彼女が麦わらの一味に加わるまでの話 作:スカイロブスター
麦わら一味は海上レストラン『バラティエ』の傍らで、海軍将校フルボディ大尉とちょっとした小競り合いを起こし、ルフィがバラティエに誤って砲弾を当ててしまう。
「おいゴラァッ!」「降りてこい!」「どういうつもりだコラッ!」
得物を手にわらわらと出てくるヤクザ達……と見紛う、ガラの悪いコック達。
仲間を庇って全ての責任を負ったルフィに対し、『バラティエ』オーナー、ゼフが言い渡した示談の条件とは……
まあ、それはともかく。
砲弾を浴びたバラティエからワラワラと飛び出してきたコック達の中に、バラティエで修行中のタコ魚人のはっちゃん……またの名をハチも居て。
船長ルフィの予期せぬやらかしに、ゴーイングメリー号の舷側で目を覆っていた一味の中には、ナミが居て。
「にゅっ!? ナ、ナミッ!?」
目を真ん丸にするかつての加害者。
「あんた……ハチっ!?」
吃驚の声を上げるかつての被害者。
ここに、因縁を持つ二人が遭遇した。
ルフィがバラティエへ詫びを入れに行っている間、
「なぁ、ゾロ。いったい、ナミはどうしちまったんだ? あの魚人を見てからただ事じゃねェぞ」
ウソップはちらりと後甲板を窺う。目線の先では、ナミがおどろおどろしい『放っておいて』オーラを漂わせている。
「さぁな」
ゾロは舷側の胸壁に背中を預け、投げやりに応じた。
「さぁな、て……お前」
反応に困るウソップへ、ゾロは短く刈り込んだ緑髪を掻きつつ続ける。
「そんなに気になるなら、聞いて来いよ」
ゾロが面倒臭そうに告げれば、ウソップは突然胸を押さえて呻きだす。
「うっ!? 女の過去を詮索するな病の発作がっ!」
テキトーなホラを吹くウソップに眉根を寄せながら、ゾロはナミへ向かって声を張った。
「おい、ナミ! ウソップがお前にビビりまくって半ベソ掻いてるぞ。そろそろ事情を話すなり、気を鎮めるなりしてくれ」
「ベソなんて掻いてねーわっ!」
ウソップはゾロへ喚きつつ、腰を引かせながらナミへ向かって言った。
「で、でも話したいなら聞くぞ、ナミッ! ただし、聞くだけだぞ、それ以上のことは俺に期待するなよっ!?」
「あんた達はまったく……」ナミは心底鬱陶しそうに溜息を吐き「事情は後でルフィを交えて話す。それで良い?」
「ルフィか」ゾロがバラティエに顔を向けて「あいつはあいつでどーなって」
どがんっ! ぎゃあああっ! パン! がっしゃーん!! と店内から破壊音やら悲鳴やら銃声やらが次々と聞こえてきた。挙句は血達磨になった海軍大尉が、慌てふためいて自身の船に乗り込み、大急ぎで逃げ出していく。
「「「……」」」
三人は逃げていく海軍船を見送り、ナミは髪を掻き上げ、ドン引き顔のウソップと困惑顔のゾロに提案した。
「とりあえず……店、入ってみる?」
〇
グランドライン前半”楽園”、某所。
「遅かったか」
ベアトリーゼは割れた窓から、夕陽が差し込む室内を見回す。
元はそれなりに高級志向だった部屋は、散々に荒れ果てていた。破壊された調度品や家具が足の踏み場もないほど散乱し、部屋の主やその手下達の惨殺体が転がっている。特に、主は手酷く拷問されてズタズタだった。
ロビン仕込みの調査技術と軍隊仕込みの痕跡分析、見聞色の覇気を用いた捜査で分かったことは単純明快。
血の乾き具合と死体の傷み具合から、襲撃はおよそ半日前だ。下手人は“金獅子”シキの放った追手達。
ベアトリーゼは思案した。
HVPは巧妙に痕跡を消しつつあり、追手には半日分先んじられている。このままでは時間を無駄にするだけだ。
「……そもそも追手共はどうやって、こんな精確にHVPを追ってるんだ? 何かしらの追跡装置? 見聞色の覇気? ビブルカード? ……ビブルカードか」
