彼女が麦わらの一味に加わるまでの話   作:スカイロブスター

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佐藤東沙さん、烏瑠さん、誤字報告ありがとうございます。


241:蛮姫のぶらり旅ーシャボンディ編

 シャボンディ諸島沖約5キロの海上。

 海軍のフリゲート船が波に弄ばれている。というのも、乗員の海兵達が全員、失神昏倒させられていたからだ。

誰も彼もが白目を剥いて倒れ伏す最上甲板で、孔雀は一糸まとわぬ身体を隠すように女の子座りしながら、屈辱と憤怒の泣き顔で吠える。

「血浴の奴、絶対に許さない……っ!」

 

 ※ ※ ※

 時計の針を少し戻す。

 

“取引”通り、血浴のベアトリーゼはマリンフォードからシャボンディ諸島へ移送され、シャボンディの駐留基地で解放されることになっており、孔雀中佐とプリンス・グルス大佐が任務担当者として同行していた。

 マリンフォードからシャボンディまでは近い。船足の速いフリゲートならば、そう時間は掛からない。

 

 夕暮れの海を進む海軍のワークホース。

 王子ことプリンス・グルスは“血浴”を警戒し、深入りしようとしなかった。というのは後に語る彼の言い訳だった。ラッパー紛いな恰好で見るからにパーリーピーポーっぽい王子だが、実は根っこの部分がかなり陰キャ気質で、アンニュイ系蛮族女へ深く関わろうとしなかっただけだったりする。

 

 逆に、孔雀はこの際とばかりに“血浴”へあれこれと話しかけていた。

 孔雀自身は海兵を大勢殺しているベアトリーゼに好意なんて欠片もなかったが、敬愛する祖母が『学べ』と言われたから、とりあえず会話を試みていた。

 

 というのは建前だ。

 昨晩に夕餉を共にし、特別保管庫閲覧室やオックス・ベルのやり取りなどで、『こいつ、意外と話せるじゃん』くらいに加点評価していたし、祖母や親しい戦隊幹部の前では聞けないことがあった。

 

 数年前のマーケット沖海戦。ベアトリーゼが大将青雉とつるの精鋭部隊と戦い、敗北・捕縛された戦い。

 あの頃、孔雀はまだ教育隊に居た。歳がさほど変わらぬ少女が海軍最強戦力と海軍内でも指折りの精鋭部隊と渡り合い、敗北したものの大損害を与えた、という事実は孔雀の心に複雑なものを抱かせていた。

 

 老いたりとはいえ、祖母は指折りの戦巧者だ。祖母が手塩に掛けて育ててきた戦隊の女戦士達も、精鋭の名に恥じぬ実力者揃い。大将青雉は語る必要もない。

 これに単身で挑んだ、ほぼ同い年で体つきも似たような女。しかも立場は真逆。ましてや孔雀は20代半ばにして中佐に昇るエリートだ。意識しない方が難しい。

 

 よって、孔雀の態度はけっして友好的なものとは言えなかったが、ベアトリーゼは気にすることなく、時折笑顔を見せて孔雀の相手をしていた。

 

「あんたのおばあちゃんも部下のおばさん達も手強かったな。特にあんたのおばあちゃん。手合わせした感じでは、あのクソ女よりずっと厄介だ」

「クソ女?」孔雀は訝り「誰のこと?」

「九蛇の女頭目」しれっと答えるベアトリーゼ。

 

「待て。お前、”海賊女帝”ボア・ハンコックと戦ったのか?! そんな情報、聞いたことがないぞ!?」

 聞き耳を立てていたプリンス・グルスが目を丸くして驚く。が、ベアトリーゼは相手にせずグチグチと毒づく。

「あのアマ。ちっと乳がデケェからって図に乗りやがって」

 なにやら因縁が……しょうもなさそうな因縁があるらしい。

 

 こんな調子のやり取りを交わしながら、フリゲートは進み、水平線にシャボンディ諸島がくっきりはっきり見えたその時だ。

 

 ベアトリーゼはネコのように身体を伸ばし、艶やかな喘ぎ声をこぼして、言った。

「じゃ、ここらでお暇しよっかな」

 

「「は?」」

 孔雀とプリンス・グルスが怪訝顔を作ると同時に、それは起きた。

 

