残念ですが女帝との契約は見送らせていただきます 作:嘆きの大平原
「あれ……あの先輩、『また』入院してたの?」
とある人物を出迎えようと、トレセン学園の門まで足を運んだ正真に、そんな声が耳に入った。
やれ入退院を繰り返しているだの、本格化を迎えた現状を考えたらもっと焦るものじゃないのかなどなど……。
「普通じゃないから焦らないんだろ」
そんな呟きに怪訝な眼を向けるウマ娘達を横切り、件の「先輩」に手を振った。
「よっ、お務めご苦労さん。これ、いつもの奴と……快気祝い? でいいんだったか? そっちの子とお食べ」
手渡された袋を受け取った妹分……メジロアルダンは、笑みを浮かべて頭を下げた。
「いつもありがとうございます、正真
「そ、苺大福な。余りモンで悪いけど」
「いえ、有難く頂戴します」
「えっとアルダンさん……こちらの方は」
親し気な二人に困惑気味の友人に視線を向けると、正真は「どーも」と軽い挨拶をかける。
「初めましてかな、サクラチヨノオーさん? 俺は浦河正真。一応トレーナーで、アルダンの親戚だよ。妹分が世話になってるみたいだね。いつもありがとう」
「いえ、こちらこそアルダンさんにはお世話になってますので! って浦河トレーナー……あの浦河トレーナー!?」
尻尾をピンと立てて大声を発したチヨノオーに首を傾げる。
「初担当のメジロラモーヌさんをトリプルティアラに押し上げた、期待の若手と噂の!?」
「あーうん。トリプルティアラを獲ったのはラモーヌ自身の成果で、俺はサポートだよ」
めんどくせぇ。などと思いはするが、顔には出さない。これはサクラチヨノオーがどうこうでなく、正真自身の気質である。
「さ、俺の事はともかく二人とも寮に戻りな?」
「はい。ではまた」
普段の物腰とは程遠い素っ気ない感じでその場を後にするアルダンに困惑しながら、彼女と正真の間で視線を往復させるチヨノオーだったが、失礼しますと頭を下げて友人の背中を追いかける。
「……顔には出ずとも態度には出すかぁ。あいかーらずだな『アーちゃん』は」
正真は二人の背中を眺めながら、苦笑交じりに呟いた。
メジロアルダンは脆い。これはメジロ家だけでなくトレセン学園内での共通認識だ。
入学から入退院を繰り返し、トレーナー陣もスカウトには二の足を踏む。
「……トレーナー業にメジロ背景のプレッシャーは胃が死ぬわそりゃ」
身内ならではの他人事ではあるが。
彼女の姉──正真の初代担当バも脚に不安を抱えた子ではあったが、見事に回復して立派な成長を遂げている。姉が輝く陰で、それでも腐る事なく努力を続けて来た。
それがメジロアルダンと言う娘の『力』でもある。
「
そんな事を呟き、正真は自室へと足を向けるのだった。
浦河正真:責任を取る(意味深)
メジロアルダン:お清楚系覚悟ガンギマリレディ。どこかの世界線では未だ温泉旅行に届かない子。商店街さん頼むよぉ。
サクラチヨノオー:気ぶりチヨノオー。未取得なので他の育成シナリオ読みこもうか悩みどころ。子犬感が強い。
メジロラモーヌ:アルダン絡むなら名前出してもいいだろうと判断。名前だけならイメージは崩れない(はず)
アルダンで話進めるならシングレメンバーも絡ませてかないとあかんかなぁ。と思案中。ある程度の読み込みが必要になるのかも。