仮面ライダーシノビ(ビルド) × 虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 ~夢が始まり、虹が咲く場所~   作:ラビラビfom

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お待たせしました。

タイトル通り、直大の過去のトラウマの話です。
残酷な描写になっていると思うので 見たくない人はブラウザバックを推奨します。


時系列的には 原作仮面ライダービルドの44話でネビュラガスを注入したカズミンたちが戦兎たちに救出された後の話です。




13.5話 ~過去のトラウマ~

 

 

「ここは…一体…」

俺は今真っ黒い空間のような場所に自分1人佇んでいた。

すると、突然眩しい光が俺を照らした。

俺はその光があまりにも眩しく目を閉じた。

 

 

 

「ん? ここは…!」

やがて、目を開けるとさっきいた真っ黒い空間から場所が変わっていた。その場所はどこか古びている廃工場の跡地のような所。

 

この場所を俺はよく知っている。

 

忘れるはずが無い

そう。この場所で…歩夢が………

 

 

「ん?あれは…俺?それにエボルト!」

ブラックホールの姿をしたエボルトとハザードの姿をした俺が戦っている。

 

 

 

どうやら、ここは旧世界のようだ。

そしておそらく、これは俺の記憶の中。

 

新世界になってもう何度目なのか分からないぐらいに思い出している記憶。そして俺のトラウマでもある。

 

 

 

 

 

 

 

旧世界

 

 

 

 

始まりは、いつも突然だ。

そして、別れも…………………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺とかずみん、幻さんは高濃度のネビュラガスを注入した。

その件で戦兎や歩夢にこっぴどく言われてしまった次の日。

 

戦兎は葛城忍との戦闘で得たヒントを元に打倒エボルトのための策を考えていた。

 

そんな戦兎や皆に差し入れでも買いに行こうと、俺と歩夢はスーパーに向かって色々な物を買った。

 

 

「いや~買いすぎたなぁ…」

 

「ふふっ…でもきっと皆喜ぶよ。」

 

 

「ならいいけどな」

 

俺たちは今買った荷物を手に持ち、談笑しながら戦兎や侑たちの居るnasitaへ帰っている真っ最中だった。

 

「ねぇ…直くん」

 

「ん?」

 

「また…笑い合える日が来るよね」

 

 

「ああ。きっとな。その時は、幼馴染三人、揃ってくだらないことでも些細なことでもいいからさ。笑顔絶やさずに笑い合いたいな。勿論戦兎達も」

 

「うん!そうだね!」

 

 

俺は信じてるまた笑い合える日を。

 

その為にもエボルトを倒さなきゃな。

 

 

 

そうして、俺たちはこのまま、nasitaへ帰る為に足を1歩また1歩と踏み出す。そんな時だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よっ!」

 

憎たらしいぐらいにイラッとする声が背後から聞こえる。

 

その聞こえる方へ、振り向くとそこには、

「!…エボルト…」

 

 

「仲良く買い物か? 青春してるなぁ…」

 

 

 

一体エボルトが何してくるか分からない。だから俺は警戒しながら、歩夢を守るように前へ立った。

 

「…なんの用だ。」

 

 

「おいおい。そんな怒るなって。まだ何もしてないだろ?」

 

「何もしてない? ふざけんな! お前が今までしてきたこと忘れたのか?」

 

自身の力を取り戻したいが為に戦兎や万丈、みんなを利用し、苦しめたこと。

そのせいで引き起こされた戦争で失われた命。

こいつが奪った命。

全部エボルトがしてきたことだ。

 

 

「それは過去の話だ。今は…今。だろ?」

 

エボルトのふざけた態度に俺は怒りを覚える。

 

「ま、そんな話はいい。なんの用か、だったか…教えてやろう。…お前をロストスマッシュにさせるために来たんだよ。」

 

「ロストスマッシュに……」

 

「俺が究極の姿になるのに必要な本数はあと三本だ。お前はその三本のうちの1本に選ばれた。光栄に思っていいぞ。」

 

「…………」

 

「きっとお前なら良いロストスマッシュになれる。どうだ?」

 

