仮面ライダーシノビ(ビルド) × 虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 ~夢が始まり、虹が咲く場所~ 作:ラビラビfom
なんとかギリギリ今週までに間に合いました。
いつもより長いです。
「あなた、道に迷ってるの?」
果林は男の人に話しかけた。
「あん? え、あ、ははい。なにか?」
男は声の聞こえる方へ顔を向けると、そのスタイルの良さから大人びた雰囲気を感じたのか、はたまた女性慣れしてないのか 緊張しながら答える。
「ただ…私もよく道に迷っていてね。なんとなくね…」
「?」
「そして、今も道に迷っているのかもしれない…」
(ステージに立つという道に……)
「………」
「あ、ごめんなさいね。急に話しかけて意味分からないでしょ。忘れて」
男は何か訳ありだと察する。
すると男は先程の緊張した感じではなく、ビシッとした表情で質問した。
「なにか迷ってんのか?」
それは道にではなく、何かに対してというニュアンスで。
「えぇ、そうね…」
「そうか。なら迷ってる時ほど1人で居ないで身近な誰かに相談した方がいいな…どこの馬の骨かも分からない奴と話すより」
「………」
「俺にはかけがえのない仲間がいる。近くにいたり、離れていたりとそれぞれだけどな。
あんたにはいるのか?そんな存在が。」
どこか遠くを見るようにまた男は問を投げかける。
その問に果林の脳裏には、10人の仲間の姿が映った。
「えぇ…居るわ。大切な…仲間が…」
「なら大丈夫だな。」
その答えを聞き、男は立ち去ろうと背を向け、立ち去ろうとする。
「え、ちょっと──「果林ちゃーーーん!!」
呼び止めようとしたその時、ほぼ毎日聞いている親友エマの声が聞こえる。
「っ!?エマ…」
そんなエマに続くように果林の所へ駆け寄る同好会メンバー達
それを見た男は満足下にゆっくりと歩き出し、この場から立ち去った。
「」トボトボ
「」タッタッタッタッ
この時直大は男とすれ違う。
「ん? あれは…」
男は今、すれ違った人物に見覚えがあったのか、振り向く。
だが、直大は男の方へ振り向くこともなく、果林の元へ向かった。
※※※※※
俺たちは朝香先輩を見つけ、その周りを囲むように駆け寄ると、最初にせつ菜が心配するように聞いた。
「どうしたんですか!?」
「っ••••••」
それに対して朝香先輩は答えず、代わりに左手で自分の右腕を握った。
その動作を見た天王寺が
「具合悪いの?」
その問い掛けに朝香先輩は「いや…」と否定する。
やがて朝香先輩は苦々しい顔で観念したように自分の気持ちを絞り出すように口にした。
「ビビってるだけよ••••••」
「我ながら、情けないったらないわね。こんな土壇場で、プレッシャー感じちゃうなんて…
ホント、みっともない。」
どこか自嘲気味で吐き捨てるように言う。
「あんな偉そうな事言った癖にね……ごめんなさい。」
そんな朝香先輩の隣にせつ菜は座り言った。
「そんな事ないですよ!」
「••••••••?」
エマ先輩が笑顔で安心させるように言う。
「大丈夫だよ。果林ちゃん♪」
「でも••••••こんなんじゃ••••••」
それでも、朝香先輩は下を向く、きっとまだ怖いのだろう。
そんな朝香先輩を見た、天王寺、近江先輩、桜坂が続く
「大丈夫。」
「私達が居るじゃん」
「そうですよ!ソロアイドルだけど、1人ぼっちじゃないんです!」
「何で••••••そんなに優しいのよ••••••」
零れそうになる涙を堪えながら訊ねる。
それに愛が答える。
「分かるでしょ?そんなの聞かなくたってさ!」
「だな。だって俺たちは」
仲間──────
(不思議ね。さっきまではビビって立ち上がれなかったのに不思議と力が湧いてくるわ…そう…これが…)