 聴覚を通じて三半規管と脳神経系を凌辱する暴虐的な不可聴超音波が、フリゲートの端から端まで荒れ狂う。

 フリゲートの将兵は一瞬で無力化された。意識を失って倒れていく海兵達が床に触れるより早く、蛮姫は状況認識が追いつかないプリンス・グルスへ急襲。的確に顎先を打ち抜いて脳を揺さぶり、意識を刈り取る。

 その瞬間、このフリゲートで動ける者は孔雀唯一人となった。

 

 驚愕し動揺する孔雀を余所に、ベアトリーゼは右手の包帯と三角巾を捨て、顔に巻いた包帯を剥がしていく。素顔を晒し、狼狽えている孔雀へ無邪気な微笑を向けた。

「なんで、て思ってる? 答えは簡単。私はお前らを信じてない。おつるさんもガープもゼファーも、あんたや王子も、クザン……は違うか。ともかく個人として信用が置けても、組織人として信用するかは、まったく別問題だ」

 

 ベアトリーゼは地獄みたいな弱肉強食の自己救済社会で生まれ育ち、前世の現代日本人的良心や倫理感がぶっ壊された。だから、人を信じない。頼らない。恃まない。仲間と認めた相手さえ、必要ならば容赦なく騙し、偽り、欺き、裏切る。

 

「到着した先で精鋭部隊が待ち構えてました、なんて冗談じゃないからな。よしんば、海軍が約束を守ったとしても、解放後に尾行されることは確実だ。鬱陶しいことこの上ない。あんたを残したのは……あんたのおばあちゃんに世話ンなったからな。御返しだ」

「……っ!」

 賞金数億ベリーの凶悪犯の言葉に、孔雀は戦慄した。それでも、背中に担いだ鞭の柄を握る。相手がどれほど強かろうと、大人しく殺されたりしない!

 

 克己するように戦意と覚悟を固める孔雀の様子に、

「ん?」ベアトリーゼは戸惑い、あ、と気づいて「違う違う違う。御返しってのは、孫娘のあんたを殺したり酷い目に遭わせたりして、おつるさんを苦しめる、ていう意味じゃない。言葉通り、世話になった御礼だよ」

 くすくすと苦笑いし、ベアトリーゼは満月色の瞳を妖しく細めた。

「私はあんたの教材のようだからさ、“教育”してあげようと思ってね。私に一発でも入れられたら、御褒美をあげるよ、お孫ちゃん」

 

「舐めるなっ!!」

 孔雀は居合切りのように背中から鞭を抜き放つ。達人が操る鞭は先端――編み止めが音速を超える破裂音を放つという。実際、孔雀の打擲は音速を容易く超え、海兵達が横たわる船上に鋭い破裂音を轟かせた。

 

 空気の壁が撃ち抜かれ、ベアトリーゼがまとっていた白い海軍コートが真っ二つに引き裂かれ、宙を舞う。

 が。“血浴”のベアトリーゼ本人は刹那の間に姿を消していた。

 

「どこにっ!?」

“敵”の姿を見失い、狼狽する孔雀。美しい碧眼に混乱と恐怖が滲んだ、直後。

 

「後ろにいたりして」

 

 突然耳元へ吐息と囁き声が掛かり、孔雀は悲鳴や吃驚を上げる間も惜しんで、これまでの人生で最も素早く振り返る。

 しかし、既にベアトリーゼの姿はない。

 

「もっと集中しろ。五感を研ぎ澄ませ」

 再び背後から囁き声が届き、胸を鷲掴みされた。しかもいやらしい手つきで。

 

「きゃあっ?!」

 孔雀は思わずオンナノコな悲鳴を上げてその場を飛び退く。やはりベアトリーゼの姿はない。本能的に左腕で胸元を覆い隠しながら歯噛みした。弄ばれている――怒りと屈辱感に血が沸騰する。

 

「……け、結構なサイズの乳してるじゃないの。着やせするタイプか?」

 頭上から声が注ぎ、孔雀が顔を上げれば、仏頂面のベアトリーゼがメインマストの梁に立っていた。

「これから、あんたを一枚一枚ひん剥いていく」ベアトリーゼが孔雀を見下ろしながら意地悪く微笑み「素っ裸になりたくなけりゃ頑張りな、お孫ちゃん」

 

「バカにして……っ! 甘く見たことを後悔させてやるよ、血浴ッ!!」

 孔雀は鞭を蛇のように躍らせながら吠え猛り、ベアトリーゼへ挑み――

 為す術なく裸に剥かれた。

 

