仮面ライダーシノビ(ビルド) × 虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 ~夢が始まり、虹が咲く場所~ 作:ラビラビfom
エマ 「前回の虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 with 仮面ライダーシノビは~」
「あれ?直大君は? 最初の所一緒に言うって台本に書いてあるのに」キョロキョロ
「どうしたの侑ちゃん? えっ! 直大君は毒が回って喋れないから1人で? うん!分かった。よーし頑張ちゃうぞぉー」
「 スイスから来た、私 エマ・ヴェルデが所属しているスクールアイドル同好会でPVの撮影を始めたんだ。因みに私は皆をポカポカ出来るようなスクールアイドルになりたいの。それがどんなイメージか掴むために服飾同好会で衣装を着たんだ。」
「ガオー クマ・ヴェルデだぞぉ! なんてね♪」
「こんな感じで大丈夫かな?」
「バッチリ? 良かったぁ~ よーし続きいくよー!」
「その日の夜 私は果林ちゃんの部屋に行くとスクールアイドルの雑誌があったから誘ってみたんだけど断られちゃったんだ。それにいつもの果林ちゃんじゃないみたいで私は悩んでしまうの」
「でも直大君のアドバイスのお陰で私は果林ちゃんに自分の気持ちを伝えることが出来たんだ。それに果林ちゃんもスクールアイドルを始めるみたいで嬉しいなぁ~ 」
「あ、そうだ サソリの怪人?みたいな人に直大君刺されて倒れちゃったんだよ。大丈夫かなぁ…」
直大 「大丈…夫…ですよ」
↑
毒のせいで死にそうな声
「直大君!? 体、大丈夫なの?」
「あ、はい…おそらく…第6話の最初の方で治るので」
「えっ! そうなの? なら早く第6話に行こう!」
「………っ」
意識を失い、バタッと倒れる者が一人。
「」
星奈直大はエマの歌声を聞いた後、スカイ─バイオ・ポイズンとの戦闘から毒が身体中巡ったことで意識を失い、その場で倒れた。
「ん? ここは?」
真っ白で何も無い、虚無の空間。
一歩進もうと足を運ぼうとしてもまるで金縛りにあってるように動かない。
(どうなってんだ……確か俺は……)
「……!?」
思考するより早く、真っ白で何も無い空間が光り出す。
あまりにも眩しい光に俺は目を閉じようとする。
だが瞼すらも動かない。
それでも、必死に瞼を閉じようと奮起すると、瞼はピタリと閉じた。
同時に身動きの取れなかった手や足などが自由に動かせるようになったのだ。
──目を閉じて、 何分経っただろうか?
分からない。
とりあえず目を開けてみる。
すると、先程の真っ白空間とは打って変わり、少し暗い廃倉庫跡地のような場所へと変わっていた。
「ここは……」
ここが一体どこなのか、俺は知っていた。
廃工場にある古びた窓から、大きな壁が見える。
そう、これはある四角い箱を、ある宇宙飛行士が触れたことで現れたもの。
そう日本を三つの国に分断した巨大な壁、スカイウォール。
「前の世界…… 」
何故旧世界に居るのかさっぱり分からない。
俺はスカイウォールのない世界、である新世界に居たはずなのに。
その時だ。ドリルが回転したような音が耳に入ってくる。
…そこに居たのは───
「戦兎……」
赤と青の仮面の戦士がドリルのような武器を持ち、ある怪物と戦っていた。そして、その戦いから少し離れた先には─
「侑……歩夢……」
自分の幼なじみである高咲侑と上原歩夢が気を失うように横たわっていた。
そして、その近くには、自分自身も………
おそらく、過去の自分が、しゃがみこみ何か葛藤するように仮面の戦士と怪物の戦いを見ていたのだった。
