仮面ライダーシノビ(ビルド) × 虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 ~夢が始まり、虹が咲く場所~   作:ラビラビfom

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お待たせしました。長めです。


15.5話 ~オレの居場所~

 

 

 

スカイとの戦いに無事勝利し、学園を修復した直後、星奈直大はその場で倒れ、意識を失う。

 

 

それから数時間後。

 

 

 

 

 

「…………ん。」

 

俺はゆっくりと目を開けると、最初に視界に入ったのは白い天井だった。

 

「知らない天井………」

 

確か俺は、スカイに勝った後、学園をなんか凄いキラキラパワーで直して。それから倒れた…よな?

 

あまり記憶がぼやけているがおそらくそうだったはず。

 

「というか…ここは…?」

 

 

どこか、大草原にいるような、そう正しくは、まるでエヴァーグリーンのように自然や山を連想する感じ。

 

そんな思考をしていると、左耳からマイナスイオンの声が聞こえる。

 

「あ、直大くん!起きた!?」

 

その声まるで大天使で大聖母、そんな癒される声。

 

そう

 

「エマ…先輩?」

自分の通っている学園の エマ・ヴェルデ先輩が全てを包み込むような優しいそんな目でこちらを見ている。

とりあえず、起きようと自身の体を起き上がらせようとするが

 

「あ、まだ無理に体起こさない方がいいよ?」

そう言って、俺を再びベッドへ寝かせるエマ先輩。

 

「あの…ここは?」

 

「寮だよ。」

 

寮…ということは、もしかして…ここは…

 

いやいやいやいやそんなわけないだろ。まさかな…

あはは……まだ疲れてるみたいだ俺は。あははは…

 

「あれから、直大くん倒れちゃって。とりあえず学校の保健室に運ぼうってなったんだけどね。あの時間帯だと保険室開いてなかったから」

 

なんかエマ先輩が色々言ってるけど、頭に入らねぇ。

いやまさかそんなわけないよな…誰か、ないって言ってぇ!!!

 

 

今、俺の頭の中には、ある考えが浮かぶ。

 

それは今、俺がどこにいるのか、だ。

エマ先輩は寮と言った。

 

ちなみにニジガクの寮は、男子寮と女子寮に別れている。

 

そう、そのどちらに今俺はいるのか。そこが分からない。

 

勿論、女子寮は男子禁制である。

そして、あの場に居た中で寮から通っている同好会メンバーは2人。

 

しかもどちらも女子なのである。

ということは俺は今、男子寮にはいない。 というか、あの場に居た男子は俺のみだし。

そもそも、男子寮に入るすべはない。何故なら俺は自宅から学校に通ってる。そして知り合いにも男子寮の人は居ないのだ。

 

となると、考えられる結論は一つしかない。

 

そう一つしか…

 

男子禁制の女子寮に今、俺は居る────いやいやいやそんなわけない。うん…

 

考えすぎだよな。うんそうだそうに違いない。

 

と自分の考えを否定している中、エマ先輩は喋る。

 

「だから、ここから一番近い所に運ぼうってことになって。それなら寮の私の部屋にって。皆で直大くんを運んだんだ。」

 

 

oh…………………

 

「ということは…これは…」

そう言って、俺は今寝ているものを指差す。

嘘だそんなわけないと思いながらエマ先輩の答えを待つ。

 

「うん!私のベッドだよ♪」

めちゃくちゃいい笑顔でそう言うエマ先輩。

 

 

そして、俺はそれを聞き、勢いよくこのベッドから出ようとした。

 

いやだって…ねぇ…色々まずいでしょ。それにこのベッドからいい匂いマイナスイオンの匂いが…いやそれ以上はただの変態だ。辞めておこう。とにかく、エマ先輩も俺がこのベッドの中にいるなんて嫌だろうし。早くここから出なければ。

 

と思い、ベッドから出ようとするのだが、エマ先輩に止められる。

 

「だから無理に起きちゃダメだよ!」メッ

 

「いや、でもですね…」

 

「でもじゃないよ?今は体を休めなくちゃ」

「そうそう。こういう時こそ。すやぴしないと~」

 

「は、はぁ……」

 

いや~だとしてもですね~ 色々やばいんですよねぇ。もうホントねぇ。はぁ…

仕方ない。とりあえずここは素直に横になっとくか。

 

 

 

ん?てか今。エマ先輩以外の声がしたような…

 

そう思い、頭をその聞こえた方へ向けると、そこにはニコニコとした表情の近江先輩がこちらを見ていた。

 

「って!近江先輩!!いつの間に居たんすか!?」

俺は驚き、飛び起きながら言う。

 

 

「え? 最初から居たよ~ 」

 

まじか…全然気づかなかった。

 

もしかして、近江先輩忍者の素質があるのでは?