 ※ ※ ※

 夕焼けに染まるシャボンディ諸島沖。誰も彼もが失神昏倒したフリゲート船の甲板。

 孔雀は鞭も装具もコートもショートワンピースも帽子もブラもショーツも靴も全てを奪われ、トドメに首元へキスマークまで残された。しかも“助言”付きで。

 これほどの恥辱は生まれてこの方、味わったことがない。

 

 手籠めにされた屈辱と憤怒の涙を流しつつ、孔雀は失神してぶっ倒れている王子からモサモサコートを分捕って裸体を包み隠した。愛らしい唇を噛みながら、仇敵が姿を消したシャボンディ諸島を睨み、怨嗟染みた涙声をこぼす。

「血浴の奴、絶対に許さない……っ! 絶対、絶対にぶっ倒してやるっ!!」

 

    ○

 

 シャボンディ諸島41番グローブ。

 このグローブには麦わらの一味の愛船サウザンドサニー号が隠されており、頂上戦争後からサニー号を巡る戦いが起きていた。

 

 サニー号の強奪もしくは破壊を試みる賞金稼ぎや海賊に人攫い屋、ゴロツキとチンピラ共。そんな連中からサニー号を守らんとするは、麦わらの一味へ顔面整形の恩義を抱くデュバルとトビウオライダーズ。

 この攻防戦へ、“なぜか”王下七武海“暴君”バーソロミュー・くまも参戦し、サニー号を守り始めた。くまは圧倒的戦闘力で有象無象を蹴散らし続けたが、カス共は諦めることなく執拗に襲撃を繰り返していた。

 

 人知れず重ねられる、小さくも激しい戦い。

 それも、数日前までのこと。今は急激に鎮静化しつつあった。

 というか、41番グローブへ向かう人間が物凄い勢いで減っていた。

 

 ある賞金稼ぎ達は水風船が弾けたようなバラバラ死体で発見され。

 ある人攫い屋は乱切りされた野菜のようなバラバラ死体で見つかり。

 ある海賊の一味は首を斬り落とされ、マストから逆さ吊りにされ。

 あるゴロツキ達は両目と両手を潰されて街へ投げ棄てられ。

 あるチンピラ達は脳機能を著しく損傷し、廃人状態で通りに捨てられ。

 ある海兵達は完全に発狂して意味不明なことを喚き続け。

 怖いもの見たさで41番グローブへ忍び込んだ一般人さえ、死んだり、不具者になったり、発狂・廃人となったりする。

 

 41番グローブはたちまち禁足地と化し、噂がシャボンディ諸島の人口に膾炙する。

『麦わらの呪いだ』と。

 

 で。

 

「可愛くはないわね」

 13番グローブ。ぼったくりバーのカウンター内で煙草を吹かしながら、美魔女店長シャッキーが噂の元凶へお気持ちを表明した。

 カウンターで一杯やっていた“血浴”のベアトリーゼは、シャッキーの苦言に悪びれることなく嘯く。

「サニーの安全を何より優先しただけだよ。麦わらの一味に身を置く者として当然の行いでしょ?」

 

 シャボンディ諸島に到着後、ベアトリーゼはまずサニー号を狙う者達を残虐非道に殺戮し、あるいは残りの人生を障碍者として生きるようにし、見せしめとした。

 

 次いで、44番グローブへ通じる各橋やサニー号周辺のあちらこちらに、不可聴域の振動波を無数に打ち込んだ石や金属を撒き、近づいたり触れたりすると周波振動が伝播して脳神経系がアッパラパーになったり、四肢が共振破裂したりする、という仕込を施した。

 その結果が『麦わらの呪い』というわけだ。とんだ風評被害であろう。

 

「言ってることは理解できるけれど、やっぱり可愛くないわ」

 シャッキーは紫煙を燻らせ、灰皿に煙草の灰を落とした。

 かつて九蛇の先々代皇帝――女海賊として名を馳せたシャッキーは、過剰な暴力や無辜が犠牲になることを好まない。

 

 店内にレイリーの姿はない。シャッキーの勘に従い、ルフィのいる女ヶ島へ向かっている。

 ハチ達の姿もない。傷が癒えたハチはケイミーとパッパグを連れ、魚人島へ帰った。

 代わりにサニー号を守って名誉の負傷を被ったデュバルとトビウオライダーズがたむろしており、ベアトリーゼの奢り(元手は潰した奴らの金)で大いに飲み食いしている。

 

