仮面ライダーシノビ(ビルド) × 虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 ~夢が始まり、虹が咲く場所~   作:ラビラビfom

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またもや、投稿が遅くなってしまいすみません。

前回、次で最終回と言いましたが、今回と次の話、合わせて最終回です。思ったより長くなりそうだったので。


それではどうぞ。


16─6話 ~虹がかかった星空~

 

 

「ここからは…いやここだけは俺の…ショウ・タイムだ!」

 

青紫色の忍者──仮面ライダーシノビアクアは右の拳を握り、この場から駆け出す。

対して、赤紫色の蠍──仮面ライダーポイズンヒールも同じタイミングで左の拳を握り、駆け出した。

今、2人のライダーの拳がぶつかり合い、戦闘が始まった。

 

 

 

 

 

 

その頃、

 

「おい!戦兎!きりがねぇぞ!」

「分かってる。でも今は目の前に居る敵を倒すしかない。」

 

戦兎と万丈は変わらず、大勢のガーディアンとスマッシュたちと交戦している。

 

倒しても倒しても、現れるスマッシュたちに戦兎たちはちょっとずつ、疲弊し始めていく。

スマッシュやガーディアンには体力というものが無い、だが戦兎や万丈は人間であり、戦えば戦うほど体力が減っていくのだ。

 

「くそっ…本格的にやばいかもな。」

戦兎が声を漏らしたその時、ある1人の男が戦兎の前を通り、拳をガーディアン達に向かって殴り掛かる。

 

 

「……?」

 

その男に続くように3人の男も同じくガーディアン達に殴り掛かる。

 

 

「何勝手に楽しんでんだ。ゴラッ!」

 

やがて、周辺のガーディアンを一掃すると、男はそう言った。

 

黒のシャツをインナーに茶色のカラーシャツを羽織った男───猿渡一海だった。

 

 

「一海!」

「カズミン!」

 

 

戦兎と万丈は歓喜するように一海の名を呼ぶと、3人の男も喋り出す。

「僕たちもいるよ~」

「今一番倒したのが多かったのは俺だな。」

「いや、俺だ。」

 

 

ハァ? オレダロ!イヤイヤボクデショ?

 

ワイヤイガヤガヤ

 

 

何やらどっちが多く倒したかで言い合ってる三人は、赤羽、黄羽、青羽、の三羽ガラス。

 

「あーもううるせぇぞ!お前ら。」

一海はそんな三人の言い合いを止めるように言う。

 

「つうか、一番多く倒したのは俺だ。」

また火種を呼ぶように言う一海。

 

 

 

すると、またガーディアンたちの足音が聞こえ始める。

それが聞こえた一海たちは、言い合いを辞めてガーディアンの方へ向き直る。

 

 

「行くか」

「さあ~暴れるよ~」

「行きますよ!カシラ!」

 

「ああ。こっちは俺らにまかせろ。お前らはそっちを頼む。」

 

 

「分かった。行くぞ万丈。」

「おう!」

 

戦兎は了承し、万丈と共に右側へと駆け出す。そして戦闘を再び始める。

 

 

 

戦兎たちが駆け出しのを確認した一海は三羽ガラスの3人へ問いかける。

 

 

「おい。お前ら。準備はいいよな?」

 

「勿論!」

「あったり前ですよ。カシラ!」

「そう言うカシラの方は準備いいですか?」

 

「ヘッ……俺はとっくのとうに出来てるよ。」

 

「いくぞ!」

 

「「「おおおお!!!」」」

 

一海はスクラッシュドライバーを取り出し、腰に巻き付けると、ロボットが描かれた金色のゼリーのキャップを正面に向けて、ドライバーのスロットへセット。

 

ロボットゼリー!!

 

そして、左手を銃を打つような手に変え、ぐるりと反時計回りに手を動かし、前にいるスマッシュたちに狙いを定めるように指さす。

 

それと同時に体全体を覆うように大きなビーカーとケミカライドビルダーが出現。

金色のヴァリアブルゼリーコロイド溶液で満たされると、

 

 

「変身!」

 

右手でドライバーのレンチを押し下げる。

するとビーカーと溶液は一海に向かって収束し、金色のスーツが形成され、大量のヴァリアブルゼリーは頭部から噴出される。

 

 

潰れる!流れる!溢れ出る!

ロボット イン グリスゥ!!!

 

ブゥゥラッ!!

