彼女が麦わらの一味に加わるまでの話 作:スカイロブスター
ベアトリーゼがナミを伴い、オイコット王国の暗黒街で嬉々として狩りに勤しんで懐を潤していた頃(『楽しい労働は素晴らしいね、ナミちゃん』)――
プリティ海運の快速武装商船『プリティナイス号』がリヴァースマウンテンを越え、東の海へ進入していた。
「まったく、社長があのアマにビビったせいでとんだ面倒仕事ヤモ。そんなんだからハゲるヤモ」
スカートスーツ姿のエロボディ美熟女が、デカい乳房を強調するように腕組みしては、悪態を吐く。
プリティ海運の警備主任、ジューコの毒舌を浴びせられた社長テルミノは激しく憤慨した。
「俺の頭髪は関係ねェだろっ! それに俺はハゲじゃねェよ、ちょっとプリティな髪型をしてるだけだっ!」
彼の生え際は大きく大きく後退しており、現在は頭頂部を通り過ぎ、後頭部へ回り込もうとしていた。地肌が目映い頭頂部と違い、側頭部がフサフサなところが余計に切ない。
「社長はどこからどう見てもハゲヤモ。ちっともプリティじゃないヤモ。いっそスキンヘッドにした方が良いヤモ。なんなら残ってる毛を毟ってやるヤモ」
「なんてプリティに恐ろしいこと言いやがる……っ! ジューコ、お前にはプリティグッドな心がねえっ!」
茹蛸みたいに頭を赤くするテルミノを、ジューコはハッと鼻で嗤う。
「ハゲはナイーブ過ぎて扱いが面倒臭いヤモ。奥様の苦労が偲ばれるヤモ」
「女房まで持ち出してハゲ弄りするンじゃねェよッ!! しまいにゃプリティに号泣するぞっ!」
船上に響くテルミノの悲鳴に、船員達は苦笑い。
で。
プリティ海運の快速武装商船は『始まりと終わりの町ローグタウン』にて“貨物”と合流する。
「ベアトリーゼ嬢から紹介に与った、イガラッポイと申します。こちらは私の教え子ウェンズ・ディ。それとこの子らは、ベアトリーゼ嬢から託された戦災難民の子らです」
イガラッポイと名乗る学者先生と、ウェンズ・ディと称する女学生。それと不安顔の女子供達。
テルミノはイガラッポイ教諭から紹介状を受け取り、内容を改めた。
意訳すると『預けた全員をきっちり無事に届けろ。毛ほどでも傷をつけたら――わ か っ て ん な ?』。
こいつぁプリティな紹介状だぜ……まるで脅迫状みてェだ。へへ……震えてきやがった。テルミノの生え際から、貴重な髪がはらりはらりと抜け落ちる。
「あの、顔色が悪いですけれど、大丈夫ですか?」女学生ウェンズ・ディがテルミノを案じる。
「お客様、御心配なくヤモ。社長の抜け毛はいつものことですヤモ」
同席していた警備主任ジューコが紹介状という名の脅迫状に震えるテルミノに代わり、独特の語尾に目を瞬かせているイガラッポイとウェンズ・ディへ、説明を続ける。
「この人数なら、全員問題なく我が社の船に乗せられますヤモ。そちらの船はどうされるヤモ? グランドラインへ移送するとなると別途に金銭が生じますヤモ」
「船については処分しても構わないと、ベアトリーゼ嬢から言質をいただいているが……」
「それなら売却して、支払いの足しにすることをお勧めするヤモ」
「では、そうしましょう」
イガラッポイ教諭はジューコの提案を承諾。
かくて契約が交わされる。しょぼくれた船はローグタウンの中古船業者に売り飛ばされて支払金に化け、残金分はダイヤモンドを始めとする宝石や貴金属によって賄われた。
「諸々の手続きと準備が済むまでは御自由にお過ごしください。本船内で過ごされても構いませんし、街を観光しても良いでしょう。ただ、当地でトラブルが無いようお願いします。本当にそこだけは本当に、気を付けてください」
脅迫状から立ち直ったテルミノがくどいくらい念押しし、イガラッポイ教諭と女学生ウェンズ・ディを困惑させた。
