仮面ライダーシノビ(ビルド) × 虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 ~夢が始まり、虹が咲く場所~   作:ラビラビfom

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お待たせしました。

今回も長めです。




10─4話 ~夏、始まる。~

 

 

チュンチュン チュンチュン

 

「……ん」

 

夜が明けた、朝、俺は目をゆっくり開けた。

 

「…知らない天井だ…」

 

俺的言ってみたいセリフランキング4位。

ついに言えて嬉しい。

 

えぇと…今の時刻は.....

 

 

まだ、4:08(シノビ)か……

起きるにしては少し早いな…

 

 

 

ん?

なんか俺以外の人肌を感じる……

俺は自分が寝ていた布団の中に違和感を持ち、軽く掛け布団を上げると──

 

 

 

そこには、幼なじみ?兼 後輩の桜坂がすやすやと寝ていた。

「……zz~」

 

 

えぇぇええええええ!!!!!

 

は、え、ちょっ、な 何で、桜坂がここにいるのぉぉ!!?

よーし、一旦落ち着け、星奈直大。

こういう時こそ深呼吸。

 

「すー。はー」

 

 

さて状況判断だ。

ふむふむ……

はは~ん、なるほどさてはこれ、夢なんだな。

 

 

なんだよぉ~夢なら夢と言ってくれよ~

驚いちまったぜ。

 

 

まあベタだけど、いっちょ頬をつねってみるか……

 

 

 

 

 

 

 

………………………いたい。

 

 

ってことはこれは夢じゃなくて現実……

 

うそだろぉぉ!?

ま、まさか俺、桜坂と昨日の夜………

いやいや いやいや そんなわけないだろ。

 

 

 

身に覚えもないし。それに服も乱れてない。

うん。昨日の夜 俺と桜坂は何もなかった。

そうだ そうに違いない!

 

 

よーし、自分洗脳完了!

にしてもこの状況を皆に見られた暁には………

 

 

『うわ~』

 

『信じてたのに…』

 

『ありえない』

 

『サイテー』

 

と、あられもない疑いをかけられ、しまいには上記のようなことを言われるかもしれない。

 

何としてもそれは避けなければ。

 

 

さて、皆が起きずに桜坂を本来寝ている場所に連れて行く。

ミッションを今、俺は課せられた。

 

 

 

MISSION ……START。

まずは桜坂を起こさないよう慎重に運ぶ。

 

 

「失礼します」

 

ヨイショット

 

持ち上げた瞬間、ほのかに良い香りがした。

 

はぇ~ 結構軽いんだな。

昨日左腕怪我したけど、そこまで辛くないほどに軽い。

 

って今はそんなこと考えてる場合じゃない。

 

 

 

抜き足差し足、忍び足っと

 

ん?

 

 

バタッ と効果音さながら、誰かが立ち上がった。

 

「セツナスカーレットストーム!! フゥ~キョウモセカイ ヲ スクッテシマイマシタァ」

 

妙に長いセリフを吐いたせつ菜はすぐさま布団へと戻った。

 

「………zzz~~」

 

 

 

すげーびっくりした......起きたのかと思ったじゃねぇか

あぁ…心臓に悪い

それにどんな寝言だよ。

 

 

さて気を取り直して、足を運びますわよっと。

 

 

 

「うぅ」

 

「!?」ビクッ

 

「エマァ………」

 

 

「フゥ~」(安堵)

 