 

その音声と共に、黒いゼリー状の装甲を身に纏い、一海は黄金のソルジャー────仮面ライダーグリスへと変身を完了させる。

 

そして、三羽ガラスの三人はそれぞれ、城、クワガタ、フクロウを模したを薄紫色のボトル(ロストボトル)を自身の左腕に刺す。

 

 

それにより、黒い装甲のスマッシュ

キャッスル、スタッグ、オウル ハザードスマッシュへと姿を変えた。

 

これは、これまで現れた通常のスマッシュとは違い、変身者自身の自我があるハードスマッシュにハザードトリガーを使うことで、強化されたハザードスマッシュである。

 

それぞれ変身完了した、一海たちは目の前のスマッシュやガーディアンたちに向く。

 

 

「心火を燃やしてぶっ潰す!」

 

一海の一声を放った後、それぞれ三者三様に戦闘を始める

 

「おらよ!」

 

 

一海は左腕に装備したツインブレイカー(アタックモード)で近くにいるガーディアンたちの装甲を叩き壊すように攻撃する。

 

 

「うおおお!! はあああっ!」

 

赤羽は、頭部に装備されている砲撃ユニット(カタプルタキャノン)からからエネルギーを貯め、ビームを放出し、周辺のガーディアンを蹴散らす。

 

それに続くように、黄羽と青羽は連携して攻撃をしかける。

 

「行っくよー!」

 

黄羽は周りを飛び回り、ガーディアンたちへ自身の体を突撃させる。

 

「はああ!!」

青羽は素早い身のこなしでガーディアンたちの距離を詰めて自身の手に持つ、2本の刃(ラプチャーシザース)を利用して放つ高速切断技を繰り出した。

 

 

 

 

 

 

 

ほぼ同時刻、星奈直大は─────

 

 

 

 

「今度こそ君に勝ってこの世界を壊す!」

「そんなこと絶対にさせない!必ずあんたを止める!」

 

出来るものならやってみろと態度で示すようにスカイは逆の拳で殴り蹴り飛ばす。

だが、直大はそれでも止まらず、同じように蹴りを入れる。

 

「つくづくと君は愚かだと思うよ。」

「………そうかよ。」

 

本心からそう思ったスカイは口にする。

だが直大は淡白に答え、再び拳を前に突き出す。

それにより、2人に距離が空いた。

 

 

距離が空いてもスカイは変わらず、口を動かすのを辞めない。

 

「身勝手で醜い人間を守ろうとする。君は知っているはずだ忘れらないぐらいに。どこまでも都合が良い人間の身勝手さが。」

 

「ああ。覚えてるさ。昨日のことのように……」

 

 

俺たち仮面ライダーは戦争の象徴。

国民から恐れられて、俺たちのせいで戦争は起こった、より激化したって批判が後を絶たなかった。

 

挙句の果てに、国民全員から敵意を剥き出しに追いかけ回されたこともある。まああれは、ある地球外生命体が洗脳を施したのもあるけど、でもきっと国民全員が心の内に秘めてた総意なのかもしれない。

 

仮面ライダーが居なければよかったのにって───

 

 

 

正直言うと辛かったよ。

どんなに戦っても、罵詈雑言の数々で、認められることなんてなくて……

 

 

「苦しかったさ…」

 

 

「そうだろうね。人間はどこまでも自分勝手で自分が一番可愛いのさ……仮面の中には同じ人間が居ることを見て見ぬふりして罵声を浴びせる。それが正義で正しいのだと思ってる。

新世界とやらに変わってその出来事を大半の人間共は忘れてるだろう。でも本質は変わらない。」

 

「……」

 

 

「君の苦しみも痛いほどに分かる。

だから僕と来いよホシナクン。君と僕が組めば無敵さ。

この腐った世界を壊して、自分が正義だと思ってる人間を滅ぼせるんだよ。」

 

「そしてこの世界を一から作り直す。もう二度と腐った世界にしない為、どんな人間も踏みにじられない世界にね。」

 

「踏みにじられない……世界?」

「ああ。弱いものを虐げられない。強いものが…権力が……全てではないそんな世界に…

 

さあ選択の時だ。僕と組むかそれ以外か」

 

 

「俺は………」

 

俺は………

 

──それでも、守りたいと思った。

どんなに嫌われてもいい。

心の底から誰かの明日を守りたいって。

 

いつか分かり合える日が来るって信じてるから。

 

「俺は………俺の決意は変わらない! どんなに打ちのめされても、守る。人々の夢を…希望を!