すると、朝香先輩は涙を拭い、月のように穏やかな笑顔を浮かべ立ち上がる。
「はー••••••ふー••••••うん、大丈夫!」
すると、かすみが手をパーの形にし、挙げる。
「果林先輩っ!!ほら、タッチですよ!かすみんのエネルギー、分けてあげます!」
そんなかすみの行動に俺たちは言葉を交わさなくても理解した。
一瞬だけ戸惑った朝香先輩だったが、すぐに皆の気持ちを汲み取り、一歩を踏み出すと次々とタッチを交わしていく。
侑や歩夢がタッチを交わした後、俺も左手を挙げる。皆のように何か言うこともなく、無言で頷き、タッチを交わした。
わざわざ言葉に出さなくても伝わっていると思ったから。
その後エマ先輩、せつ菜とも交わって。
「フォルツァ! 」
「行ってらっしゃい♪」
そして最後に俺たちを見回す朝香先輩。
一呼吸した後、
「行ってくる!」
そう宣言したその時ある声が俺たちを阻むようなの声が聞こえる。
「おっと。行かせないよ。」
その声が聞こえた方へ皆振り向くと
桜坂が驚くように言う。
「!? あなたは!」
そうスカイが2体のスマッシュを連れて俺たちの前に現れ、立ち塞がった。
(はあ…なんて最悪なタイミングだ…)
俺は心の中で頭を抱える。ほんとタイミングが悪いったらあらしない。
そんな、スカイを見て、後ずさりしなかった者が2人。
「邪魔しないでください!」
「そうです!これから大切なライブがあるんですから!」
かすみやせつ菜が発言する。
その発言から 皆、スカイに敵意を抱くように前を見た。
(さて…どうしたものか…この場で変身することは出来ないし、かといってこのタイミングで居なくなっても不自然だ。ただでさえ、朝香先輩に疑われてるわけだしな。仕方ない。あの方法で行くか。)
「フッ 悪いけどそれは出来ない相談だよ。」
そう言い、スカイはスチームガンを取り出し、ボトルをセット。
トリガーを引き 変わる。
「蒸血」
ミストマッチ…
スコーピオン・ スコ・ スコーピオン
ファイヤー!
スカイはバイオ・ポイズンに変わり、2体のスマッシュに俺たち目掛けて攻撃を放つよう指示をだした。
月を模したデザインになっている怪物。ムーンスマッシュは万月のような形をした光弾を放つ。
そして、もう一体のスマッシュは金の延べ棒のような、装甲を身にまとったゴールデンスマッシュは金塊を生成。その金塊を混ぜ合わせ、丸いエネルギーはそれを丸ごと俺たちに向かって放つ。
その時、
「はああっ!!」
シノビが現れ、咄嗟にスマッシュからの攻撃を左腕にあるリアライズペインターを使い、大きな壁を描いて防ぐことに成功した。
「ふぅ~間一髪だな。」
『『仮面ライダー! (シノビ!) (シノビさん!)』』
「現れたね。仮面ライダー…」
「さあ君たちは早く!この場から!」
その一言にかすみが反応する。
「了解です!果林先輩今度こそ行きましょう!」
「えぇ!」
その発言から皆、次々に走り出そうとする。
「おいおい。そう簡単に行かせると思ってるのかなぁ」
そうポイズンは足止めしようとするが
「行かせるに決まってるだろ!」
俺はそれを止めるように2体のスマッシュとポイズンを相手にした。
「さ、歩夢、直大行くよ!」
「うん!」
「あいよ。」
侑、歩夢、直大も走り出した。
そんな3人が走り出したのを見たせつ菜は呆気に取られるように口を漏らす。
「え!?」
「せつ菜さん?」
「あ、すぐ行きます!」
そうして、この場から全員走り出すことに成功した。
俺はスマッシュ達と相対しながら、周りを確認すると、
「どうやら全員行ったみたいだな。」
「まあいい。君を倒せればね」
「俺は負けない。さぁ ショウ・タイムだ!」
ニンコマソードガン!
