ルリが、保健室に運び込まれてから数時間後。
廊下で走ってくる音が聞こえ、俺はそのまま廊下の外を見つめる。
「遅くなりました、青木です」
そうしながら、保健室のドアを開いて、入って来たのは、叔母さんだった。
「おっ、来た」
「あっ叔母さん」
そうして、入って来た事に、俺とルリはすぐに見つめる。
「うおっ、ルリに小林君。
何してんの」
「先生とフレ交換していたの」
そう、ルリからの呑気な声を聞いて、少し呆れた様子で叔母さんは見つめる。
「あの、それで娘が炎を吐いたようで」
「らしいですね」
そう言いながら保健室の先生もまた、少し驚きを隠せなかった様子で、頷く。
さすがに、生徒が炎を吐いて、火傷をしたなど、聞いた事ないだろ。
「遅くなって、ごめんね。
大丈夫だった?」
「大丈夫に見える?」
「見えない。
そりゃそっか、火を吐いたもんね。
火傷はまだ痛い?」
「うん」
「そっか。
喉はまだ龍じゃないからね」
そう言いながら、叔母さんはルリを心配そうに見つめる。
普段あっさりとして、飄々とした態度が目立つが、こうしてルリを心配している親である。
「小林君もありがとう。
ルリの傍にいて」
「別に。
さっきまで、姉さんの所に電話していたので」
「お姉さんに?
また、なんで?」
「んっ、そりゃ、姉さんの所にいますから、ドラゴンが」
俺はそう言いながら、特に気にした様子もなく、言う。
「へぇ、ドラゴンが」
そう、ルリは特に気にした様子もなく、答える。
だけど、それは数秒だった。
「えっ、ドラゴン!?」
そのまま、俺の方へと振り返る。
「へぇ、ドラゴンって、結構身近にいたんだ」
そんなルリの反応とは正反対に叔母さんは特に気にした様子もなく、答える。
「お母さんの反応は薄っ!」
「だって、ねぇ。
あいつのようなドラゴンもいるから、可笑しくないでしょ」
そう、特に気にした様子もなく、言った。
「ついでに、姉さんの所でメイドをやっていますよ」
「うわ、なにそれ!
見てみたい!」
「ドラゴンがメイドって」
それと共にルリと叔母さんの両名はドラゴンがメイド服を着ているのを想像しているのが、目に見えて分かる。
おそらくは、メイド服姿のドラゴンを二人が想像して、笑っているところだろう。
二人の顔を見ると、どうやら二人共メイド服を着たドラゴンを思い浮かべているようで、笑い合う。
「それで、なんで姉さんのところに?」
「いや、ドラゴンの事ならば、ドラゴンに聞けば良いかなって?
実際に、明日、こっちに来てくれるんだって」
「はっはあぁ!?
ドラゴンがこっちに!?
それって、危険じゃないの!?」
ルリはそのまま慌てた様子で言う。
「別に危険じゃないと思うけど」
「でも、ドラゴンだよね」
そう言って、心配そうな顔をするルリに対して僕は説明する。
「まぁ、大丈夫大丈夫」
「まっそうね。
あっ小林君も一緒に乗りなよ。
どうせ一緒のマンションだし」
「お世話になりま~す」
そう、俺と叔母さんはそこで話を終わらせ、そのまま車に乗っていく。
「うわぁ、この2人はいつもこんな感じなんだからぁ!!」
そう、ルリは頭を抱えながら言うと、俺達はそのまま車に乗っていく。
イルルは2人目のヒロイン?
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あり
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なし