だからあんたとは組まない。」

 

 

 

「やっぱり君はそう言うと思ったよ………でもそれはイバラの道さ。」

 

「ああ。」

 

「………いつかその選択を後悔する日が来るかもね。」

 

「かもな。それでも────」

 

───戦うんだ────

 

 

 

※※※※※

 

 

一方 スクールアイドル達は…………

 

 

「はぁはぁはぁ……」

 

最後のライブのステージである虹ヶ咲学園へと三者三様それぞれの道のりで向かう。

 

もう空は夕暮れからキラキラ輝く夜空へと変わっていた。

 

 

そんな中、学園へと到着した侑はほかのスクールアイドルに比べて体力がないため、激しく呼吸が乱れる。

 

やがて侑は乱れた呼吸を整えると、それを見届けた歩夢は侑を残しある方へと足を動かす。

 

「?」

突然歩き出した歩夢に侑は疑問を浮かべながら、歩夢の歩く方へと目線を向けると、そこには、東雲、藤黄、そして虹ヶ咲、三校のスクールアイドルが集まり、歩夢はそこへ合流した。

 

姫野と遥が口を開く。

 

 

「準備は出来ていますよ、虹ヶ咲の皆さん。」

「想いをちゃんと伝えてくださいね?」

 

2人の言葉の意味が分からず、首を傾げて疑問を顔に浮かべる侑。

そんな侑をそのままに彼方が感謝を述べた。

 

 

そして、歩夢が一歩前に出て、

 

「侑ちゃん。このステージは客席から見ててほしいの。」

 

「•••••えっ?」

 