ベアトリーゼは暗紫色の瞳を細めて舐めるように室内を見回し……執務机傍から一本の髪を拾い上げた。
「……犬の方を追うか」
〇
ベアトリーゼがビブルカード職人を脅しつけて急ぎ仕事をさせている頃、営業時間を終えた海上レストラン『バラティエ』にて。
店の裏でハチは三対の腕で膝と頭を抱えていた。
「どうした、浮かねェ面して。今夜はタコ焼きの練習しねェのか?」
いつの間にか金髪グル眉少年――バラティエ副料理長のサンジが傍らに立っていた。
「サンジ……」ハチは大きく溜息を吐き「今日はとてもじゃねェが、練習する気分になれねェ……」
ハチは元来、人間に隔意を抱いていない。子供の頃には遭難していた人間を助けたこともある。そんなハチがアーロン一味に身を置いていた理由は、幼馴染のクロオビに付き合っただけだった。無論、その決断にはフィッシャー・タイガーの悲劇が、大なり小なり影響を与えていたけれど。
だが、アーロン一味から離れ、一年に渡ってバラティエで愉快で楽しい人間達と触れ合ったがために、ハチはココヤシ村での行いとナミにしたことの罪深さを思い知っていた。
「……そいつはナミさんが理由か?」
サンジは煙草に火を点け、ふっと紫煙を吐いた。
「にゅ!? な、なんで」
動揺するハチに、サンジは苦笑いをこぼした。
「そりゃ、お前とナミさんの様子を見りゃあ、何かのっぴきならねェ因縁があるって分かるさ。で? 何やらかした? お前の不景気な面から察するに……後悔するようなことか?」
ハチは大きく肩を落とし、顔を覆って頷く。
「ああ。後悔してもしきれねェ……俺達はナミに取り返しのつかない、本当にヒデェことをしちまったんだ……」
サンジへ懺悔するように言い、ハチは語り始める。自分の罪を。
同じ頃。
バラティエの傍らに控えるゴーイングメリー号の主室でも、ナミが面々に語っていた。
「私はあのタコ男と因縁があるのよ」
「俺は興味ねェんだけど……」
ルフィが言葉通り興味なさそうに渋面を浮かべた。なんともアレな言い草だが、ナミは別段気にした様子もなく淡白に言葉を並べる。
「仲間として、私の事情にあんた達を巻き込むかもしれないから、話しておくだけよ。聞きたくないなら、それでも良いわ」
「まぁ、ともかく聞いてみようぜ」
ゾロが不満顔のルフィを宥めながら酒瓶の栓を開けたところへ、ナミがグラスを突き出した。
「ん? お前も飲むのか?」
「素面で話したいことじゃないのよ」
ナミはゾロの酌で注がれた酒をちびりと舐め、
「私は故郷を魚人の海賊団に襲われたの」
淡々と語りだす。時折、酒精の力を借りながら。
10歳の時、故郷をアーロン率いる魚人海賊団に襲われ、養母を殺されたこと。それから6年に渡り、魚人海賊団に囲われ、海図製作を強制されていたこと。魚人の頭目と取引し、一億ベリーを集めるために海賊専門の泥棒をしていたこと。
ルフィがぐーすかとイビキを立て、ゾロは飲酒に集中して流し聞き状態で、唯一真面目に聞いていたウソップは、想像以上に重たい話に胃の痛みを覚えていた。
「転機は、オイコットのアラワサゴ島紛争よ」
「ん?」ゾロが酒杯を傾ける手を止めて「お前もあのドンパチに参加してたのか?」
「待て待て待て」ウソップが横から口を挟む。「ゾロ。お前、賞金稼ぎだったんだろ。なんで戦争に参加してんだ? 傭兵稼業もやってたのか?」
「あの頃は路銀が無くてな。ちょっと稼ぐつもりで首を突っ込んだだけだ」
「私はあの戦争に参加してないわ。当時潜り込んでた海賊船がアラワサゴ島沖で沈められて、遭難してたところをあいつに拾われたの」
「あいつって?」
ウソップの合いの手に、ナミはどこか表情を和らげて懐かしそうに語る。
「気さくで、自儘で、野蛮な女。懸賞金3億5千万。“血浴”のベアトリーゼよ」
「さ、3億5千万……っ!?」
