彼女が麦わらの一味に加わるまでの話 作:スカイロブスター
「こんなの人間の戦闘じゃねえよっ!」ウソップの悲鳴が全てを物語っていた。
魔人と女妖が暴れ回る。
片や光と化して天地を縦横自在に機動し、光弾の雨を降らせ、光線を振るう。地面や廃墟が焼かれ、爆ぜる。
片や熱プラズマを自在に駆使して天地を縦横無尽に躍動し、振動を用いて光弾を消し払い、光線を減衰させる。熱プラズマ塊を爆発させ、高熱圧衝撃波をまき散らす。
戦場の12番グローブは瞬く間に荒廃していく。
絶え間なく生じる爆発と衝撃。幾度となく揺さぶられる超巨大マングローブ。
地表に並ぶ廃墟は破砕され、地表に生える巨大マングローブの新芽や枝葉が焼尽し、地表を覆う緑と土砂が吹き飛ぶ。
巨大マングローブを支える頑健な根の一つが焼き貫かれ、爆砕され、大穴が空いて海面が覗く。気化した樹脂や海水の蒸気と巻き上げられた粉塵が霧のように立ち込める。
光と熱による破壊的中遠距離戦。激しい火力戦でわずかでも“機”が生じれば、一気に距離を詰めて白兵戦へ切り込む。
ボルサリーノが“六式”仕込みの格闘術とピカピカの実の能力で作り出した光剣の斬撃を繰り出し、ベアトリーゼが我流
魔人は軽口一つ叩かず、女妖は瞬きを忘れ、豊富な戦闘経験と見聞色の覇気で互いの虚実を読み合い、超人的身体能力と武装色の覇気が繰り出す戦技をぶつけ合い、悪魔の実の能力を用いた魔技を叩きつけ合う。
そんな海軍最強戦力の一角と麦わらの一味最凶戦力の無茶苦茶な激戦の下、若き海賊達は人造怪物達と戦い続けていた。
2体のパシフィスタは既に大破状態だ。ベアトリーゼの攻撃に加え、一味の猛攻を受けて傷つき、血を流し、裂けた肌から覗く機械部品が火花を散らし、煙を噴いている。
モッズ達はベアトリーゼに破壊された者達に加え、魔人と女妖の激戦に巻き込まれて数体の
それでも、複製人間兵器と改造人間兵器は依然として凄まじい戦闘能力とタフネスを発揮し、休むことなく戦闘を継続する。
出し惜しみ無しで戦ってきた麦わらの一味は、限界を迎えつつあった。
ルフィもゾロもサンジも既に傷だらけで、肩で息をしている。
ナミもロビンも煤や粉塵に塗れ、美貌に疲労を浮かべている。
ウソップは攻撃用の玉が切れ、フランキーも
チョッパーもブルックも毛や髪が焦げてチリチリ。
「ルフィ。こんなこと言いたかねェが」サンジは額から垂れる血と汗を拭い「不味いぞ」
未来の海賊王は片翼が伝えたことを正しく受け止める。
このままじゃ負ける。
相手がパシフィスタ単体だったら、あるいはモッズ達だけだったなら、ルフィ達は
パシフィスタ単体はスリラーバークで戦ったオーズのように、一味の総力を結集して戦わねばならないほど強い。が、2体居るため、1体に攻撃を集中できない。また、モッズ達も数を減らしたとはいえ、海楼石装備と集団戦術もより一味の連携を阻害し続けている。
麦わらの一味は着実に追い込まれていた。
「これ以上は無理だ」
ルフィの言葉に一味の面々は峻険な面持ちを作り、ゾロやサンジは苦々しげに歯噛みするも、反論しない。というか、出来ない。
もはや勝ちの目は乏しいが、ギリギリ余力が残る今なら、まだ逃げられる。
しかし、ルフィは逃亡の決断を号令できない。
なぜなら、一味が脱出するためには、ベアトリーゼが海軍大将を押さえ続けることが絶対条件で、それはベアトリーゼを置き去りにすることを意味する。
そして、エニエスロビーの時とは違う。ベアトリーゼが単身で脱出できるか分からない。
だから、ルフィは皆へ『逃げろ』と言えない。
大切な仲間を切り捨てることなど、ルフィには出来ないから。
ルフィの情が脱出の機会を確実に失わせていく。
○
魔人と女妖は戦いながら超巨大樹の幹を飛び回る。
光の魔人ボルサリーノが光速機動によって女妖ベアトリーゼの側背へ回り込み、六式系の拳打足蹴を繰り出す。
ベアトリーゼは脳ミソをレッドゾーンまでぶん回し、数手先まで演算。ボルサリーノの光速攻撃を先読みして捌き、避ける。間違っても受け止めようとはしない。なんせボルサリーノの打撃は光線の超収斂照射を伴い、密着した状態では武装色の覇気の集中硬化すらぶち抜く。
後の先を取って返し技に出るも、これまで同様に光速機動で離脱される。
樹幹のくぼみに立ち、ベアトリーゼはフッと小さく息を吐く。
――光の速さで一撃離脱されたら手の打ちようがねえっつの! 覇気と剣一本だけでこのピカピカオヤジを押さえ込むとか、レイリーはどうなってんだよ!? あの世代はバケモンばっかり!