 

~~~~~~~~

 

 

 

 

 

 

 

 

視点は戻り、

 

 

 

直大は音楽の力を模したスカーレットカラーのボトル──ビートボトルをドライバーのスロットへセットし、レンチを下ろす。

 

ディスチャージボトル! 潰れなーい!

 

ディスチャージクラッシュ!

 

直大の右手からヴァリアブルゼリーを放出。そのゼリーからスカーレット色のエレキギターを生成する。

 

「音楽の力をおみまいしてやる。」

 

直大は慣れた手つきでギターを持ち、作曲をするように弦をかぎ鳴らす事で音波(スカーレット色の五線譜)を放出する。

 

スカイの周りをその音波で囲う。

 

「なんだこれは……」

 

「いったろ音楽の力だ!」

直大はすぐさま、スカイの周りを囲う音波へ飛び込み、その音波を纏いながら、殴り飛ばす。

 

「………っ……だったら僕は」

スカイは負けじとバットロストボトルを取り出し、スロットへセットし、レンチを下ろす。

 

 

 

チャージボトル! 潰れなーい!

 

チャージクラッシュ!

 

 

スカイは自身の背中に漆黒の翼を出現させ、その翼で大きく飛翔する。

 

「はっ!!」

 

翼で素早く、直大の周りを撹乱するように四方八方に飛び回り、やがて直大の隙を見たスカイは漆黒の翼そのもので体当たり。

 

「…………くっ!ちょこまかと飛びやがって。そっちが翼ならこっちは戦闘機だ!」

 

直大は先程と同じように、ドライバーのスロットへ戦闘機を模したら──ジェットボトルをセットし、レンチを急いで下ろす。

 

直大はジェット機の翼を背中に纏い、バーニアからエンジンを吹かせ、空へと飛び立つ。

 

「よしこれでスカイに追いつく。」

 

 

やがて、スカイの飛ぶ真後ろまで来た。のだか

 

「えっ……あれちょおお!!!」

 

余りのスピードになんとスカイを追い越してしまった。

 

「ちょ…とまんねぇええええ!!!?」

止め方が分からずそう叫ぶ直大。

 

「ふっ……まるで使いこなせてないじゃないか。」

 

それを見たスカイは鼻で笑う。直大は変わらず空の彼方まで飛び回る。

 

 

 

「ああああもう目が回って、あ、そうだボトルを抜けば良いんだ!」

 

直大は極限状態になりながら、なんとか絞り出した考えでボトルを抜く。

 

「あれ、でもボトルを抜いたら……」

 

 

嫌な予感……

 

そう思った次の瞬間、直大は真っ逆さまに急降下。

 

「ああああ!やっぱこうなるよねぇええええ!!!!」

 

直大の断末魔が空へ舞う。

このままだと地面へ思いっきり激突してしまう。

 

 

「ああ!!やばい!!!やばいやばい!あ、こう言う時は!」

 

 

ライトブルーカラーで傘を模したボトル──パラソルボトルを取り出す。

 

「桜坂、力を借りるぞ。」

 

ボトルを持つ手が若干おぼつきながら、スロットへ差し込み、レンチを下ろす。

 

ディスチャージクラッシュ!の音が鳴り響き、左腕からヴァリアブルゼリーが放出し、巨大な傘を生成した。

 

その傘を使いパラシュートのように地上へとゆっくり落下する。

まるでこれは星の○ービィだ。

 

 

「ふっ…なんだそれ…」

 

 

そんな直大の傘を持って戻ってくる様を見たスカイはトランスチームガンで銃撃を放つ。

だが、直大は空いてる方の右手に同じように傘を生成し、銃撃を弾く。この傘とても頑丈な為、様々な飛び道具を防御することが可能だ。

 

 

 

やがて地上に舞い戻った。のだが、変わらずスカイは銃撃を放つ。

 

「そんな銃撃じゃ俺は止められない!」

 

 

直大は傘を開き、銃撃を弾きながらそのままスカイの方へ向かう。

真正面まで来ると、直大はさっと傘を畳み、そのまま傘で叩きつける。

 

 

「やっぱり鈍器としても使えるな。」

「……っ!なら!」

 

 

スカイは対抗するようにスチームブレードを取り出し、赤いバブルを180度回転させる。

 

『エレキスキーム!』

 

雷の力を刃に纏わせ、直大の左腕に向かって、剣撃を入れる。

 

それにより、直大の腕を痺れさせ、生成した傘を消滅させた、その隙にスカイはスチームガンにCDロストフルボトルをセットし、CDの形状をした丸いエネルギー弾を至近距離で食らわせ、吹き飛ばす。

 

 

『フルボトル!スチームアタック!』

 

「っ……グッハッ……」

 

攻撃を食らった直大は飛ばされながらも何とか受け身を取り、直ぐに立ち上がる。

 

 

「あいつ、バット以外のロストボトルを持ってたのか……」

 

「ふっ……まあね。」

 

笑いながら、スカイはハサミロストフルボトルをドライバーに差し込み、レンチを下ろす。

 

すると巨大なハサミがスカイの右腕に装着され、スカイは直大に向かって走り出し、ハサミの2つの刃で攻撃をする。

 

 

「………ツ……まだだ!」

 

対抗するように左腕へツインブレイカーアタックモードで装備。

それにより、ハサミの刃とツインブレイカーの先端がぶつかり合い、お互い見合うようになる。

 

「そのボトルをどこで手に入れたって聞いても、あんたは答えないんだろうな。」

「分かってるじゃないか。」

 

スカイはニヤリとした笑みを浮かべ、ハサミの刃を前へ突き出すことで距離を取る。

 

 

距離を取った次の瞬間、スチームガンとブレードを合体させ、ライフルモードに変える。そして、スチームガンのスロットへクラックボトルをセット。

 

ポリューション.... スコーピオン!

 

さらにスカイは180度ノズルを回転させ、氷の力を銃口に纏わせる。

 

『アイススチーム!』

 

「はっ!」

 

スチームショット!スコーピオン…!

 

赤紫色に光るサソリのオーラに冷気を纏った特殊な弾丸が直大に向かって放たれる。

 

「…!」

 

直大は自身を液状化させ、飛んでくる弾丸を体全体を使って避けようとした。

 

だが

 

「なっ!……」

 

液状化によって、弾丸が貫通すると思ったが弾丸は貫通することなく、直大の身体に命中する。

 

「………っ」

 

 

「やはりね。君は液状化をして、避けると思った。だからそこを逆手に取った。」

 

「なるほど…な……」

 

 

要するに液状化する直前、氷の力で俺の身体を固めさせたことで貫通せず命中したということだろう。

 

「さぁこれが君の最期だ。」

 

スカイは追い討ちをかけるようにドライバーのレンチを下ろす。

 

スクラップバニッシュ!

 

 

その音声が鳴り、高く飛ぶ。

そして、左脚へサソリのオーラと鋭利な尻尾─スティングテールをグルグルに纏わせ、必殺キックをおみまいする。

 

直大は咄嗟に避けようと足を動かそうとしたが、先程の冷気により、足が凍っていた。そのため避けられず、スカイの必殺キックが見事に命中した。

 

必殺キックを受けた反動で爆風が生まれ、ゴロゴロと地面へ転がりながら吹き飛ばされた。

吹き飛ばされた先に小規模な建物があり、そこへ激突、それにより小規模の建物は崩落し、直大は瓦礫に埋もれる。

 

 

何秒経っても、瓦礫から直大は出てくることは無かった。

 

 

「ふっははっwww…僕の勝ちだ。」

 

 

スカイは勝利を確信し、空へ響くように高く笑う。

 

 

 

 

 

直大はこのままやられてしまったのか?

 

 

いや───

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「まだだ……」

 

「はぁ……ほんとしぶといねぇ……」

スカイはため息をつきながら零す。

 

 

そこには、フラフラとした足取りにもかかわらず、埋もれた瓦礫から飛び出し、その場へ立つ星奈直大───仮面ライダーシノビの姿だった。

 

 

「ヘッ……悪いな。俺はどこまでも諦めが悪いんだよ。」

 

「そんなボロボロの身体で何が出来る?

たった1人で…」

 

「さぁな。俺の力で何が出来るのか分かんねぇよ…

でもな、一つだけ分かることがある。

それは………俺は一人じゃないってことだ!」

 

例え離れていても、近くに居なかったとしても、俺は1人じゃない。

 

 

 

 

同好会のみんなが居る─────仲間がヒーローが────

 

 

 

 

同時刻、ステージにて──────────

 