ウソップは目を剥いた。東の海の平均賞金額は300万ベリー。故郷シロップ村で戦った“百計”のクロですら、“破格”の1600万ベリーだったというのに……
ウソップの驚愕ぶりに微苦笑をこぼし、ナミは話を紡ぎ続ける。
ベアトリーゼと共に旅し、その“ついで”にアラワサゴ島の海岸を吹き飛ばしたと。
「あれはお前らの仕業かっ!」ゾロは眉間に大きく皺を刻み「あのモモンガ女、3億5千万の賞金首だったのか。道理で……」
「「モモンガ女?」」
ナミとウソップが怪訝そうに小首を傾げる。も、ゾロは軽く手を振り、話の続きを促す。
「なんでもねえ。こっちの話だ。それで?」
グラスを呷り、ナミは美貌に冷酷さを湛えた。
「ベアトリーゼと取引したのよ。報酬を払うから、アーロン達を始末してって」
一年半前のあの日、実際に手を血に染めたのはベアトリーゼだったが、その殺意は紛れもなくナミ自身のもので、ナミの手もまた血で紅く染まっているのだ。
「そ、そいつぁ……」
まだ一般人の気質が色濃いウソップは、思わず息を吞んだ。
一方、命のやり取りに慣れているゾロは驚かない。
母の仇討ちと故郷の奪還のため、自分では勝てない強敵を倒すために、殺し屋を送り込んだ。誰に憚ることのない立派な“策略”だろう。ゾロはナミを大きく見直していた。この女は思っていた以上に”頼もしい”。
ナミは酒で唇を湿らせて、続けた。
「ベアトリーゼが魚人海賊団を壊滅させた時、得体のしれない連中が介入してきて、ボロボロのアーロン達を攫ってったの。かなりヤバい連中らしいから、酷い目に遭ってるでしょうね」
「じゃあ、あのハチってタコは魚人海賊団の生き残りなのか」
ウソップの指摘に、ナミは苦虫を嚙み潰したような顔で答える。
「魚人海賊団の幹部だった奴よ。あの場に死体がなかったから、逃げたとばかり思ってたけど、まさかこんなところで“普通に”働いていたなんてね」
水銀のような重たい空気が流れる中、ゾロがおもむろに口を開く。
「どうすんだ、ナミ。あのタコ、お袋さんと故郷の仇なんだろ? ……殺るのか?」
「お、おいっ!?」ギョッと目を丸くするウソップ。
「……そうしたい気持ちは確かにある」ナミは手元のグラスを覗き込みながら「でも」
「で、でも?」ウソップがごくりと生唾を呑み込みつつ、先を促す。
ナミはしばし考え込み、ぐいっとグラスを飲み干してから言葉を紡ぐ。
「アーロン達は種族差別主義者ばかりで人間なんて犬以下だと思ってたけど、あいつは私達に差別的なことを一度だって言ったことが無かったし、あいつが率先して村の人達を傷つけるようなこともなかったし……」
むろん、ハチは善人などではない。アーロン一味がココヤシ村を襲い、コノミ諸島を征服した魚人の一人だ。他の魚人達と共に、敗北した人々の姿に嘲笑を浴びせていた姿を、ナミは忘れていない。
だが、魚人達がナミを下等種族のガキと見下す中で、ハチはナミを決して差別しなかったことも、忘れていない。
冷静に振り返れる今だからこそ、ハチとアーロン達の違いが気に掛かる。
ナミが言葉を続けられずにいるところへ、ルフィが大欠伸をしながら目を覚ます。
「ふぁぁ……腹減ったな……なんだ、お前ら。まだ話してたのか」
どこか呆れるルフィへ、ウソップも呆れ顔を返す。
「ルフィ、お前なあ……船長なんだからよぉ」
「だって、俺はナミの“昔”に興味ねェもん。だからよ、ナミ」
ルフィはナミを真っ直ぐ見つめる。
「“今”、ナミはどうしたいんだ?」
ナミは言葉を紡げない。どうしたいのか。答えを出せない。
ルフィは『じれったい』と言いたげに小さく鼻息をつく。
「決められねーならよ。あいつと直接会ってくりゃあ良いじゃねーか」
「そんな簡単に言うなよ、ルフィ」ウソップが横から「お前は寝てたから聞いてねえけどな。ナミには深い事情ってモンが」
どこぉ!!