「……これだけ戦って、仕留められない相手は久し振りだよォ……」
同じく樹幹の凹凸に立ち、ボルサリーノは海賊達と怪物達の激烈な戦いを横目にしつつ、襟元を少し緩めて息を吐く。戦巧者の女妖を相手にして消耗こそすれど、明確な手傷を一つも負っていない。
「まいったねェ……ルーキー退治の軽い気持ちで来たんだけどなァ~」
「ほざけ、ピカピカオヤジめ」
ベアトリーゼは忌々しげに毒づき、汗で額に貼りついた髪を掻き上げる。ネオフェミニンな着衣があちこち損傷し、特にレースのスカートがミニスカみたくなってしまっていた。身体に大きなダメージはないが、脳の疲労感は濃い。
なんせ相手は光速で機動する。知覚野で認識してから反応しても間に合わない。経験と知見を基にした思考と分析による予測、見聞色の覇気による虚実の駆け引きなどなど、肉体以上に脳ミソを酷使している状態だった。
――ただでさえ、野郎の光線はエネルギー量が高すぎて減衰や放散が追いつかねェってのに、白兵戦まで
仲間達に一瞥すらくれず、ベアトリーゼは海軍最強戦力の一角を崩す方法を模索し、危険なアイデアに至る。
――もっと光が強く遮蔽される環境を作るしかねェが……まあ、麦わらの一味なら死にはしないだろ。
奇しくも、黄猿も似たようなアイデアに至っていた。
――点や線の攻撃は通じないねェ……面で仕留めるしかないか。幸い、此処のグローブは廃れきっているし……
そして――
光の魔人と金眼の女妖は同時に大技を放ち、12番グローブにひときわ激しい閃光が生じた。
極大落雷を思わせる大規模光線が走り。
大型超高熱プラズマ塊が炸裂し。
―――――――――――――――ッ!!!!!!!
