仮面ライダーシノビ(ビルド) × 虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 ~夢が始まり、虹が咲く場所~   作:ラビラビfom

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なんとかギリギリ A・ZU・NAのライブまでに書けました。


これから会場に行って来ます。


8─3.5話 ~演劇少女は恋をする。~

 

 

演劇祭が終わったその次の週の水曜日の放課後

学園内の体育館にて

 

 

「よーし、いくぞ~!」

 

「はい、どこからでも来てください」

 

準備万端、どこからでも大丈夫だと言わんばかりに余裕の笑みを浮かべる。その余裕に答えるように俺─星奈直大はボールを相手に向かって打った。のだが─

 

 

「わ、わ…きゃうっ!!」

 

「あ、大丈夫か?」

 

「ら、らいりょうれふ…」

 

 

俺は今、体育館で後輩のバレーボールの練習に付き合っていた。

 

 

なぜこうなったのかと言うと、今日は同好会の活動は無かったのだが、昨日の活動した際、部室に忘れ物をしてしまった。それを思い出した俺は今日、部室に忘れ物を取りに行ったのだが─

 

 

「忘れ物…忘れ物っと 」

 

 

俺は鍵で部室を開けようとする。

 

 

「あれ開いてる…」

 

どうやら、部室に先客がいるようだ。

そして、部室を開けると、そこには─

 

 

「ん?」

 

そこに居たのは奇妙な動きをしていた桜坂しずくだった。

 

「桜......坂?」

 

その奇妙な動きに思わず困惑するように彼女を呼ぶ。

その声が聞こえたのか、桜坂は奇妙な動きを辞め、こちら側に顔を向けた。

 

「あ、先輩!こんにちは。今日は活動無いですけど、どうなさったんですか?」

 

「いや、それこっちのセリフ! 何、今のゆらゆら、クネクネ した奇妙な動きは!?」

 

「あー、これですか? これはですね果林さん直伝・宇宙パワー吸収エクササイズです。」

 

 

「カリンサン ジキデン ウチュウ パワー …? 」カタコト

 

 

何その、無限のゴズミックエナジーがどうのこうのみたいなのは…

もしかして、宇宙、来ちゃう?

 

 

「はい、体を揺らして余分な力を抜き、手足などの末端から宇宙パワーを取り込む。そうすることで、体を思うままに出来るようです」

 

 

Oh………………。

 

 

「それを、朝香先輩が言ってたのか?」

 

「はい!」

 

おお。心からの『はい!』だ。現実を伝えるのに躊躇しそうだ。まあただ、こういうことは、しっかりはぐらかさず伝えるのがよろしい。

「あー多分それ からかわれてるんじゃないか?」

「え…………」

 

 

数分後……

 

 

 

「はああぁ……………」

 

大きなため息と共に ショボーン としたオーラを醸し出す桜坂。

 

 

「そう落ち込むなって、朝香先輩も悪意があって、言ったわけじゃないと思うし、……多分」

 

 

「てっきり、本当のことだと思ってました。果林さんも小さい頃から毎日かかさずしていると、おっしゃっていたのに…」

 

 

「まぁあの人たまにからかってくるからな……」

 

 

「はぁぁ………」クソデカため息

 

 

桜坂…可哀想に…

よし、こうなったら大天使エマリエルに報告だぁ! バッチリ朝香先輩を叱ってもらおう! ウンウン

 

 

「そういえば そのなんたら かんたら吸収なんとか かんとか?を教わる事になったんだ?」

 

「名前、覚えて無さすぎでは!?」

「いや~」

 

照れるなぁ…

 

「別に褒めてないです」

 

 

それから、桜坂は事情を話した。

 

「その…球技大会が来週の月曜日にありますよね?」

 

キュウギ タイカイ? ナンデスカソレハ。

 

「あ」

 

「忘れてたんですか……」

 

「いや別に…」遠い目

 

べ、別に忘れてないもん!ちょっと記憶から抜けてただけだもん!

 

 

「それで 私バレーボールに参加するのですが、その…あまり上手くプレイ出来る自信がなくて…」

 

「あーそういえば桜坂は球技系苦手だもんな」

 

 

そう呟くと、桜坂は心底不思議そうな買おを向ける。

 

「え、なんでそのこと知ってるんですか? まだ言ったことないですよね?」

 

 

桜坂は俺が小さい頃の記憶があまりないことを知っているからこそなぜそれを知っているのか疑問に思ったんだろう。

 

 

「あーそれはな思い出したんだよ」

「思い出した? え、なんでそんな大事なこともっと早く言わないんですか!」

 

「え、いや桜坂が球技苦手なこと思い出したって言ってもあれかな、なんて」

 

「はぁ…いいですか、これからはどんな些細なことでも思い出したのなら私に報告してください。約束です」

 

「お、おう。分かった…分かった約束」

 

 

桜坂って結構、強引だよな。

 

 