そう宣言した俺はソードガンを手に持ち、走り出す。
だが3対1であったためか、俺は追い詰められ、膝をついてしまう。
「ッ……」
「お得意の分身でもしたらどうだい?」
そうスカイがバカにするように言った。
「生憎と今は出来なくてな…」
「そうか。じゃあ君の負けは決まったも同じだね。」
「いいや…俺は負けない!」
俺は転がった剣を持ち、立ち上がる。
「絶対に!」
「はあ…往生際が悪いねぇ。」
「たった1人で何ができる?」
そう投げかけられる。
「…………」
するとある男の声が聞こえる。
「1人じゃねぇぞ。ゴラッ!」
「あ、誰だ?」
「おいおい、知らねぇのか? 巷で噂のこの俺を!」
そして、男は俺の前に来ると、
「久しぶりだな…直大!」
そこに居たのは、旧世界で一緒に戦った。
かつての仲間、猿渡一海だった。
「…かずみん…何で?…」
「フッ 仲間のピンチに駆けつけねぇやつがどこにいる?」
「そっか…そうだな…」
「さーてと祭りの始まりだ!」
そう言い、あるドライバーを取り出し、腰に巻く。
スクラッシュドライバー!
そして、スクラッシュゼリーのキャップを正面に合わせてスロットにセット。
そんなクセ強音声が鳴ると、工場で聞こえるような音が鳴り始める。
そして今までのように変身ポーズを取る。
それと同時に体全体を覆うように大きなビーカーとケミカライドビルダーが出現。
金色のヴァリアブルゼリーコロイド溶液で満たされると、
「変身!」
右手でスクラッシュドライバーのレンチをグッと押し下げた。
するとビーカーと溶液は一海に向かって収束し、スーツが形成される。
そして大量のヴァリアブルゼリーは頭部から噴出される。
生成された素体を纏い、頭部から巻き上げたゼリーによって装甲が完成されると、猿渡一海は仮面ライダーグリスへと変身完了する。
「心火を燃やしてぶっ潰す!」
そう宣言すると戦闘態勢に入る。
「ほう。あれがスクラッシュドライバーで変わる姿か…」
そう言いながら、ポイズンは観察するように1歩下がる。
「行くぞ!直大!」
「ああ!」
俺たちは走り出し戦闘を始める。
それと同時にスマッシュも走り出す。
2体のスマッシュに俺たちは旧世界のように息のあったコンビネーションで攻撃をしかけた。
俺が剣をスマッシュに向かって振り下ろすと、それに続くようにかずみんが蹴りを入れる。
そのコンビネーションで2体のスマッシュを分断することに成功する。
「まずは先にスマッシュからだ!」
俺たちはそれぞれ、スマッシュを相手にする。
シノビはムーンスマッシュと戦い。
グリスはゴールデンスマッシュと戦う。
ゴールデンスマッシュは再び金塊を生成し、まとめた金塊をグリスに向かって放つ。
だがその攻撃をグリスは足で蹴り飛ばしたり避けたりしながら防ぎ、段々と相手の至近距離まで近づくと、スマッシュの首を掴む。
「全然足りねぇなぁ! 」
「高揚! 動乱! 熱狂!」
そう言いグリスはスマッシュの首を掴みながら右腕で何発も何発もスマッシュにパンチ攻撃を入れる。
「誰が俺を満たしてくれるんだよぉ!!」
最後に思いっきりスマッシュを殴り飛ばす。
「おうおう。乱暴だねぇ~」
そう言いながら、ゆっくりとポイズンはグリスの元へ近づく。
「あ? てめぇは何もんだ?」
「さあ…彼から聞くといいさ。さてそのベルトのデータ取らしてもらうよ。」
「出来るもんならやってみやがれぇ!!」
ツインブレイカー!