○
言語表記不能な暴圧的轟音がシャボンディ諸島の端から端まで届き、激烈なエネルギーによって諸島全体が揺さぶられた。
12番グローブを支える根群の半分が焼尽し、爆散して失われた。ぽっかりと空いた大穴から海面が覗き、火口のように蒸気を昇らせている。
根の半分を失い、焼け焦げた超巨大マングローブがピサの斜塔みたく傾ぐ。超高熱に焼かれた超巨大樹の頭から大量の枝葉の灰や炭が降り注ぎ、煤煙と灰燼の漂う焦土に火の粉が桜吹雪のように踊る。
12番グローブはもはや光と泡の世界ではない。
灰と火の粉が舞う地獄絵図だ。
「無茶苦茶しやがる……っ!」
自称世界一ガードが堅い男、戦桃丸は高熱圧衝撃波の暴虐も防ぎきっていた。しかし、蛮姫との戦闘で負傷した身体にこのカタストロフィはキツい。思わず片膝をつく。
舞い踊る夥しい火の粉、焦土の残熱と煮えた蒸気。おかげでうだるような暑気に満ちている。戦桃丸は周囲を見回す。
“システム”的に自身を守るよう動いた2体のパシフィスタは、致命的損傷を被っていた。右のパシフィスタは重度熱傷で機能停止に陥り大の字で倒れている。左のパシフィスタは全身のあちこちから煙と火花をこぼし、金属的軋み音を放っている。
モッズ達は大半が焦土に横たわるか、大穴の水面に浮かんでいて、ピクリとも動かない。辛うじて動けそうな者達にしても、まっすぐ立つことすら出来ず、茫然と破壊の痕を見つめていた。
まさしく壊滅状態。
「麦わら共は……?」
戦桃丸は目を凝らして灰燼と蒸気の霧中を探す。無意識に彼らの生存を確信していた。あのしぶとい連中はこのカタストロフィに在っても、死ぬはずがない、と。
そして案の定――
「皆、無事かっ!?」
麦わらの声が霧中から聞こえた。
「チョッパーッ! 手を貸して! サンジ君が!」「酷ェ怪我だっ! 医者ぁっ!」「医者はあんたでしょっ!!」「だ、大丈夫だ。このくらい――」「わぁっ!? 無茶すんなっ!」
なんとも抜けたやり取りも聞こえてくる。
「誰か手を貸してくれ! 埋まっちまった!!」「待ってろ、ウソップ。今、出してやる」「イテテテッ! 待て、フランキー!! 鼻が引っ掛かってる!」「ダメか。ブルック、手伝ってくれ」「お任せを。せーの!」「だから待てって! 鼻が――ぎゃあああああっ!?」
負傷者を出したようだが、実に騒々しい。
焼け
麦わらの一味の姿が見えた。誰も彼も煤塗れの灰塗れで傷だらけの怪我だらけ。金髪グル眉が蜜柑色髪の小娘を庇って重傷を負ったらしい。
不意に灰と火の粉を降らせる樹幹から戦闘騒音が生じ、反射的に全員の目線が頭上へ向く。
この地獄を作り出した女妖と魔人は、燃える枝葉の間を飛び交いながら戦闘を続けていた。しかも、ベアトリーゼが押している。灰などの大気中不純物と炎熱による大気の揺らぎがボルサリーノの光化を阻害しているようだ。
「……なんて格好してるの」ロビンが場違いな不満を抱く。
高熱圧衝撃波で薄生地のレーススカートは焼尽し、上着もボロ布が辛うじて貼りついている状態。つまり、ほぼ下着姿。またしても痴女である。
「目のやり場に困るねェ~……君には恥じらいってもんがないのかィ?」
疾風迅雷の攻勢を着実に防ぎつつ、ボルサリーノは嘆く。海軍コートの一部が焼け焦げている以外、変わりはない。
「お前のせいだろーがっ!!」ベアトリーゼが憤慨しながら攻撃を繰り出し「それにこれは見せ下着だっ! 恥ずかしいことねェやいっ!」
ぎゃあぎゃあと喚き散らし、半裸姿の女妖は眼下の一味へ吠えた。
「ぼけらっとしてんな! 今がチャンスだ!! 私がこいつを押さえている間にここから逃げろ!!」
「そんなのダメ!」
”マーケット”の時のことを思い出したロビンが悲愴な顔つきで叫ぶ。も、
「あの時とは違う! 手はあるっ! でも、ロビン達が居たらできないっ! だから逃げろ!」
ベアトリーゼは怒鳴る。冷徹に容赦なく。
「足手まといだ! 早く行けっ!」
その言葉は一味を酷く傷つけた。が、同時に現実をイヤでも受け入れさせる。自分達の実力では他の選択肢を採ることも出来ないのだと。
「分かったっ! 逃げる!!」
ルフィが心底悔しそうに、頭上のベアトリーゼへ吠えた。
「リーゼ! 絶対に後から合流しろよっ! 絶対だぞ! “約束”だぞっ!!」
「誓うよ」
ベアトリーゼは眼下のルフィへ微笑んだ。
「合流したら、酷いこと言ったお詫びにキスをしてあげるよ、船長」
「ベアトリーゼさんのキスなんて許さねええええ~~~~っ!」