~~~~~~~~~

 

 

かすみが──────

 

「最後のステージに集まっていただいた皆さん!そして、モニター越しに観てくれている皆さん!今日は私達と一緒に楽しんでくれて、本当にありがとうございます!」

 

 

宮下が───────

 

 

「ちょっとしたアクシデントも……いや今も人知れず戦ってるヒーローが居る……でもそんなヒーローとみんなのおかげで、このステージに立つ事が出来ました!」

 

 

天王寺が──────

 

 

「今日は、色んなステージを回って、みんなと繋がる事が出来て、とっても大切な1日になりました!」

 

 

桜坂が───────

 

 

「スクールアイドルフェスティバルは、みんなの夢を叶える場所!私達同好会は、グループとしてではなく、一人一人のやりたい夢を叶えるスクールアイドルとして、歩き始めました!」

 

 

朝香先輩が──────

 

 

「一人で夢を追う事は簡単ではなくて••••••それぞれが、それぞれの壁にぶつかったけど。」

 

 

エマ先輩が──────

 

 

「その度に誰かが誰かを支えて、導いてくれる人が寄り添ってくれて、今日、遂に大きな夢を叶える事が出来ました!」

 

 

近江先輩が──────

 

 

「私達は、一人だけど、一人じゃない!」

 

 

せつ菜が───────

 

 

「今まで皆に支えて貰った分!次は私達が、みんなの夢を、応援します!!」

 

 

 

歩夢が────────

 

 

「これからも、躓きそうになる事はあると思うけど••••••″あなた″が私を支えてくれたように、″あなた″には、私がいる!」

 

 

侑が─────────

 

「……!」

 

 

このタイミングである曲のイントロが流れ始める。

 

 

「この想いは一つ!だから、全員で歌います!」

 

歩夢が手を前に差し出し、みんなも手を前に差し出す。

 

 

「「「あなたの為の歌を!!」」」

 

 

そして、始まる

 

 

 

※※※※※※※※

 

 

♬~~~

 

La~La~La~ La La La~ ~ La ~ La ~♪

 

 

 

♬~夢がここから始まるよ~

 

 

直大は静かに瞑目するように目を閉じる。

目を閉じたことで視界は真っ暗、だが次の瞬間、希望に満ち溢れた歌声が直大の周りをこだまする。 視界も真っ暗で何も見えなかったのが、光り輝く虹色へとなった。

 

 

「聞こえる………」

「あ?」

 

 

「みんなの声が……希望が……夢が!」

そう言って直大は目を開けると、直大の身体を包むように虹色のオーラを纏う。

 

そして、手足から清らかな水を生成し、その水の力でグッと前へ走るように飛び出す。

 

「はああああ!!」

 

その勢いのままに拳へ水を纏わせながら、その拳を前に突き出す。

スカイはその拳を受け止めようとするが、並外れた力が拳に宿っており、耐えきれず狼狽える。

 

「なんだこのパワー……さっきよりもハザードレベルが上がっている……一体何をした!?」

 

 

「あんたには聞こえないのか? スクールアイドルの歌声が!」

直大はそう言って再び、拳を振るう。

 

 

「……っ……歌声……何を言っている…」

「分かんないなら教えてやる。

スクールアイドルにはな。科学でも証明出来ないような特別な……奇跡を起こす力がある!!

 

続けて、左脚に水を纏わせ、水がなめらかに流れるように左脚で蹴りあげる。

 

希望がぁあああっ!!

 

直大は声を上げながら、もう一度、左脚で蹴り飛ばす。

 

 

「奇跡………希望…だと…そんな曖昧なものを信じるだけじゃ誰も救えない…

誰も…守れないんだよおおおっ!!

 

スカイも負けじと声を上げ、拳を強く前へ突き出す。

だが直大はその拳を右手で簡単に受け止めた。

 

「それでも信じてる… 誰かの明日を守る為に!