「ああ……そうか…ここは……」
ようやく、分かった。
今、自分が見ているものがなんなのか。
きっとこれは夢だ。
意識を失ったことで自分の過去を追体験するように見ている夢。
精神世界みたいなものだろう。
より、戦いの激しい音が響く。
これは俺の仮面ライダーとしての原点だ────
☼☼☼☼☼☼
これはまだ戦争が起こる約3ヶ月前の話だ。
「はあああ!」
赤と青の戦士─仮面ライダービルドはドリル型の武器─ドリルクラッシャーを手に持ち、暗闇を照らす懐中電灯のような装飾の怪物──フラッシュスマッシュと戦っていた。
この時、俺と侑と歩夢で出かけていた時に謎の怪物─スマッシュが現れた。俺たちは未知の脅威に命かながら必死に逃げた。
そして、逃げた先がどこかの廃工場だったんだ。
だが、やはり人間の力とスマッシュの力では体力も違う。勿論強さも。そのため結局追いつかれてしまった。
やがて、スマッシュに俺たちは襲われそうになる。
襲われそうになる恐怖からなのか、侑と歩夢は気を失ってしまったんだ。
そして、俺もこんな所で終わるのかって絶望しかけたその時にヒーローが現れた。
赤と青の仮面戦士─仮面ライダービルドがスマッシュの攻撃から俺たちを庇い、そして、スマッシュと戦闘を始めた。
戦いはビルドが圧倒していた。
これは勝てるって俺もきっと戦兎も思ってた。
でもその時──
突然、海賊みたいなサーベルを右手に持ち、フック?が左手になっているターコイズカラーの怪物──パイレーツスマッシュが現れる。そして、それに群がるようにロボット──ファウストにいたガーディアンまで現れて戦兎は絶対絶命の窮地に立たされてしまったんだ。
侑と歩夢も気を失っていて、戦兎も2体のスマッシュにかなり追い詰められていた。
(このままだと……一体、俺はどうすれば………)
俺はこの仮面の戦士──仮面ライダーがなんなのか知っていた。
そう…今回が戦兎との初めての出会いではない。
俺は数日前に戦兎に出会った時のことを思い出す。
……………………………………………………………
俺がいつものように学校から自宅へ帰ろうとしていたとき、謎の集団──ファウストにさらわれた。
そして、ある実験室に連れていかれた。そこにある水槽みたいな所へ無理やり入れさせられようとする。それにより、必死に抵抗したのだが、その抵抗虚しく、俺は人体実験をされた。
───戦兎が言うにはネビュラガスというものを入れられたらしい。
そのガスを入れられると、大半はスマッシュという怪物へと変わり果ててしまうようだ。
だが俺は怪物に変わらなかった。
それから隙を見てなんとかファウストから逃げ出し、市街地にまで行くことが出来、安堵した。
だが安堵したのも束の間、紫色の怪物──ミラージュスマッシュが俺の前に立ちはばかった。
俺は恐怖した。
一体このバケモノはなんなのか。
キャパオーバーだったんだ。
当然何者かに攫われて、変な実験のモルモットにされて。
なんとか隙を見て、逃げきれたって思った先によく分からないバケモノが俺の前に現れて、今にでも自分を襲おうといや殺そうとしてくるこの脅威に。
(人生って…こんな簡単に壊れるのか……)
そう思う。
自分に夢なんてなくて、きっとこのまま、ズルズルと学生生活が終わってそれからどこかの会社だったりに就職して、地道にキャリアを積んだりしてさ。
その間に想い人が出来て、恋人から結婚したりするんだろうなって。
漠然的にだけど、そうなる未来を見てた。
でも…それは叶わないんだろうな。
まさか、こんな直ぐに自分の人生が終わるなんて……
でも諦めたくない。
最後の最後まで抗いたい。
こんな所で自分の人生を終わらせたくない!