ほら伊賀流だったか甲賀流だったか忘れたけど、たしか近江国って言われていたのがあった気がするし、

もしかしたらその忍者の末裔だったり?

 

などとどうでもいい事を考えている俺とは別にエマ先輩と近江先輩は話す。

 

「あ、彼方ちゃん起きたんだ。」

「2人の声が聞こえてね~」

 

「え、もしかしてずっと居たんすか?ここに?」

 

「ずっとって言うか。交代制?みたいな感じ?」

 

「交代制?」

 

つまりどういうことだってばよ?

 

某どっかのラーメンに乗っている名前の忍者のような語尾をつけながら、頭にクエスチョンマークを浮かべていると、エマ先輩が分かりやすく教えてくれた。

 

 「えっとね。皆で交代で直大くんが目覚めるまでそばに居ようってことになったんだ。」

 

「そして、今が彼方ちゃん達の番が回って今に居たるってことなんだぜぇ~」

 

「あーそういうことだったんすね」

 

なるほど。大体分かった。

 

あれ? でも交代制って。俺いつまで気を失ってたんだ…?

 

「あの今何時ですか?」

 

「えぇと。もう17時過ぎぐらいだよ。」

 

「17時…」

 

ということは、約12時間ぐらい気を失ってたのか。

これはかなり皆に迷惑かけちまったな…

 

 

「あ、そうだ!皆に直大くんが目覚めたこと言わないと。ちょっと行ってくるね!」

そう言って、エマ先輩はここを出て行った。

 

 

一瞬この場が静まる。

 

すると、近江先輩が欠伸をしながら呟く。

「まだ寝足りないみたい~」

 

俺は咄嗟に謝った。

「なんか…すみません。」

 

俺を探す為にかなり早起きをしたはずだ

それに加えて、気を失った後の面倒も見てもらって。

 

きっと皆、疲れているはずなのに。

 

「謝らなくていいんだよ。」

 

「え?」

 

「彼方ちゃんたちがしたくてやった事だもん~。」

 

「でも…」

 

「それに、ちゃ~んと。彼方ちゃんたちの所に戻ってきてくれたんだから。」

 

そりゃ、あんなこと言われたら。もう、戻るかしかない。

皆には感謝しかない…こんな俺のためにさ…

あ、こんなは禁止だったな。歩夢に怒られちまう。

 

「あっでも。直大くんが仮面ライダーってのはかなり驚いたよ~もう水臭いぞ~もっと早く彼方ちゃん達に教えてくれたらよかったのに…」

 

「すみません……」

 

「まあ、色々直大くんにもあるんだろうし。だから謝らなくていいよ~さっきから直大くん謝ってばっかだもん~」

 

「すみm…あっ…」

 

「ふふっ……」

 

「…………」

何か条件反射に謝ってしまう。この癖直さないとな

 

そんな会話をしていると、玄関の扉が開き、慌ただしい足音が耳へ入ってきた。

 

「せぇーーぱぁぁぁい!!」

「直大さぁぁぁん!!!」

「ホッシぃぃぃー!!」

 

「えっなに!? 何事!?」

慌ただしい音に困惑する俺。

 

そして、慌ただしく入って来たのは、かすみと宮下とせつ菜の3人であった。

 

今にでも飛び込みそうな勢いで。というかそのままベッドへダイブしてきた。

 

 

「えっちょっ!急に飛び込むなって!」

俺は驚き困惑しながらそう言うが3人には聞こえてないようで。

 

「やっと目を覚ましたんですね!」

「もう良かったです…このまま目覚めなかったどうしようって不安で不安で……」

「愛さん…ホッシーが目覚めて不安がファーンと吹っ飛んだよー!」

 

 

「いやちょっちょっい!3人同時喋られたら分からんって!」

 

俺は聖徳太子じゃないからな!

