仮面ライダーシノビ(ビルド) × 虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 ~夢が始まり、虹が咲く場所~ 作:ラビラビfom
お待たせしました。
あれから皿洗いが終え、直大と侑はある場所に向かった。
それは音楽室。
何故音楽室かと言うと、それはピアノを弾くために
俺じゃなくて侑が弾くんだけど。
「おいおい。勝手に入って大丈夫か?」
「大丈夫。大丈夫。今は私たちしか学校に居ないし。」
「ならいいけど…」
そうして、侑はビアノの椅子へ座り、鍵盤に指を置く。
「さて、弾くね!」
「ああ。」
♬ Chase piano ver
侑はピアノで演奏し始めた。
何故こうなったのかと言うと、あれは約数週間前のことだ。
あのダイバーフェスでの朝香先輩のライブを見たあとに侑が言ったんだ。
『私、やってみたいことあるんだ!』
そのやってみたいことと言うのは、ピアノを出来るようになって作曲をしてみたいとのこと。
『いいんじゃないか? 応援するよ。』
そうして、今日の今日まで俺がピアノの弾き方を侑に教えていた。
まあ途中でテスト期間に入ったりでじっくり教えられなかった時もあったんだけど。
だから実質1週間ぐらいしか教えてないというわけ。
まあそんなこんなで今出来る所まで見て欲しいとのことで今に至る。
やがて演奏が終わった。
正直途中ぎこちない所もあった。
でも一体何の曲を弾いているのかハッキリと分かるぐらいにまで成長していた。
すげーな。
約1週間でこれだ。
1ヶ月、2ヶ月と経っていくと、もういつの間にか俺を超えるぐらいまでになってるかもしれない。
侑はスクールアイドルではない。
それでも侑の演奏はスクールアイドルのライブを見た時のような感動が輝きが俺には見えた。
「どう…?」
侑が遠慮がちに聞いた。
「…まだ改善点はあるけど、良かった。」
「そう?」
良かったと言われても、まだ納得しないのか、もう一度聞いてきた。
「ああ。」
そんな会話をしていると、背後から突然、少女の声が聞こえる。
「音楽室の使用許可は取ったんですか?」
その声に侑は慌てながら、驚いていた。
「ん? 誰かと思ったらせつ菜か。」
そうポツリと漏らすとせつ菜がクスクス笑いながら室内に足を踏む入れてくる。
「冗談ですよ。」
「もぉ、脅かさないでよぉ。」
「ピアノ、随分上手になりましたね。」
「ううん。まだまだだよ。いっぱい練習したら、もっと上手くなるかな?」
「私も、歌やダンスを、何度も練習しました。」
そうだったな。
「何度も、かぁ••••••」
侑は自身に強く刻むように小さく反芻し、その手をピアノの鍵盤に沿えた。
「やっぱり、何事も練習あるのみだね!」
「ですね!」
「っていうか。せつ菜は知ってたのか? 侑がピアノ始めたこと。」
「えぇ。前に侑さんが1人で弾いている所を見かけたんですよ。」
「へぇ~ あ、因みに許可は……」
「無断です!」
「あぁ…やっぱり……」
と俺は呆れた様子で侑を見た。
「アハハ…………」
その視線に耐えられなくなり、侑は苦笑いしながら、後頭部を掻く。
すると、せつ菜が思い出したかのように喋り始める。
「よくよく考えると、ここで直大さんと初めて出会ってるんですよねぇ…」
「あー確かにそうだった。あの時は優木せつ菜の姿だったなぁ…」
厳密には前に生徒会長モードの時の中川とは出会ってるけど、まぁせつ菜としてならあれが初めての出会いかも。
懐かしいなぁ…
もうあれから半年経ったとかまじかよってなる。
ほんと時間の経過が恐ろしく感じるわ。
「でも、あん時のせつ菜のグイグイさにはびっくりしたけど」
俺がギター弾き終わった後、急に大きい声が聞こえて、
『凄いです!!! とっても感動しましたぁ!!!』
とか
『この曲は何ですか!!??』
なんて言われてびっくりした。
しまいにはスクールアイドルの曲を作って欲しいだなんて言われた時はもっと驚いた。
あの時はスクールアイドルというのを知らなかったけど
「あー……あの時の私は少しグイグイ行き過ぎましたよね。反省してます…」
「まあ…でもそれがあったおかげで今、俺はここにいてみんなの作曲が出来てる。」
あの時の出会いが無かったら、俺は恐らく平凡に いや、戦いだけの日々だったんだろうな。
「だから、感謝してる。」
あの出会いがあってスクールアイドルっていう輝きを知ることが出来た。
みんなを笑顔に出来るそんな存在に出会えた。
それがどんなに凄いことか。
ほんと感謝してもしきれない……
「直大さん………それなら良かったです!!」
「ああ。」
すると、その近くで俺たちのやり取りを聞いていた侑が不機嫌そうに頬を膨らませながら、口を開く。
「もぉ…私がいるの忘れてるよね…2人だけの空間に入ってるし…」
「え、いやそういうワケじゃ」
そう言い訳まがいに否定するが、侑には聞こえていないようで、ビシッと指を差すように言い放った。
「それに私だって!ここでせつ菜ちゃんと話してるんだから!」ビシッ
「なんの対抗意識だよ…」
「ふふっ 忘れてないですよ。」
その言葉を聞いた侑がドヤァ~みたいな顔で俺を見てきた。
「ふふっ~ん♪」
「そのドヤ顔なんか腹立つ。」
☼☼☼視点は変わり、
相変わらず、お2人は仲がいいですね!