「話 戻しますけど、どう練習しても上手くならなくて、だからといって、球技大会を欠席するわけにいきませんし……」

「別にプロ選手のようになりたいとまで思いませんが、せめてクラスのみんなの足を引っ張らない程度には出来るようになりたいんです!」

 

 

と真剣な顔で桜坂は言った。事情は分かった。だとしても、何とかかんとかうちゅうパワーの動きはバレーと関係あったのか、はなはな疑問だ。だが、まあここは先輩として、人肌脱ぎましょう。

 

 

「なるほどな....よし!分かった。こうなったら特訓だ!俺も協力するから一緒に頑張ろうぜ!」

 

「本当ですか?」

 

 

「ああ…まあでも特別バレーボールが得意ってわけじゃないけど 俺に出来ることなら協力するから、ほら俺、桜坂のマネージャーだし」

 

「スクールアイドルのことではありませんけど」

 

「関係ない。桜坂が困ってるなら手を差し伸べる。それが俺だからさ」

 

「先輩…ありがとうございます! 頑張ります!」

 

「おう!」

 

 

…………………………………~

 

 

とまあこんなことがあって、俺はバレーの練習を桜坂としているわけなんだが………

 

 

「よーし、もう1回いくぞ~ 」

 

「はい!」

 

「それっ!」

 

先程と同じように、バレーボールを桜坂目掛けて、放つ。

 

「今度こそ絶t───ブベバ!」

 

見事、顔にクリティカルヒットした。

「あちゃー」コメカミオサエ

 

なんというかその、器用ですね。そう狙って2回続けて、顔面レシーブは出来んよ。絶対痛いし。もしや、これも演技なのか!?未来の大女優!?

それからというもの、練習を続けたのだが中々上手くいかないのだった。

 