 にしても、聖徳太子ってこれよりも倍の人数の声を聞き取れたってほんとかよ。すげーな。絶対聞き取れてなかったのもあるだろ。多分…

 

って今はそれはどうでもいい。

というか早く3人共離れてくれよ。なんかもう色々ヤバいから……

あと密着して来ないでくれよ、えぇい!暑苦しい!それにいい匂いとかいい匂いとか柔らかい何か当たってる気がするからぁぁ!!

あぁもうこれじゃただの変態だよ……

 

 

どうやら俺が考えている間にほかの皆もぞろぞろとここへ入って来た。

 

「もう 愛も、せつ菜も、かすみちゃんも落ち着きなさい。目覚めて嬉しいのは分かるけど。一応直大は病み上がりみたいなものよ?」

そう優しく諭す朝香先輩。

おぉ流石は頼りになる先輩だ。

 

グッチョッブです、朝香先輩!みたい目線を送る俺。

それにドヤ顔で返す朝香先輩。

 

すると、3人は落ち着きを取り戻したようで、

 

「ごめんなさい。うれしくなってしまってつい。」

「かすみんもです…」

「テンションがテンアゲになっちゃって……」

 

 

そうショボ~ンと申し訳なさそうに小さくなっている三人。

 

「別にいいけど…てかそんな落ち込むなよ」

 

そう言うと、ぱぁーっと明るくなる三人。

 

落ち込んだりニコニコしたりと感情の落差が激しいと思っていると、天王寺が何かを手に持ち、俺を呼ぶ。

 

 

「ん? どうした?」

 

「これ」

そう言って天王寺は手に持っている物を俺に渡す。

それはビルドドライバーとスクラッシュドライバーだった。

 

「おお。サンキュ。天王寺が持ってたのか。」

軽く感謝を述べながら、2つのベルトを天王寺から受け取った。

 

「うん。なんか凄かった。」

 

「え?」

なんすかそれ?持った感想?

 

「このベルトがどんな原理で動いているのか。色々調べた」

 

 

「あー。なるほどな」

あれか未知のテクノロジーを見て、科学者の血が騒いだ的なやつか。てか天王寺は科学者じゃないだろ。

 

一人で納得して、一人でツッコミを入れていると。

 

「これ作ったのって?」

 

「ああ。桐生戦兎って人。ほら前に天才物理学者の知り合いがいるって言ったろ?」

 

「うん」

「その人が作ったんだよ」

まあ厳密に言うと、葛城巧が どうのこうのあるんだが、そこら辺を話すと長くなるから省略する。

 

「今度その人に会わせて欲しい。興味ある」

 

「え、」

 

「ダメ…かな?」

そう言って俺の両手を握り、凄いキラキラとした目で見る天王寺。

 

もう何そのつぶらな瞳。小動物の天使みたい。

そんな目で見られたらダメなんて言えないじゃないの…

「まあ、別にいいぞ。」

 

「ほんと?」

「ああ。」

 

「ありがとう。直さん」

 

「お、おう。」

俺は今ふと思った。天王寺さんどこでそんなあざとい動作覚えたのよと。そんなことは教えた覚えないっすよ…?

てかさっきのはかすみ以上だったぞ間違いなく。

 

うん。

そう思い、かすみチラッと見る俺。

 

「なんか先輩今失礼なこと考えてませんかぁ?」

何か察したのかよく分からんがこのタイミングでそう言うかすみ。

 

「エッ…!ソンナコトナイヨ…」

 

「何故にカタゴト?」

困惑しながらツッコム桜坂に苦笑いするしかなかった。

 

あははは…これはあれか女の勘って言うやつか。

えぇ…何それ怖い…

 

「それにしても、先輩ってりな子に甘いですよね?」

「いやいやそんなことないだろ。」

 

なぁそうだよなと皆に視線を送るが苦笑い。

「というか直大は後輩に甘いわよね?」

朝香先輩の一言に宮下が同意する。

 

「確かに!ホッシーってそういう所あるよね!」

うん…てか宮下には言われたくないんだが…

 