もう心臓幾つあっても足りましぇん……

 

~~~~~

 

 

よーし、布団の前まで来た。後は桜坂を布団の上に──

 

「…zzz~~………ん……」

 

 

 

ま、まさか起きた!?

 

「……セェーパァイ……ニゲナイデクダシャイ……zzz~~」

 

 

寝言か…

それにしても俺、桜坂の夢の中で逃げてんのか?

なんで?

まあ、それは置いといて、今度こそ。

 

 

 

 

 

「直さん?」

 

 

 

えっ!?

こ、この声………

 

 

俺は恐る恐る、声の聞こえる方へ見ると──

寝転がりながらこちらを見ている天王寺だった…

 

 

 

「え、お、おう。おはよう」

「おはよう…」

 

 

 

「「………………」」

 

 

 

 

なんだこの空気!

そしてこの状況すげぇヤバいだろこれ。

女子高生をおんぶしてるジャージ姿の不審者。

そして、それを見ている女子高生。

 

 

 

まずいな。

もしかしてこれ詰んだか?

と、とりあえず何か言わなくては…

 

 

「あ、えぇとこれはだな…その、何故か俺の布団に桜坂がいたから運ぼうと思ってだな。あ、決して何かあったわけじゃなくてだな…不可抗力というか、なんて言うか…そのーだな……」

 

 

あーもーこれじゃ言い訳みたいになってるし、自分でも何言ってんのかこんがらがってきた。

あと、だな。多すぎだろ!

語尾がだな の人みたいになってるんだな。

 

 

「そんな慌てなくて大丈夫」

 

「え?」

 

 

「直さんがそういうことする人じゃないって知ってる」

 

 

「天王寺..!」

 

目頭が熱くなってきたわよ。

 

 

「あとしずくちゃんが直さんの布団に居たのは昨日の夜のことが原因」

「へっ? 昨日の夜?」

 

 

「うん。実は───」

 

天王寺は語る──────

 

 

どうやら昨日の夜、俺が寝たのを確認したかすみがあるゲームを提案したらしい。

 

『このゲームで先にゲームオーバーになった人が先輩の隣で寝る。ゲームをしよう!』

 

『何で直さんの隣?』

 

『それはねぇ。先輩にドッキリを仕掛けようと思って。朝起きたら、隣に誰かが寝てたらきっとビックリした顔しますよぉ~ にひひひ~』

 

 

『あんまそういうイタズラしちゃダメだよ。先輩に迷惑かかっちゃうし』

 

『まぁまぁ。そんなこと言わずにさぁ~』

 

『かすみさん!』

『あれれぇ。もしかしてしず子負けるのが怖いのかな?』

 

『ムッ、 そんなわけないよ!』

 

 

 

『じゃあ早速スタート!』

 

 

とまぁこんな事があったらしく…

その後見事、桜坂が負けてこうなったらしい。

 

っていうか! 俺の隣を罰ゲーム扱いするんじゃないよ!

 

 

 

「なるほどねぇ」

 

 

かすみの仕業だったか…

 

 

「フッフッフッ フッフッフッ…」

「直さん?」

 

不敵に笑う俺に困惑する天王寺。

 

 

かすみよ……覚えておこう。この落とし前は必ずつけてやる。

 

「フッフッフッ…フッフッフッ…」

 

 

「直さん怖い…」

「さてと、教えてくれてありがとな」

 

 

「あ、うん」

「じゃあ俺はもう一眠りするわ」

 

 

そうして、俺は布団にもう一度入り、目を閉じた。

ふかーい深ーい。眠りへと───────

 

 

 

※※※※※※

 

 

 

 

 

数時間後。

 

 

 

「………ん」

 

目を開けると、

 

「ここは…知ってる天井だ」

 

というか、ここ部室?

俺は起き上がり、あたりキョロキョロ 見回してみたが誰も居ないみたいだ。

確か俺、もう一度布団に入って二度寝したはずなんだけど、何で部室にいるんだ?

 

そう思考していると、部室のドアが開いた。

 

「あ〜あ〜、あんな手に引っかかるなんて…ん?」

 

 

侑は何か言いながら、部室に入ってくると、俺が起きたことに気づいたのか、声を掛けてきた。

 

「直大起きたんだ」

 

「まあな。ってそれより、何で俺ここに居るんだ?」

 

「直大が全然起きないから皆でここまで運んだんだよ。布団片付けなくちゃいけなかったし…」

 

「まじか…」

 

我ながら情けねぇ…

 

 

「何度も起こしたのに…」

「すまん」

 

「まあ別にいいけど、直大があんなに寝てるなんて珍しいよね。もしかして、疲れてる?」

 

「え、いやそんな事ないと思う…」

 

まだ少し左腕は痛むが疲れてるほど体はボロボロではないだろう。

 

「ふーん」

 

