仮面ライダーシノビ(ビルド) × 虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 ~夢が始まり、虹が咲く場所~ 作:ラビラビfom
お待たせしました。
あれから 時間は経ち遂にダイバーフェスの開催日になった。
祭りはもう始まっており、会場内は熱気に包まれ、観客たちは色んなバンドなどのライブを楽しんでいる。
そんな中 俺たち同好会は、控え室テントの中にいて、ライブの準備をしていた。
すると、テントが開き、かすみが慌てたようにテントの中に入ってくる。
「客席見ました!?スッゴい人ですよぉ!!」
「見たよ!凄いよね!!」
既に席は満席であった。
立ちながら見ている人も大勢いるぐらい賑わっている。
それだけ規模がヤベーイってわけだな。
「やっぱりかすみんも出たかったですぅ!!」
そうかすみが悔しそうに言った。
「全員立候補してたもんね。」
「結局、自分以外を推薦する事になったけど。」
そうあの後皆で集まり、話し合った。
最初は我こそはと皆、遠慮なく立候補していた。
でも
「それなら、今回は1人しか居ないよね!!」
そう宮下の言う通り、一人しかいない。
きっとその時の皆は同じことを考えていたのだろう。
この中でフェスのステージに立つのに相応しいのは、ただ1人……
俺だ!
というのは冗談で
厳しい言葉を投げかけ、同好会の成長を促そうとした人物
そう。朝香先輩がこのフェスのステージに立つ。
すると、ライブ衣装に着替え終わった朝香先輩が出てきた。
『『『『『おぉ〜!!』』』』』
エマ先輩が聞く。
「どう?着心地は?」
「ええ、最高よ!」
「良かった。果林ちゃんに似合うと思ったんだぁ!」
その隣で高揚感が抑えられない様子で侑が言った。
「ああ〜、楽しみだな〜!!」
「スクールアイドルの出番って、まだ全然先だよね?」
その質問にせつ菜が答える。
「ええ!予定通りでは、夕方以降になるかと。」
「じゃあ、私も少し会場見学して来ようかな?こんな機会早々ないし!」
「行ってもいいけど迷子になるなよ?ここ広いから」
(どっかの先輩みたいに…) チラッ
俺は軽く朝香先輩を見ると、
「………」ニコッ
どういう意味かしらと言わんばかりの顔で微笑んでいた。
ヒェッ………
「じゃあ直大と行けば問題ないね!」
「え?」
「さ、行くよー!」
そう言うと、侑は俺の手を取り
「あ、ちょっ、急に腕引っ張んなって!」
「いいからいいから!」
「よくねぇぇぇぇえ!!」
俺の断末魔が軽く響き、俺たちはテントを出た。
そして、
「あっ!私も行くよ!」
歩夢は俺たちを追いかけるようにテントを出る。
(あ、行っちゃった…先輩と一緒に回りたかったな…)
(ん? 何でしょう?このモヤッとしたような気持ち?…気のせいですかね!!)
それぞれ何か思ったせつ菜としずくであった。
※※※※※※
テントを出た俺たち3人は会場内を散策している。
キャー!!!
うぉぉぉぉお!!
歩夢がステージを見る観客や周りにいる人を見て呟く。
「うわぁ〜〜!!本当に沢山だねぇ〜!」
すると、侑が持っていたパンフレットを開き、内容を読み上げる。
「え〜と、ダンスミュージックにロックにポップス!そしてスクールアイドル! 本当に色んな音楽が集まってるんだね!!」
「まさに音楽の祭りってわけだな!」
「だね!」
祭りといえば かずみんたちは今頃何してんだろうなぁ…
元気でやってるといいけど……
そんな思いにふけていると、背後からある会話が聞こえる。
「スクールアイドルも出るんだ!」
「虹ヶ咲学園?知ってる?」
「ううん、知らない。ねぇそれよりさ、ツナ義ーズ出るんだって!」
「うっそ〜!!」
スタスタ
まあ虹ヶ咲は知名度もまだまだだし、そんな反応になってしまうのも無理はない。
でも…悔しいな…
ちなみに侑は見るからにショックを受けたような様子だった。
「そりゃあ、そうだよね••••••ここには色んな音楽のファンが集まってるんだし…」
そうポツリと漏らす。
「侑ちゃん……」
そんな侑と歩夢に俺は
「あんま落ち込むなよ。」
「でも…直大は悔しくないの?」
「悔しいさ…だからこれまで以上にもっと頑張ろうって思った。侑たちもそうだろ?」
そんな言葉に侑と歩夢は明るい表情となり、
「そっか……そうだね!」
「うん!」
「それに朝香先輩のライブはまだこれから だしな。」
「うん…果林さん、あの場所で歌うんだ••••••!」
そう侑がステージを見ながら呟いた。
「さてと、気分転換に屋台でもまわろうぜ!」
「「屋台?」」