ニュ―――――――ッ!?
突如、『バラティエ』の方から蹴り飛ばす轟音と悲鳴が聞こえてきた。
「うぉおお!? な、なんだぁっ?」
ギョッと目を剥いて驚くウソップ。ゾロは気にも掛けず、小腹を空かせたルフィから肴の乾き物を死守していた。(『おい!? 俺のツマミだぞ!』『少しくらいくれよー』『全部食おうとしてんじゃねェかっ!!』)
「今の悲鳴って……」
ナミが訝しげに眉根を寄せているところへ、コンコンと主室のドアがノックされ、ガチャリと開かれた。
訪問者は金髪グル眉少年サンジだった。昼間、店内で見せた軽薄な様子は微塵もなく、真剣な面持ちを浮かべている。
「夜分、邪魔して悪いな」
「おー、サンジじゃねーか。俺と一緒に海賊やる気になったのか?」
ルフィがゾロから失敬した乾き物を齧りながら手を振るも、サンジは首を横に振った。
「ちげーよ。ナミさんに用事だ」
「私に用って何? サンジ君」
「こいつのことさ」
「にゅ~……ナ、ナミ……」
サンジが身をずらせば、頭にデカいタンコブをこさえたタコ魚人が、立派な体躯を委縮させながら姿を見せた。
「ハチ……っ」
反射的に美貌を歪ませるナミ。ウソップが『このタイミングでかよ』と息を呑み、ゾロは成り行きを見守ることにし、ルフィはそんなゾロの手元から乾き物をもう一つくすねた。
サンジは背筋を伸ばして言葉を編む。
「ハチから話を聞いた。こいつが魚人海賊団の幹部だったこと、ナミさんの故郷でしたこと。それに……お母様のことも」
話を聞き、サンジはタコ魚人を蹴り飛ばしていた。彼が心から尊敬する男に叩きこまれた騎士道精神のままに。
『こんなところで膝抱えてる場合かっ! テメェにはいの一番にやらなきゃあならねェことがあるだろうがっ!!』
そうしてサンジは、ハチの襟首を引っ掴んでこの場にやってきたのだ。
「ナミさん。無礼を承知で頼みがある」
サンジはハチを一瞥し、
「こいつに謝罪をさせてやって欲しい。もちろん、こいつの謝罪を受けるかどうかはナミさん次第だ。だが、頼む! 謝罪をする機会を与えてやってくれ!」
ハチと共に腰を深く折って頭を垂れた。
大きく頭を下げている2人へ、ナミは厳粛な眼差しを返す。
「……ハチはともかく、なんでサンジ君が頭を下げるのよ」
サンジは頭を下げたまま、ナミの詰問へ答えた。
「過去がどうであれ、こいつは今、バラティエのコックで、俺は副料理長。こいつの上司だ。尻拭いをしてやる務めがある。それに……こいつは俺の仲間で、ダチだ」
ハチが頭を下げたまま身体を微かに震わせ、三対の拳をぎゅっと握った。
乾き物を齧りながら様子を見ていたルフィは、ナミへ尋ねた。どこか、優しい響きを含んだ声で。
「どうする、ナミ?」
室内の全ての目が注がれる中、ナミは瞑目し、ゆっくりと深呼吸する。
頭の中で様々な記憶が巡り、胸中で様々な感情が渦を巻く。母。姉。村の人々……。アーロン。魚人達。幾夜、悲哀と寂寥にどれほど涙を流してきただろう。幾度、憤怒と屈辱を堪えてきただろう。
「……頭下げたくらいで、何もかも精算できると思わないで。私が失ったものは、そんなに軽くない。私や皆が味わった6年はあんたが頭を下げたくらいで、済ませられるほど軽くない」
委縮しきったハチが声を震わせながら答えた。
「も、もちろんだ、ナミ。じゅ、十分承知してる。ゆ、赦して貰えるなんて考えてない。た、ただ、償いたいんだ。償わせて欲しいんだ……」