 

~~~~~~

 

 

「少し休憩にするか」

「はい…」

 

 

…………

 

 

 

「ほれっ」

 

俺は買ってきた、ひんやりと冷たい飲み物を桜坂に渡した。

「ありがとうございます…」

 

すると、桜坂は俺をじーっと目線を向けてきた。

 

「先輩の手首、赤くなってますね」

 

「まあ…あれだけ練習すればな」

 

すると、桜坂はガクリと背中を丸めると、負のオーラを纏う。

「私が不甲斐ないばかりに…先輩の手首を…はぁ…もう本番は目立たないようにコートの隅でじっとしてるしかないですね………私に球技の才能は無かったんです…ははは、もう私は演技1本で生きていくしかないんですよ……あはは…」アハハ

 

 

「桜坂が壊れた……」

「でも、まだ諦めるには早いんじゃないか?」

「え?」

「ほら演技する時だって、すぐにセリフとか覚えられないだろ?」

 

「はい。何度も繰り返し台本を読んで、セリフや話の流れを覚えますし……」

 

 

「それと一緒ですぐに出来なくても大丈夫だってこと」

要するに、チリツモだ。ちょっとや、そっとの練習で上手くなんて、そんなイージーなもんじゃない。日々の積み重ねが、塵となって山となる。今すぐ出来なくとも、いつかはその積み重ねが形となると俺は思うから。

 

「一緒…………あ!それです!」

 

すると、桜坂は何か閃いたような顔を浮かべる。

 

「え、どれ?」

 

「演技ですよ!演技!」

 

「演技?」

「私は演じるのが得意です。ですからバレーボールをする時、プロの選手を演じるようにすれば…できます!」

 

「え、そんn───「そうと決まれば、今からプロの選手のプレイスタイルなどの動画を見てきます! 」

 

「では先輩!また明日お願いしますね!」

 

 

「お、おう。わかった」

 

桜坂は、この場を颯爽と去って行ったのだった。

 

にしても大丈夫かねぇ……

 

プロの選手を演じながらプレイする。

桜坂らしい、やり方ではあるけど

 

 

ちょっと心配だなぁ…

 

 

 

※※※※※※※

 

 

次の日

 

 

 

「サーブ!スパイク!トス! 」

 

昨日とは打って変わり桜坂の動きはキレキレだった。

 

 

「先輩!今日の私は一味も二味も違います!負ける気がしません!」

 

桜坂は意気揚々な表情をし、どこからでもかかってこいと言わんばかりな様子。あと別に誰とも戦ってないから勝つとか負けるとかないわよ。昨日とは違う、自信の変わりよう、ここはどんなもんか、お手並み拝見ってやつだ。

 

「よーし、演技の力でどこまで出来るか、見せてくれ!」

 

「はい!」

 

「それっ!」

 

俺は桜坂に向かって、ボールを打った。

 

 

(今の私はプロのバレーボール選手、幾多の試合を勝ち抜いてきた百戦錬磨の!─────きゃむっ! 」

 

 

桜坂は顔にボールが思いっきり、クリティカルヒットした。

 

バタッ

 

お得意の顔面レシーブによって、桜坂はその勢いのままにその場へしりをつく。

 

「あ─やっぱこうなるかぁ…」

 

なんというか、ちょっと出オチ感あったよね。さっきの自信のつきよう。そして、俺は桜坂の所まで向かった。

 

 

「大丈夫か? 」

 

「だいじょぶ…でs……zzz~」

 

「桜坂?」

桜坂は、言いかけて、瞼を閉じた。

呼びかけても、返事はなくただただ寝息を立てる。

 

「…………zzz~」

 

桜坂は寝てしまっていた。

 

「寝てる?」

「もしかして、夜遅くまでバレーの動画見てたのか……」

桜坂なら、ありえそう。というか、そうじゃないと今のタイミング寝ないだろう。近江先輩だったらありえんでもないがな。

 

 

「ここだとあんま寝心地よくないし、保健室まで運ぶか」

俺は桜坂を保健室まで連れて行った。

 

 

※※※※※※※

 

 

虹ヶ咲学園 保健室

あれから、1時間。ふかふかの保健室のベッドで幸せそうに寝ていた。なんか、昨日今日でこんな感じのこと小さい頃にもあったな。

 

その時だ。

 

「………ん」

「あ、起きた」

 

 

「先輩? …私は何を?」

 

ゆっくり上体を起こした、桜坂は辺りを見渡し、目を回す。

そこへ、簡単にちょっと前の経緯を話す。

 

「ほらさっきの顔面レシーブで倒れて、そのまま寝ちゃってたんだよ」

 

「そうでしたか」

 

「なぁもしかしてだけど夜遅くまでバレーの動画見てたのか?」

 

 

「あーはい。恥ずかしながら」

 

 

「どおりで…」

 

 

予想通りだな。

 

「それにしても、桜坂は変わらないな」

「え?」

 

「さっき思い出してさ。桜坂は覚えてるか分からないけど幼稚園の頃、似たようなことがあったんだよ」

 

「はい。覚えていますよ。その時も私は上手く出来なくて、から回ってましたね。」

 

「でも、そんな一生懸命な所も桜坂のいい所だと俺は思うよ。」

 

「そうでしょうか?」

 

 

「ああ」

 

「でも先輩もあんまり変わってないですよ。困っていたらすぐ助けようとするところ昔から変わってなくてそんなカッコイイ先輩のままです!」

 

「カッコイイって……そんなことはないと思うけど…でもそれを言ったら、桜坂は昔から可愛いままだぞ」

 

すると、桜坂は照れたような顔をしながら、恥ずかしそうに声を荒らげる。

 

「なっ…どうしてそんなこと平気で言えちゃうんですか!」

 

「先に桜坂が言い始めたんだけどな」

 

「それはそうですけど…」

 

 

「フッ 」

「ふふっ」

 

そして、お互い目を合わせて笑い始めた。口角を上げながら、いつまでも可笑しそうにお互いの笑った顔を見ながら。やっぱ、笑った顔が1番可愛いもんだよ。

 

ひとりしきり笑いあったあと俺たちは───

「はぁ…笑いすぎたら少し疲れました」

 

「だな。もう少し休むか?」

 

 

「いえ、そろそろ帰ろうと思います」

 

 

確かにもうそんな時間か。あっという間の放課後だ。

 

「そっか。なら俺が駅まで送るよ」

 

「え、でも」

 

「いいのいいの。ほらさっさと着替えて帰ろうぜ」

 

「…はい!あの先輩!」

 

「ん?」

 

「先輩ですよね。演劇祭の時の曲を作ったの」

 

 

「ああ」

 

特に隠す理由もなく、そう頷く。

 

 

「やっぱりそうでしたか。 先輩は約束を守ったんですね」

「まだ守れてないよ」

 

「え?」

 

「だって、あの約束は桜坂が女優になって、歌う曲を作るって約束だろ?」

 

 

「はい」

 

 

「桜坂が女優になったその時に あの曲を超えるものを桜坂に渡したい。」

 

「先輩…」

 

「だから待っててくれないか?」

 

「はい!私も女優になる夢を叶えます」

 

「おう!」

 

互いに約束した、想いを言葉を言い合い宣言する。

きっと、叶える。俺たちの交わした約束を。

 

 

 

※※※※※※

 

改めて、約束を言い合った直大は、保健室を後にした。その後の桜坂しずくは─────

 

 

 

先輩が出ていった扉を私は思わず見ていた。熱が出た時のように頭がボーッとする。

 

(なんだろう、この感情…)

 

それに、凄い胸がドキドキする。

言葉に出来ない、何かが私の心を震わす。ドキドキと心臓に脈が打たれると共に、身体中が熱を帯びて、紅く頬染める。

 

 

(まさか………)

 

この言葉に出来ない、感情の正体に気づいた時、ドクンと心臓の鼓動が脈を大きく打った。

 

 

「あぁ………これが────」

 

 

続く…………

 

 






はい。第8話の後日談でした。


なんとか ライブまでに投稿出来て良かったです。


次回から第9話の内容に入ります。

よろしくお願いします。
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