 

 

そう問いかけられるが、答えは決まってる。

 

「悪いがお断りだ。」

 

 

「そうか……それは残念だ。折角平和的に行こうと思ったんだがなあ…………」

 

 

「平和的…なんてあんたからは一番程遠いけどな。それにあんたなんか屈するぐらいなら、足掻いたほうがいい。それだけだ。」

 

「カッコイイねぇ…仕方ない。力ずくと行くか。」

 

そう言って、エボルトは黒いアイテム エボルトリガーを取り出し、エボリューションスイッチを押す。

 

オーバー・ザ・エボリューション!

 

 

トリガーが起動すると、慣れた手つきでエボルトリガー下部にある接続端子(EVライドコネクタ)エボルドライバー上部(EVライドポート)に接続。

 

 

コブラ! ライダーシステム!

 

レボリューション!!

 

EVレバーを回すことで絶望を体現したかのような待機音が鳴り、装置内部の発動機(EVダイナモ)が高速稼働、変身に必要なエネルギーを生み出す。

 

エボルトの周りにEV-BHライドビルダーを展開、謎の四角い箱と漆黒の竜巻も出現し、その周りをグルグルと囲うように回っている。

 

そして、腕をバツ時にクロスさせるポーズを取ると、

 

Are you ready?

 

「フンッ…」

その問いかけを鼻で笑うように答えると、エボルトの周りを回っていた四角い箱と漆黒の竜巻とEV-BHライドビルダーが混ざり合い、長方形の箱になる。

 

そして、その箱ごと何かに飲み込まれたように一瞬 この場から消える。

 

 

 

 

 

ブラックホール!ブラックホール!

 

ブラックホール!! レボリューション!!

 

フッハハハハハハハハハハ!

 

その音声が終わると共に、ブラックホールの中から仮面ライダーエボル ブラックホールフォームが出現し、変身を完了させる。

そんなエボルトを前に俺はベルトを取り出し、腰に巻く。

 

 

すると、歩夢が心配するように俺の服の裾を触る。

 

「直くん……」

 

恐らく、俺が敗北したら消滅してしまうことが心配で不安なんだろう。ましてや相手はあのエボルト。負けてしまうんじゃないかと思っても無理はない。

 

「大丈夫だから…歩夢は逃げて。」

 

「ダメだよ。1人で戦うなんて。一緒に逃げようよ。」

 

「それは出来ない。それに逃げた所で追いつかれる。だったら最初から真っ向に戦った方がいい。」

 

「でも…」

 

「大丈夫だから。」

 

俺は歩夢にそれしか言えない。何か安心させることが言えたらいいんだけど。俺にはそんな気の利いたセリフも何も思いつかない。

 

 

 

歩夢は納得は…恐らくしてない…が不安そうな顔をしながら、この場から後ろへ下がった。

 

 

 

 

「おーい。話は終わったか?」

 

「ああ。今終わったよ。」

 

そう言って、俺はハザードトリガー取り出すと、そのスイッチを押し、ベルトへ接続。

 

マックスハザードオン !

 

そして、ボトルを振り、スロットへセット

 

ニンジャ! コミック!

スーパーベストマッチ !!

 

 

 

ハザードライドビルダーが展開され、ボルテックレバーを回す。

 

ガタガタゴットンズタンズタン

ガタガタゴットンズタンズタン

 

Are you ready?

 

「変身!」

 

ハザードライドビルダーが俺を包むようにガッシャンと一度プレスすると、それが開く。

 

オーバーフロー!

 

漆黒のイマジネーション!!

シノビハザード!!

ヤベーイ!!