「あの子達の中でリーゼちゃんだけ毛並みが違い過ぎよ。お友達のニコちゃんを見倣って馴染む努力をしたらどう?」

 さらりと痛烈な指摘をするシャッキー。しかし、ベアトリーゼは気分を害することなくジョッキのビールを干し、お代わりを求める。

「手厳しいな」

 

 シャッキーから御代わりのビールを受け取り、ベアトリーゼは小首を傾げた。

「ところで、くま公はどーいうつもりで番人役を請け負ってくれたの? それに話しかけても全然反応が無いし」

 

 ベアトリーゼがサニー号の元へ赴いた時、くまは既に人格を消去されてパシフィスタ化していた。ベアトリーゼの姿を認めると無言で立ち去ろうとしたので、ベアトリーゼは慌てて『私はサニー号を守らない。麦わら達の帰る場所を守る任務は終わってない』と告げたところ、くまはサニー号の防衛を再開した。

 新世界編以降の原作知識が乏しく、エッグヘッド編の知識が皆無なため、ベアトリーゼにはくまの事情がさっぱり分からない。

 

「私にも分からないわ」

 小さく肩を竦め、シャッキーは煙草を吹かしながら、振り返る。

 

 シャボンディで麦わらの一味が離散し、ベアトリーゼが捕縛された後、ふらりとこのバーを訪れ、レイリーとシャッキーに『麦わらの一味の船は俺が護る』と告げた。

 何故だ、と問うたレイリーと疑念を隠さないシャッキーへ、くまは答えた。いつものようなうっそりとした無機質さではなく、どこか柔らかな気配で。

『麦わらの“大きな物語”を手助けしたい』

 

 あの時、シャッキーはくまの声音から“誰か”への深い愛情が込められた願いを感じた。麦わらの一味が紡ぐ“大きな物語”が、その“誰か”のために成就して欲しい。そんな想いが読み取れた。

 きっと何か事情があるのだろう。余人には想像もつかぬ理由が。

 

 シャッキーは言った。

「……くまちゃんは約束を守ってる。大事なことはそこだと思うわ」

 

「まあ、確かに」

 実務主義者のベアトリーゼは素直に頷いて疑問を思考外へ放り、肴のローストビーフのスライスを指でつまみ、口へ放り込む。

 

 美味いと無邪気に微笑む蛮姫へ、シャッキーは尋ねる。

「本当に一人で新世界へ渡るつもりなの? モンキーちゃん達の帰りを待たずに」

「私にはやることがあるし……どうも鬱陶しいことに巻き込まれそうなんでね。ガラをかわす意味でも新世界へ渡るよ」

 ベアトリーゼはビールを呷り、アンニュイ顔に悪戯小僧みたいな笑みを浮かべる。

「それに、私だけ先に新世界へ行ったら、皆をヤキモキさせられそうだし」

 

「悪い子ね」

 シャッキーはくすくすと笑う。短くなった煙草を灰皿へ押しつけて消火する。自分の小さなグラスにウーゾを注ぎ、アニスの香りがする酒を一口嗜む。

「新世界は本当に厳しい海なの。単独で渡る気なら用心深く慎重に行くことね」

 

 元アマゾン・リリー皇帝にして九蛇海賊団頭目だった女傑が真摯な忠告を告げた、その時。

 プルプルプル、と懐の小電伝虫が鳴く。

 

「はいはい。凄腕美人さんですよ。どちらさま?」

『貴女に素敵な玩具を用意した者よ』小電伝虫から貴婦人然とした美声が届き『明日、届くわ』

 

「ついに届いたかっ!」

 ベアトリーゼはクリスマスプレゼントを発見した子供のように破顔する。

『21番グローブにあるソノートという看板のドックへ向かって。細かいことは配達人に聞いてちょうだい。それと、新世界へ向かう時は連絡を寄越して。良いわね? ちゃんと連絡するのよ』

「分かった分かった。報連相ね。ちゃんとするよ。いやあ楽しみだなあ」

 おざなりな返事に通話先から溜息が届く。

『……これはもう耳に入ってないわね……』

 

 ベアトリーゼが通話を終えると、シャッキーがなんとも言えない面持ちで新しい煙草に火を点していた。

「……相手がどこの誰だか知らないけど、報連相はちゃんとしてあげて」

 シャッキーが母親染みた小言をこぼすも、浮かれたベアトリーゼには届かない。

「プレゼント到着の前祝いだ! そこの高い奴くださいな!」

 やれやれ、とシャッキーは小さく頭を振り、酒棚から高級酒のボトルを取った。

 