 

直大はそう言って受け止めた手を離すと、すぐさま左手にツインブレイカービームモードで装備し、銃口をスカイへ向ける。

そして至近距離で銃撃を放ち、スカイと直大に距離が出来た。

 

 

「きっと俺のヒーローだってそうだ…」

 

 

 

かずみんも──────

 

☼☼☼☼☼

 

 

 

 

「おらぁ!!はぁはぁはぁ…数多すぎんだろ…ん?」

 

 

♬~~~

 

すると、一海の周りに降り注ぐように虹色のオーラが一海の身体を包む。

 

「…疲れが無くなりやがった…いやむしろ力が上がってる…!?」

 

すると、このタイミングで三羽ガラスの3人がスマッシュから変身を解き、赤羽が一海を呼ぶ。

 

 

「カシラ!!」

「僕たちの力を使って!」

「一気にぶっぱなせ!」

 

そう言って、三羽ガラスの3人は、自身のロストボトルを一海へと投げ渡す。

 

「お前ら…」

 

一海は投げられた3本のボトルを受け取る。

 

そして、左腕に装備されているツインブレイカービームモードのスロットへフクロウ、スタッグ ボトルを装填。

キャッスルボトルをドライバーのスロットへ装填して、レンチを下ろす。

 

 

 

シングル!ツイン!

ディスチャージボトル! 潰れなーい!

ディスチャージクラッシュ!

 

 

 

すると、一海の背中から、キャッスルハザードスマッシュの両肩にある巨大な盾(グランドランパート)と同じ物が生成され、一海の背中に装備。

 

そして、ツインブレイカーには、赤、青、黄と三色に点滅する光の大砲へと変わり、強力なエネルギーを充填する。

 

 

数秒後、十分なエネルギーが溜まったことで、一海はガーディアンやスマッシュへと狙いを定める。

 

 

「友情! 激情! 熱情!

これが俺たちの力だぁぁあ!!」

 

 

ツインフィニッシュ!!!

 

 

その音声と共に、三色に光る強大な砲撃が放たれる。

 

あまりの強い反動に、背後に装備してある巨大な盾をアンカーとして扱うように地面へ突き刺すことで、一海は反動から吹き飛ばされずに済んだ。

 

そして、見事強大なエネルギーの砲撃がガーディアン達に命中し、その場で大爆散。 一海側に居た、ガーディアンやスマッシュ達は完全に消滅する。

 

 

「よっしゃー!!カシラの勝ち!!」

「さすがカシラだよ~」

 

 

「でもやっぱ…カシラには俺たちが必要だな。」

「だね~」

 

 