 

その音声が鳴ると、変身を完了した。

 

俺はソードガンを手に持ちながら、走り出す。

 

 

戦闘開始(READY FIGHT)

 

 

 

──────────────────

 

 

私は、物陰に隠れるように直くんが戦っている姿を見ていた。

 

戦いの様子は、直くんが優勢でも互角でもなく、一方的に押されている。

このままじゃ直くんは…

 

「そうだ。戦兎さんに連絡しないと!」

 

私はこのことを知らせるために戦兎さんへ連絡した。

 

 

電話が繋がるまでの間、不安と焦りが入り交じった感情になっている。

早くしないと直くんが危ない。

だから早く電話が繋がるのを今か今かと待っている。

 

 

 

そんなことを思った数秒後、電話が繋がる。

 

〘もしもし… 〙

 

私は焦るように声を震わせながら、告げた。

「戦兎さん!早く来てください!直くんが…1人で戦っているんです!このままだと…直くん…死んじゃう…」

 

〘 …分かった!すぐに向かう。歩夢ちゃんは危ないから早くその場から逃げて〙

 

 

 

 

 

 

 

戦兎さんに「逃げろ」と言われた。でもそんなの無理だ。

直くんを置いて、逃げるなんて出来ない。

 

 

私は無力だ。直くんがピンチなのに何も出来ない。なんの助けにもなれない。それどころか足を引っ張ってばかり。

 

私には戦う力なんてなくて、美空さんのように特別な力なんてない…ただ祈ることしか出来ない…

 

そんな自分に憤りを感じる。

 

どうすれば直くんを守れるんだろうって、どうすれば役に立てるのって何度も思った。

 

 

そう何度も……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺はエボルトのブラックホールの力に翻弄され、追い詰められていた。

 

「ハァ…ハァ…ハァ…ッ…」

俺の力じゃ、エボルトには勝てないのか。

 

 

「おいおい、さっきの威勢はどうした?」

エボルトは俺を煽るように問いかける。

 

「まあ…ただの人間がこの俺に勝てるわけないけどな。戦兎も無謀だよなぁ…どんなに俺を倒す方法を考えても無駄なのにな。」

 

 

 

 

「あんたに何が分かる? 戦兎がどんな想いで戦ってるか。知らないくせに、バカにするなよ…」

 

 

「知ってるよ。俺が戦兎を仮面ライダーにした。万丈やお前もな。だからよーく分かるさ。

本来、お前は俺の計画には居なかった。イレギュラーってやつだ。」

 

 

「イレギュラー………」

 

 

「ああ。要するにお前がここまで来れたのも俺のお陰ってことだ。感謝しろよ。」

 

 

 

 

「違う…………確かにあんたから渡されたドライバーで俺は仮面ライダーになった。でも俺がここまで来れたのは戦兎や歩夢たち、かけがえのない仲間が居てくれたからだ!」

 

 

「仲間…ねぇ~」

 

 

「だから……誰かの明日を皆の明日を守る為に……あんたから貰った力であんたを倒す!」

 

 

俺はボルテックレバーを勢いよく回す。

 

Ready go!!

 

右足に漆黒の霧を纏い、高く飛び上がる。

そして、纏った右足を前に突き出し、ライダーキックを放つ。

 

ハザードフィニッシュ!!!

その必殺キックをエボルトは腕で受け止めようとする。

 

「所詮お前じゃこの程度だ!」

「まだ終わってない!」

 

俺は必殺の威力を底上げする為に再びボルテックレバーを回す。

 

 

Ready go!!

 

 

「なに!?ハザードレベル 6.5、6.6、6.7…驚いたな。怒りでハザードレベルを上げたか!!」

 

「ハァッ!」

 

ハザードフィニッシュ!!!

再びその音声がなり、爆風が起こると、その余波でエボルトを吹き飛ばす。

 

 

 

 

 

エボルトは俺の必殺に一度は膝を付くがすぐに立ち上がる。

 

「やるねぇ……まさか、人間の限界値をとっくに超えていたとはな…流石はイレギュラー、俺の想定を超えてくるか。だが…」

 

 

 

 

「ハァ……ハァ…ハァ……ウッ…」

 

「やはりな、急激にハザードレベルを上げたことに体がまだ追いついていない……」

 

俺は急に体に力が入らなくなり、その場で膝を付く。

すると、俺の体から紫と黄色の粒子が現れ始める。

 

それは死への招待状かのようだった。

 

「……まだ……終わってたまるか……」

 