それにしても
「その、感謝してるのは直大さんだけじゃないです。」
「?」
「私がスクールアイドルを出来ているのは、あの時の侑さんと直大さんのおかげですから!」
その言葉に、2人して声を揃えて驚く。
「 「えっ!? 」 」
「お二人の言葉がなかったら、きっと大好きを叫べないまま、自分を押し殺して生きていました。」
今、私の脳裏にはあの時の出来事が
『だったら”ラブライブ”なんか出なくていい!!』
『ラブライブみたいな最高のステージじゃなくてもいいんだよ、せつ菜ちゃんの歌が聴ければ私は充分なんだ…』
その言葉を聞いて私は、変われるかもしれないって思いました。
でもあの時は何もかも分からなくなって逃げ出してしまったんですけど
その後、スカイっていう男の人にある選択を強いられました。
その選択がこんな窮屈な世界を壊したくないか、と私は一瞬その選択を選ぼうと考えてしまった。もうこんなに悩まなくて済むならって…いっその事…と
でもそんな時直大さんとの思い出が脳によぎって、私は踏みとどまれた。
そして、私は彼に叶えたい夢を宣言した。
″誰でも大好きを言える世界にしたい″というそんな夢を。
でもそれを聞いた彼はくだらないとそんな夢を持つから人はぶつかり合うのだと吐き捨てた後、嘲笑った。
私は言い返せなかった。確かに彼の言うとおり、私は自分の夢、大好きをかすみさんたちに押し付け、その果てにぶつかりあってしまったのだから。
でもそんな時に
『くだらなくなんかねぇよ!!』
直大さんが私のヒーローがそれに対して怒った。
『人の夢はくだらなくなんか無い !それに夢ってのは持つだけで胸が熱くなったり、輝いて見えるものなんだよ!』
でも彼は夢は呪いと一緒、持つだけ不幸にする。
夢は、そんな輝かしいものではなく、ドロドロしたどす黒い呪いのわうな何かだと言った。
そう返された、直大さんは、『確かにな』と否定せず認めた。
『 全てが全て、輝かしいものじゃない。
夢を追いかけてると過ちを犯して暴走することだってある。どうしても叶えたくて、間違える。どんなに頑張って叶わなくて挫折することだってきっとある。でも、その分だけ人は成長することが出来る。どんなに間違えても、挫折しても、前に進むことが出来る。
その呪いを希望に変えられるんだ。
まあ…そうは言っても…俺に夢は無いんだけど。
でもな。俺は中川菜々──優木せつ菜と関わって、接してく中で夢の素晴らしさがより知れた。夢って熱くて、輝かしい。眩しくて目を閉じかけるぐらいにはな。
だから、そんな夢を誰かに否定されたり、誰かが笑っていいはずがない!! 』
そんな言葉に私は、もう一度やり直せる。きっと───
ほんと、直大さんと侑さんには感謝しかないです。
こんな私にここまでしてくれて。
私を救ってくれて。
ほんとに…………
「だから、私の『大好き』を受け止めてくれて、ありがとう。」
私は満面な笑顔で感謝した。
☼☼☼視点は戻り
「せつ菜……」
そのせつ菜の言葉を聞いて、侑は照れるように赤くしていた。
因みに俺も少しむず痒かった。
「別にそんな••••••!!ただ私は、せつ菜ちゃんの歌声が聴きたくて//」
「そうそう。俺なんて侑みたいにせつ菜の心を掴むようなこと言えてないし。」
侑の言葉に同調するように口を開くと、侑が口を尖らせるように言ってくる。
「ちょっと私がせつ菜ちゃんの心を掴めるようなことなんて言えてないから!」
「そうかぁ?」
「そうなの!!」
そうは思わんけどなぁ…
──そんなやり取りにクスリとせつ菜は微笑む。
「でもそれで私は救われたんですから。謙遜しないでください。」
「せつ菜ちゃん…」
「だってよ。」
「う、うん。でも直大もでしょ!そんなヒトゴトみたいに言ってるけど。」
「いやいや、いやいや。俺は大したことできてないし。」
「はぁ…直大が大したことしてないなら。私はミジンコ以下だよ。」
そう言って深いため息を零す侑。
「ふふっ。でも侑さんもですけど、それ以上に直大さんって謙遜ばかりですよね。」
「うんうん。」
「いやいや、そんなことはない。」
あと、侑は人のこと言えないだろ。
「いいえ。そんなことあります!」
キッパリと言ってくるな…
「直大さんは私にもっと自分に自信を持てなんて言ってましたけど、直大さんはどうなんです?」
「さ、さぁ~」
せつ菜の一言に直大は、バツが悪くなり、目線を逸らす。
「正直、直大さんにももっと自信を持って欲しいんです。あんなに、凄いんですから。」
「そんなことは。」
とそう言った瞬間、侑は深くため息を零す。
「はぁ…また謙遜してるよ……」
「そんな直大さんも嫌いじゃないです。でも最近はちょっぴりウザい?ですかね?」
え、ウザ、ウザい!?