「う~ん確かにあるかも~」

シスコンの近江先輩にまで言われる始末。

 

 

「えぇ…」

そんなことないと思うんだけどなぁ…結構平等に接してると思うんだけど

 

「あ、もしかして!せんぱい年下好きなんですねぇ~」

そう言って、ニヤニヤした顔で言うかすみ。

 

「はぁ?」

何を言い出すかと思えば、

 

「まあ無理もないですよぉ…何たってこの超絶カワイイかすみんが先輩の後輩なんですからぁ~」ニヤニヤ

 

流石はあざと後輩。もう尊敬を超えて、神棚に奉りそうだよ。

あとそのニヤニヤとした顔辞めなさい。ちょっとイラってくる。まあとりあえずこういう時のかすみは適当に受け答えしとけば大丈夫だ。

 

「あーうん。そうだな~」

 

「なんですか!その反応!」

どうやら、この受け答えにお気に召さなかったようだ。

 

 

「雑すぎですよ!はいやり直しです!」

「何をやり直すんだよ…」

 

はぁ…

 

 

 

などと呆れていると、桜坂が俺を呼ぶ。

 

 

「どした?」

俺は桜坂の方へ顔を向けた。

すると、桜坂が俺の服の裾をちょこんと掴み、軽く頬を染めるように言った。

 

 

「先輩は//…年下嫌い…ですか?」

 

 

なんだろう、もうあざといとかそういうのを超えた。というかその次元すらも超越した何かだった。

 

 

対して俺の反応はというと

「べ、別に…嫌い…じゃ…ないです…はい…というか…そ、それはどういう…意味で?」

 

不覚にもトキメイってしまった…そうかコレが侑のよく言うトキメキか…悪くないな…

 

 

「ふふっ…先輩。今のは演技ですよ? 」

え? 演技? ということは俺が見て感じたトキメキは幻だった?

 

うそーん…

 

「え、あ、そう……そっか…」

まあでも…演技で良かったぁ…これ以上は俺の心の臓が持たないとこだったわ…

 

 

すると、それを見ていたかすみが異議申し立てをする。

 

「ちょっとぉ!全然かすみんと反応違うじゃないですかぁ!!どういうことですか!!」

 

「まあそう怒るなかすみや。それにそんなことないぞ?」

 

「そんな顔で言われても説得力ないですよ!」

えぇ…そ、そんなことないさ…うん…………

 

 

 

何故かここで笑いが起きる。

 

 

 

 

 

 

ひとしきり笑い終わると、

俺の様子を見て安心したのか侑が言う

「もう大丈夫そうだね。直大!」

 

「え、まあ、あれだけ寝ればな。」

 

「でも急に倒れた時はビックリしたよ。」

「うん。すっごい心配したんだよ。直くん」

 

「ああ…すまん…色々心配かけてそのくせ、その後の面倒も見てもらって…ほんと…迷惑かけた…」

 

俺は皆に心配も迷惑もかけてばかりだよな…

 

「直くん。迷惑かけられたなんて思ってないよ?それにね。ごめんなさいよりも。ありがとうって言われる方が嬉しいんだよ?ねっみんな?」

 

その歩夢の問いかけに、「もちろん!」や「うん!」だとかなどなど肯定しかなかった。

 

ごめんなさいよりも、ありがとうの方が嬉しい…か

 

「………そっか……」

 

 

なら、伝えないとな。皆に最大限の感謝を

 

 

 

 

俺は一呼吸置いて、五文字の言葉を皆に伝える。

 

 

 

 

「…ありがとう!」

 

 

 

俺はきっといい笑顔で皆に感謝を伝えられたと思う。

 

 

伝わってるといいな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから数十分ぐらい休んだ後、俺は寮を後にした。

 

帰る道中、一緒だった同好会メンバーも途中で別れ、俺と歩夢と侑だけの三人になった。

 

「そういえば直大ってどうやって仮面ライダーになったの?てかいつ?」

 

 

「うーん…そうだな…」

いずれその質問が来るとは思っていたけど。

 

「なんて言ったらいいんだろ…話せば長くなるっていうか」

 

「え、長いの?」

 