「大人しくしてろバカっ!!」
重傷を負いながらも怨念染みた呪詛を吐くサンジを船医が叱る。
「逃げるぞっ!!」
船長の号令一下、麦わらの一味は12番グローブから脱出すべく駆け出す。
「ロビン、行くわよっ!!」
猶も留まろうとするロビンの手をナミが握り、無理やり連れだす。後ろ髪を引かれるように頭上を窺い、ロビンは叫んだ。
「ビーゼッ!」
ベアトリーゼはもう振り返らず、ただ手を挙げて応えた。
「……君は昔“マーケット”でニコ・ロビンを逃がすために、青雉とおつるさん達を足止めしたらしいねェ」
ボルサリーノは逃げていく一味を一瞥し、すぐに眼前の強敵を冷酷に見据える。
「青雉達は君を逮捕したけれど、わっしが同じく生け捕りにするとは、限らないよォ」
ある意味で殺害宣言をされると、半裸姿のベアトリーゼはくすくすと楽しげに喉を鳴らす。
「大将閣下は脅し文句にも趣がおありで。私はもっとシンプルにお返しさせていただきますわ」
女妖が冷酷無比な殺気を放つ。
「ぶっ潰してやる」
○
12番グローブから脱出を図る麦わらの一味。
だが、そうは問屋が卸さぬ。
機能停止寸前のパシフィスタが力を使い果たすように光線を乱射し、爆炎の華が咲き乱れる。我に返ったモッズの残党――5体の改造人間兵器が精魂を振り絞り、一味を追う。
予期せぬ方角から小銃の連射音が轟き、ブルックが脇腹に被弾し、足を貫かれたロビンが倒れ込んだ。
「ロビン、ブルックッ!?」
モッズの狙撃手と観測手のペアが待ち伏せしていた。長っ鼻のカウンター・スナイプで狙撃銃を破壊された後は作戦予備に回り、機会を窺っていたらしい。
フランキーが鋼鉄の肉体前面を盾にし、倒れた2人を追撃の銃弾から庇う。ルフィが大急ぎでロビンとブルックの許へ駆け寄る。
「あ、危なかったぁ!! 骨になってなかったら重傷でしたよ!?」ブルックは一張羅に空いた穴に指を通しながら喚く。
「ほいさァッ!!」
そこへ、傷だらけの戦桃丸が飛び込んできてブルックを弾き飛ばし、
「
続けて、ルフィに強烈な掌底打をぶち込み、瓦礫へ叩きつけるように吹き飛ばした。
芯まで徹る峻烈な衝撃に、打撃耐性が高いゴム人間の口から苦悶が溢れる。
「ぃ……ってェ~~っ! お前も覇気ってヤツを使うのかっ!?」
「わいは世界一口の固い男。いちいち教えたりしないぜ」
戦桃丸は不敵に口端を吊り上げる。
「お前らとは何の因縁もねェが……逃がしはしねェぞ、麦わらの一味」
叩き込まれる光線と銃弾。立ち塞がる強者。動けぬ負傷者にグロッキー寸前の仲間達。襲い掛かるモッズ達。
「わぁああ!! 来たぁっ!?」
ウソップの悲鳴と共に、隻腕のモッズがククリ刀を振り上げながら跳躍し。
物凄い勢いで蹴り飛ばされ、蒸気の煙る大穴へ落ちた。
「若者の旅路を邪魔するものではないぞ」
改造人間兵器を容易く蹴り飛ばした元海賊の老人がにやりと笑う。
「レイリーのおっさんっ!!」ルフィが吃驚を挙げた。
冥王シルバーズ・レイリー、推参。
○
「――“冥王”シルバーズ・レイリーだと」
戦桃丸は驚き、次いで苦々しく顔を歪めた。
「なんだって“伝説”がこんなところに居やがる……っ!?」
「隠棲に丁度良い島なんでな」
レイリーは目線を戦桃丸から異形の追手達へ移す。
「私もいろいろ見聞きしてきたものだが、君らのような者達は初めて見る。どうかね? お互い限界のようだし……彼らを見逃すなら、こちらも退こう」
「そいつらは天竜人を襲ったんだぞ。わいらが退くわけにいくか……っ!」
戦桃丸が苦りきった顔で吠えれば、レイリーはマントの内から直剣を抜く。
「あくまで務めを果たすか。その気概は嫌いではないが……では、邪魔させてもらおうか」
「皆、走れっ!! 逃げるんだっ!!」
ルフィは仲間達と共に駆け出し、レイリーに叫ぶ。
「おっさん、ありがとうっ!!」
「うむ! 無事を祈る!!」レイリーはルフィ達に応え、戦桃丸とモッズ達に向き直り「さて、君らはしばし私と遊んでもらおう」
レイリーが戦桃丸達を押さえている間、ルフィ達は必死に駆ける。
パシフィスタの砲撃が続く。モッズの狙撃手と観測手のペアが執拗に追跡し、射撃を繰り返す。
ゾロとルフィが銃撃を防ぎ、重傷のサンジをウソップが肩に担いで走る。足を撃たれて走れないロビンをフランキーが背負う。
灰と火の粉が降り注ぐ先、13番グローブへつながる橋が見えた。
刹那。
「ウルスス・ショック」
ずがああああああああああああんんんんっ!!!
