イルルが店番する事になっている最中、俺は奥でタケトといた。
基本的に見守るだけで、イルルにほとんど任せる事になっている。
「なんていうかお前って、普段は人畜無害に見えて色々とやべぇ奴なんだなぁ」
「ルリにも言われたけど、一体どういう意味なんだ?」
「お前、さっきイルルが服のボタンが止められないからって、普通止めるか?」
「まぁ、イルルはこっちに来たばかりだからな」
「そういう問題じゃないだろう」
俺の言葉に対して呆れた様子のタケトだが、そのまま店番をしている。
だが、店番をしているイルルを見ていると、子供達に誠実に対応をしていた。
「・・・まぁ、イルルはイルルで大変だったからな」
「大変って、お前、事情を知っているのか?」
「本人の口からな。まぁ海外ではよくある事だから」
「よくあるって」
まぁ、嘘は言っていない。
日本の外という意味では間違いないだろう。
「イルルはな、親を亡くしたんだよ。幼い頃に」
「・・・マジでか」
「それ以来、面倒な奴らに散々利用されていたんだ。そんな時に偶然に会って、まぁ色々とあって俺の所に居候するようになったんだ」
「そう言えばさっき、家族がとか言っていたけど」
「そういう事だ。だから、あいつの事は変だと思うかもしれないけど、安心してくれよ」
実際、イルルが子供と接しているのを見ると、少しほっとする。
イルルにとって、幼い頃、人間の友達と遊んでいた時が楽しかったと言っていた。
それを考えれば、この駄菓子屋で子供達と一緒に遊ぶ時間を取り戻す。
そういう場所かもしれない。
そうしていると。
「ねぇ、なんでそんなに大きいのぉ」
どうやら、イルルの胸を見て、その大きさに興味を持った女の子が思わず質問した。
それに対して、タケトが心配そうに見つめていたが。
「これは火炎袋で、火を溜める場所なんだ。だから、大きいんだ」
「どういう躱し方なんだよ」
「・・・」
本当の事だからな。
「肩とかこらないの?」
「うぅん、特には。小林に頼んで揉んで貰っている時があるから」
「小林?」
「あっちにいるぞ」
「なんだ、呼んだか?」
すると、俺が呼ばれたようなので、来た。
「肩とか揉んでいるの?」
「まぁな。あぁ、でも最近だと身体を洗うな」
普段は人間の姿で活動しているけど、時々窮屈に感じて、ドラゴンの姿になる時がある。
その際には、俺が身体を洗う事になっているが。
「あっ洗う!!!!」
「いやぁ、未だに洗うのも不慣れなんだよなぁ」
「けれど、結構熱いんだぞ」
イルルの身体から炎が出ている為、洗うにも一苦労だった。
「悪いけど、身体が燃え上がってしょうがないだろ」
「・・・まぁ、イルルの体質だから仕方ないけど」
そうして、俺達が話していると。
「お前ら、本当にどういう関係なんだよ」
「「いきなり、どうしたんだ、お前」」
「お前らが変なんだよ!!」
イルルは2人目のヒロイン?
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あり
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なし