ともあれ、契約交渉が終わった。テルミノは学者先生と女学生と別れてから、ジューコに問う。
「学者先生と学生、か。どう思う?」
「……あの学者の振舞いは、軍人かそれに類する人間ヤモ。それと、学生のねーちゃんは……ヤバい気がするヤモ」
端正な顔立ちを険しくするジューコに、テルミノは目をパチクリさせて問いを重ねる。
「……とてもプリティなお嬢さんだが、マジか?」
ジューコは厳しい顔つきのまま「昔見かけた高位貴族の御令嬢が、あんな感じの佇まいだったヤモ」
「きぞっ!?」……テルミノは出目金みたく目を剥いては、渋面をこさえて「……そうか、ミスBの言ってたコネってのぁそういう……なんてプリティな厄ネタだ」
仰々しく溜息をこぼし、テルミノは髪より地肌の面積が多い頭頂部を掻く。
「万難をプリティに排してアラバスタまで送り届けるぞ」
テルミノがそう固く心に決めた矢先のこと。
快速武装商船『プリティナイス号』が学者先生と女学生、難民の女子供にオマケとしてローグタウンで調達した、東の海産の物品を積み込んで出港して間もなく――
業務用冷蔵庫みたいな大女が率いるボロ船の海賊団が襲ってきた。
「その船をいただくわぁ~っ! 殺されたくなかったらぁ船を止めなさ~いっ!」
〇
説明しておこう。
アラワサゴ島紛争後期、解放軍側に参加していたバロックワークスの面々は戦火のどさくさに紛れ、オイコット軍の軍資金を強奪しようと目論んでいた。
バロックワークス下級幹部にして、派遣チームの指揮官ミスター・7……。彼が、オイコット軍義勇兵の最精鋭“海賊狩り”ロロノア・ゾロと一騎打ちしている間、派遣チームのミリオンズがオイコット軍に変装してオイコット軍拠点に潜入、軍資金の奪取を図った。
この作戦が実施されていた際、バロックワークス下級幹部にして派遣チームの副指揮官ミス・ファーザーズデーは脱出用船舶を確保すべく、オイコット軍の船着き場を襲撃しようとしていた(彼女はその魁偉な容貌ゆえに変装が無理だった)。
折りしもこの時、蛮姫ベアトリーゼによる突然の紛争介入が行われ、迷惑極まる超高熱プラズマの空爆によって衝撃波と局地的な津波が発生、ミス・ファーザーズデーは高潮に呑まれてしまった。
それから数日間、ファーザーズデーは自分と同じく波に攫われた残骸で筏を組み、東の海を彷徨い、たまたま出くわした貧相な海賊船を襲った。船長と幹部をぶち殺し、下っ端共を服従させ、グランドラインへ帰還を試みるも、ボロ船ではどうにもリヴァースマウンテンを越えられそうになく。
ミス・ファーザーズデーはリヴァースマウンテン近海で通りかかる船を奪うべく、待ち伏せしていたのだ。
気の抜けるアニメ声の脅迫が海面に轟く中……。
「あれは」「そんなまさか」
イガラッポイとウェンズ・ディが小さく驚く傍ら、
「学者先生達の知り合いヤモ? や、そんな筈はないヤモ。堅気のお二人があんなドチンピラ共と知己があるわけないヤモ?」
何かを察したように警備主任ジューコが尋ねた。
「え!? えっと」
咄嗟に上手い返しが見つからないウェンズ・ディことビビに代わり、イガラッポイことイガラムがジューコへ答えた。
「その通りです。全く知らない輩でした」
「イガラム? どういうつもり?」
ビビが声を潜めて問えば、イガラムも小声でひそひそと答える。
「ミス・ファーザーズデーが生きていると、いろいろ面倒になります。ここは非情になられませ」
イガラムは“察している”ジューコへ、言った。
「ジューコ警備主任。あの賊を“確実に”排除して欲しい。できるだろうか」
「ヤモモモ。学者先生、それは愚問ヤモ」
ジューコは楽しげに喉を鳴らしながら首に巻いた海楼石付きチョーカーを外し、動物系悪魔の実ヤモヤモの実の力を発動させる。