「ああ。祭りといえば屋台、だろ?」
一方 その頃、朝香果林は
ステージ裏に貼ってある出場時刻表を見ていた。
(スクールアイドルの時間まで、まだ時間あるわね…)
すると、コツコツと足音を立てながら、果林に話しかける者が一人。
「ごきげんよう、朝香さん」ニコッ
笑顔で挨拶をするのは、今回このフェスにスクールアイドルとして出場する綾小路姫野であった。
「…………」
「虹ヶ咲学園からは朝香さんが出られるんですね」
「……ええ。虹ヶ咲学園の代表として、恥ずかしくないパフォーマンスをしてみせるわ。モデルではなく、スクールアイドルの朝香果林としてね」
「……このフェスに来ている方は、全員がスクールアイドルに興味があるわけではありません。いわばアウェイのようなものです」
「それでも、スクールアイドルの魅力を知ってもらいたい。私は、1人でそこに立ち向かうあなたを尊敬しているんです」
「………。」
「お互い全力で頑張りましょう。では後ほど」
そう言って、姫野はここから居なくなった。
(アウェイ…ね……)
そしてそのステージにはつんつん髪の青年がセンターのバンド。
「皆盛り上がってるかー!!!」
イェーーイ!!!
「夜は!」
ヤキニクッショー!!!
「ツナ義ーズの佐藤太郎でぇーす! 」
ウェーーイ!!!!
「さあ!ツナ義ーズで Burning My Soul !」
キャー !!!
マケルキガシネェ!!!
イェーーイ!!
そんなライブの観客の大歓声に果林は狼狽える。
「っ………」
※※※※※※
そしてスカイもこのフェスに来ていた。
「はぁ…賑わってるねぇ…」
辺りを見てそう呟く。
「気分が悪くなりそうな…人の量だ…ああ…帰りたい…」
「まぁ…そういうわけにもいかない。さてこの2体のスマッシュで僕の計画の手伝いをしてもらおう。」
2つの黒い影も動き出していた。
※※※※※※※※
あれから俺たちは屋台を回っている。
主に 焼きそば たこ焼き などの食べ物を買い食い、それ以外にも射的や輪投げなどをして俺たちは過ごしていた。
そして次はどうするか、宛もなく俺たちは歩いていると、ある屋台から声が聞こえる。
「はいはい! 猿渡ファーム で採れた新鮮なじゃがいもで作った。じゃがバターはいかがですかー!」
「安いよ!安いよー!」
「八百屋かよ…」ボソッ
「あ、直大あれも買おう!ジャガバターだって!!」
新しいものを見つけた子供みたいな顔でそう言う侑。
「別にいいけど、あんま食べ過ぎると太r───「直くんあんまそういうこと女の子に言っちゃダメだよ!」ニコッ
「は、はい。すびばぜん……」
歩夢さん相変わらず怖いです。
侑は俺と歩夢を置いて、早速 じゃがバターの屋台まで行った。
「じゃがバター1つくださーい。」
「はいよ。お、嬢ちゃん可愛いから1個オマケ。」
「いやいやいや、私は可愛いくないですよ。
あ、私なんかより、可愛い子近くにいるんで呼びますね! 」
「おーい!歩夢!早く早く!」
「ほら呼んでるぞ?」
「そうだね。直くんも行こう。」
「へいへい。」
俺と歩夢も侑の元へ向かった。
「お、君も可愛いね。もう1個オマケ。」
青い法被を身にまとい髭の生やした屋台の店主が歩夢を見るなりそう言った。
「わー。ありがとうございます。」
ん?この店主どっかで見たことあるような……,
「いいってことよ。ん?」
「?」
店主と目が合う。
「あーーーーー!!!」
すると、店主の驚いた声を上げる。
「もうどうしたの青ちゃん~」
「どうした~」
その声を聞きつけた、夏なのに何故か頭にニットキャップを被り、黄色い法被を着た人とだいぶ個性的なつんつんした髪型で赤い法被を着た人が駆けつける。
この3人もしかして
「「「あーーーーーー!!!」」」
「 「「何時ぞやの忍者坊主!!」」」ユビサシ
声を揃えて3人は言った。
それを受けて、侑と歩夢は疑問を浮かべる。
「「忍者坊主?」」
そして、俺はというと、
「えぇ…と 確か……あっ!三馬鹿カラス!」ユビサシ
だが少し名前を間違えていたようで、黄色い法被を着た、黄羽が修正する。
「うん。三羽ガラスね。三羽ガラス。」
「あっ…そうだった…三羽ガラス…うん…」
最近、もの忘れが酷くてねぇ……
すると、赤い法被を着た、赤羽が言う。
「それにしても久しぶりじゃねえか! 元気にしてたか?」
「まあ。お陰様で。」
さっきの青い法被を着た店主?の青羽がボソッと呟く。
「カシラが連絡取れないからって心配してたなぁ…」
すると、黄羽が
「あれ、それ本人を前にして、言ってよかったけ?」
「大丈夫だろ?」
「ま、そうだね~」
アッハッハッハ!