「ほらそれに、俺一度起きたんだけど二度寝してさ。多分それが原因なんじゃないか?」

 

「あー確か璃奈ちゃんが言ってた~」

「あっ!でもかすみちゃんが─

 

『もしかして、かすみんのせいで先輩起きないんじゃ…』

 

───って言ってて謝ってたけど何かあったの?」

 

 

 

「いやーまぁ…あるにはあるんだが…」

 

言えねぇーよなぁ…

後輩と寝てたなんて…

 

まぁあれは事故みたいなもんだろ。

 

ウンウン

 

 

さて、とりあえずここは話を変えるか。

 

 

 

「今、皆は練習?」

「うん。ランニングしてたんだけど鬼ごっこに変わってさ」

 

 

ランニングしてたら鬼ごっこ?

 

ドウイウコト?

 

「それで彼方さんに捕まって今ここに来たってこと」

「ほーん」

 

 

「さて、捕まっちゃって暇だし、動画でも見よっと 」

 

 

そう言うと侑はパソコンを開き、あるライブの動画を見始めた。

そのある動画とは、数週間前にあった朝香先輩のダイバーフェスでのライブだった。

 

 

☼☼☼

 

 

パソコン ♬~ VIVID WORLD

 

侑は心の中で思う。

 

 

(何度観てもすごいなぁ…東雲に藤黄、そして果林さんも)

 

 

(きっと果林さんは••••••ううん、スクールアイドルすら知らなかった人達なのに、あの場にいるほとんどの人が声援を送ってくれた••••••)

 

「(あんなライブが良い。歓声の中で、ステージも客席も、スクールアイドルを思う皆の心が1つになるような••••••」

 

 

「声に出てんぞ」

 

 

「あ、声に出しちゃってたか」

「何か思いついたのか?」

 

 

「うん。まぁ…でも明確に言葉には出来てないんだけど」

「そっか…なら明確に言語か出来たら教えてくれ」

 

「うん!」

 

 

そんな会話をし終えた後、部室の扉が開くとすぐさませつ菜の元気の良い声が聞こえた。

 

 

「ようやく全員確保です!」

 

皆、部室の中に足を踏み入れた。

 

 

「みんな、お疲れ様」

皆、走り疲れたのか部室に入るなり、椅子に腰掛けた。

 

 

 

「あ!先輩起きたんですか!」

「おう」

 

 

すると、 かすみは俺の前に来る──

 

「えぇとそのごめんなさい」

 

かすみは申し訳なさそうに頭を下げた。

 

「別にいいよ。かすみも反省してるみたいだし。でもこれが俺だったからよかったけど他の人となると、どうなるか分からない。だからこういう罰ゲームはもう辞めとけよ」

 

 

「はい。分かりました。…でも流石心の広い先輩ですぅ!」クネクネ

「あんま調子に、乗るな」

 

そう言った俺は軽くかすみにデコピンをした。

 

 

「あ”だ”っ ! 乙女のカワイイおでこになんてことするんですか!!」

 

 

「乙女のカワイイおでこって…w」

 

 

「あ、先輩今、笑いましたねぇ! なら次はこっちの番です!」

 

 

アッチョッ 、ヤメナサイッテ

 

ヤメマセンヨォ~ シカエシデス!

 

 

 

☼☼☼☼☼

 

 

そんな、2人を微笑ましそうに見る、彼方とエマ。

 

「フフッ…微笑ましいねぇ~」

「なんだかスイスにいる妹や弟たちを見てるみたい~」

 

 

 

その傍らで、愛と璃奈、果林、せつ菜は流れた汗をタオルで拭いながら話す───

 

「いや~トレーニングと変わらないくらい走ったなぁ…」

「汗もびっしょり.....」

 

「だったら、次はもう決まりね」

 

「?」

 

その果林の一言で直大たちは場所を変えた。

 

 

 

辺りも暗くなってきた頃

今 直大たちは塩素の匂いが漂う、学園内にあるプールにいた。

 

 

各々着替えた一同はプールサイドに立っている。

彼方はふと呟く。

 

「やっぱり皆水着持ってきてたんだね〜」

 

果林は、せつ菜へからかうような顔しながら言う。

 

「せつ菜もちゃんと可愛い水着あるんじゃない」

「え、ええ。一応その、念の為••••••」

 

 

せつ菜はそう言われて、モジモジ恥ずかしそうに口を開くと、エマが高らかに言う。

 

 

「じゃあ、行っくよー!」

 

と口火を切った後、それを合図に一斉にプールへ飛び込んでいた。

皆、各々それぞれの楽しみ方─楽しい雰囲気でプールを満喫している。

 

 

 

☼☼☼

 

 

「はあ………」

楽しい雰囲気とは裏腹のため息を零すのは───星奈直大だ。

 

そう、俺は1人寂しく、ベンチに座り、外の景色を見ていた。

 

 

だって仕方ないじゃん。

プールに入るなんて1ミリも聞いてねぇぞ!!

 