    ○

 

 ベアトリーゼが姿を消して5日。頂上戦争とレッドポート事変から2週間。

 女ヶ島にて、ルフィがついに目覚めた。

 大切な仲間を失い、愛する兄を喪した悲哀と悲憤に苛まれ。

 大事な仲間を守り切れず、兄を救えなかった己の弱さを責め。

 錯乱したかのように暴れ続けた末――

 

 見守っていたジンベエの言葉を受け、ルフィは仲間への想いを再確認する。

「会いてェ……今すぐあいつらに、皆に会いてェよぉ……っ!!!!」

 

 それは仲間達も同じだった。

 世界最強の剣士が根拠地にしている島へ飛ばされたゾロも。

 人工空島へ飛ばされたナミも。

 奇怪な動植物の巣窟へ飛ばされたウソップも。

 オカマの楽園へ飛ばされたサンジも。

 人と怪鳥が争う島へ飛ばされたチョッパーも。

 巨大橋梁へ飛ばされたロビンも。

 ベガパンクの故郷へ飛ばされたフランキーも。

 世界最大のフリーマーケットへ飛ばされたブルックも。

 皆、ルフィの下へ駆けつけるべく悪戦苦闘していた。

 そして、シャボンディ島に潜伏していたベアトリーゼは――

 

「おおおおお……っ! 良いじゃない良いじゃないっ! 素晴らしいじゃないっ!」

 21番グローブのソノートなる闇営業の造船屋で歓声を上げていた。

 

 入水したドックに浮かぶサイボーグ・トビウオライダーは以前のモデルと違い、一回り小型で、体形がより鋭くスパルタンかつソリッドになっていた。ライディングポジションはやはり前傾の強いスーパースポーツタイプ。

 ちなみにカラーリングは鮮烈なブルーに白のライン――ヨーロピアン・ヤマハカラーだ。

 

 用意された潜水服は前回同様、身体にフィットするタイプで背中に鰓肺呼吸式エアシステムを搭載。海中の溶解酸素を取り込み、魚人のように海中でも呼吸できる。ヘルメットは多眼式から蜂のような複眼式に変更。視界が広く死角がほとんどない。もちろん多機能式。

 カラーリングはヤマハ時代のヴァレンティーノ・ロッシ風に、トビウオライダーと同じヤマハブルーに爪先から太もも半ばまでイエロー。

 

「良いね良いね! クールでスマートだね! 私にぴったりだね!!」

 ベアトリーゼはルフィも一味の仲間のことも完全に忘れ、ついに届いた新型のサイボーグ・トビウオライダーと装備に夢中だった。

 そういうところだぞ、本当に。




Tips

孔雀
 原作キャラ。おつるの孫。
 蛮族女へ心を許しかけたところで酷い目に遭わされた。許さぬ。

王子
 原作キャラ。本名:プリンス・グルス。
 出したものの全然上手く使えない。不憫キャラになりつつある。

バーソロミュー・くま
 原作キャラ。
 頂上戦争後は世界政府との取引通り、人格を消去されている。原作では麦わらの一味が再集結するまでの2年間、サニー号をクズ共から守り続けていた。
 ・・・世界政府は2年間、くまを放置していたってこと? なんでや?

デュバルと愉快な仲間達。
 原作キャラ。
 麦わらの一味のおかげでハンサムになった恩から、サニー号を護ることに。
 義理堅い。

シャッキー。
 原作キャラ。
 先々代アマゾン・リリー皇帝にして元九蛇海賊団船長。レイリーの内縁の妻。

ルフィ
 原作主人公。
 目覚めた後の悲愴なシーンやジンベエとのやり取りはバッサリカット。

ベアトリーゼ。
 オリ主。
 伸び伸びと好き放題やっている。

ソノート
 元ネタはかつて存在したヤマハのレースチーム、ソノート・ヤマハから。
 21番グローブはかつて存在したヤマハのチーム『テック21』にあやかって。

ヴァレンティーノ・ロッシ
 現役15年間の間に9回の世界王者になったオートバイレーサー界のレジェンド。
 ヤマハに乗っていた期間が長かったので、ヤマハのライダーというイメージが強い。

ヤマハブルー。
 ヤマハのワークスカラーは赤×白、黄色×黒ストロボ、青×白ラインと三種類あって、青を採用したのは欧州ヤマハなんだとか。
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