三羽ガラスの3人は愉快そうに笑っていた。
そんな様子に侑は
「ねぇ直大、あの人たち知り合い?」
「え、あっいや…」
「あれ? 覚えてないか? ほら北都の─── 「あっちょーと!!」
俺は赤羽が何か言いそうになるのを遮るように声を上げた。
「 「北都?」」
「え、あっそうそう。北とーうで活動している。お笑いトリオの三羽ガラスって言ってな。 前に知り合ったんだよ。」
「へぇ~」
「そう…なんだ…?」
(ふぅ~ なんとか誤魔化せたな…多分…)
「え? お笑いトリオじゃ───「あっととっと!」
俺は否定する黄羽を止めると、3人に話しを合わせてくれと言わんばかりの表情で訴えた。
そして、何か察した青羽が
「そうそう。俺たちはお笑いトリオの三羽ガラス、青羽だ!」
「えっ青ちゃん?」
そして続くように
「同じく赤羽だ!」
「赤ちゃんまで?」
「お、同じく黄羽? 」
そして声を揃えて、
「「「3人合わせて三羽ガラス!」」」
どっかの三号機カラーの戦隊みたいに名乗る三人。
「「お、おお~」」パチパチ
侑たちの反応に困っているような拍手が聞こえる。
うん…なんかごめん…
それから俺は侑たちを先に控え室へ行かせて、三羽ガラスの3人に事情を話した。
そして、俺の話を理解したのか赤羽が言う。
「なるほど 2人はあのガスを受けてないから覚えてないんだな」
「そんなところ…」
そんな俺の様子見て何を感じたのか黄羽が質問する。
「へぇ~でも2人に覚えて貰えなくていいの?」
「別に覚えてなくていい。それにあの記憶は2人にとっても辛いものでもある…」
今、2人は夢中になれるものが見つかったんだから。
あの記憶を、無理に思い出す必要なんてない。
それに、辛い思いをするのは俺だけでいい。
「だから、話合わせてくれてありがとう。助かった。」
俺は3人に頭を下げ、感謝した。
それを受けて、青羽は首を振る。
「別にいい。忍者坊主には借りがあるもんな。」
「そうだね。」
「借り?」
「ほらあの時、青羽を庇って変わりに攻撃受けたろ?」
「ああ…あの時…」
俺は赤羽の一言に、過去を思い出す。
そう。ハザードの力で自我を失った戦兎が青羽の命を奪いそうになった時、俺がなんとか青羽を庇い、ハザードの攻撃を受けたあの日のこと───────
回想~~
旧世界
マックスハザードオン!
ガタガタゴットン! ズッタン ズタン!ガタガタゴットン!ズッタン ズタン!
オーバーフロー!ヤベーイ!
ビルドはオーバーフロー状態に入り、スタッグハザードスマッシュにトドメを刺そうとする。
『”やめろ”ぉぉぉ””ーーーッー!!!』
仮面ライダーグリスこと
『戦兎…!?』
俺はそんなグリスの後から戦兎たちの様子が見えた。
その姿は余りにも黒く禍々しさもあってか、ほんの少しだけ後ずさった。
この後不味いことになるのは、容易に予想が出来た。
だから…
(このままだとまずい…
絶対にそんなことさせてたまるか!)
そう思った俺は2つのボトルをドライバーに急いでセットする。
ニンニンコミック!!
俺は変身し、いかにしてあの場に速く迎えるのか、一瞬で思考し、ソードガンから風の忍術を身に纏うように猛スピードで走り出す。
その頃、ビルドはもう一度ボルテックレバーを回そうとする。
(絶対にさせない!!)
その思いで今出来る精一杯の力を足に込めて、ビルドへ近づく。
そして、俺はスタッグハザードスマッシュを突き飛ばした。
突き飛ばしたことによりスタッグハザードスマッシュはビルドからの攻撃に逃れることに成功する。
だが変わりにシノビがビルドの攻撃の餌食となる。
Ready go !