「はぁ…はぁはぁ……見たか…ゴラッ…」

 

~~~~~

 

 

戦兎も万丈も─────

 

 

☼☼☼☼☼

 

今、戦兎と万丈はガーディアンやスマッシュたちに囲まれていた。

囲まれながらも、戦兎と万丈は背中合わせでガーディアン達を対処していた。体力がいつ切れてもおかしくないぐらいに、戦兎たちの体は疲弊している。

 

 

「へばってねぇだろ?戦兎!」

「あったりまえでしょうが。まだまだこの天っ才は倒れねぇよ。」

 

例え、体力が限界を迎えようとも、戦兎たちは戦う。

 

再び炊きあげるように闘志を燃やすと、このタイミングで戦兎たちにもある歌声が聞こえる。

 

♬~~~~

 

 

 

「おお!!なんだよこれ!すげー力が湧き上がってきたぁ!!……」

「……ふっ……そうかこれが直大の言ってた奇跡か…」

 

 

戦兎と万丈の身体にも虹色のオーラが包み込み、力を増大させる。

 

そして、戦兎は今までの形状とは違う、缶のようなボトルをシュワシュワと振り、天面にあるプルタブを開ける。

 

シュカッと炭酸が弾けるような音と同時に難解な数式が現れ始めた。

 

隣の万丈には、直大や一海と同じく、青いベルト───スクラッシュドライバーを取り出し、腰に巻く。そして、青い龍が描かれたゼリー(ドラゴンゼリー)を手に持ち、天面のキャップを合わせる。

 

「さぁ…実験を始めようか!」

 

おなじみの一言の後、戦兎は缶をドライバーのスロットへセット、万丈はゼリーをスロットに装填する。

 

 

ラビットタンクスパークリング

 

ドラゴンゼリー!

 

 

 

戦兎の周りには、普段直大や戦兎、万丈が変身する際に出現する装置(スナップライドビルダー)の形状とは少し異なったスナップライドビルダーが現れ、所々トゲドゲしている2つのボディを形成。

 

万丈は、ほかのスクラッシュ組と同じく、巨大なビーカーと装置(ケミカライドビルダー)が周りを囲う。

 

 

 

そして、ベルトからは、炭酸が弾けるような音にビルドドライバーから流れる待機音とのマッシュアップ。

スクラッシュドライバーからは、工場で鳴り響くような待機音が流れる。

さらに戦兎はボルテックレバーを回し、万丈はドライバーのレンチを勢いよく下ろす。

 

 

 

Are you ready?

 

「ビルドアップ!」

 

その掛け声と共に、スナップライドビルダーが戦兎をガッチャンと挟み込む。

 

 

万丈は、クリアブルーに光る─ヴァリアブルゼリーが収束し、元々纏っていたクローズのスーツがパージされ、銀色のスーツへと変わる。

そして、頭部から大量のヴァリアブルゼリーが放出され、クリアブルーの装甲を纏う。

 

シュワッと弾ける!

ラビットタンクスパークリング

 

イエイ!イエーイ!

 

潰れる!流れる!溢れ出る!

ドラゴン イン クローズチャージ!!

 

ブウラァッ!!!!

 

 

戦兎は元となったフォーム(ラビットタンク)を正統進化させた姿で炭酸が弾け、白のラインが追加された、仮面ライダービルド ラビットタンクスパークリングフォームへと変わる。

 

万丈は、全身を銀色のボディアーマーに覆われ、頭部や胸部にはクリアブルーカラーのドラゴンの顔のような装甲を纏った、仮面ライダークローズチャージへ変わった。

 

 

姿が変わった際に炭酸のようなバブルが弾け飛び、周囲に群がっていたガーディアン達を前へ吹き飛ばす。

 

 

「一気に終わらせようぜ!戦兎!」

「ああ。勝利の法則は決まった!」

 

戦兎の一声を合図に万丈はレンチを強く下ろし、戦兎はボルテックレバーを回す。

 

すると、巨大なワームホールの様な図形を出現させて、その中に無数に居る、ガーディアンやスマッシュ達を拘束させ、戦兎の右足にシュワシュワとした炭酸を溜める。

万丈の右足にはドラゴン型のエネルギーを纏う。

 

Ready Go!!

 

その音声と共に戦兎と万丈は高くジャンプし、右足を前へ突き出し、ライダーキックの構えを取る。

 

 

「はあああ!!」

「おいりゃぁあああ!!」

 

スパークリングフィニッシュ!!

 

スクラップブレイク!!

 

無数の泡と共に放つ、ダブルライダーキックを大群のスマッシュやガーディアンへ叩き込んだ。

 

それを受けた、大群のスマッシュとガーディアンは大爆破。

これにて、完全撃破され、お台場の町に脅威が去った。

 

「よっしゃあああ!!」

「ふっ……」

 

万丈はその場で調子に乗りながらガッツポーズ、戦兎はそんな万丈を見て、クシャッと笑みを浮かべる。

 

「あとは直大…」

「ヘッ あいつなら大丈夫に決まってんよ!」

「ああ。そうだな…」

 

 

 

 

☼☼☼☼☼☼☼☼

 

 

 

 

 

「みんなの想いを胸に……」

 

直大はツインブレイカーを持つ手を強め、スカイの方へ駆け出す。

その間に、複数の手裏剣を右手で生成。

 

 

「そんな手裏剣で僕を倒すとでも?」

 

スカイは迎え撃つように戦闘態勢に入る。

「はぁ!!」

 

スカイの間合いに入る直前、直大は複数の手裏剣をスカイに向かって投げる。

「だからそんな攻撃じゃ……」

 

スカイはいとも簡単に投げられた手裏剣を対処する。

だがそれでいい。

 

 

「悪いなそれは囮だ。」

「なに?」

 

直大は、すぐさまツインブレイカーのスロットにニンジャボトルを装填。

 

シングル!

 

 

さらに、ニンジャゼリーをベルトからツインブレイカーのスロットへセット。

 

ツイン!

 