俺は必死に逃げようと、足を動かした。
それはへっぴり腰な足取りだと思う。
別にそれでいい。
逃げなきゃ……
だが、やはり人間と怪物では大きく力の差があるようで。
怪物が手に持ってる剣みたいのから、鋭いエネルギーの塊を衝撃波に変えたものが俺に襲いかかる。
不意に目を閉じた。
だが、その攻撃が俺の元に来ることは無かった。
一体何が起こったのか、確認するために俺は目を開けた。
すると、そこには、赤と青の何かが居た。
まるで兎の耳のような目をし赤い方に、何がキャタピラのような青い足の何か。
スマッシュの攻撃から俺を助けたのは赤と青の仮面の戦士───仮面ライダービルドだ。
都市伝説として、聞いた事があった仮面ライダー。
そのライダーがつい先月の9月──ある元格闘家の殺人犯と逃亡したというニュースを見た。その時に都市伝説であった仮面ライダーが本当に居るのだと知った。
でも直接この目で見ないとにわかには信じられない部分もあったのだが。
まさか、この目で直接見ることになるなんて、思いもよらなかった。
そして、ビルドは紫色の怪物と戦い、激しい攻防戦の末、見事勝利を果たす。
その後、さっきの怪物はなんなのかなど俺の疑問に赤と青の仮面の人も俺に対して、興味、疑問を浮かべていたようで、一体何があったのか諸々の事情を聞くためにこの場ではなく、そのままnasictaというカフェに足を運んだ。
nasicta
そこにはこのカフェのマスターが出迎えていた、そこで詳しく事情を聞いた。
先程の怪物のこと、仮面ライダーの事。
そのライダーに変身出来る条件等のハザードレベルなどのことについて説明された。
それだけではなく、俺自身のことについて向こうから色々と聞かれた。
戦兎の研究室
軽く自分のことについての質問や先程の怪物などについて、話された後、このカフェにある冷蔵庫から入ったこの研究室であるラボに足を踏み入れた。
なんかすごい方法で入ったな。
まるで秘密基地みたい。
ほんの少しだけワクワクする。
ほら男の子ってこういう秘密基地みたいなものにワクワクするでしょ?
そして、俺はプラスティックの透明な四角い何かに線が付いたものを腕の脈がある部分に付けられる。
どうやらこれで先程話していたハザードレベルというものを図るらしい。
やがて、ハザードレベルが図り終わったようだ。
椅子に座りながら、先程の助けて貰った、仮面ライダーの正体である桐生戦兎という、大人の男性が告げる。
「お前がスマッシュにならなかったのはハザードレベルが2.0以上いってたからだな。 因みに今のお前のハザードレベルは3,0だ」
どうやら俺はハザードレベルが3.0あるらしい。
つまり俺もさっきの助けて貰った仮面の戦士──仮面ライダーになれるということ。
「なるほど ってことはその仮面ライダー?に俺もなれるのか」
確かそういう条件だったはず。
「まぁな でもお前を仮面ライダーにさせるつもりはない。まだ高校生の子供を戦いに巻き込むわけにはいかないからな。」
戦い……
正直戦うとか、俺が到底出来るとは思えない。
スポーツなんか、授業の体育でしかほぼやらないわけだし。
そもそも、戦うそれ以前に様々な情報が多くて、もうキャパが破裂しそう。それぐらい現実味が無さすぎた。
スマッシュと呼ばれる怪物と戦うヒーロー──仮面ライダー。
うん。やっぱ現実味が無い。
これはフィクションです。と言われたらすぐに納得するぐらいに。
「まあ、戦うとか正直よく分からないんで。」
「それでいい。今日あったことは自分の心の中に閉まっとけ。」
そうだ。
今回あったことは誰かに話すわけでもなく、自分の中で自己完結しておこう。そして、そのまま自分の日常へと帰ろう。
それが一番得策だ。
見なかったことにするというわけではないが、そうした方が考え込まなくて済むと思うから。
「はい じゃあ俺はこれd───
ポォォーーン!!
俺の声に被さるように、何が物凄い音が、この部屋に響いた。
「うわ!!えっなに……すげービックリした……え、ほんとになに???」
俺が困惑していると、戦兎さんは髪をピンと立たせる。
(えっ!何それ…どうなってんのその髪……)
「うひょおぉぉ !どうやら出来たみたいだな!」
そう言うと戦兎さんはハイテンションで電子レンジ?みたいな所に駆け出して行った。
すると、隣の扉?から女の人が出てきた。
「疲れたし、眠いし、バイト代欲しいし、」zzz~
そのまま女の人はベッドへダイブする。
(なんなんだあの人……???)
疑問が絶えない。
そして、戦兎さんは紫色のボトル?を電子レンジ?から取り出した。
「これは──」
「なんじゃ!」
「にんじゃ!」
戦兎さんとマスターの掛け合いに割り込む形で質問する。
「あの~ さっきの人は?」
その疑問にマスターが答えてくれた。
「その子はうちの娘の石動美空、ボトルの浄化ができるスーパーアイドルさ!」
「ボトルの浄化ができるスーパーアイドル?……」
さっぱり分からない。
特にスーパーアイドルという部分が。
「そっ、お前を助けた時のスマッシュから取った成分でな」
「成分…」
あの紫色の怪物の成分……なんか キモチワルッ !