ヤモリ頭のエロボディ人獣と化したジューコはスカートの臀部から伸びる尻尾を大きく振り、ぎょろりとした目玉を舌で舐めながら、唖然としているビビとイガラムへ宣言した。
「すぐに片付けてくるヤモ」
ジューコはボロ船の海賊共へ向けて大きく跳躍し、
「ヤモリンドーアーツッ! ゲッコー・ダイビングストライクッ!!」
飛び移りながらの膝蹴りで一人目の頭蓋を破砕し、
「からの、ゲッコートリプルッ! そして、ゲッコースピニングダブルッ!!」
2人目に左右拳のワンツースリーをぶち込んで殴殺し、二連後ろ回し蹴りでアホ面を晒していた海賊共を薙ぎ払う。
「ヤモモモ……弱すぎて欠伸が出るヤモ」
瞬く間に手下達をぶち殺され、業務用冷蔵庫みたいな巨体女――バロックワークス下級幹部ミス・ファーザーズデーは激高し、バカでかいレンチを棍棒のように振り回す。
「このクソトカゲ~ッ! 皮を剝いで財布にしてやるわぁ~っ!」
こてこてのアニメ声による罵倒を浴び、ジューコが瞼の無い両目をぎょろりと蠢かせた。光彩がきゅっと絞られる。
「トカゲ……だとヤモ? この私をトカゲと抜かしたヤモ? 貴様は万死に値するヤモッ!」
ヤモリであることに絶大な――余人にはさっぱり理解できない――こだわりを持つジューコは激しく激しくブチギレた。眼前の業務用冷蔵庫女にこの美しい容貌はトカゲではなく、ヤモリであることを叩きこまねばならないと戦意を燃焼させる。
「ヤモリンドー・スーパーアーツッ! グレイトフル・サラマンダーコンボッ!!」
ジューコは両手両足を武装色の覇気で漆黒に染めあげ、一直線に襲いかかる。
飛び込みの鋭いワンツーがミス・ファーザーズデーの得物を破壊しつつ体勢を崩させ、巨体を風船の如く浮かせるサマーソルトキック。そして、浮いた巨躯が落ちることを許さぬ拳打足蹴の連撃。連撃。連撃。連撃。連撃。連撃。連撃。連撃。連撃。連撃。連撃!!
「ヤモヤモヤモヤモヤモヤモヤモヤモヤモッ!! ヤモモモモモ――――――――ッ!!」
肉を打ち、肉を潰し、骨を砕き、骨を割り、ミス・ファーザーズデーの巨躯を破壊する音色が轟き、
「ぎょええええええええええええええええええええええええええっ!」
アニメ声の断末魔が水面を震わせ、トドメの1回転式ドロップキックによって血達磨のミス・ファーザーズデーが海に叩き落とされた。
赤く染まる海面にミス・ファーザーズデーが浮かび上がってくることは二度と無かった。
「地獄の底で爬虫類の分類を学び直してくるが良いヤモ」
ふしゅぅうと大きく息を吐いて勝利台詞を宣うジューコ。
プリティナイス号の舷側から、戦いを見守っていた船員達は拍手喝采。テルミノも安堵の息を吐く。
「ミス・ファーザーズデーを鎧袖一触に……」ビビは讃嘆をこぼし「あんな強い人が無名の船乗りなんて……世界は広いわね、イガラム」
「いやはや……なんと評すべきか言葉に困ります」
イガラムは頭痛を堪えるように眉間を押さえた。
〇
以降、問題もなくプリティナイス号はリヴァースマウンテンを越え、グランドライン内を進み、サンディ島アラバスタ王国の港町ナノハナに到着。
「おかげさまで大過なく到着出来ました。感謝申し上げます。後ほど王宮から連絡が届くと思いますので、しばしこの町に御逗留ください」
「こりゃプリティに御丁寧な……。そのようにします」
テルミノの合意を得た後、ビビは電伝虫で王宮に連絡。『すぐに帰って来い』と強く訴えてくる父と大臣達へ『まだ戻るわけにはいかない』と伝えつつ、難民の保護とプリティ海運の扱いを依頼し、一方的に通信を切った。
そして、バロックワークスにも生還の連絡を入れると、すぐに出頭命令が下された。ビビはイガラムと共に指定された港湾部の倉庫へ向かう。