左腕にツインブレイカーを装備し、ポイズンに向かって左腕を突き出す。
ポイズンも負けじとスチームブレードを手に持ち抵抗するが、
「おら!」
「クッ…」
「そんなもんかぁぁぁ!!」
スクラッシュの力とトランスチームシステムではハザードレベルの差が大きく敵わない。
そして畳み掛けるように、
ロボット!
グリスはツインブレイカーのスロットにボトルをセット、
シングル!
『シングルブレイク!』
その音声が鳴ると、先端にあるレイジングパイルにエネルギーを集中させ、外装を突き破るようにポイズン目掛けて攻撃を放った。
その攻撃でポイズンは吹き飛ばされる。
「見たか!これが俺の力だぁぁ!!」
「ッ……やはり…このシステムではもう無理か…」
すると 先程殴り飛ばされたゴールデンスマッシュが後ろから再度グリスに向かって攻撃をしかけるが軽くあしらわれる。
「効かねぇな…」
ビームモード!
「ほらよ!」
ツインブレイカー ビームモードでスマッシュを撃ち、追い詰める。
それでもスマッシュは立ち向かって来る。
「タフな野郎だな。装甲も硬ぇし、」
「仕方ねぇ。一気に決めてやる。」
一方 シノビはスマッシュとの戦いに優勢だった。
スマッシュと交戦する中、グリスの戦いが視界に入る。
「お~流石かずみん こっちも負けてられないな。」
流れるようにニンコマソードガンのトリガーを引き、忍術を発動させる。
『雷遁の術!』
さらにニンジャボトルをセット
Ready go !!
雷の力を解放させ、その力を足と剣先に纏わせスマッシュの元へ加速。
『雷鳴斬り!
「ハァッ!」
雷の力を纏ったシノビはいつもより素早い。
そしてその素早さを利用し、必殺斬りを放つ。
必殺斬りは六連に渡りスマッシュに刃を打ち込み、スマッシュを天高く舞い上がらせる。
そして最後の一撃にシノビは高く舞い上がりまるで鞘に入れた刀を抜刀するように放った。
その一撃を受けたスマッシュは爆散。
それと同時にグリスもスマッシュに向けて必殺を放つため、ドライバーのレンチを下ろす。
すると、肩や背中からヴァリアブルゼリーを勢いよく噴出して加速。
「喰らいやがれぇぇ!!」
その音声とともにグリスは必殺キックをスマッシュに叩き込んだ。
そして爆散。
その後、グリスは無事、地面に着地する。
「かずみん!これで成分を!」
同じく戦いが終わったシノビはグリスにエンプティボトルを渡す。
「ああ」
それを受け取ったグリスは成分を抜き取った。
成分を抜き取ったことにより、スマッシュは人に戻った。
一方 スクールアイドル同好会メンバーは走り出した後、ライブ会場の舞台裏にまで来ていた。
彼方やエマが安堵するように言う。
「ふう~ここまで来れば安心だね~」
「そうだね♪」
その隣でせつ菜がどこか疑うように質問する。
「あの~直大さん…ですよね?」
「え、何言ってんのそりゃそうでしょ」
「アハハ…ですよね~」
そして、藤黄学院の出番が終わり、果林の出番となる。
「それじゃあ。改めて、行ってくる。」
そう宣言すると、果林は堂々とした感じでステージへと歩き始めた。
すると、侑が走り始める。
「侑ちゃんどこ行くの!?」
「ちゃんと果林さんを応援したいんだ!!」タッタッタッ
そして続くように直大は
「じゃあ俺もちょっくら行ってくるわ。」
「え、いや、どこに?」
「客席だよ。」
そう答えると、直大も走り出した。
そして果林はステージの中心に立った。
(仲間だけど…ライバル。ライバルだけど……仲間っ!!)