「ほれ これはお前が持っとけ」
そういうと、戦兎さんは俺に紫色のボトル──″忍者フルボトル″を渡した。
「え、いや でも悪いですよ」
「これは護身用だ。またスマッシュから襲われるかもしれないからな」
まあそれもそうか。
正直不安に思っていた部分でもあった。
また襲われるのではないかって。
どうやら、このボトルを振れば人並み以上の力を発揮することが可能らしい。
例えば、あの怪物を殴り飛ばす腕力や足が速く走る脚力が上がったりと色々あるらしい。
もっともそれはボクシングなどのスポーツをやっている者のなら問題なくスマッシュと戦えるが。
ただの高校生である俺は戦うなんてことはせず、いざとなったら、ボトルを振って逃げろとのこと。
「………わかりました。じゃあ俺はこれで 今日はありがとうございました。」
「あぁ 気をつけてな」
「今度コーヒー飲みにうちに来いよ。」
「あんな激マズコーヒーを飲みに来るわけ無いでしょうが」
「おいおい戦兎それはないだろぅ」
泣きそうな声音で言うマスター。
「アハハハ……」
それに思わず苦笑いしてしまった。
そして、俺はnasictaを出て、無事家に帰宅。
これが戦兎との出会いだった──
……………………………………………………………
回想終了
「こりゃまずいな 」
ビルドは2体のスマッシュに追い詰められそうになっていた。
「……………」
このまま指を咥えて見ているだけでいいのか?
俺にも戦える条件がそろってるのにこのままで…………
でも俺なんかがあんな風に戦えるのか?
いやきっと無理だ………
その時、ふと2人の幼なじみの笑顔が脳内でフラッシュバックした。
『 直大♪ 』
『 直くん♪』
どこかあどけない、子供みたいにワクワクとした笑顔の侑。
俺が言ったことを否定せず、包み込んでくれるような優しい歩夢。
その2人が今、俺の心を揺らした。
いいや………このままで良いわけがない。
俺に何が出来るのか分からない。
あの人見たいに戦えるかどうかも。
でも俺に戦える力があるのなら、2人を守ることが出来るなら、それを見て見ぬふりなんて出来ない。
正直戦うとか意味が分からない。
誰かを守るために自分の命をかけられる覚悟が俺にはまだ分からない。
皆自分を守るのに精一杯のはずだ。
勿論俺も。
でも………
俺は……幼なじみの笑顔を見ていたい。
大切なあいつらを危険な目に合わせたくない。
だから───────
俺は闘志を燃やすように覚悟を決めた。
すると、ある声が耳に入る。
「どうやら戦う気になったみたいだな」
「!? 誰?」
いつの間にか俺の後ろに居た。
「俺のことはどうでもいいじゃないか」
「そんなことより 」と言いながら、謎のワインレッドの蛇みたいな怪人? にある黒い何かを投げ渡される。
それを受け取ると、
「これはビルドドライバー………」
そう──仮面ライダーに変身するために必要なベルト───ビルドドライバーだった。
「でもなんであんたがこれを?」
「あれ? 居なくなってる 」
キョロキョロと見回しても居ない。
謎の怪人は俺の前から姿を消した。
……………………………
そんな謎の怪人は少し離れた所から直大を見つめる。
「 あいつは俺の計画にはイレギュラーな存在だ、だからお前の力がどんなもんか見せてみろ」
…………………………………
そして、俺は決意した。
「俺が………幼なじみを…………大切な人を守る!」
俺は黒いベルト──ビルドドライバーを腰に巻いた。
そして、自分のポケットから紫色の忍者フルボトルを
ベルトに装着されているホルダーから、収納されていた黄色い漫画のコマのようなボトル──コミックフルボトルをそれぞれ取り出し、シャカシャカと中の液体を振る。
やがて、振り終わるとボトルの天面のキャップを合わせた。
「えぇと次は………これだ」
さっき戦兎さんが変身する所を思い出しながらボトルをドライバーのスロットにセット。
「ベストマッチ? まぁいいや」
赤いハンドル──ボルテックレバーをグルグルと回す。
謎の装置───スナップライドビルダーが展開され、紫色のニンジャハーフボディと黄色のコミックハーフボディが形成されると、ある問いかけをされる。
「…………変身」
その掛け声を言った後、スナップライドビルダーから二色のボディがが俺の体を挟み込む。
もう1人のビルド───二色の仮面の戦士がここに誕生した。
「おぉ…すげぇ着心地、なんかマフラー付いてるし、見た目どんな感じなんだ?」
俺は近くの水たまりへと顔を写す。
「なんか忍者っていうには派手だよな。黄色もあるし。」
「よし!」
俺は気合いを入れ、戦兎さんの所へ駆け出した。
戦兎さんの隣に立つと、戦兎さん凄い驚くように言う。
「 お前!? もしかして直大か?」
「はい!」
「 それになんでビルドドライバーを……どうやって?」
「 よく分からないんですけど 謎の蛇みたいな怪人に渡されて」
「 蛇みたいな怪人? ……んだそれ?あ、 」
(蛇………もしや…あいつか───
「 ガァァァー!」
「 詳しい事は後で聞く。なっちまったもんはしょうがないからお前も手伝え」
「はい!」
そして、俺とビルドはスマッシュとの戦闘を始めた──
群がるロボット──ガーディアン達に向かって拳を突き出す。
「はああ!」
───これが…俺が初めて仮面ライダーになった日。
懐かしいな。この頃の俺は戦争が起こるなんて微塵も思ってなかっただろう。
ん?