バロックワークスは任務失敗に厳しい。此度のアラワサゴ島の任務は大失敗だった。どんな目に遭うか分からない。……が、ここで逃げ出すわけにもいかなかった。
2人が指定された倉庫に入った直後。抵抗する暇もなく、黒い目出し帽を被った男達に組み伏せられる。後ろ手で手錠を掛けられてから、乱暴に丸椅子へ座らされた。
目出し帽の男達は『仕事は済んだ』と言うように倉庫を出ていき、ビビとイガラムだけが残された。恐怖と不安がビビとイガラムの心を支配する。
2人ともバロックワークスに潜入して裏社会の残忍さをたっぷり見聞きしていたし、アラワサゴ島紛争の記憶が新しい。それに、船旅の間に交流を持った難民の女子供達から“体験談”も聞いていた。これからどんな目に遭うのか、想像力が暴走し、身体が震えて冷汗も止まらない。
……大丈夫。殺す気や拷問する気があるなら、さっきの連中がやったはず。これはそういうことじゃない。大丈夫。大丈夫。
ビビは下唇を噛んで今にも目から溢れそうな涙を堪え、隣のイガラムも『落ち着いて、落ち着いて。冷静に、冷静に』と繰り返している。
どれほど時間が経ったのか。
ビビとイガラムが恐怖と不安に心が潰れかけたところで、不意に出入り口が開く。
出入り口扉の蝶番が軋む音色に、ビビとイガラムは思わず体を大きく震わせた。
倉庫に入ってきた人間は一人だけ。
革製の着衣とテンガロンハットをまとった、黒髪碧眼の神秘的な美女だった。
ビビは美女に見覚えがあった。化粧と装いで全く別人に見えるが、印象的な美しい碧眼。見間違えない。
アラバスタ王女として、王下七武海サー・クロコダイルがオーナーの大カジノ『レインディナーズ』を行幸視察した時、施設の説明をしていた女性支配人だ。
女性支配人は入り口傍に置かれていた丸椅子を持ち、コツコツとブーツの踵を鳴らしながら2人の許へ歩み寄っていく。
そして、2人の前に丸椅子を置き、美女は長い脚を組んで座り、ビビとイガラムへ微笑んだ。
「私はバロックワークス副社長、ミス・オールサンデー」
ビビとイガラムは思わず息を呑む。これまでバロックワークスの最高幹部に関して、顔も名前も人数すらも分からなかった。それが突然、バロックワークスのナンバー2と接見。動揺するなという方が無理だった。
冷汗をだらだら流す2人へ、ミス・オールサンデーと称した神秘的美女は言葉を紡ぐ。
「アラワサゴ島紛争の軍資金奪取作戦で生還したのは貴女達だけ。とりあえず、報告を聞かせて貰おうかしら。そのうえで、貴女達の扱いを判断するわ」
命が懸かった業務報告だ。
2人は必死に考えながら言葉を連ねていく。ビビは頻繁に言葉をつっかえ、イガラムは頻繁に喉を詰まらせては『マ~マ~♪』と発声練習する始末。
ミス・オールサンデーは柔らかな微苦笑を湛えながら、シリアスな笑いを生む業務報告を聞き、時折確認するように問いを発する。
口頭試問が課される度、ビビは声と膝を震わせながら真っ青な顔で答える。イガラムは発声練習を繰り返し過ぎて、何が何だか。
業務報告と口頭試問が終わる頃には、2人ともへとへとに疲弊し、憔悴していた。
ミス・オールサンデーは今にも目を回してひっくり返りそうなビビとイガラムから視線を外し、聴取した内容を吟味して告げた。
「いくつか報告の裏取りが必要になるけれど……任務失敗の責任は、指揮を担ったミスター・7とミス・ファーザーズデーに帰結するでしょうね。貴方達が罰を受けることは無いわ」
最高幹部の言葉に安堵するビビとイガラムへ、ミス・オールサンデーは控えめな微笑を送ってから腰を上げた。
「私が去ったら解放される手筈になっているわ。それと、後日に連絡が入るから、それまで休養していてちょうだい」
「分かりました」「承知しました」