壮大でサイバーなイントロが流れ始め、
♬ VIVID WORLD
ライブが始まる。
※※※※※
さらに一方グリスたちは
「タフなスマッシュだったな…」
そうポツリとかずみんが呟く。
「え、その割には結構ボコボコにしてたけど」
「それだけやらねぇと。奴の装甲は砕けなかったからな。」
ま、確かにかずみんのハザードレベルならあの辺のスマッシュは一撃で倒せるはずだし、それ程 金の力が硬かったってことなのかも。でも本来の金ってダイヤモンドとかに比べると、硬くないはずなんだけど…
「さてと次はあいつだ!」
そう言って、俺たちはスカイのいた方へ体を向けるが
「あれ?居ねぇぇぇ!!?」
スカイはいつの間にか居なくなっていた。
「まじか…吹き飛ばし過ぎたんじゃないの?」
「あん? そんなことねぇよ。俺はいつも通りやっただけだ。」
いつも通りねぇ~…でもなんだかこういうやり取り、懐かしく感じる…
良い意味でかずみんは変わってないなぁ…
「ま、いいや。とりあえず一件落着ってことで。」
「ああ……あ、そうだ。あいつは一体何もんなんだ? 」
当然の疑問をかずみんは口にする。
「あいつはスカイっていうらしい。」
「スカイ?……外国人か?」
「いや多分日本人。スラスラ日本語喋ってるし。」
「ほぉ〜ん。で、あいつは何を考えているんだ?」
「さぁ…俺にもあいつが何を考えているのかさっぱり。」
ただ1つ分かることと言えば、あいつは人間を憎んでいる。
それがどうしてなのか、分からない。
人類を滅ぼす、何故そう考えるようになったのか…
「要するに何も分からねぇってことか。」
「まあそうなる…」
そんな会話をしていると、ある歌声が聞こえ始める。
♬~~
「ん? 」
「始まったか…」
俺はボソッと呟いた。
そんな俺の様子を見て何か思ったのか、かずみんが
「行ってこいよ。」
「え、いやでも まだ人が目覚めてないし。」
まだスマッシュになってしまった人が目覚めていない。
「そのことなら、俺に任せとけ。それに大切な仲間のライブなんだろ?」
「どうして…それを?」
何故かずみんが知ってるのか、そこが分からない。
だがかずみんはその疑問に対して、どこかとぼけるように言う。
「さぁな…ほら早く行ってこい。ライブが終わっちまうぞ。」
ま、別に何故知ってるのかなんて、分からなくてもいいか。
「……そっか………分かった! あとは任せた。」
「おう。」
そうして俺は全速力で観客席まで向かった。
全速力で走る直大の背中、見た一海は、ゼリーを抜き変身解除する。
そんな一海の表情はどこか、安堵し満足気だった。
そんな、数秒後、一海はある事実を思い出す。
「とまあかっこよく送り出しのはいいが、ここがどこだか分からねぇ…」
そう、一海は三羽ガラスの3人とはぐれ、道を彷徨っていた真っ只中なのだ。
「早く誰か迎えに来ぉぉぉぉーい!!!」
一海の声がどこかの空に響き渡る。
※※※※※※
「自由に未来創ろう~」
果林のライブはサビへと進んでいた。
♬~~~~
それから何とか間に合った俺は客席の後ろの方で朝香先輩の歌声、パフォーマンスを見て聞いた。
凄かった………
やがてライブが終わるとそれを聞いた観客からは大歓声の嵐。
朝香先輩のライブは、見ている俺たちをビビッドな世界へ一緒に連れて行って貰えるような、限界も常識も超えていけるそんな歌声だった。
すると、回収したボトルが浄化され、月の成分が入っているボトルへ変わった。
「ほんとスゲー…」
俺は語彙力が無くなる程に魅力され、それ以外言葉が出ない。
スクールアイドルの力は無限大なのかもしれない。
ふと、周りを見るとどこもかしこもさっきのライブの凄さに興奮が覚めない様子。
そんな中、人際目を輝かせている人物に目が入る。
侑だった。
