仮面ライダーシノビ(ビルド) × 虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 ~夢が始まり、虹が咲く場所~   作:ラビラビfom

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前回タイトルに幕開けと書きましたが
今回が本当の幕開けです。

それではどうぞ。



16─2話 ~壮大な(フェスティバル)の始まり~

 

 

「全くこんな日に遅刻するなんて…かすみちゃんじゃないけどたるんでるんじゃない?」

 

「いやほんとすみません……」

 

呆れたような顔をしてため息をつく侑。

対して俺は先程から低姿勢でペコペコと謝っていた。

 

 

あれから戦兎達の所から虹ヶ咲学園へと向かったのだが、集合時間よりも少し遅れてしまった。そして、遅れながらも、誠心誠意込めてやり、最後の仕上げを無事完遂した。

 

 

「ま、でも5,6分ぐらいの遅刻だし───」

 

「はい…すみません…」

 

言い訳しようものなら、どうなるか分かっているよね?と言わんばかりに鋭い目つきで圧をかける侑

 

(怖いです………あとその圧まるで歩夢さんに似てますね。あはは…さすが幼なじみ…アハハ...コワイナーコワイナー………)

 

と明後日の方向へ目線をずらしながら、今 同好会の部室へと向かっていた。

 

そういえば昨日、歩夢達コソコソ何かやってたんだよなぁ…

それに、昨日歩夢に意図は分からないけど、頼み事されたし。

 

 

 

 

回想~

 

『ねぇ直くん』

『ん?』

 

『この前侑ちゃんがピアノで弾いた曲覚えてる?』

『ああ。覚えてるけどそれがどうかしたのか?』

 

直大の問いかけに歩夢は何か考え込むような素振りをすると、やがて何か決意した面持ちになり、その言葉を紡ぐ。

 

『その曲直くんも弾ける? ほら前に一度聴いた曲なら弾けるって言ってたから』

 

『そりゃ弾けないこともないけど。』

 

あるボトルの力を使えば一度聞いた曲を再現するのは容易なのだ。

 

『それをしてどうするんだ?』

『……録音したいの。』

 

 

『録音?なんで?』

『それは……その…ほら!明日の朝気分を高めるために、その曲が欲しいなって……』

傍から見れば、突発的に思いついたみたいな焦りを感じるだろうが直大はそんな意図に気づくことはなく了承する。

 

『まあ別に、いいけど。』

『ほんと!? ありがとう!』

 

 

回想終了~

 

とまあこんなことがあった。

結局あれは一体何だったんだ?

 

「う~~ん……」

「ん?何立ち止まってんの?直大。」

「あ、今行く。」

 

ま、考えてもしゃあないか。

 

そんなこんなで歩き、十字路のような所を右に曲がろうとすると、どこか見覚えのあるベージュ髪に黄色を基調としたpoppinな衣装を着た少女が俺たちを見るなり、慌てて部室の方へと走り出した。

 

「ん?今のって…」

「かすみ…だよな?」

「うん…あんなに、慌ててどうしたんだろう?」

「さぁ…?」

 

俺も侑も今起こったことに困惑しながらも、変わらず足を動かす。

 

 

 

 

一方その頃…………

 

スクールアイドル同好会部室には直大、侑。そして、見張り役として買って出たかすみを除く、メンバーが集まっていた。

 

「それで歌詞はどこまで行ったんだっけ?」

 

愛が隣に座る歩夢に質問する。

 

「うん。さっきせつ菜ちゃんにノート渡したよ。」

 

「そっかぁ。じゃあもう少しで完成だね!」

 

「うん♪」

愛の質問に歩夢が笑顔で返事してる中、しずくはホワイトボードに書かれている内容を体を動かしながら確認している。

 

「フォーメーションはこうして……こう…」

「フォーメーションの確認?しずくちゃん。」

しずくのホワイトボードを見ている姿にエマは声をかける。

 

「はい!最後のトリですから。」

 

そう。スクールアイドルフェスティバル最後のトリを飾るのはスクールアイドル同好会だ。 それもソロではなく、グループとして。

 

昨日、歩夢が提案したものだ。侑が音楽科に行くため、その後押しが出来るような、そして直大を筆頭に今まで支えてもらった人達にその感謝を伝えたいそんな想いがある。それも侑と直大にはサプライズで。

 

 

「この最後のライブには色んな想いが詰まっているので。先輩方への感謝を込めて。そして、誰かの夢の後押しになれるような。そんな大切なライブです。だからミスの無いようにしたいですし。」

 

しずくの言葉に柔らかい表情で頷くエマ。

「うんうん。大切な想いを伝えないとね♪ 私も見ていい?」

「はい!」

 