俺は自身を奮い立たせ、何とか立ち上がると、粒子の出現も止まり、消えた。

 

 

「頑張るねぇ…」

 

「当たり前だ!戦兎だったらここで絶対に諦めない!」

 

「戦兎なら諦めないか……フッ……そうか…なら予定変更だ。」

 

「なに?」

 

「お前をロストスマッシュにするのは辞めた。だがその変わりにここでお前の命を貰う。」

 

「!?」

 

「お前が死んだら戦兎はどんな反応するだろうな。また立ち直れなくなるか?………いや…戦兎なら絶対に諦めないんだったな。そうだろ?な・お・ひ・ろ」

 

 

俺を小馬鹿にするように呟くエボルト。

 

 

「……。」

俺は思わず固唾を飲む。

 

すると、一瞬で俺の前へワープしたエボルトは、俺のみぞおち目掛けてその拳を振るい、捻り込むように俺を蹴り飛ばす。

わずか、その時間は1秒たりとも掛かっていなかった。

 

「っ………」

俺はその痛みから、声も出せずに地面へ激突。

 

 

 

 

「………ッ」

 

俺は痛みに耐えながら、なんとか立ち上がろうとするとエボルトがそれを阻むようにの手のひらから衝撃波を出す。

 

それにより、俺は壁の方まで吹き飛ばされた。

 

その影響で体全体に電撃が走り、強制変身解除しそうになる。

そして、再び 紫と黄色の粒子が現れる。

「………!まずい…」

 

俺はなんとか、強制に変身解除される前にボトルをドライバーから抜いた。

 

「危ねぇ……」

安堵したのも束の間、俺は度重なるダメージにより、立ち上がることすらも出来なくなる。

 

 

 

 

 

「フッ……お前もこれで終わりだな。」

そう言いながら、EVレバーを回すと、エボルトの手の平から黒いブラックホールのような丸い光弾を生成する。

 

 

「まずい……」

どうにかして足掻こうとしても体が動かなかった。

このままだと俺は確実に死ぬだろう。

 

 

「クッ…………」

 

次第に俺はエボルトから何も抵抗することも逃げることも出来ず、ただだだ自分の死を悟った。

 

 

「……ここまでか…」

 

 

「諦めがいい所は褒めてやろう。」

 

Ready go!!

 

ブラックホールフィニッシュ!! チャーオ!

 

その音声と共にエボルトは、黒いブラックホールのような光弾を俺に向かって、放つ。

 

わずかその間、俺はスローモーションかのように長く遅く感じる。

 

そして、俺は自身の死が迫っていることで不意に目を閉じた。

 

(ごめんな……侑、歩夢……ここまでみたいだ……)

 

 

「直くん!!」

 

歩夢の危機迫るような声も聞こえた。

 

(…ほんと俺って歩夢を悲しませてばかりだ……最期くらい歩夢や侑の顔見たかったな………)

 

 

 

そして、その時がやってくる。

 

 

すると、思いもよらないことが起こる。

 

「直くん!!」

 

そう歩夢の声が聞こえた瞬間、俺は歩夢に庇うように押される。

 

そして、ブラックホールのような光弾が直撃した、鈍い音が俺の耳から聞こえた。

 

 

今一体何が起こったのか、理解できなかった。いや理解しようとしなかったのかもしれない。

 

まさかそんなことが、これは悪い夢だと、顔を背け、現実逃避しそうになる。

 

ただどんなに現実逃避をしても、ある事実だけが頭の中から離れない。

 

 

「ウソだろ………」

嘘だと思いたかった。でもこれは紛れもない真実だった。

 

 

そして、火事場の馬鹿力からなのか、動けなかった体を動かし、歩夢の方へ駆け寄る。

 

「歩夢!…………”歩夢”!!」

 

歩夢を抱き抱えながら必死にその名を呼ぶ、だが返事はない。

 

歩夢の温もりも、段々と冷たくなっていくような感覚がする。

それに歩夢の身体全体から光の粒子が…

 

 

(何で、どうして、歩夢がこんな目に…)

 

 