これがハブられって奴か……

 

 

いやまあ1人だけ男でプールってのも肩身が狭いし、目のやり場にも困るから結果オーライではあるのかもしれん…

うん。そうだな。そうに違いない!

 

 

 

 

それにしても、まだ痛むか…

幸い、長袖の上着を着てたから、皆には怪我を見られなくて済んだのはよかった。

 

この怪我だと誤魔化せるかどうかも分からんしな。

 

 

ふと俺は昨日の戦いを思い出す。

俺はスカイに手も足も出てなかった。

 

 

『僕はもっと強くなる』

 

 

強くなる…か。

前回の戦闘データを使う。ってことはおそらく、

あのベルトを作るということなんだろうな。

 

使えば 使うだけ 使用者を好戦的にしてしまい、挙句の果てに戦闘兵器に変貌してしまうあのベルトを…

 

 

 

あいつにはベルトを作るぐらいの技術力があるってことなのか。

ということは、あいつは科学者?

 

うーむ…

 

分からんなぁ…

 

 

ま、スカイのことは置いといて

このままだと俺はあいつに勝てなくなる。

 

だからもっと、もっと強くならないと……

 

俺は無意識に拳を握っていた。

 

 

すると、俺を呼ぶある声が聞こえる。

 

 

「せんぱい!」

 

 

ん?

 

ビシャ っと効果音さながら、冷たい何かが、俺へと着弾した。

 

 

「冷たっ!!」

「フフッ 驚きましたか? 」

 

「そりゃ驚くでしょ!」

 

「フフッ…」と微笑むのは後輩兼幼なじみである桜坂しずくだった。

 

そんな桜坂しずくは微笑みながら俺の近くまで来ると、俺が座っているベンチにちょこんと座った。

 

あれなんだかソワソワするぞ。

なんでだ?

 

あ、あれか!普段見ない水着姿だからか。

 

ナルホド ナルホド

 

それにしても目のやり場に困るなぁ…

あんま見ないようにしよっと…

 

 

 

「「……………………」」

 

 

何故かお互い無言。

えぇとこういう時は確か侑によると、

 

『女の子の服の感想を言うこと、分かった?』

 

みたいなこと、言ってたような気がする。

 

服っていうか水着だけど、

まあどっちも似たようなもんだろ。多分。

 

 

 

 

「えぇと…その水着…似合ってんな」

「え、あ/// はいありがとうございます//」

 

桜坂は頬を染めながら言った。

 

 

 

てか何で赤くなってんだ?

変な事言ったわけじゃないし。

 

 

言ってない…よな?

 

 

そんな様子の桜坂に俺は少し戸惑

少し気まずい空気が流れると、俺はまた外へ顔を向けた。

 

すると、桜坂が口を開く。

 

 

「その…」

「ん?」

 

「先輩が運んだんですよね。布団に」

「え、ああ。そうだけど」

 

さっきの話しか。

 

「ごめんなさい。ご迷惑おかけして。重かったですよね」

 

そんなの桜坂が気にすることじゃないだろうに。

 

「そのことなら大丈夫。あと全然重くなかったぞ。ちゃんと食べてるか心配になるぐらい」

「む、ちゃんと食べてます!」

 

「そっか…ならよかったよ…………………」

 

 

 

「………………」

何を思ったのか、自分でも分からず、天井を見上げると、桜坂が心配したような声音で言う。

 

 

 

 

「あの大丈夫…ですか?」

「え?」

 

「その…先程、気難しい顔をしてたので」

 

「そんな顔してた?」

 

 

「はい」

「そっか…」

 

桜坂に心配されるぐらいひでぇ顔してたのか。俺。

 

「もし何か悩んでたりするなら相談して欲しいです。前に先輩がしてくれたように私も先輩の力になりたいんです」

 

 

 

優しいな桜坂は。

ほんと俺は良い後輩をもったよ。

 

でも桜坂を巻き込むことなんて出来ない。

だから──

「ありがとな。でもその気持ちだけで十分。これは俺が解決しないといけない問題だから」

 

 

「先輩……」

 

あんまり、納得はして無さそうだった。

でも、本当にこれは桜坂に話せないことだから。

 

ごめんな。

 

俺は聞こえるはずもない彼女へ小さく謝った。

 

すると、このタイミングで 「おーい!!」と俺たちを呼ぶ、声が聞こえる。

俺は声の聞こえる方へ見ると、宮下が手を大きく振っていた。

 

「そんなとこ座ってないでこっち来なよー!」

 

 

 

「先輩呼ばれてますよ」

「いや、俺はいいって、私服だし」

 

「いいから行きますよー!」

「えっあ、ちょっ───」

 

桜坂は俺の手を引いて歩き始めた。

 

 

