット美女奴隷の腰を撫で回しつつ、フランマリオン聖は顎肉を震わせた。
悪魔の実の能力者は確かに恐ろしい怪物だが……明確な弱点を持つ時点で対処可能な獣に過ぎない。古来より人間は自身より強い獣を狩ってきたのだ。能力者を狩れぬ道理はない。
フランマリオン聖は白兵格闘戦を繰り広げる小麦肌の美女をねっとりと注視した。
迅速で俊敏でアクロバティックな動きから自在に繰り出される拳打足蹴。滑らかで優美な舞踏のような受けと回避の体捌き。
しなやかな長身を緻密かつ大胆に躍動させる姿は実に美麗だ。格闘技の素人であるフランマリオン聖の目にも、実力の高さが察せられる。
が、重要なのはそこではない。
――似ている。いや、似過ぎだ。
冒涜的邪神のような肥満体男は、関節がくぼむほど太い指でこめかみを揉む。
――金獅子討伐作戦からステューシーが持ち帰ったヒューロンの標本。かつて父祖が下界に“出荷”し、ソナン兄妹が攫い、ヒューロン化した娘。
あれもヴィンデ系統の混血児ではあったが……ふぅむ。
ステューシーの報告と提出した資料では、あの標本の“出所が分からなかった”。おそらくはソナン兄妹の残党の類が討伐のどさくさに紛れて持ち去ったものだろう。
まぁステューシーの言葉と行動を
フランマリオン聖はモッズを相手取る夜色髪の美女を粘っこく見つめ、眉間に皺を寄せる。
「……それにしても」
映像を眺めつつ、フランマリオン聖は顎肉を摘まんで首を傾げる。
「あの動くガイコツはなんだえ? 海楼石が効くあたり能力者のようだが……」
「お待ちを」侍従が悪魔の実の資料をめくり「該当するものがいくつかありますが……最も可能性が高い候補は二つ。ホネホネの実の骸骨人間。あるいはヨミヨミの実の復活人間です」
「前者はともかく、後者は動く骸骨になり得るのかえ?」
資料から顔を上げ、侍従は『私見ですが』と前置きして答える。
「記録では腐乱死体からも復活した事例が確認されていますから、白骨化した状態で復活した可能性があるかと」
フランマリオン聖の邪神顔が不快感に大きく歪む。
「おぞましいえ……あの不浄な存在は確実に抹殺するように」
「現場へ通達します」恭しく頷く侍従。
映像電伝虫が中継する現地の戦闘。モッズに殴られた毛むくじゃらのゴリラモドキが、小さなタヌキになった。
角突き帽子を被ったタヌキがモッズに追い回される光景に、フランマリオン聖は戸惑う。
「あのタヌキはなんだえ……?」
「一味のペットだそうです。ワタアメ大好きチョッパー。50ベリー」侍従が資料片手に「おそらくゾオン系の能力でゴリラに化けられるのかと」
フランマリオン聖は赤毛美女奴隷の太ももを撫で回しながら、映像のタヌキを吟味する。
「ふぅむ……あのタヌキは土産に丁度良さそうだえ。生け捕りにするえ」
「御意のままに」恭しく頷く侍従。
映像内で大きなタンコブをこさえた大男が左腕に内蔵した火器をぶっ放し、ブルーチームと銃撃戦を繰り広げている。
「あのサイボーグ崩れはMADS系統の技術にも見えるが……何か違うようだえ」
「捕獲しますか?」
「いや、今更あの程度の玩具は要らんえ」
邪神染みた醜男が蠅を払うように肉厚な手を振って侍従の問いかけへ応じたところへ、映像に新たな展開が生じる。
狙撃と銃撃を避けるべく物陰に隠れていた小娘が長棍を振るい始める。と、廃墟の残骸を中心に黒雲が広がり始める。
「?」フランマリオン聖が訝しんだ直後、それは起きた。
○
「ゴムゴムのぉ! 銃弾っ!」
