「げっ」「むっ」
放課後の商店街でバッタリ出くわしたルリ達は、ほぼ同時に顔をしかめた。
「なに?なんか用ですかイルルさん?」
先に口を開いたのはルリの方だった。不機嫌そうな顔でイルルを睨んでいる。
「いや別に用はないんだけどな」
イルルは肩をすくめて応えた。その仕草にはどこか余裕が滲む。
「ただ歩いていただけだ?そっちも同じだろ?」
「うっ……そうですけど……」
そうしながらも、イルルから眼を逸らす。
ルリにとって、イルルはかなり苦手意識があった。
彼女と最初に会った際に、街を破壊するドラゴン。
その恐怖の存在として、ルリの脳裏には確かに刻み込まれていた。
だが、そんなイルルは、現在は大人しくしており、小林の家に居候している。
(まぁ、それは私の家の隣という事だけど、隣であの人が小林に)
それと共に、イルルの豊か過ぎるおっぱいに眼を向ける。それを見ると自分との違いを見せ付けられたようでルリはイラっとなる。
(あの時は、確かにおっぱいに埋もれて)
以前に見た小林とイルルの光景を思い出す。それと同時にルリは唇を噛み締める。
(イルルの大きなおっぱいは魅力的ではあるが)
それと共にルリは自分とイルルのおっぱいを比べる。だが、当然勝てる訳もなく、ルリは大きく溜息をついた。
(それにしても)
「小林……いつもは家にいない」
ふと思い出したようにイルルが呟く。
「そうなの?」
「休みの日は一緒にゴロゴロしようって誘っても、バイトで忙しいって」
「なるほどー。確かに小林、いつも疲れて帰ってくるな……」
「バイトって……ルリは詳しいの?」
「えっ?ううん……私も知らないよ」
「ふーん……じゃあさ」
イルルの瞳がキラリと輝く。
「そのバイト先に行ってみない?」
「えっ!?それはちょっと……迷惑かも」
「大丈夫!サプライズだと思えば盛り上がるだろ?」
イルルの提案にルリは少し戸惑ったが、「小林が働いているところを一度見てみたい」という好奇心が勝った。
「けど、どうやって?小林のバイト先は知らないけど」
「簡単だ、匂いを辿ればいい!」
得意げに鼻をクンクンと鳴らすイルルにルリはドン引きする。
「犬か!?」
「失礼だな!ドラゴンの嗅覚なめるな!」
イルルは自信満々に胸を張る。
「…それで、行くのか?行かないのか?」
そうして、イルルは不適な笑みを浮かべながら、ルリに問いかけていく。
だが、その答えは。
「…行ってみようかな」
ドラゴンからの誘いに、ルリは絶つ事は出来なかった。
イルルは2人目のヒロイン?
-
あり
-
なし