脳内に何か聞こえ始める。
『 直大さんっ!』
何だ……?
『直大さんっ!』
この声は………
「 直大さんっ !」
「せつ...菜?」
聞き馴染みのある声が聞こえた気がした
現代
「………ッ 」
「直大さんッ!」
俺を呼ぶ声で意識を取り戻した俺はゆっくりと目を開けた。
すると そこには、ウルウルと涙目のせつ菜がいた。
「せつ菜?……」
「!!!………」
「一体何がどうなっt───「直大さああああん!!!!」
俺はなんとか起き上がった瞬間、せつ菜が勢いよく抱き着き、押し倒される。
「”よか”った”です”ッ!!!」(泣き)
「え、うわ、ちょっ! 苦しい!苦しいから!」
なんか密着しすぎて、匂いとか柔らかい何かが色々あたってるんですけどぉぉ!!!
これ以上は死んじゃう。色んな意味で。
「あっ/// ごご、ごめんなさい。」
数分経ち 落ち着きを取り戻したせつ菜は一体何があったのかを聞かれた。
俺はそれにおぼろげに口を開く。
「えぇと……確か俺は…あの後スカイに毒を打たれて…それで倒れて……」
「 スカイ?」
「それは、ほらこの前の謎の男の名前なんだとさ」
「そうなんですね。あっ! あと毒を打たれたって大丈夫なんですか!?」
「 あぁなんともないみたい」
「えぇ!? そんなことあるんでしょうか……」
「さぁ……ん? これは………」
俺は手で握っていた、あるボトルを見た。
「 これは?」
「多分エマ先輩のライブを見た後に浄化したボトルだと思う」
「エマさんのライブで浄化したボトル?」
「あぁそれはな───」
俺は今まで歩夢達のライブを見た後、ボトルが浄化することを話した。
「なるほど…そんな凄いことが……」
「でもなんで浄化されるのかは分からないんだよな……とりあえず俺はスクールアイドルの起こした奇跡だと思ってるよ」
「奇跡……いいですね!」
「話しを戻すけどおそらくこのボトルには毒とかを治せる能力なんだろうな。 」
「 なるほど!それは便利ですね!! ゲームでも状態異常を治すアイテムはあった方がいいですからね!」
「まぁそうだな」
さしずめ メディカルボトルと言った所かな?
