ルリが、ドラゴンが百合だと言うことに判断すると共に、炎を吐き出したその日の夜。
「本当にごめんな姉さん。
いきなり変な事を頼んで」
そうしながら、駅前で俺はとある人物と待ち合わせをしていた。
「そんなに気にしないでよ。
それにしても、こうやって話すのって、結構久し振りだね」
そう、その人物は疲れた表情を見せながらも、笑みを浮かべる。
その人物こそが、トールさんと同居している俺の姉さんであった。
基本的にはズボラかつ引っ込み思案な性格で、私生活では気怠げに淡々としているが、俺にとっては色々と冷静にアドバイスしてくれる頼りになる姉であった。
そして、現在、住んでいるマンションも元々は姉さんが住んでいた部屋だった。
だが、トールさん達が同居する事も相まって、引っ越した。
同時に、以前まで住んでいた場所から通える高校がない事もあって、そのまま移り住む事になった。
元々、幼馴染みであるルリ達もいた事もあって、一人暮らしには心配はなかった。
「にしても、ドラゴンがねぇ。
私の周りにはなんでこう」
「いや、その本当に悪いね」
「別にあんたが気にする必要はないから。
ルリちゃんだって、いきなりドラゴンって言われたら、びっくりするのは当たり前だしね」
そう苦笑しながら、答えてくれる姉に対して、俺は少し安心する。
「にしても、ドラゴンねぇ。
そう言えば、あんた、ルリちゃんとは進展したの?」
すると、姉さんは少し笑みを浮かべながら問いかける。
「進展?
進展って、どういう意味なんだ?」
「まぁ、私も人の事を言えないからね」
そう姉さんは何やら自嘲気味に答える。
一体何の事なのか分からず首を傾げる。
だが、そんな俺に対し、姉さんはさらに続けた。
「まぁ、今更言うつもりはないけど。
にしても、まさかあのルリちゃんがドラゴンだったとはねぇ」
結局、姉さんがルリに関して、何を言いたかったのか、分からないままだった。
「朝、起きたら角が生えて、びっくりしていたよ」
とりあえず、分からない事を続けても仕方ないので、俺は昨日の出来事を話しながら、目的地である河原へと向かいながら雑談を続ける。
「あぁ、あそこあそこ。
あそこで、確かトールがルリちゃんに」
「それで、それで!
小林さんが私を庇って、お父さんに叫んだ時なんてぇ、もぅ」
そこには、メイドの格好をしたトールさんが、ルリと叔母さんに対して、姉さんに対する惚れ気を語り尽くしていた。
その光景を、想像していなかった俺は当然固まるが、それよりも姉さんだった。
「……あの馬鹿」
姉さんはがっくりと肩に力を落としていた。
「トール」
「えっあっ、こっ小林さん!
それに、弟さんもなんで、ここに?」
「少し様子を見に来たつもりだけど、これはどういう事なのかな?」
「いやいや、えぇっと」
そう、先程まで勢い良く話していたトールさんは姉さんに対して、少し後ずさりをしている。
最強のドラゴンでも惚れた相手には弱い様子だった。
「ルリ、叔母さん、大丈夫か?」
「うぅ、小林ぃ…あのトールって人。
喋り出したら、マシンガンのように止まらないんだけどぉ」
「あぁ、俺もよく付き合わされたよ」
実際にトールさんと会ったら、よく姉さんの情報を聞かれる事は多々ある。
「まぁ、悪い? ドラゴンじゃないから、頼りになるから」
「それはそうだね。
そして、私にも少し目的ができたし」
「目的?」
その事に俺は疑問に思った。
「ドラゴンのおっぱいは火炎袋を人間態に押し込んだものであり、炎を貯めこむために大きいことが分かる」
「それで」
「つまり、私がっ、より強い炎を出す事ができれば」
「できれば」
それと共にルリは力強く言った。
「私の胸も大きくなって、トールさんのような巨乳を目指す!」
「トールさぁん?」
ルリが、トールによって、変な影響を受けた様子だ。
イルルは2人目のヒロイン?
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あり
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なし