~~~~~~~

 

やがて、皆のいる所まで来ると、侑が言う。

 

 

「やっとこっちまで来たね。直大。 」

「不本意ながらな」

 

 

「フフッ この際飛び込んじゃいます?」

「飛び込まないって! 俺、私服だからね」

 

 

「フフッ…冗談ですよ」

 

「先輩をからかうんじゃありません」

 

はぁ…全く。

 

すると、かすみが浮き輪のようなボートに乗りながら、質問する。

 

「先輩はなんで水着持ってこなかったんですか?」

「いや、まさかプールに入るなんて思わないだろ」

 

「へぇ~、でもぉ~ ほんとは泳げないから持ってこなかったりしてぇ~」

 

ニヤニヤとした顔でそう言うかすみ。

なんか、すげー舐め腐った顔してやがるなこいつ。

 

「はあ? そんなわk──

 

舐め腐った顔をしたかすみへ一言文句でもと足を踏み出した瞬間、ズルっと足を滑らした。

 

 

「あっ…」

 

「「「あっ………」」」

 

これから、起きることを理解した俺たちは、声を漏らす。

ほんの一瞬のはずだったが俺には落ちるまでスローモーションに感じた。

 

 

バッシャーン!!

 

 

 

俺は見事に足を滑らせ、プールへ DIVE! した。

ダイブした事により、大きな水しぶきが飛ぶ。

 

 

そう深く、果てなく……

水面へと導かれた。

 

 

あー俺だけの光 放ちてぇ……

ダーイーブ!

 

 

はあ……… (クソデカため息)

俺はプールに落ちた後、ほんの数秒、潜っていたがすぐに地面に足をつけ立ち上がった。

 

すると、せつ菜が急いで泳ぎながら、俺の元へと駆けつけた。

 

 

「大丈夫ですか!直大さん!」

「あー大丈夫。 服はびしょ濡れだけど……」

 

 

「先輩も中々にドジですねぇ~」ニヤニヤ

 

 

クッ 何も言い返せねぇ……

 

すると、歩夢が口を開く。

 

「もう。気をつけてね」

「はい。気をつけます…」

 

 

「よーし。ホッシーもプールに入ったことだし、水上バレーボールだ!!」

 

宮下がビーチボールを持ち宣言する。

 

「はぁ?何でそうn─ 「「「「おー!!!」」」」

 

俺が抗議しようとするがそれと同時に皆の声が被さり、俺の声は打ち消されてしまった。

 

 

いや、おー! じゃねぇ!