どうして毒が無くなったか謎が晴れた後、俺はふと思ったことを口にする。
「そういえばなんでせつ菜はここに?」
「 それは……直大さんがスマッシュを倒しに行ってから全然連絡取れなくて…心配で見に行って見たら直大さんが倒れてて…それで…」
「そっか…ごめん心配かけて」
「本当ですよ。凄い心配したんですからね。」
「すまん……」
「でも無事で良かったです。」
「それにしても、かなり暗いな」
「ですね。もう少しで19時になりそうですし。」
「えっ!もうそんな時間!?せつ菜は門限とか大丈夫なのか?」
「大丈夫ですよ。生徒会の仕事があるから遅くなると伝えてあるので」
「そっか……なんか悪いから近くまで送っていくよ」
「えっ!そこまでしなくて大丈夫ですよ。それに直大さんは体を休めた方がいいですし。」
「いいの。いいの。俺は大丈夫だから。今日は心配掛けたし、それにこんな暗い夜道を女の子1人で歩かせるわけにいかないから。」
「直大さん…/// そこまで言うなら、お願いします。」
「おう」
そうして、俺はせつ菜を家の近くまで送り、俺も自分の家に帰宅するのだった。
……………………………………………
それから数日後の放課後──ついに朝香先輩が同好会に入部することになった。
「えええぇぇぇぇ!?果林先輩もスクールアイドルにぃ!?」
かすみがややオーバー気味に叫ぶ。
きっとかすみ以外のみんなも、驚いているだろう。
俺は昨日の出来事を遠目で見ていたから、驚きもないけど。
他の皆は朝香先輩やエマ先輩の葛藤を知らない。
だからみんなは朝香先輩がスクールアイドルになるなんて驚きものだろうな。
「うん!果林ちゃんが居れば、もっともっと楽しくなるよ!」
「だね〜」
すると、侑が自身の髪を揺らしながら笑顔で言う。
「あぁ〜!また応援する楽しみが増えちゃう~♪」
そんな侑に「もぉ~」と 若干呆れたように呟く歩夢。
そして、人一倍の声のボリュームで歓迎するせつ菜。
「ようこそ!スクールアイドル同好会へ!」
「ありがと。」
「でもぉ、モデルやってるのに、同好会に入って大丈夫なんですかぁ?」
若干の煽り口調──いやかなり煽るように言うかすみ。
対して朝香先輩はいい笑顔で答えた。
「ええ。モデルでもスクールアイドルでも、トップを取ってみせるわ。」
それを聞き「グヌヌヌッ……」とフェードアウトしていくかすみ。
にしても───
「 大きくでましたね。」
「えぇだからこれからよろしくね。直大。」
「え?あ、はい!」
急な名前呼びに驚いた。
不覚にもドキッとしたぜ。 さすがは読者モデル兼スクールアイドル。
「ふふ♪」
すると、天王寺が驚くように呟く。
「あ••••••!エマさんのPV、再生回数もコメントも、凄い伸びてる。」
「本当!?」
「凄い!エマさん!」
「公開してからそんな時間経ってないのに凄いですね。」
そう桜坂の言う通り、エマ先輩のPVをネットで公開したのは、つい一昨日だ。
「スイスの家族からも電話があってね!凄い喜んでくれたの!」
「大成功だね!」
すると、朝香先輩がドヤ顔でエマ先輩の肩に腕を置くと。
「当然よ。私が撮ったんだもの。」
「果林ちゃんのは私が撮るね?」
「ええ。お願いねエマ。」
「うん!」
そんな和気あいあいとしてる中、パソコンを見つめる者が一人。
「………………」
「ん?どうしたん、りなりー?」
「あ••••••••••••何でもない。」
──────────────────────
◇
キンコンカンコーン キンコンカンコーン
これは、私が入学してから、2週間ぐらいたった頃
その日は、いつも通り授業が終わり放課後を迎えて、帰りの支度をしていた。ふと教室の片隅から聞こえるクラスメイトの話が気になり、話をしている方へ聞き耳を立てた。
「ねぇねぇ!帰り、どっか寄って行かない?」
「あ!じゃあ私、ゲーセン行きたい!」
「え?ゲーセン?」
「欲しいぬいぐるみがあるんだよー!」
「良いよ、行こ?」
「わーい!やったー!」
と仲良さげな会話をしていて、私は心のどこかで羨ましいと感じていた。
「ゲーセン………」
私は、中学の頃も、誰かと親しく話せるような友達はいなかった。
それは、高校生になった今でも変わらなかった。
私は、孤独が特別好きというわけではない。むしろ私もあのクラスの人みたいに楽しく話したい。誰かと繋がりたいと思っている。
でも…私はその楽しいと言う表情ですら、顔に出ないだからいつも気味悪がられてしまう。友達を作りたいと思っていても結局諦めるの繰り返しだった。
それでも変わりたい────
私は意を決してカバンを持ち、立ち上がりクラスメイトに話しかけた。
「あ•••••••あの!」
「ん?」
( 喋らなきゃ••••••••!)