そして、俺は侑の元へ歩き出す。
※※※※
「うわぁ~」キラキラ
私は果林さんのライブに魅了されていた。
すると、斜め前の女性の会話が耳に入る。
「カッコ良いじゃん!」
「うん!初めて見たけど好きになっちゃった!!」
それを聞いた私は微笑んだ。
また1人、2人とスクールアイドルに興味を持って貰えてすっごく嬉しい。
なんだろうこの湧き上がる気持ち。
すると突然、隣から聞き馴染みの声が聞こえた。
「よかったな。」
「うわ、ビックリしたぁ…なんだ直大かぁ…」
はあ…急に驚かせて来ないでよ。ビックリしたじゃん。
それにしても、直大は神出鬼没というか、影が薄いのかよく分からないないけど急に現れるよね…
「何その反応…なんか最近俺の扱い雑になってる気がする。」
「気のせいじゃない?」
「だといいんだが…」
「それより、直大!」
「ん?」
「私、やってみたいことあるんだ!───────
※※※※※※※※
それから俺と侑は皆の元へ合流し、帰宅する準備をしていた。
やがて、侑が皆に聞こえるように。
「じゃあ皆、忘れ物ない?」
その質問に皆 「無いよ~」だとか「勿論!」等々それぞれ答えた。
「そう言う、侑が1番心配だけどな。」
「何言ってんの!私は忘れ物はあまりしないんだからね!ね、歩夢!」
「う~ん。どう、かな?」
「ちょっと!そこはフォローしてよぉ!歩夢~」
そんなやり取りに皆、微笑んでいる。
「さて気を取り直して、帰ろーお!!」
『『『『『『おー!』』』』』』
そうして俺たちは控え室から出て、帰るため、歩き始めた。
辺りはすっかり暗く、俺はふと立ち止まり空を見上げると星がよく見えた。
夜になっても肌寒さはなんてものはとっくに無く、むしろ若干の蒸し暑さすら感じられる。それがライブ会場による熱気なのか。それとも、もう夏が近いているのかどうか分からないほどに、
ほんと良いライブだった…
どうやら、ライブの余韻が抜けないみたいだな…
それは周りにいる人たちも一緒なのか。各々、ライブの良かった所を述べていた。 そんな会話にはスクールアイドルの話題もあった。
こんな人々が安心して暮らしていけるようにもっと頑張らないとな…
俺はこの星空を見て、そう思った。
「おーい。直大!早く─!」
侑が手を大きく振りながらそう言う。
「ああ……」
俺は皆に追いつくようにまた歩き出した。
トボトボ歩いていると、せつ菜が話しかけてくる。
「あの、あなたは本物ですか!?」
「え、何 藪から棒に…」
「先程のシノビさんのことです!」コソコソ
「あー、あれね。それはな──
俺はせつ菜に話した。
きっと疑問に思っていたのだろう。
そう、俺はあの時分身していたのだ!
「やっぱりそうだったんですね…」
え、やっぱり?
なんか反応薄くない?
「でも、さすがは忍者です!」
「まあ結構キツかったんだけどね…」
実は変身しないまま忍術を使うのはかなり疲れる。
その癖、今回は思いっきり別行動してたしねぇ…
だからあの時の戦いでは分身の術は使えなかった。
万が一やられて、分身体が消えたら、皆の方に居た俺も消えちまうしな。
「色々あるってことですね…」
「まぁな。にしても、よかったなぁ…朝香先輩のライブ」
「ですね~」
そんな会話をしていると、噂をすればなんとやらと言うように今度は朝香先輩が話しかけてきた。
「あら、2人で何のお話?」
俺は間髪入れずに答えた。
「今日の朝香先輩のライブの話をしてたんですよ。」
「はい!とっても凄い素敵なライブでした!熱いです!」
「そう。それはありがとう。」
ふぅ~誤魔化せた、ごまかせた。
大半はさっきのシノビのことだけども、嘘はついてない。
朝香先輩のライブは凄かったのには変わりないし。
それにしても、俺も少しは誤魔化すの上手くなってきたんじゃない?