俺、このままやんのか?

 

服が濡れて、微妙に重いんですけど。

 

 

 

「行くよー!ホッシー!」

どうやらここのままみたいですねぇ

 

はあ…

 

仕方ねぇ、こうなったらやけだ!!

やってやろうじゃねぇか!

そうして俺たちは気が済むまでプールを満喫した。

 

 

 

 

 

 

 

プールを十分満喫した後、皆より先にプールを出た俺は学校の指定ジャージに着替える。

その後、俺はまるでベランダにある柵のような所に体を前のめりにして寄っかかりながら、夜の風景を見ていた。

 

 

 

夜空が綺麗だ…

真っ暗な空に、星がキラキラと輝いている。

 

どんなに手を伸ばしても空には届かない。

まるで今のスカイとの力の差を表しているように──

 

 

 

今ふと思ったけどこのジャージって微妙にダサいよな。

胸の方にある、虹ってマークがよりダサさを際出させていると思う。

この学校バカ広いのにジャージはダサいってそんなことあるのかねぇ…

 

 

 

そんなことを思いながら外を見ているとある声が耳に入った。

 

「何、たそがれてんの?」

 

「え?」

 

俺は後ろを振り返ると、そこにいたのは侑と歩夢の2人だった。

 

「まあちょっと。空が綺麗だなぁって思ってさ。」

 

「なにそれww」

別に笑わんでもええやろ。

俺も確かに言っててちょっとあれだなとは思ったけども。

 

 

「でも直くんって空とか星とか見るの好きだよね」

「あ、確かに…家でもそうだもんね」

 

 

「まあ…嫌いではない」

 

 

こうやって、星とか外の風景とか見ている時は、何も考えれずにいられて、心が落ち着くし、安らぐ。

 

俺はそんな時間がたまらなく好きなんだろう。

 

すると、侑と歩夢が近くにあるビーチチェアに座ると、2人も夜の景色を見始めた。

 

 

「ねぇ、侑ちゃん、直くん」

 

「ん─?」

「? 」

 

 

「本当は今頃、3人で予備校行ってたかもしれないんだよね」

「ま、そうかもな」

 

あの時、侑と歩夢がせつ菜に出会わなかったら、こうしてここにいることも無かったのかもしれない。

 

もしかしたらそんなifの世界もどこかの宇宙にあるのかもな。

 

 

ほらこの宇宙には無数の世界─パラレルワールドがあるって言うし。

僕らのユッニッバースッって奴さ。

マルチバースとも言うよな。

 

 

まあ現に新世界や旧世界とも違う世界に行ったこともある。

戦兎たちと同じヒーロー 仮面ライダーが多くいるあの世界。

 

 

 

まだ戦争が始まる前だったけ…

元気にしてるかなぁ……

 

 

そんなことを思い出している中、歩夢は続ける。

 

 

 

「でも、やっぱりこうして一緒にいる」

「だね!」

 

 

「同好会に入るって決めた日の事、覚えてる?」

 

俺と侑は、当たり前だと頷く。

 

「2人があの時、私のスクールアイドルの夢を、一緒に見るって言ってくれたの、凄く嬉しかった」

 

 

「スクールアイドルの夢••••••そっか。あの時、歩夢が勇気を出してくれたおかげなんだ」

「確かに歩夢の勇気が俺を動かしてくれた」

 

 

あれがなかったら俺はせつ菜と向き合えないままだったのかもしれない。

 

 

「歩夢の夢を一緒に追い掛けて、今の私がいる」

「俺もな」

 

 

「うん」

 

 

「そして皆とも!」

 

 

「え………」

 

 

「フッ…そうだな」

 

 

「…………。」

 

 

「周りにどんどん輪が広がって、いつの間にか、スクールアイドルが大好きな人達で、凄く大きな力が生まれた! だからありがとう。歩夢」

 

「ぁっ…」

 

「私も勇気を出して、今の自分にできること、やってみる」

「できる…こと?」

 

 

今の自分に出来ることか……

 

 

侑は新しい1歩を踏み出そうとしている。

いや、もうとっくに踏み出しているのかもしれない。

 

 

俺も頑張らないと…

もっと、もっと……強く…

 

 

「じゃあ、これまで以上に頑張らないとな」

 

侑に対して、そして自分に対して言い聞かせるように俺は言った。

 

 

「うん!」

そう言って俺と侑は笑い合うと、大きな音が鳴り始める。

 

 

ドドーン バーン!!!