「まあな。えぇとまず、俺が生まれたのは鎌倉にある産婦人科だった……それはそれは元気な3408gの赤ん坊でな…それから約17年後の10月、当時高校2年生だった俺はある怪物に襲われs───「ちょーっとストップ!!ストップ!!」

 

俺の語りを止める侑。

 

 

「なんだよ?」

せっかく、俺の仮面ライダーシノビ誕生秘話である第一話を語ろうと思ったのに…

 

ちなみに、旧世界編、新世界編と別れていてな。

 

第一章 星奈直大 オリジン から戦争が始まるまでの約3ヶ月間の物語。

第二章 北都、西都との戦争…及び代表戦。

第三章 旧世界編最後である。地球外生命体エボルトから地球を守るため命をかけた戦い。

 

そして、新世界編第一章 トキメキとの出会い。

 

ってまあ色々あるんだが…

 

 

「色々ツッコミ所が多いよ!」

 

「そうかぁ?」

そんなことないよなみたいな目線を歩夢に向けてみるが何故か苦笑い。

そしてそのまま質問する歩夢。

 

「なんていうかその。なんで生い立ちから?」

「え、いやそりゃまぁ、生い立ちは必要かなぁって」

 

「絶対要らないでしょ!」

「えぇ…いやまぁ確かに…」

 

クソぉ。万丈に倣った結果恥をかいてしまった。

おのれぇ、万丈!!

 

というかあれを参考にした俺がバカだったな…

 

「そもそも17年後の10月ってまだじゃない? 」

それもそのはずで新世界での17年後の10月まで約2ヶ月もあるのだ。

 

「いやまぁその通りではあるんだが… それは旧世界ではその時期に仮面ライダーになったからであって……うーん…

まあとりあえず説明するとな、こんがらがると思うんだけど、実はこの世界、二週目なんだよ」

 

「「???」」

何を言ってるんだこいつは? 頭でも打ったのかみたいな視線を感じる。

 

 

「まあとりあえず、ここが二週目だと仮定して聞いてくれ。……えぇと……なんて言ったらいいかなぁ…あ、そう!ここと似てるけど少し違う世界があったんだよ。その世界には、スカイウォールっていう、デッカイ壁が日本を三つの国に分けた。そこが旧世界。」

「旧世界…?」

「スカイウォール?」

あまり伝わってない様子。うんというか、こんな話 言葉だけじゃ伝えづれぇよ!

 

「まあ簡単に言うと、俺は旧世界で初めて仮面ライダーになって。それから二週目である新世界でも、ひょんなことから仮面ライダーになってしまったってこと?」

もう自分で言っててよく分からなくなってしまった。

「疑問で返されても…」

 

なんか俺今だけ IQ万丈になってない?

 

う~~ん、ダメだ何て説明したら分かりやすいんだよ??

あ、なら!

 

俺は転生する前もした後も仮面ライダーだった件。

 

うんないな…なんか転生もの系の作品のタイトルみたいになってるし。というか俺は転生してないわ!

あ~だめだ…全然思いつかん。

 

思ったより、前の世界のこと説明すんの難しいな。

 

「それに!ややこしい!!」

 

 

「「………」」

そう叫ぶ直大にそれはこっちのセリフだと思った歩夢と侑であった。

 

 

 

 

 

 

 

ああどうしよ、どうすれば2人に分かるように説明出来るんだろう…映像でもあったら伝えやすいんだけどなぁ……

 

脳をフル回転させながら、歩いていると侑が

 

「なんか直大説明するの大変そうだから、また今度でいいよ?」

 

「え?」

 

「それにさ。その話私たちだけじゃなくて、皆にも話した方がいいじゃん」

 

「まあ、それもそうだな……」

この話は皆にも言わないといけない。だって大切な仲間だから。

 

「うん。」

 

 

それにしても、今回の俺の説明能力の無さは酷かったなぁ…

あ、そうだ!もう少し説明能力を上げるために、前回何があったのかノートでもなんでもいいから纏めとこうかな? あらすじ的なやつ。

 

色々考えながら、歩いていると今度は歩夢が感慨深そうに呟く

 

「もう今日寝て、明日寝ると、スクールアイドルフェスティバルなんだよね…」

 

「うん。そうなんだよね……ほんと時間過ぎるの早いなぁ…」

 