暴虐的気圧爆弾が炸裂し、麦わらの一味が薙ぎ払われた。
ただでさえグロッキー状態の体に鞭打ってかけていたところへ激甚な衝撃波を浴び、ルフィ達は為すすべなく焦土に横たわる。
「いったい、何が……」
ナミは全身の痛みと酷い耳鳴りに苛まれながら、なんとか上体を起こした。明滅する視界の中、大きなとても大きな影が見えた。
「……うそ」
その影は紛れもなく――
「さ、三人目の、くま」
王下七武海“暴君”バーソロミュー・くま。
「また出たぁっ!? どうなってんだよっ!? 何人いるんだよ、こいつらっ!?」
ウソップがパニックを起こして泣き叫ぶ。その傍ら、ゾロは眼前の巨漢が放つ圧倒的威容から直感的に『こいつが、本物だ』と理解する。
戦桃丸も気付き、驚きを露わにする。
「くま公っ!? なんであの野郎がここに!? 七武海は本部に召集を受けてるはずだろっ!?」
くまは麦わらの一味の反応を悉く無視しながら聖書を懐へ収め、肉球を宿した右手をかざし、身近にいたウソップへ問う。
「旅行するなら、どこへ行きたい?」
「は? な、何言って」
戸惑うウソップが答える前に、くまは右手を振るう。
ぱん!
その場から消失するウソップ。目を見開いて驚愕する麦わらの一味。事態を理解し、悲鳴と絶叫が上がる。
「テメェ、ウソップに何しやがったっ!」
瞬間沸騰したサンジが、負傷をおして蹴撃を繰り出す。が。
ぱん!
くまが右腕を振るい、サンジが消失する。狙撃手とコックが一瞬で跡形もなく消え去り、一味はパニックに襲われた。
「うわぁあああああああああああああああっ!?」
「! 向こうをカバーしたいところだが……」
レイリーは剣を構え、モッズ達と向き直る。高い身体能力とタフネスを持つようだが、倒せぬ相手ではない。問題はこの異形達に覇王色の覇気が通じないこと。否、覇王色の絶対的威圧が意味を持たないらしいこと。
まるでグンタイアリやスズメバチが自分の勝てぬ相手にも臆することなく挑むように、モッズ達はレイリーへ立ち向かう。
「足止めするはずがされる側になるとは。人生は戸惑いに満ちているな」
レイリーは自嘲的に眉間へ皺を刻んだ。
Tips
海軍大将”黄猿”ボルサリーノ。
原作キャラ。ロギア系ピカピカの実の光人間。作中でもトップクラスの強キャラ。
ドクター・ベガパンクと親友であり、戦桃丸は我が子同然の友人。
麦わらの一味
なんだかんだ原作通りに敗走。
”冥王”シルバーズ・レイリー
原作キャラ。非能力者の覇気使い。元海賊の老人。
作中では黄猿と渡り合い、二重能力者になった黒ひげをビビらせているヤベー爺様。
扱いに困る。
”暴君”バーソロミュー・くま
原作キャラ。ニキュニキュの実の肉球人間。作中屈指の聖人かつ苦労人。
ルフィが天竜人をぶん殴るところを見てなかったら、見殺しにしていたかもしれない。
ベアトリーゼ。
またしても痴女化した。