 

 

 

大きな音と同時に色とりどりの鮮やかな光が俺たちの視界に映る。

 

 

それは花火だった。

おそらくどこかで花火大会でもやっているのだろう。

 

 

「綺麗だなぁ……」

 

ポツリと俺は呟く。

 

真っ暗な夜空に虹色の光が俺の視界を侵食した。

そんな花火を何気なしに見ていると、いつの間にか俺たちの後ろに同好会メンバーが集まっていた。

 

 

すると、侑がみんなの方へ向くと。

 

「今度の私達のライブ、虹ヶ咲だけじゃなくて、もっと大きなライブにしたい!」

 

 

 

「「「「「「???」」」」」」

 

皆、侑の突拍子のない言葉に困惑している。

 

 

 

「あのね!この間のダイバーフェス、ほんとすごくて。それってきっと、観客の応援とステージが1つになったから生まれたときめきがあって、それが会場に溢れてたからじゃないかって!」

 

 

「そんなときめきを生み出せるような、あの時以上のライブがしたい!スクールアイドルもファンも、全部の垣根を越えちゃうような!虹学とか東雲とか藤黄とかも関係なく、スクールアイドル好きみんなが楽しめるお祭りみたいなライブ!」

 

 

「知らなかったスクールアイドルに出会ったり、ファンの熱い声援に勇気を貰えたり、そこにいるみんなの心が強く響きあって、新しい大好きが生まれる!」

 

 

「ぁ...」

 

 

「そういう場所で、みんなに思いっきり歌って欲しい!」

 

 

 

やっぱり侑はすげーや。

俺には考えられないことを思いついてしまう。

 

そして、俺にはない何かを侑は持ってる。

少し羨ましく感じるなぁ……

 

 

 

 

「なんと言うかその…ドキドキしました!」

「スクールアイドルとファンの垣根を越える…!」

 

「みんなが楽しめるお祭りみたいなライブ!」

 

 

 

「お祭り••••••愛さん好き!」

「うん!凄く面白そう!」

 

「私、そのステージに立ってみたい!」

 

 

「皆……!」

 

 

「にしても侑ってぶっ飛んだこと考えるわね。 」

「まあそれが侑ですからね」

 

 

「ですが、ファンも巻き込み、他校まで巻き込むとなると、きっと大変ですよ?」

 

「うん!それでもやってみたい!アイドルじゃない私だから出来る事もあるって、そう思うから!

 

 

そして、侑は宣言する。

 

「私もそこから始めたい!!」

 

 

 

「よーし!じゃあ皆で、頑張ろー!」

 

 

『『『『『 オー!!』』』』』

 

宮下の言葉に俺たちは、腕と声を上げた。

 

 

そして再び、花火が天高く舞い上がり、虹色の光が輝く。

それはまるでこれからの同好会の躍進を祝っているようなそんな感じが俺にはした。

 

そんな虹色の光を見ていると、侑が呟く。

 

 

「スクールアイドル••••••フェスティバル……」

 

 

そう呟くと、侑は何か思いついたようだった。

 

「スクールアイドルが好きな、皆の為のお祭り!スクールアイドルフェスティバル!!」

 

 

 

スクールアイドルフェスティバル…か、

 

「面白そうじゃん。」

 

「やりましょう!スクールアイドルフェスティバル!私達ならきっと出来ます!」

 

 

せつ菜の言葉でみんな、笑顔で頷き合った。

 

 

これからすげー大変だろう。

 

企画書を書いて、生徒会に提出したり、学校側に承諾得たり 等など やることが盛りだくさんだ。

 

 

困難にぶつかることだってあるかもしれない。

 