その近くでせつ菜は窓から見渡せる外の景色を見ていた。

 

「………」

 

「まだ不安かしら?」

 

せつ菜の様子を見た果林は話しかける。

すると、せつ菜は果林の方へ向き、少し照れ臭そうに言う。

「はい…お恥ずかしながら…まだ不安です。」

 

せつ菜は不安だった。

今の同好会の活動スタイルはソロである。それは、お互いがお互いを遠慮し合わないよう、好きなことやりたいことが出来るソロアイドルという道を選んだのだ。

 

だが、最後のトリで歌い躍る曲だけは違う。

同好会メンバー全員心を合わせて、パフォーマンスをしなくてはいけない。

他の学校のようにグループということだ。

 

歌詞ももう少しで出来るが、おそらくリハーサルをする時間などは無い。ぶつけ本番だ。それに加えて、衝突してしまった過去。一応その過去を乗り越えたつもりだが、まだ怖いという気持ちもきっとどこかにある。

 

色々な感情が混ざり合い。今せつ菜は不安を抱いているのだ。

 

「なんか、せつ菜らしくないわね。」

 

 

「私らしくない…………私らしいとは?……私らしいってどうしたら分かるんでしょう…」

 

本番が近づくに連れて、少しナイーブになってる部分もある。

だからこそ、よく分からなくなってしまった。

 

小さい頃は好きなものを好きだと言って貫いてた毎日。

 

でも、いつからか、両親の前や学校ではその大好きをセーブして、押し殺すようになった中川菜々としての自分。

 

その弊害から生まれたのが優木せつ菜だ。

誰もが大好きを胸に張っていえるそんな世界にしたい。そんな野望であり、夢を抱えて進む。そんなヒーローみたいになりたいと思って。

 

それが私のなりたい自分だった。

 

 

でも、ヒーロー所か、自分の大好きを押し付けた。

そのことで思い悩んでいた時。

私に一筋の光が照らした。

 

それは侑さん達同好会メンバーである皆さん。

そして、星奈直大さん。素敵な曲が作れて、誰かを守れるそんなヒーローが彼だ。

 

彼が言っていた、過去を乗り越えて、今が前に進む時なのではないかと。

その通りだと思った。その一言で私も乗り越えようとそう思い、今まで活動してきた。

でもまだ不安な気持ちがあるのもまた事実で。

 

「……私らしいって一体なんなんでしょうか……」

 

せつ菜は問いかける。自分で考えても答えが出なくて。その答えが欲しくて。

 

(ああ。私ってほんと…ダメダメですね…こんな土壇場で悩んでしまうなんて。)

 

 

そんなせつ菜の問いかけに果林は、先程せつ菜が見ていた外の景色へ顔を向けた。そして、そのまま言葉を紡ぐ

 

「らしくない。なんて言っといて、あれだけど。きっとらしさって自分にしか分からないものなのかもしれないわ」

 

 

「自分にしか分からない…」

 

「何が好きで嫌いとか。何が良いとか悪いとか人それぞれ違う価値観を持ってる。私たち同好会もそう。考えることもやりたいこともバラバラ。それぞれの色があって個性がある。でもその個性が混ざり合ったら、私達も予想だにしない何か(キセキ)が生まれると思うのよ。」

 

「何か……」

 

「まあ確かに不安になるのも分かるわ。衝突した過去もあって余計にね。歌詞だってまだ出来てない、出来た頃にはリハーサルなんてやる時間も無い。ミスするかもしれなくて怖くて。私も怖いわ。」

 

きっとせつ菜や果林だけではなく。他の皆も心のどこかで不安で怖いのだ。完璧になんてきっと誰もなれないから。

 

「でもね。それ以上に私は…ワクワクしてる。この同好会皆で奏でる歌がパフォーマンスが一緒になって。一体どんな景色が見えるんだろうってね。」

 

「果林さん……」

 

「ぶっつけ本番。でもその方が情熱的で燃えるわ!せつ菜もそうでしょ?」

 

果林の知るせつ菜はいつも熱くさせてくれる。そんなせつ菜に自分も負けてられないと思うぐらいライバル心を抱いてる。

 

 

「…………!」

 

 

(そうでした。私らしいってきっとそうだ。

私は大好きを好きなだけ叫びたい!大好きを届けたい!)

 

(それがもう1人の私、優木せつ菜なんだ!)