あ、そうだ…朝香先輩からの疑い晴れたかなぁ…
そう思っていると、
「実は直大がシノビなんじゃないかって疑ってたんだけどね。」
「えっ!そうなんすか?」
俺は今初めて知ったような素振りで反応した。
「えぇ…でもそれは勘違いだったみたいね。」
「そりゃそうですよ。俺が戦う?なんて出来ないですから。出来るのは皆をサポートすることぐらいですからね。」
「そう…ね……。」
どうやら、疑いは晴れたみたいだ。
いや~よかった、よかった~
無事 大団円!!
でもなんか忘れてるような……
誰か置き去りのままのような…う~~ん……
ま、気のせいか………
そんや思考をしていると、突如声が聞こえる。
「よう!」
そんな声が聞こえる方へ顔を向けると、かずみんが居た。
「かずみん!」
あ、そうだ…思い出した。かずみんをそのままにしてたわ。
すると、朝香先輩が何かを思い出すように言う
「あなた、あの時の…」
「ん? あ~ あん時の。」
「え、知り合いなのか? 」
「 さっきな。」
さっき?
あ、そうか方向音痴同士、だもんな。
ばったり会ってもおかしくない。
「かずみん? なんですか。そのかすみんのパクリみたいなのは!」ユビサシ
「あん?」(ガン飛ばし)
「ヒィィ~!!」
そう脅えながらかすみは俺の背中に隠れた。
近くいた桜坂が質問する。
「知り合いですか?」
「まあちょっとね。」
「…………」
(また私の知らない所で知り合いが増えてる…)
「歩夢?」
「ん?どうしたの侑ちゃん?」
「あ、いやなんでもない」
「それで一体?」
「あ~これだ。これ」
すると、かずみんはポケットからボトルを取り出そうとする。
それが見えた俺は──
「あ、ちょっ!」
ポケットから取り出そうとするかずみんを止め、耳打ちで
「頼む。ここで出さないでもらえるか?」
「まあ別にいいけどよ。」
ふぅ~危なかった…
「じゃあちょっとかずみんとの用事思い出したから、先に帰っててくれ。」
そう言って、俺は皆と別れて、俺とかずみんは人気のない場所に向かった。
「それでさっき出そうとしたボトルって?」
「それがな。直大が居なくなった後に、回収したボトルが突然光出して、このボトルに変わってよぉ。」
そう言い、さっき出そうとしたボトルを出し俺に渡した。
俺は受け取り、そのボトルを見てみると金の延べ棒みたいなのがついてるボトルだった。
「あ~それよくあるやつ。」
「んなわけねぇだろ。初めてだぞ。こんなこと起きたの。」
「って言っても俺も原理はよく分からないし、考えるだけ無駄かなって」
「思考停止かよ。」
「でも自然とこのボトルには悪い感じがしないからさ。」
「まあ…そうだな。」
何となく納得したかずみんであった。
「それにこれはスクールアイドルが起こした奇跡みたいなもんだと、俺は思ってる。」
「スクールアイドルの起こした奇跡?」
「そう。スクールアイドルには無限の可能性を秘めてる。科学じゃ証明出来ない何かを…」
「ほぉーん。スクールアイドルってスゲーんだな。」
「そゆこと」
「ま、みーたんには劣るけどな。」
「…火星の王妃が宿ってたアイドルを出されると…」
「なんだその反応、みーたんの何が変なんだよ?」
「いや別に変じゃないけど? 多分…」
うん。火星の王妃が宿ってるアイドルなんて変じゃないよな。
「それにしても、相変わらずみーたんLoveなんだな。」
「当たり前だろ。俺のみーたん愛が無くなることはねぇ!」
「そっか…」
ほんと変わらないなぁ…
そんな会話をしていたその時
「どうやら浄化したみたいだね。」
突然遠くの方からある男の声が俺の耳に入る。
「なんだ!?」
「この声…まさか、」
そう思考していると突如、俺は身体ごと吹き飛ばされる。
「直大!」