ルフィがエクスパンド・パンチを放つも、黒づくめは驚異的反応速度と六式体術らしき動きでひらりと打突をかわし、伸長した腕を掴む。
黒いグローブに装着された高純度海楼石製プレートが触れた瞬間、ルフィは抗いがたい倦怠感に襲われ、全身から力が虚脱してしまう。
「ぅうっ!」
黒づくめはその間隙を逃さず、ルフィが脱力状態から回復するより早く襲い掛かり、無防備なルフィの横っ面へ強烈な回し蹴りを叩き込む。
「ぎゃっ!!」
蹴り飛ばされたルフィの口から悲鳴と血が溢れた。海楼石製プレートを装着したブーツで蹴られたため、ゴムゴムの実の高い対衝撃性が発揮されない。
血塗れの唾を吐き捨て、ルフィは悔しげに唸る。
「――くそっ! 海楼石さえなけりゃあ……っ!」
チョッパーもブルックもロビンも、ルフィのように黒づくめ達の海楼石装備に苦戦を強いられていた。なんせ触れるだけで無力されてしまう。
然して、黒づくめ達は海楼石頼りではなかった。
「……強ェッ!」
ゾロが怒涛の豪剣を繰り出すも、ククリ刀と格闘術でことごとく防ぎ、受け止め、受け流す。純粋な剣の腕前だけなら、エニエスロビーで戦った面白キリンやスリラーパークで戦ったサムライゾンビの方がずっと上だろう。だが、この黒づくめ達は政府の殺し屋共よりも殺し合いが”巧い”。
「この、クソヤロー……ッ!」
サンジが炎熱をまとう激烈な蹴撃を繰り出すも、黒づくめ達は身体能力に加え、六式の”鉄塊”や”紙絵”を駆使して防ぎ、いなし、かわす。
「く……っ!」
ロビンがハナハナの実の力を用い、海楼石装備のある手足に触れぬよう黒づくめを拘束、関節を破壊しようと試みるが、身体強度が高すぎて骨折まで持ち込めない。
「なんなんだよぉっ!」
チビトナカイ姿でチョッパーは逃げ惑う。幾度か全力でぶん殴ったし、蹄を刻んでやったのに、黒づくめは悲鳴一つ上げず平然と迫ってくる。それも、戦うのではなく、捕まえようとしてくる。意味が分からなくてコワイ!
「なんで私だけ3人掛かりっ!?」
ブルックは空っぽの眼窩から涙を流して逃げ惑う。黒づくめが三人掛がりで襲い掛かってくるわ、狙撃で狙ってくるわ。やたら殺意が高い。なんで!?
ベアトリーゼは舌打ちする。
――面倒臭ェ奴……!
黒づくめ達は高い身体能力を備え、高度な六式を扱い、海楼石装備を持つ。特に海楼石装備が疎ましい。身体能力でこちらの動きに追従される以上、まったく触れられず倒すことも難しい。
――ここにパシフィスタと黄猿が追加される? 冗談抜きで全滅しかねねェぞ。
ベアトリーゼが密やかに焦燥を覚えた直後。
背後で小銃の派手な合奏が始まった。横目を走らせれば、黒づくめ達の別働部隊がナミ達のこもる廃墟の残骸へ強襲を掛けていた。
ウソップとフランキーが応戦しているが、遠距離狙撃の牽制と火力差で圧倒されている。あれでは押し切られるまでそう掛からないだろう。
――不味い。一味の誰もが危機感を巡らせた瞬間。
「サンダーボルト=テンポッ!!」
廃墟の残骸を中心に雷電が幾筋も迸った。
雷電はさながら龍の群れが荒れ狂う如く、建物の瓦礫や残骸を焼き、周囲に満ちるシャボンを弾けさせ、地面に茂る草葉やマングローブの表皮を焦がし――黒づくめ達だけでなく、麦わらの一味まで感電させた。
「がぁああああああ――――――――っ!?」
今まで悲鳴一つ上げなかった黒づくめ達が苦痛の叫喚を響かせ、
「ぎゃああああああ~~~~~~~~っ!?」
巻き添えを食った麦わらの一味が激痛の絶叫を轟かせる。