あ、そうそう。誰もが気になっていたであろう。スクールアイドルフェスティバル開催についてだが、無事開催されるらしい。

 

いや~やっぱり噂は噂でしかなかったってことだよな。

 

うんうん。

 

いや~よかったよかった……

 

 

「ほんと…よかった…」

皆の頑張りが無駄にならなくてほんとに…

 

俺は心の底から安堵するようにポツリと呟く。

そんな様子の俺に歩夢が疑問に思う。

「直くん?」

 

「あ、いや無事開催されることになって良かったなって…ほらもし開催されなかったら俺のせいだしさ…」

 

そう暗いトーンで言う俺

 

そんな俺の様子に歩夢がちょっぴり怒りながらでもどこか優しそうに

 

「もう直くん。これ以上自分を責めちゃダメだよ?」

「そうそう。それに直大は学校を元に戻したわけだし」

 

「いやでもそれは…結果論だろ…」

結果的に俺が修復した。でも…犯してしまった罪は消えないんだ…

 

 

俯いているに俺に侑が

「ねぇ直大…もうそろそろ。自分を許してもいいんじゃない?」

 

「………」

 

「うん。直くんは今回の事に十分向き合ったもん。その償いもした。だからきっと自分を許していいと私は思うよ?」

 

自分を許す…そんな簡単に許してしまっていいのだろうか?

 

分からない……でも…

 

 

 

俺は2人にどこか自信なさげに問いかける。

「……正直さ…自信はないけど……俺償えたのかな…?」

「うん」

 

「もう自分を許してもいいのか………?」

 

「勿論!」

 

「そっか………」

犯してしまった罪は消えることはない。

でもだからってその場で足踏みしていては何も変わらない。

 

だから俺は自分の罪を背負って、受け入れて前に進む。

でもその歩みは一人ぼっちじゃない…皆が居る。

 

辛いことも悲しいことも仲間が居ればきっと大丈夫

そう皆に教えられたから。

 

 

まあ、でもすぐに変われるかどうか分からない

また自分一人で解決しようとしてしまうかもしれない。俺ってそういう所あるから

きっとある種の癖になっているんだろう

ずっと今までそうしてきた

 

 

でもだからこそ変わりたい。ゆっくりでいい。一歩ずつでもいいから、仲間を頼るという名の勇気を持ちたいと思う。

 

そう心に決意した。

 

 

「エ…ナニコレ… なんか目から生暖かい汁が流れてきた…止まらないんだけど…」

何故かこのタイミングで俺の瞳から何かがこぼれ始める。手で拭っても拭っても止まらない。

 

「それは涙って言うんだよ?」

 

「ナ…ミ…ダ…アァ…コレガ…ナミダ…」

 

「ふふっ…直くん。初めて涙を流したロボットみたい……」

そう言ってクスクス笑う歩夢。

 

「笑うんじゃないよ…こっちも止まらなくて、困惑してるんだから…」

 

「何か直大って今日泣いてばかりだよね?」

「ウッ……」

クソ…今日俺が皆の前で泣いたこと忘れようとしたのに。思い出しちまったじゃないか…

 

いやだってさぁ…高校2年生にもなって、みんなの前でしかも後輩とか先輩もいる中でだぞ

みっともなく泣くなんて黒歴史もんでしょこれは!?

 

何泣いてんだよ、俺のバーカ!バーカ!……うぅぅ…

あーもうどうしよ…明日部室行くのやだなぁ…

 

 

いやまぁ…別にあの出来事否定したいわけじゃなくて。

皆の言葉に俺は救われたから。

 

だとしてもだ! 皆の前でみっともなく泣かなくてもよかったんじゃないの!?