恭しくも疲れ切った様子で首肯する2人に小さく頷き、ミス・オールサンデーは倉庫を出ていった。
ミス・オールサンデーが居なくなったことを確認し、イガラムが脱力して呻く。
「乗り切りましたな……」
「ええ。生き延びたわ」
ビビも肩で息をしながら応じた。不安と恐怖から解放されたためか、勝手に涙がこぼれる。……だが、涙に濡れる双眸は闘志にぎらぎらと輝いていた。
「ミス・オールサンデー……最高幹部の顔と素性が分かった。大きな前進よ」
〇
倉庫を後にし、ミス・オールサンデー……ニコ・ロビンは移動用動物のF-ワニの屋根付きシートに乗り込み、カジノ『レインディナーズ』のあるレインベース市に向かって発進させた。
ワニの癖に極めて高い移動速度を誇るF-ワニの背で揺られながら、ニコ・ロビンは冷ややかに呟く。
「思っていたよりもタフな御姫様ね。それとも、ビーゼのおかげかしら」
2人が生還できた理由? そんなもの、ビビの首から下がっていたペンダントを見れば容易に分かることだった。
超高純度鉄製のペンダント・トップが淡青色に熱着色されていた。
ビビが大切にしているペンダントにそんな加工を施せる者が居るとすれば、ペンダントを作成したベアトリーゼ本人しかありえない。
ビーゼと出会い、助けられた。だからこそ、ミスター・7を始めとする派遣チームが全滅する中、あの2人だけ生きて帰ってこられたのだ。
ロビンはこの数年の調査により、ベアトリーゼが護送船から逃亡後に遭難し、
でなければ、ベアトリーゼがビビを助けたりすまい。
ベアトリーゼは冷酷非情だ。必要なら、女子供だろうと老人だろうと妊婦だろうと野菜のように切り刻める。同時に、ベアトリーゼは情が厚い。己が認めた者のためなら、命を懸けることも厭わない。ロビンのために独りで海軍と戦い、捕縛されたように。
そして、此度に関して言えば、ベアトリーゼがビビを助けた理由は友誼だけではない。
「私へのメッセージね」
ビビが帰還後、私と接見すると見越していた。だから、あのペンダントを加工したのだろう。自分の存在を匂わせるために。つまり――
「ビーゼは私がバロックワークスで最高幹部を務めていることも、アラバスタにいることも、知っているのね」
なら早く会いに来てくれたら良いのに……。
モヤッとした気分を覚えつつも、ロビンは何となく察する。大方、行く先々で面倒事を起こすか、厄介事に巻き込まれているのだろう。
ベアトリーゼは決して愚かではないけれど、なんというか、ズレたところがある。熟慮を重ねて重ねて、そのうえで落とし穴にハマるようなウッカリ振りを披露するのだ。
「まあ、そこがビーゼの可愛いところなのだけれど」
いずれにせよ、ビーゼがアラバスタに来る。そう遠くない先に。
「彼のプランが滅茶苦茶になるわね」
その時、ビーゼは私と御姫様のどちらを優先するかしら。いえ、どちらを選ぶなんてしないわね。
きっと、私と御姫様を揃って守り通すに違いない。
たとえ自分を犠牲にしてでも。
ロビンは砂漠の地平線を見つめながら、寂しげに呟く。
「早く会いたいわ、ビーゼ」
TIPS
テルミノ
オリキャラ。
プリティ海運社長。以前登場した頃よりハゲが進行している。
ジューコ
オリキャラ。
動物系悪魔の実ヤモヤモの実の能力者で覇気使い。
今回はちとネタに走り過ぎた感がある。
ミス・ファーザーズデー
キャラを活かせぬまま退場。
ビビ
なんとか無事にグランドライン内へ、ついで故国にも一時帰還。
最高幹部のミス・オールサンデーがレインディナーズ支配人であることを知る。
ただし、ミス・オールサンデーがニコ・ロビンであることにはまだ気づいていない。
イガラム
なんとか無事にグランドライン内へ、ついで故国にも一時帰還。
ニコ・ロビン
モヤモヤカウンター上昇中。