「俺達まで殺す気かっ!」「流石にあんまりだよ、ナミすわぁんっ!」「なにしてくれとんじゃあッ!!」
ビリビリしちゃった両翼と長っ鼻が抗議し、
「ヒッデェよ、ナミッ!」「俺のリーゼントがモップみてぇになっちまったじゃねえか、小娘ェッ!」「感電してアフロになっちゃいましたよ! いえ、元からでしたっ! ヨホホホ!!」
毛や髪がチリチリになったチビトナカイと変態サイボーグとアフロ骸骨が怒鳴り、
「……後で少し話し合いましょ」「……いろいろと話し合おうね」
感電した大人の美女2人は目が一切笑っていない微笑を湛え、
「ナミ……もうちょっとこう、やり方をだな」
唯一平気だったゴム人間の船長がちょっと引いていた。
「ごちゃごちゃうるさーいっ!!」
抗議を一身に集めた航海士はどーんと言い返し、吠えた。
「敵は感電してるわっ! 今がチャンスよっ!! やっちゃいなさいっ!!」
ナミに怒鳴られ、麦わらの一味はヤケクソ気味に喚き散らかしながら、雷電を浴びて動けない黒づくめ達へ襲い掛かった。
「骨風船! ゴムゴムのぉ~
ルフィが右拳を巨人サイズに膨らませ、よろめく黒づくめ達へ拳を叩き込む。
「三刀流……
ゾロが横向きに身を捻り込みながら、ヨレている黒づくめ達へ豪快な大斬撃を振るう。
「
サンジが脚に炎熱を宿らせ、メゲている黒づくめ達を盛大に蹴り上げる。
「
ロビンが百本の腕を結集させて巨腕を作り、ルフィ達がぶっ飛ばした黒づくめ達を横殴りに薙ぎ払い、まとめて超巨大マングローブの幹へ思いっきり激突させた。
船長と両翼+考古学者の大技から漏れた数人の黒づくめ達を、
「
ベアトリーゼとブルックとチョッパーが刈り取り、
「ウェポンズ・レフト……フルバーストッ!!」
フランキーが左腕内蔵火器の全力射撃で容赦なく追い打ちを掛ける。
戦場から1000メートル以上離れた廃墟。狙撃手が隣の観測手の指示に従い、アフロ骸骨の頭へ狙いを重ねる寸前。
大型パチンコから離れた爆裂弾が狙撃手と観測手を吹き飛ばし、狙撃銃を破壊した。
「必殺、アゲハ流星……命中だっ!」
爆煙を燻らせる廃墟を窺い、長距離狙撃を成功させたウソップが狩人の笑みを滲ませる。
○
一瞬でモッズ達が蹴散らされ、フランマリオン聖は目を瞬かせる。
「……あの娘、今何をしたえ?」
「“泥棒猫”ナミ。能力者という情報はありませんが、エニエスロビー襲撃事件時の報告では、局所的な雷電や雹乱を作り出したと。詳細は不明です」
侍従の報告にフランマリオン聖は困惑を強め、
「つまり、あの娘は局所的に気象を操れるというのかえ? 能力者でもなく? ――ぐふふふ」
冒涜的邪神のように笑う。
「興味深いえ。あの娘も捕縛するように」
不気味な双眸に暗い愉悦を湛え、フランマリオン聖は呟く。
「そろそろ、あれらも現場に着く頃……面白くなってきたえ」
Tips
フランマリオン製人間兵器。
オリ設定。
元ネタは『砂ぼうず』の人間兵器。作中ではアンデッドとかガーディアンとか呼ばれていた。
本作での詳細は追々。ただ人間兵器らしく非常に頑丈。
海楼石製の装備を用いている。
フランマリオン聖
オリキャラ。冒涜的邪神みたいなデブ中年男。
→ブルック。白骨化しても死なないとかキモイ。
→チョッパー。お土産にしたいから捕まえろ。
→ナミ。なんか凄いことしとる。詳しく知りたいから捕まえろ。
フランキー
ウェポンズ・レフト、フルバーストはオリ技。ただの全力射撃。
ベアトリーゼ
海楼石製装備に牽制され、いまいち実力を発揮しきれない。イライラが溜まってきた。