 

せつ菜は思い出した。

自分のらしさに。自分は一体何なのかを。

そして、屈託のない笑顔で返事をする。

 

「はい‼️ 燃えますっ‼️」

 

 

そんな熱い会話をしている中、璃奈は彼方をユサユサと起こしていた。

 

「彼方さん。そろそろ起きて、もう少しで始まる。」

 

「zzz……~~」

 

「起きない……」

 

すると、愛が

 

「ほら!カナちゃんそろそろ(・・・・)起きてよー!あ、ソロ(・・)アイドルだけにっ!!」

 

「愛さん…起こす気ある?」

 

「え、ちょっ…りなりー怖い…こわ()なりぃ!」

 

 

「あはは……」

そんな2人に苦笑いを浮かべる歩夢であった。

 

すると、部室のドアが勢いよく開くと同時に焦りながら大きな声が部室に響く。

 

ま、まずいですよぉ!侑先輩も直大先輩ももうすぐそこまで来てますぅ!!

 

そのかすみの一言に皆、驚き、焦る。

 

「え!もう来たの!?」

「ど、ど、ど、どうしましょう。」

「落ち着きなさいせつ菜。とりあえず、ノート、ノートを隠して!」

「え、ノート…あ、ははい!」

 

「ほらしず子も早くホワイトボードひっくり返して!」

「え、あうん。」

 

「彼方先輩も寝てないで手伝ってくださいよーー!!」

「zzz~~ムニャムニャ…ふゎ~~……う~~ん?どうしたの……?彼方ちゃん寝起きでさっぱり~」

 

「あーもう!いいですよ!そこで寝ててください!」

「うん。じゃあそうする~~」

 

「って本当に寝るんですかっ!!」

 

「愛ちゃん。これ!」

「了解!」

 

各々慌ただしく、部室に一点たりととも証拠を残さないように行動した。

 

やがてエマは部室を見回すと

「もう何も(新曲に関すること)残ってないよね? 」

「大丈夫!りなちゃんボード[問題なし]!」

璃奈が言った後、ほぼ同時に部室の扉が開く。

 

 

※※※※※※※※※

 

俺と侑は部室の前まで来ると、そのドアノブに手をかけると、何か慌ただしい音が聞こえた。何やってんだろうと思いながらも、扉を開けて、部室の中へと入った。

 

「悪い悪い。少し遅れた───ん?、何でそんな息切らしてんの?」

 

部室に入ると、そこには皆がソロアイドルの衣装を着ていて、何故か息を切らしていた。

 

それに桜坂が答え、エマ先輩が同調するように。

「ち、ちょっとした運動ですよ!」

「そうそう!食後の運動みたいなものだよ!」

 

「食後の運動…?」

何か食べていたのかと思い、とりあえず俺は納得した。

ふと俺は部室を見回すと、昨日にはなかったノートが見えた。

 

「ん?こんなノートあったっけ?」

そんな俺の一声にかすみが「あーーー!!?」と言いながら、俺の元へ猛ダッシュ。

 

「これは!かすみんの秘密のノートですよ!何勝手に見ようとしてるんですか!!!全く!先輩は乙女の気持ちってものをですね───(以下略)」

 

何か凄い剣幕でまくしたてられた。

いや別に中身を見ようとしたわけじゃないんですけどね。

ここにノートあったかなぁ…って、疑問に思っただけなんですけどね。

 

「何かごめん。」

「ま、まあ!分かればいいんですよ!分かれば!」

 

そう言ったかすみはせつ菜の元へ行くと、せつ菜を壁の方まで連れて行き、何かコソコソと話していた。

 

「ちょっとー。何であんな分かりやすい所に置いたんですか。危うく、先輩にバレるところだったじゃないですか!」

「す、すみません。あえて堂々と置けば、バレないのではと思いまして。」

「まあ、バレなかったのでいいですけど」

 

やがて、コソコソ話しが終わったのか、かすみが仕切り直すように「オッホン」と咳払いする。

 

「では!集合です!」

 

そのかすみの一言に皆、円陣を組むように集まり、それぞれ右手を前に差し出すと、その手を重ねる。

 

 

そんな中、侑がボソッと呟く。

 

「ついに始まるんだ…」

「侑?」

「ん?あ、いやなんか皆見てると、遂に始まるんだなって、実感が湧いてくるんだぁ…」

 

「ああ。始まるさ。壮大な夢の祭り、スクールアイドルフェスティバルが────

 

 

 

スクールアイドルフェスティバル、ある歌姫たちの祭り。

そんな大切な祭りを皆の夢を誰にも邪魔はさせない。

 

スカイが何をしようと、止めてみせる。

だからこれまで以上に気を引き締めないとな。

 

そんな心の中で決意を固めていると、俺たちを呼ぶ声が聞こえる。

 