ねぇそうだよねぇ? はぁ……

 

ほんのちょっぴり今日の自身の行動に後悔し、憂鬱な気分になる俺であった。

 

そんな会話をしていると、いつの間にか俺たちの住んでいるマンションの玄関前まで着いていた。

 

「じゃあ、直くん、侑ちゃん、また明日!」

 

「うん!また明日。」

「おう!明日な!」

 

そう言って、歩夢は玄関へと入っていった。

 

 

「あ、」

 

「どした?侑?」

そんな侑の顔は少し青ざめていた。

 

「も、もしかしたら…今日の朝、鍵かけないで出てきたかもしれない。」

「え、まじ? 」

 

「まじ…」

そんな侑の顔を見ても、冗談を言っているように感じなかった。

どうやら、本気と書いてマジらしい。

 

「ど、どうしよう~…」

「いやそれ以前になんで鍵閉め無かったんだ?」

セキュリティはどうなっているんだ?全く…しっかりしてくださいよ~侑さん~

 

 

「そ、それは…直大が居なくなって、そんな余裕なかったし…」

 

「あ…そう…」

お、俺のせいじゃん…ヤバいめちゃくちゃ俺のせいじゃん

「侑の両親は今日帰ってきて?」

「うん。帰って来てると思う。」

 

だよなぁ…そうだよなぁ……

 

「よし、侑。ここは覚悟決めて、入るしかない! 怒られる時は一緒だ!」

「えぇ~でもよく考えたら、直大のせいなんじゃ?」

「う…確かに俺のせいかも……↓」

よくよく考えたら、というか考えなくても、俺があんなことしなければ、侑が戸締りを忘れるなんてことはなかったし。あれ?これ全面的に俺が悪いじゃん!

 

「冗談冗談!もう直大鵜呑みにしすぎだって~」

「エッ?ジョウダン? 」

「うん!冗談!だから早く入ろ?」

「ソ、ソダナ。」

 

そうして、俺たちは帰宅した。

 

玄関が開いた音から帰ってきたと思ったのか侑の両親がこちらへ急いでやって来た。

その表情は怒っているのか、どうなのかいまいち読み取れなかった。

「あ、えとその…」

侑が必死に弁明しようとした瞬間。侑の母である結彩(ゆあ)さんが侑を抱きしめた。

 

「あ、お母さん?」

突然の行動に俺も侑も困惑していた。もっとこう怒られると思ったのだが どこか拍子抜けというか。

 

「よかった…」

結彩さんは安堵するように口を漏らす。

 

「今日、帰ってきたら鍵が開いたまま、侑も直大君も居なくて、何かあったのかな?って心配で心配で……」

 

あぁ…かなり心配を掛けさせてしまった。俺のことは兎も角、侑はたった一人の娘だ。戸締りもしないまま、家にも居ない。何かあったんじゃないかと心配してもおかしくない。

 

「直大くんもだよ?」

 

「え?」

侑の父である(よう)さんが優しくそう言った。

 

「自分は心配なんてされない。されるわけが無い。そんな顔してたから」

どうやら見透かされていたようだ。

 

俺は今まで侑の両親に1歩引いて、接していた。

自分は居候の身だから、役に立てるようにしなきゃいけない、そうしなきゃいけないんだと暗示を掛けて。

きっと、俺なんて二人にとって、いや高咲家にとって迷惑なんじゃないかと心でそう思っていた所があるからなのかもしれない。

 

 

そもそも俺が高咲家に来ることになったのはある出来事からで。

俺の本当の家族は事故で亡くした。その間の記憶は少しあやふやになっている所もあるが覚えている限り、当時中学2年の俺には受け止めきれなかったはず。

 

今でこそ、旧世界の記憶を思い出したりでそのメンタルも鍛え上げられたと思うが。

 

だがどんなに時間が経っても、俺は心のどこかでまた家族が居なくなるのが怖いと思っている。 だから、あまり情を抱かないように一歩引いて、侑の両親には接してたんだ。

これ以上、悲しい思いなんてもうたくさんだったから。

 

ただ一番の理由というなら、侑の両親に迷惑をかけたくないその一心が一番強いと思う。

 

 

「直大くんは僕らのことどう思ってるか分からないけど、少なくとも直大くんのこと侑と同じ大切な僕らの子供だと思ってるよ。」

 

「え、」

そんな風に思ってもらえてるなんて思わなかった。いやきっと思おうとしなかったんだ。自分は二人にとって迷惑な存在なんだと思った方が自分の気持ちが幾分か楽になると思って。

 

すると、結彩さんもこちらを向いて、優しい声で俺に言う。

「うん。私たちの子供で、家族だから」

 

「家族…」

「そうだよ!直大と血は繋がってない。でもそれでも家族で私の幼なじみだよ?」

 