俺、せつ菜にウザがられてた!?
「………」 ガーン
何だろう。年頃の娘に ウザいって言われる父親の気持ちが分かった気がする。
これが反抗期か…
いやこのウザいはそれと少し違うな。
「嘘です。」
何だ嘘か… (ホッ、)
って!そんな嘘言うなよ。
間に受けちゃったじゃないの。
「でも半分はほんとです。直大さんはいつになったら自分の凄さに気づくんだろうってときどき思います。」
「自分の凄さねぇ…」
戦兎みたいにもっと自身をもって、自分のことを天才とか言えればいいんだろうけど。
あれは本当に戦兎が天才だから許されてるわけで
こんな俺が天才とか言ってたら寒気がするだろう。
俺はただのしがない高校生で凡人だ。
だから俺は戦兎のようには慣れない。
それに俺はまだまだだと思うから。
「でもそんな所も含めて直大さんの魅力なんでしょうね。」
「そうか?」
「はい!」
俺にそんな魅力があるとは、思えないが。
そんな会話をし終えると、侑が喋り始めた。
「私さ、せつ菜ちゃんや皆の歌を聴くと、元気が貰えるんだよね!ダイバーフェスの時も、スッゴく感動しちゃって!周りで応援する人達の熱意に包まれて、私夢中でステージを見て、で、気づいたらあっという間に終わってた。」
うむうむ。侑の言う通りだ。
ほんとライブってなんで、あっという間に終わるんだろうな。
夢中で目で追って、キラキラ輝かせて。いつの間にか終わってる。
ほんとになんでだろう。
でも、夢中になって、周りも見えないぐらいになるものに出会えるって案外凄いことだったりするのかもしれない。
「…侑さんからはそんな風に見えているんですね」
「えっ」
「私達に見えるのは、ステージからの景色だけですから」
「そっか」
確かにそうだ。スクールアイドル……歌って踊る側は、どう足掻いても、観客目線での景色は見れない。
「あの、いつかお二人の大好きが見つかったら、私にも応援させてください」
1度、暗い夜空を見上げた後、2人を真っ直ぐな瞳で見つめながら、ニコッとした表情でせつ菜は言う。
「私と直大の?」
「はい!侑さんと直大さん自身の大好きを」
俺自身の大好き…か
大好きって一体何なんだろうな…
でもいつか見つかるといいな……
俺の大好きを────
──それから直大たち、は音楽室を後にし、2階の廊下を歩いていた。
「夜の学校って、なんだか不思議な感じ」
「確かにそうですね」
2人の会話を耳に挟みながら直大は足を運ばせる。
すると、自分のスマホから、あるメッセージが来た。
それを確認するため立ち止まると─そこには驚くべき人物からの連絡だった。
「これは…」
「 「ん? 」 」
立ち止まってた直大に気づいた侑とせつ菜は、2人して、立ち止まり、目線を彼へ向ける。
「直大~どうしたの?」
直大は答えない。
何か考え込んでいるようだ。
「……………」
今度は、せつ菜が問いかけてみる。
「直大さん?」
その問いかけから、ワンテンポ遅れて、彼は答えた。
「………ん? あ、いや、ちょっと忘れ物を思い出してな、」
「スマホを見て思い出したの?」
ほんのり、彼の言い分に違和感を覚えた侑は、問いかける。
だが、彼はなんてことないと、すぐに返した。少し、どもっていたが。
対して、せつ菜は何も言わなかった。それは、知っての通り、彼女がこの同好会の中で唯一彼の隠す秘密を知っているからだ。
彼が突拍子も無く、どこかへ行こうとする時は、何となく察せるのだ。
だから、こういった時には、周りへのフォローを欠かさずに行う。
彼が、その秘密をばらしたくないとそう言っていた。
だからそれを尊重するためにも。
それに、自分のよく知る番組でもヒーローは正体を周りに隠しているなんて事例は、良くあることだからこそ。理解もすんなり出来る。
その秘密を躍起になって守るのだ。
ただ、心の内では、せめて同好会みんなには伝えてもいいのではないか、なんて思ったりもしていた。
だが、それは彼に思っていても口には出さない。
彼自身が話したいと思わないと、ただの押しつけになってしまうから。
唯一彼の秘密を知るものとして、影ながらサポートする、それが今自分に出来ること。それが彼の役に立っているかどうかは分からないが。
「ま、まあな。 じゃあちょっくら取ってくるから先に戻っててくれていいぞ。」
そう言って彼は元来た道を走り出した。
続く……………………
はい。10─2話でした。
侑ちゃんのやって見たいことはピアノであったことが明かされました。まあ分かっていたとは思いますが
さて次回は明日、投稿します。
ついにスカイが○○ に!?
よろしくお願いします。