「ほら直大さん!早く来てください!」

「侑ちゃんも!」

それはせつ菜と歩夢の声だった。

 

呼ばれたことで俺と侑は目を合わせ、口を開く。

「呼ばれてるぞ?」

「直大もでしょ?」

 

そんな、会話をしながら、俺たちは皆の輪の中に入る。

侑が右手を前に出して、皆の手の上に重ねる。それに俺は続き、同じように右手を重ねる。

 

そして、周りを確認したエマ先輩が言う。

「かすみちゃんお願い!」

 

「任せてください!それではいきましょぉぉう!!」

 

その合図の元、9人の歌姫(スクールアイドル)と1人のトキメキ少女(あなた)忍者(ヒーロー)は高らかに腕を上げ宣言する。

 

「「「「「『私達(俺達)の虹を咲かせにっ!!』」」」」」

 

ニッジッガッサキッィィィ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ということであれから場所は変わり、俺は今、屋上に居た。

 

せっかくなら、どれくらいのお客さんが来て、賑わっているのか、それを確かめたくて、まあステージは学園だけじゃないから、これが全てというわけではない。

 

でも見る限り、かなりのお客さんが来て、スクフェスの開始を今か今かと待っている。

 

歩夢のステージは開演とほぼ同時にやる。

そのステージでは、Dream with You を歌うと言ってた。

因みに歩夢のステージは2回ある。そん時は Awayking promise をやるらしい。

 

 

ほんとだったら、俺も目の前で見たかったんだが、俺にもやらなきゃいけない仕事があるからな。

 

ほら、生徒会の仕事に中川参加出来ないじゃん?

それも優木せつ菜として、ステージに出るため。

 

その穴を埋めるという形で、俺が生徒会の仕事を手伝っているってわけだ。

まあパトロールみたいなものだけど。でもスカイの件もあるから、何かあったらさっさと行動出来るパトロールってのも都合が良かったりもする。

 

あ、でも 暇があったら、ビラでも配って宣伝してこようかな?

 

どうせなら、色んな人に見てもらいたからさ

 

 

 

そんなことを考えながら、俺はイヤホンを付けるようにワイヤレス型のインカムを左耳へと付けた。

うん。中々にコンパクトだ。これなら、動く時も邪魔じゃない。

 

何でも、このインカムを通して、指示や報告などをするらしい。例えば何かあったら、生徒会の副会長に報告したりと、イベント事では外せないぐらい重宝している物のようだ。

 

にしても、何かこういうの付けてると、スパイにでもなった気分でテンションが上がる。

 

 

お前は忍者だろなんてツッコミは無しですぜ!ダンナ

というか、スパイも忍者も似たようなものなんじゃ? 忍者だけに…

はっ!やばい、なんか最近、宮下のダジャレが写ってきてる気がする。いかんいかん。俺は絶対宮下のようにはならん!

 

 

と、1人でバカみたいなこと考えながら、フェスティバルの開幕を待っていた。

 

 

やがて、開幕の時間がやってくる。

すると、 インカムを付けている方の耳から副会長の声が聞こえる。

 

『開始10秒前です。』

 

その宣言が聞こえると、各会場にいる観客達がカウントダウンを始めた。

 

10、9、8、7と進んでいくに連れて、ワクワクと同時にああ。ついに始まるだなと思う。

 

6、5、4…………

 

始まる3秒前になり、俺は不意に目を閉じる。

たったの3秒、すぐに過ぎ去る時間だ。

でも、俺はこの3秒間で、これまでの日々を思い出した。

色んなことがあったこの約半年間、せつ菜と出会い、曲を作って、振り付けを考えて、それを編集したのをネットに上げて…

 

 

懐かしい。 あれから半年、まさかここまで大規模なイベントやるなんて誰が予測出来ただろうか?

きっと誰にも予測は出来なかったんだろうな。

 

 

人生って…どうなるか分からないから、面白いのかもしれない。

きっとそうだ。

 

 

さてと、思い出を振り返るのはそこまでにして、そろそろ現実へと目を向けますか。

 

3…

 

 

 

 

2……

 

 

 

 

 

1………………というカウント同時に俺は目を開けた。

 

 

 

 

 

そして────

 

 

 

 

 

 

 

スクールアイドルフェスティバル!スタート!!!

 

 

 

 

壮大な夢の始まりであり、皆の夢を叶える場所

スクールアイドルフェスティバルが今、始まった。

 

 

 

続く………






久しぶりの投稿でした。

期間が開いてすみません。
最近忙しくて、執筆の時間が取れず。
9月中にあと1話ぐらい投稿出来たらと思ってます。
よろしくお願いします。
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