喋らないと、と思ってポケットにある割引券を取り出そうとした……
でも…結局、私は変われなかった……………
「 何でもない••••••」
そういい、私は逃げるように教室を出る。
……………………………………………
校舎の外に出た私は、隣の窓ガラスに写る自分の姿を眺めた。
何度見ても私の表情は、無表情のままだった。
想いを伝えることは難しい。私の場合は特にそう••••••••
私は口が写っている所を笑っているように指で描く。
そこだけ見ると、笑っているように見える。
でもそんなことをしても意味はない。
友達になりたい••••••そんな一言を言うのにも、ハードルがある。
私はさっき出そうとした割引券を見つめる。
結局私には必要のないただの紙だった。
これからも私はずっと1人なんだろう……………
そう思っていたその時、ある声が聞こえた。
─────────────────────
◇
俺と宮下は、 体育館でバスケの勝負をした後、それが終わり帰るために2人で歩いていた。
「はぁ……今日もホッシーに負けたぁぁ…」
「 いい加減諦めたらどうだ?」
「いいや 諦めないよ! 諦めたらそこで試
「はいはい」
”相”も変わらず宮下はダジャレを言っていた。
”愛”だけにじゃねぇぞ!
すると、宮下が急に歩みを止めた。
「宮下?」
「あの子どうしたんだろう…?」
「え?どの子? 」
「ほらあの子、なんだか元気なさそう。」
宮下の指さす方へ見ていると、確かに元気の無さそうにしている、制服のシャツの上にパーカーを羽織った、桃色髪の小柄な少女が居た。
「う〜ん、確かにそうかも?」
リボンの色を見るに1年生だろう。
「私、声掛けてみる」
そういうと宮下はその子に話しかけに行くため、駆け出して行った。
「えっ!あ、 おいちょっと待てって」
俺は宮下を追いかけた。
◇
「………………」
「ど~したの?」
突然、声をかけられて私は、ビックリした。
声をかけられた方へ目線を上げると、そこには、派手な感じの女の人がいた。
すると、私はリボンの色が赤色だと気づく。
(上級生だ………怖い………)
「怖くないよ。」
心を読んだののか、それとも表情から読み取ったのかそう言ってきた。
あ、私は表情がでないから、心を読んだのかな?
もしかして、エスパー?
すると、コツコツとした足取りでまた1人私の前に現れる。
「いや急に声かけられたら怖いだろしかも上級生に」
黒に近い紺の髪色で薄目な紫の瞳をした男の人だった。
(この人も上級生…)
「えっ!でもなんだか元気なさそうだったから」
「え?」
「だとしてもだ。お前は距離感バグってるから大体の人は驚くだろ。」
「えぇーホッシー酷い~」
「事実を言っただけだ。」
金髪の女の人と紺髪の男の人は、親しげに楽しそうに話している。
「たっく……あ、ごめんな急に話しかけられてビックリしたよな。」
すると、紺の男の人は私に謝ってくる。
「あのえ、えと……」
私はそれにどもり、言葉に詰まった。
すると、金髪の女の人は、私の持っているただの紙切れに気づいたのか。
「 あっ!それジョイポリの割引券じゃん!ここって楽しいよね!」
私はそう聞かれた瞬間、割引券を前に差し出した。
「 2人で行ってください。」
私が持ってるより、おそらく恋人同士?に見えた2人で行って貰った方がいい。
~~
「 「 え? 」」
それを聞いた2人は目を合わせて驚く。
そんな璃奈の様子に何を思ったのか金髪ギャルで情報処理学科2年である宮下愛はある提案した。
「じゃあ、3人で一緒に行こっか!」
「••••••え?」
「ホッシーも今日は大丈夫でしょ?」
ホッシーと呼ばれる普通科2年の星奈直大。
「 ああ…大丈夫だ。」
「よし、じゃあ早速レッツゴー!」
そして、愛は笑顔で璃奈の手を取りジョイポリスまで向かった。
(この時、初めて人と私は繋がることが出来た。)
これが愛さんと直さんとの出会い─────
(そして今の私は、もっと沢山の人達と繋がりたいと思ってる。今からでも••••••私は変われるんだ!)
続く…………
お待たせしました。
今回は、直大の旧世界の話と璃奈ちゃんとの出会いでした。
次回から本格的に6話の内容に入っていきます。