俺は再び、必死に歩夢を呼びかける。すると、その呼びかけが通じたのか、消え入りそうな声で口を動かす。

 

 

「………なお……くん……」

 

 

「…歩夢!」

 

「……よかっ……た……私は……直…くんを…守れたんだ……」

 

「何で、どうして、俺なんかを庇ったんだよ!」

 

「…だって…大切な……幼なじみ……だもん…」

 

「自分の命をかけてまですることじゃねぇよ!」

 

「それは…直くんも…だよ……ねぇ…1つお願いがあるの…」

 

 

「何だ? どんな願いでも聞いてやる。叶える。だから生きてくれ…」

 

「また…直くんと…侑ちゃんと…笑い合いたい…だからさ…もし、生まれ変わったり、世界が変わったとしても……私の…幼なじみで居てくれる?」

 

「…当たり前だろ……」

 

 

「よかっ…た…

…あと…私…ね…直くん…のこと───────

 

 

何かを言いかけて、歩夢は永遠の眠りにつくように目を瞑った。

 

「おい!歩夢!? ”歩夢っ”!!!

 

必死に呼んでも、もう歩夢が返事をすることはなかった。

 

やがて、光の粒子が歩夢の身体を包み、天へ迎えが来たかのように消滅した。

 

 

「俺のこと……何だよ。最後まで…言えよ……………歩夢…………」

 

俺は全てにおいて脱力するようにその場で座り込んだ。

 

今の俺の感情を表すなら。

 

 

『絶望と悲しみ』ただそれだけが今の俺を支配した。

 

 

そして、それを見ていた。エボルトは嘲笑った。

「フッハハハハッ……まさかこんな結末になるとはな…実に愉快だ。自分の命を投げてまでお前を守るとは…人間ってのはやっぱり面白いwww」

 

 

そして、もう1つの感情が俺を支配する。

 

 

『怒り』

 

それはエボルトに対する怒りと歩夢を守れなかった自分に対する怒り。

その両方が入り交じる。

 

 

「さて…充分笑ったことだ…お前も仲良くあの世に送ってやるよ。」

 

「……」

 

俺はもう戦う力なんて、何1つ残ってないぐらい、疲弊している。

 

それでも、立ち上がろうとした。何度も。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

でも立てなかった……

俺はきっと…もう戦えない……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「戦うことすら諦めたか……」

 

そう呟くエボルト。

 

そんな時だった。

 

「ん?」

 

エボルトが首を傾げた瞬間、ある攻撃がエボルトに向かって飛んでくる。

 

ラビットラビットフィニッシュ!!

伸縮自在に右の足を伸ばし、繰り出す必殺キック。

 

 

 

それが直撃するのだが、すぐに立ち上がるエボルト。

 

「おいおい。不意打ちなんて卑怯じゃねぇか。戦兎」

「あんたにだけは言われたくない。」

 

 

そこに居たのは、桐生戦兎 仮面ライダービルドであった。

 

「でも今更来ても、もう遅いぞ。そいつを見てみろ。ただの腑抜けになっちまった。」

 

そう言って直大を指さすエボルト。

 

 

指さす方へ見る戦兎は直大の以上なまでの様子に違和感を感じる。

 

「直大…一体何が………確か歩夢ちゃんがここにいるはず……」

 

そして、辺りを見回した戦兎は、何かを察する。

 

「まさか!?」

 

 

「お前の考えてる通りだ。死んだよ。そいつを守る為にな。」

 

「うそ…だろ……また誰かが…」

 

「嘘じゃない。もっとお前が早く来れば、未来は変わってたかもな。」

 

 

「……ッ…………”エボルト”ぉぉぉ”!!!