「そっか………」

どうして、今まで一歩引いてんたんだよと後悔するぐらい、暖かかった。俺は迷惑じゃなかったんだな。

いやそもそもよく考えたら、迷惑だと思っているなら、俺が高咲家に来ることを二つ返事で了承したりなんてしないはずだ。

 

ほんと俺はどこまでも、目を背けすぎだな。

俺の居場所はいつもすぐそこにあったというのに。

 

 

こんな優しい侑の両親。そして、侑。

 

俺は、一歩踏み出してみようと思った。家族として。

どんなに時間が経ってもいいから、一歩踏み出す勇気を持とう。

 

そう再び、心に決意した。

 

 

 

※※※※※※※※

 

 

 

ほんと、俺は周りに恵まれすぎている。

 

戦兎たち、旧世界の戦友であり、仲間

新世界で出会った。同好会の仲間

そして、今まで一歩引いていた俺に踏み出してくれて、家族と言ってくれた侑の両親

でも、そんな人たちが居たから、俺は今日まで来れたんだ。

 

 

「恩返し…しなきゃな…」

そうポツリと自分の部屋の窓から呟いた。

窓から来る夜風が今までよりもずっと気持ちよかった。

 

それは、俺の心が完全に晴れたことを表しているようで

 

「さぁて、今日はもう寝るかな。」

明日もやるべきことはいっぱいある。夜更かししていては、明日に響く。それに、スクールアイドルフェスティバルまでついにあと1日を切ったのだから。

 

そして、俺はこれまでの思いを胸にそっと目を閉じた。

 

続く…






15.5話でした。

侑の両親の名前は英語の代名詞から
You→Your→You (ローマ字読みで)
〇〇〇〇
〇〇結彩 〇〇

みたいな感じで決めました。

ということで次回から原作1期の第13話(最終話) の内容に入っていきます。

いや~やっと1期も終盤の終盤まできました。
まだまだ拙いとは思いますがこれからもよろしくお願いします!



↓ここからは設定です。

仮面ライダーシノビアクア

その姿は、全体的に青紫色のスーツに水の力を纏った忍者。

下半身及びボディアーマーはグリスやクローズチャージと共通。
違う点は、色が青紫であり、そのアーマーに所々星のようなマークが煌めく


両肩に手裏剣がくっついていており、その中央にはスクラッシュゼリーに描かれている水と手裏剣のマークが印字されている。

胸部には、ネイビーカラーの大きな手裏剣がゼリー状となった装甲。
頭部は、十字手裏剣を模したものが左右対象で、口元付近には、忍者のようなシュッとしたマスクに胸部同様のゼリー状となった装甲。

そして、ネイビーカラーのゼリー状のオンミツマフラーが首元を大きく覆う

複眼は紫みのかかったピンクカラー


能力

水を操ることが出来る。

体の至る所が液状化可能。貫通及び透過する。
だが、液状化の状態でいられるには限りがある。

手から放出する、ヴァリアブルゼリーからゼリー状の手裏剣やクナイが生成可能。


首に巻き付く、ゼリー状のオンミツマフラーはニンニンコミックと同様のことが出来る。ちなみにニンニンコミックのマフラーに比べて弾力がある。



水中での戦闘を得意とする。もちろん、陸でも十分にその力を発揮し、戦える。


他のスクラッシュライダーズ同様、有機物 無機物のボトルの力を使うことが可能。


両拳、両足から生成される水、ウォーターベールを纏うことで、毒ややけどなどの軽い症状なら、触れただけで簡単に浄化してしまう。


ドライバーのレンチを短く下ろすことで両肩の手裏剣が高速回転し、より強い水を生成。その力を拳や足に纏う必殺キック及びパンチ。


さらに、長くレンチを下ろすと、より強いウォーターベールの力で恵みの雨(ヒーリングシャワー)を降らせる。
その影響で破壊された建物などを修復及び浄化。雨が降った周りに居る人の体の疲れや怪我などを浄化、直すことが出来る。


だがそれを使うには自身の体力を使うことになる。直すものが大きければ大きいほどその分だけ自身の体力が疲弊する。
それにより、この浄化を使ったあとには必ずと言っていいほど意識を失うことになる。
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