野郎共が固唾を飲んでナミの一挙手一投足を見守る中……、ナミは美貌を険しくしたまま、瞼の裏に2人の女が映る。
いつも笑顔で溢れるほどの愛情を注いでくれた母。陽気で野蛮で頼もしい賞金首の友達。
……いつまでも恨みを引きずって生きるなんて、私“らしく”ないか。
ナミは大きく息を吐き「聞くだけは聞いてあげる。だけど、赦す赦さないは別よ」
「じゅ、充分だ、ナミ。ありがとう、ありがとう……っ!」
ハチは腰が抜けるように膝をつき、大きく頭を下げた。サンジとウソップが安堵の息をこぼし、ゾロが口端を和らげ、ルフィはニシシと白い歯を見せ、ぐーっと腹を鳴らした。
「なんだ、腹減ってんのか?」サンジは片眉を上げる。
「サンジ! 飯作ってくれっ! ついでに俺達のコックになってくれ!」ルフィがしれっと要求。
「ついでで勧誘すんな。というか、今はお前がウチの雑用だろうが」
サンジは立派なキッチンを一瞥し、ついでハチとナミを窺い、小さく頷く。
「まぁ……良いか。夜分に押しかけた詫びだ。簡単なもんを作ってやるよ」
その夜、サンジはゴーイングメリー号で初めて料理した。
言葉通り、卓に並んだ料理は簡単なものばかりだったが、ルフィは美味い美味いと健啖ぶりを発揮し、『お前食いすぎだろっ!?』とウソップとゾロを交えた奪い合いが生じ、『お前らばっかり食うなっ! ナミさんの分が無くなるだろっ!』とサンジが参戦。バカな野郎共を眺めながらナミは微笑し、そんなナミにハチが甲斐甲斐しく酌をしたり、料理を小皿に盛ったり。
ちょっとした宴会は盛り上がり、話はそれぞれの話に。
一繋ぎの大財宝を手に入れて海賊王になる。
世界最強の剣士になる。
世界中の海を巡って自分だけの地図を描く。
偉大な海の戦士になる。
海一番のタコ焼き屋を開く。
そして、サンジは語った。
「俺はいつかオール・ブルーを見つけるんだ」
バラティエの総料理長兼オーナーのゼフは、大穴が覗く天井から満天の星を見上げながら、晩酌を舐める。
ふと、ゼフは海上レストランに並走している小柄な海賊船を一瞥した。先ほど“チビナス”がハチを連れて乗り込んでいくところが見えていた。ハチと海賊船の少女に何やら因縁があることを察していたから、厄介事が起きるかと様子を窺っていたが、何ということはなく、賑やかに楽しんでいるらしい。
ゼフはグラスを傾ける。
……可愛い子には旅をさせろ、だったか。チビナスは背中を蹴り飛ばさにゃあ、旅に出そうにねェが。
微苦笑をこぼす横顔は、父親そのものだった。
Tips
サンジ
原作主要キャラ。
バラティエの副料理長。
ハチの過去を知り、ナミと和解出来るように骨を折る。
ゼフ
バラティエの総料理長兼オーナー
かつては赫足のゼフと呼ばれたグランドライン帰りの海賊。遭難事故を機に、料理人として第二の人生を歩んでいる。
実質的に、サンジの育て親であり、料理の師匠。
ハチ
過去の罪に追いつかれた。
ナミ
原作主要キャラ。
ハチと再会。和解したとは言い切れないが、過去の件を胸に収めるだけの器量を見せた。
ルフィ
原作主人公。
バラティエに流れ弾をぶち当ててしまい、償いとしてバラティエの雑用係をすることに。
なお、雑用の大変さを知ってコビーを見直していたり。
ベアトリーゼ。
本作の主人公。
原作開始以降、脇役に転落しつつあるが、これも彼女が半端に原作チャートを変えてしまったから。自業自得。