 

戦兎は怒号を上げながらエボルトに向かって駆け出すと、フルボトルバスターを振り下ろす。

 

それをエボルトは、腕で受け止める。

 

「結局お前は誰も守れないんだよ。 所詮は仮面ライダー”ごっこ”なんだからな。」

 

「………”!!”あぁ!!!黙れぇ””!!」

戦兎は怒りを露にしながら、エボルトに向かって再びフルボトルバスターを振り下ろすのだが、エボルトには全く効いていない。

 

しまいには、エボルトが反撃にと、戦兎に向かって右ストレートを繰り出す。

それを受けて、戦兎とエボルトに距離が出来る。

 

 

「もう諦めちまえよ。どんなに戦っても俺には勝てず。何も守れないんだから。な、戦兎。」

 

 

エボルトは、煽るように戦兎へ問いかける。

 

「俺は…………」

 

戦兎の答えは

 

 

 

 

 

 

 

 

「俺は………絶対に諦めない!…誰もが愛と平和を胸に生きていける世界を俺が創造(ビルド)する!」

 

やはり、戦兎は諦めなかった。どんなに打ちのめされたとしても諦めない。それが正義のヒーロー仮面ライダービルドであり桐生戦兎なのだ。

 

「人が死んでもなお、綺麗事を述べるのかお前は……」

 

 

「ああ。だからこそ現実にするんだ!!!」

 

そう言うと、戦兎は落ちてあったニンジャボトルにタカ、ウルフ、フェニックスの順でフルボトルバスターのスロットにセット。

 

 

アルティメットマッチデース!

 

「はぁ!!!」

 

フルボトルバスターをブレードモードにして、虹色のエネルギーを纏い、強力な斬撃を衝撃波に変えて繰り出した。

 

アルティメットマッチブレイク!!

 

 

「そんな攻撃で俺を倒せるか!!」

エボルトはその衝撃波を手で押さえ込もうとする。

 

 

今のは倒すことが目的ではない。

 

ただ逃げれる時間を作れればそれでいい。

 

 

 

 

そして、その間に戦兎は直大の元へ向かう。

 

 

「直大ここは退散するぞ!俺に捕まれ!」

 

 

「もういいよ。俺は…」

「いいわけないだろ!このままだと。俺もお前もエボルトに殺られる。」

 

「でも歩夢は…もう…」

 

「だからこそ生きるんだよ!お前の帰りを待ってる子がいるだろ? 」

その言葉に ふと脳裏に侑が焼き付く。

 

 

「侑に合わせる顔なんてない……」

俺は歩夢を守れなかった…

 

侑になんて言えばいいんだ。

 

「それでも生きるんだ。歩夢ちゃんの死を無駄にしない為にも!」

 

「………」

「無理やりにでも連れて行くぞ!」

 

そう言って、戦兎は直大を抱えて、背部にある 加速マフラー(マフラビットアクセラレーター)を利用して、この場を超音速で去った。

 

 

 

 

 

 

 

一方エボルトはというと衝撃波を手で砕き、辺りを見回すと、その場はものけのからとなっていた。

 

 

「ちっ!逃げたか…まあいい。あいつの心は完全に折れた」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これが俺のトラウマで過ちだ…

 

新世界になった今でも悔やんでる。

何故守れなかったんだ。

歩夢が言った通り、一緒に逃げればよかったんじゃないかと。

 

もっと俺が強ければ……

 

ある意味では俺が歩夢の命を奪ったようなものだ。

 

 

 

そして、俺はまた過ちを犯した、皆を恐怖のどん底に突き落とし傷つけた。それだけじゃ飽き足らず、せつ菜の命を奪おうとした。

 

ほんと情けないぐらい、救えないよ俺は……

 

 

 

 

 

 

 

すると、ここで眩しいくらいな光が俺を照らした。

 

 

ああ。もう、俺は目覚めるだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………………、? ここは…」

 

ふと目覚めると、瞳にどんよりとした空が最初に写った。

 

そして、その近くである男の声が。

「目覚めたか、ホシナクン。」

 

 

 

続く…………

 






13,5話でした。

前回14話に入ると言ったんですが、その前に今まで直大の過去のトラウマについて説明だけだったんでどんなことが起こったのか分からなった部分もあったと思います。
そのために今回の話で明らかにさせました。

旧世界でもこれから色々物語があるのですが、それはまたいつか書けたらなと思います。

次回から14話に入ります。よろしくお願いします。

後感想とかなどなどもお待ちしてます。
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