ハザードフィニッシュ!
その音声と共にビルドは上段蹴りの、必殺キックをおみまいした。
『』
その必殺を受けたことで変身が解除され、声をあげることも出来ず、その場で力なく倒れた。
段々と視界が霧がかかったようにぼんやりとした。
意識が朦朧とする中、侑と歩夢の自分を呼ぶ声が聞こえた気がする。
(気のせい…かな……)
そして、充電が無くなったスマホのようにプツリと意識が、 途絶えた。
新世界
「でも、あの時は必死だったから…」
俺は旧世界の出来事を思い出すように呟いた。
ただ俺は戦兎に人殺しになって欲しくなくて、必死にそれだけの想いで走ったんだ。
ただそれだけ…
すると、赤羽がなにか思い出すように、
「あっ!そうだ。カシラ見なかったか?」
「え、見てないけど…」
黄羽は溜息を零し呟く。
「はぁ…カシラどこにいるんだろう。」
「カシラは俺たちがいないと何も出来ないからなぁ」
そんな会話をしていると、ふと俺はスマホで時間を確認した。
「あっ!やべ、集合時間の1分前だ。早く行かないと」
「お、もう行くのか。」
「ああ。あっ!そうだ!かずみん見かけたらここの屋台来るように伝えとく!」
「頼んだよ~!」
俺は皆がいるテントへ急いで向かった。
※※※※※※※
18時00分
明るい茶髪のツインテールの少女、近江遥がセンターで名乗る学校は─────
「こんにちわーー!!東雲学院スクールアイドル部です!!」
キタァーー!!
「ここからはスクールアイドルの時間です!!」
イェーーイ!!
「一緒に盛り上がりましょーー!!!」
フォーーー!
スクールアイドルのステージが始まる。
※※※※※※
一方
控え室
虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会の控え室では不穏な空気が流れていた。
それは果林が集合時間になってもまだ来ていなかったからである。
しずくや璃奈、エマが果林が心配するように口を漏らす。
「遅いですね、果林さん••••••」
「もうすぐ出番なのに••••••」
「スマホは置きっぱなしだし……」
その時、テントが開いた。
皆、果林が着たと思い、期待を込めた目で入口の方へ見るが、そこに居たのは果林ではなかった。
☼☼☼☼☼☼
「悪い!遅れた?…ん?」
皆、俺を見るや否、違ったぁ…みたいな感じで下を向いた。
「え、なにその反応…」
も、もしかして俺またなんかやっちゃいました?
「なんだ…先輩ですかぁ……はあ…」
何故か、かすみに溜息を零される。
「なんだとはなんだよ…それにそんなため息つかなくてもいいじゃない…泣いちゃうよ…俺…」
まさか1分遅れただけでこんな反応になるとは…
いやまあ遅れた俺が100% 悪いんだけどね。
俺の様子にエマ先輩が申し訳無さそうに謝り、近江先輩が言う。
「あ、ごめんね。そういう意味じゃなくて、」
「?」
「実は果林ちゃん。まだ来てなくてね~」
「え、確かに言われてみれば朝香先輩の姿がない。」
改めてキョロキョロと周りを見回すと、今回の主役とも言っていい朝香先輩の姿がなかった。
「っていうかもう本番まで20分切ってるじゃん…」
その近くで侑が唸るように考えると、一つだけ心当たりがあった。
「ん〜••••••まさか迷子!?」
だがかすみはそんなわけないと否定する。
「はぇ?子供じゃあるまいし、そんな筈ある訳••••••」
いや
「「「あるかも」」」
「あるんですかっ!?」
「ここでも迷子か……」
ボソッと呟くと、その声が聞こえたのか桜坂が復唱しながら質問する。
「 ここでもとは?」
「え、あ、いやこっちの話。」
「探さなきゃ!」
エマ先輩がそう口にすると、俺たちは朝香先輩の捜索へ向かった。
※※※※※※※※
その頃朝香果林は一人ベンチに座っていた。
「はぁ…………」
私はきっとビビってる……
あの客席から来る歓声にプレッシャーを感じて、
ほんと情けない……
そんな自分を責めるように、下を俯いていると、
「ったくここどこだよ。あいつら俺を1人にして。」
とぶつくさ口にしながら歩いている男の人が目に入った。
「俺ひとりじゃ道に迷うってのによ…」
そんな様子の男の人に果林は自分のよく知る彼と同じ雰囲気を感じ、話しかけた。
「あなた、道に迷ってるの?」
続く…………
9─3話でした。
次回て第9話の内容は終わりです。
次回は今週中に投稿する予定です。