かずみんは吹き飛ばされた俺にすぐ駆け寄る。
すると、
「フフッ ……」
そう不敵な笑みを浮かべると、声の主は姿を現した。
「てめぇあん時の、サソリ野郎!」
かずみんもその声からさっき戦ったポイズンだと気づき声を上げた。
「このボトルは貰っていくよ。」
そんなスカイは金色のボトル──ゴールドフルボトルを俺たちに見せつけるように告げた。
「スカイ…お前!」
「次に君に会うのが楽しみだよ。ホ・シ・ナ クン。」
すると、スチームガンの煙でスカイは姿を消した。
「居なくなりやがった……大丈夫か?直大。」
そう言いながら手を差し出す。
俺はそれを掴み、立ちあがる。
「ああ…大丈夫。それにしても…」
「なぁお前いつもあいつと戦ってんのか?」
「まぁ…」
「なら今度からは俺も一緒に──「それは大丈夫。」
そう俺は言うと、かずみんは 何でと言わんばかりの顔をしてた。
「かずみんにも生活があるし、それに折角 新世界が創られて、三羽ガラスの3人たちと平和に暮らせるようになったわけでもあるんだからそっちを優先して欲しい。」
「…………」
「あとエボルトに比べれば、どうってことないし。」
「直大…お前…」
「だから大丈夫。」
そう言って俺は笑って魅せた。
上手く笑えてるかな?
「何言っt ──── 「「「カシラぁぁ!!!」」」
かずみんを呼ぶ元気な3人の声が聞こえる。
「お前ら!!」
それは赤羽、黄羽、青羽の三人だった。
「やっと見つけましたよ!」
「もうどこに行ってたんだよ~」
「カシラは俺たちがいないと何も出来ないからなぁ…」
ワイワイガヤガヤ
この3人が来ると賑やかさが3割増になるな。
「それじゃあ俺も帰るとしますか。
今日はありがとう助かった。」
そうかずみんに俺は笑顔でお礼を言い、この場を去った。
「直大……」
───────────────────────
♬ NEO SKY, NEO MAP!
───────────────────────
その日の夜 高咲家
あれから自宅へと帰宅する。
そして、さっさとリビングへと足を運ぶと侑が俺の存在に気づいたようで顔をこちらへ向けた。
「あ、直大おかえり。」
「おう。」
~~~~~~
「じゃあ直大、明日からよろしくね。」
「了解。」
明日からよろしくとは何のことなのかはおいおい、説明しよう。
「おやすみ。」
「ああ…おやすみ」
そう告げ、侑は自分の部屋へ、そして俺も続くように自室へ入る。
自室に入ると自分の机に座り、ボトルを取り出し、今日のことを振り返った。
スカイはボトルを俺から奪って一体何をするか不安が残るばかりだな……
まあどんなことがあっても俺が止めてみせる。
俺、1人で……
同好会の皆や人々の夢や日常を守るために
そして、もう誰も失わないために…
『今度から俺も一緒に』
「一緒にか……」
正直そう言われて、嬉しかった。
かずみんが一緒に戦ってくれたらどんなに心強いか。
でも…
かずみん…それに戦兎、万丈 幻さんたちにはもうこれ以上戦って欲しくない。あの4人は十分、傷ついて戦いきったその先に平和を掴むことが出来たんだから。
だからそのためにも俺が全て引き受ける。
戦いの辛さとか痛みも全部。
俺が───────────
続く…………
第9─4話でした。
満を持してカズミンこと仮面ライダーグリスが登場しました。
そして、侑ちゃんのやってみたい事とは?一体なんなのか。
まあアニメ見ている人はなんとなく察しているとは思いますが
歩夢ちゃんも段々と、曇っていたり、
スカイはボトルを手にして何をするのか等など
それに直大の思想?というか考えていることも判明して、
色々情報量が多かった回でした。
長くなりましたが次回からもよろしくお願いします。