 

でも、きっと同好会の皆が居れば、どんな困難も飛び越えていける羽ばたけるんじゃないかってそんな気さえした。

 

 

未来はどうなるか分からないけど、きっと─────

 

 

~~~~~~

 

「……。」

 

この時、俺は気づきもしなかった、歩夢が笑っていなかったことに…

 

 

──────────────────────

 

 

 

 

♬ NEO SKY, NEO MAP!

 

 

 

──────────────────────

 

 

 

 

 

 

 

やがて花火が終わった。

 

「…さて、そろそろ寝るか」

 

ふかふかの布団に入って、ぬくぬくと寝ようじゃないか!

 

「何言ってんのホッシー!夜はまだまだこれからだよ」

 

 

「え?」

 

「よーし!これから枕投げ大会だー!!」

 

そんな宮下の言ったことに、エマ先輩が嬉しそうに呟く。

「枕投げ♪」

 

 

 

「えぇ…俺寝たいんだけど」

「直大って今日、寝てばっかじゃない?」

 

 

「いやいや。侑。そんなことないだろ」

 

そんな寝てばっかじゃないでしょうに。

 

 

1度寝、必然。2度寝、しゃーない。 3度寝もしゃーない。

だって人間だもの。

てか別に三度寝じゃないし。

 

 

あれでも今寝たら、思ったより今日寝てばっかだぞ俺…

 

 

 

 

 

「今日の直大君は~彼方ちゃん以上にお眠なのかな~」

「さ、さぁどうでしょうね~」アハハ

 

 

「やるからには本気でやるわよ」

 

 

えぇ…朝香先輩もやる気なのか…

 

本気と書いてマジなのか?

桜坂たちもやりたそうだしなぁ…

 

 

あ、でもこういう時、生徒会長がビシッと言うだろう。

さぁ皆に言ってやれ、せつ菜。今日はやらずにもう寝ると、

 

「フッフフ••••••望む所ですよー!」

 

あっ…そうだった、せつ菜は勝負事が大好きだった。

 

「ひぃぃぃっ••••••ハンデありでお願いしますぅぅぅぅ!!」

 

 

 

すると、エマ先輩は俺の近くへ寄るとキラキラとした目で言う。

 

 

「直大くんも一緒にやらない?」キラキラ

「え、」

 

なにそのキラキラしたつぶらな瞳。

瞳の奥にはアルプスの大草原、いやスイスの大草原が見えるんですけど。

 

 

眩しい。すげぇ眩しい!

直視できねぇ…(色んな意味で)

 

ま、仕方ない。大天使、エマリエル先輩が言うんならしょうがない。

 

「やりますか!」

「うん!」

 

 

 

そうして、俺たち同好会はスクールアイドルフェスティバルに向けて走り出す。

 

 

 

──────────────────

 

 

戦兎の研究室

 

 

カタカタとパソコンを操作する、青年──桐生戦兎の研究室兼、衣食住を行っている倉庫のような場所。

今はここが戦兎と万丈の家であり、拠点だ。

 

 

「東京お台場にある。虹ヶ咲学園か」

 

すると、戦兎は僅かに思考すると、同居人であり、相棒の万丈龍我を呼ぶ。

 

「おい!万丈!」

 

…………シーン。

 

呼んだはいいが、全く反応もなく、というか近くに居ないようだった。

 

再び戦兎は声を上げ、万丈を呼ぶ。

 

 

「おーい。プロティンゴリラー!」

 

そんな声が聞こえ、どこからか現れた万丈が抗議するように叫ぶ。

 

 

「誰がゴリラだ! で、なんだよ!」

「ああ。お前来週予定ある?」

「えぇと…どうだっけなぁ…」

「無いみたいだな」

 

 

「おい!勝手に決めつけんなよな!まっ、ねぇけど。」

 

「それで、お前におつかいを頼みたい」

「おつかい?」

 

 

「ああ」

 

 

「なんの?」

「それは─────

 

 

 

続く……

 

 

 






第10─4話でした。

次回から本編11話に入ります。


よろしくお願いします。

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