独特な待機音が流れ、ツインブレイカー先端(レイジングパイル)へ紫色のエネルギーを纏う。

 

「はっ!!」

 

直大はスカイの間合いに入った瞬間、力を込めてツインブレイカーを装備している左手を前へ突き出す。

 

 

ツインフィニッシュ!!

 

紫色のエネルギーを纏った、レイジングパイルが相手の装甲を突き破るように力のこもった必殺がスカイへ命中したことで、僅かに一歩下がる。

 

さらに畳み掛けるように、ツインブレイカーを装備している左腕でアッパーをするように空へとスカイを放り飛ばす。

 

 

「これで終わりだ!」

 

そう言って、流れるようにドライバーのレンチを下ろすと、その場から真上へ水の力で高く飛躍、さらにライダーキックの構えを取り、そのまま回転しながらスカイの方へ向かって上昇する。

空中へ放り出されたスカイは何も対抗することは出来なかった。

 

 

やがて、水の力を右脚に纏いながら回転をかけたことにより、必殺の威力が上がり、そのままスカイの装甲に向かって、連続でライダーキックを叩き込む。

 

 

「はぁぁ………はあああっ!!」

 

スクラップストライク!!

 

 

最後に渾身の必殺キックをもう一度叩き込み、それにより、空中で爆散。その後、直大は無事着地。

 

スカイもその爆風から地上へと戻り、強制変身解除。

 

 

 

「はぁ…はぁ…はぁ…また…負けただと…」

そう呟きながら、悔しそうに地面を叩くスカイ。

 

そんな彼に向かって、直大は一言呟く。

 

 

「あんたにも、あんたなりの正義があって、その力を使っていることを知った…」

 

「…僕のことを…分かったように言うなよ…」

「ああ。俺はあんたのことを何も知らない。」

 

何が好きで嫌いなのか、一体何を思いこれまでに至ったのか。

スカイという名前が偽名なのか本名なのかも分からない。

戦うあいつの姿しか、俺は知らない。

 

 

「でもだからこそ、あんたのことを知りたいと思った。」

「何を言っている…」

 

「あんたは、どんな人間も踏みにじられない世界にするとそう言ってた。きっとそれに至るまでにあんたの過去で何かあったんだろ?

だから人を憎んで、世界そのものを変えようとしている。

 

俺は知りたい。あんたの過去も、そしてあんた自身のことを」

 

 

俺はもしかしたら、心のどこかでスカイのことを助けたいと思ってるのかもしれない。

 

いつも、スカイは人類に対する恨みつらみがある表情で。でもそれと同じくらいどこか寂しげで、辛くて苦しんでいるような気がするんだ。

 

 

流石に仮面を被っている時はどんな顔をしているのか、分からないけど。

それでもスカイと戦っていく中で、俺はそう感じた。

 

 

 

「君に教える過去なんてない…」

 

「……じゃあなんで…」

 

すると、スカイはダメージを受けたところを手で抑えながら、その場に立つ。

 

 

「君とは、親しい間柄じゃない。ましてや敵だ。そんな君に話すことなどないんだよ……それに…話したところで何も変わらない……」

 

スカイはそう言って、おもむろにトランスチームガンを取り出す。

 

「待て!」

 

「君と僕はどこか似ている。でも1つ…いやかなり違うところがある。君は人間の可能性を信じて、希望を持っている。

でも僕は人間に絶望した。どこまでも人は身勝手で醜いのだと…」

 

 

「………」

 

 

「僕はね。綺麗事ばかり掲げる君が嫌いだ。

愛と平和なんて理想。叶うわけない。言うだけ無駄さ。」

 

「…………それでも俺は掲げる。例え綺麗事でも……」

 

 

「やっぱり…そうか…まあ…精々頑張れよ。僕は何度でも君の前に立ち塞がって、君の理想を潰す。そして、僕の理想を叶える…」

 

それを最後にスチームガンから煙を出して、この場から消えた。

 

 

「スカイ…………」

 

 

あいつとはまだ…相容れないみたいだ。

 

でも…いつかは………

 

 

俺はふと、キラキラと輝く夜空を見た。

夜なのに不思議と虹がかかっている気さえする。

 

「……気のせいかな………いや─────」

俺の見た虹は幻なんかじゃない、

きっとみんな一人一人、虹の花は咲いてるんだ。

 

 

きっと─────

「「「おーい!!!」」」

 

 

 

「ん? 戦兎に万丈。かずみんも!」

聞こえる方へ顔を向けると、俺のヒーロー達がいた。

 

「あ、あと三羽ガラス。」

 

それを聞いた、三羽ガラスの黄羽が呟くとそこに万丈が突っかかる。

 

「なにその僕らのついで感。」

「どう見ても、ついででいいだろ。」

その言葉にカチンと来た、赤羽と青羽が万丈へ詰め寄る。

 

 

「おい。」

「筋肉バカのくせに、俺らをバカにすんじゃねぇよ。」

「はぁ?誰がバカだ!俺はな。筋肉バカじゃねぇ。プロテインのk────「あーはいはい。プロテインの奇行種ね。」

 

「そうそう。プロテインの奇行種って─…おい!戦兎!奇行種だと意味が変わってくるだろうが!!」

 

「似たようなもんだろ。」

「はぁ?何言ってんだ。バカズミン!」

 

オマエガイウナヨ! ハァ? …イマ カシラヲバカッツッタナ! etc etc

 

 

 

  「あ、あのぉ……えぇと…」

 

なんか俺の一言が原因でちょっとした言い合いが始まってしまった。

頼むから仲良くしておくれぇ……… (切実に)

 

と思っていると、俺の肩をトントンと軽く叩き俺を呼ぶ声が。

 

「「直大くん。」」

 

「え? あ、美空さんに紗羽さん !?」

いつの間に来たんだという俺の表情を察したのか、紗羽さんが答える。

 

「さっき来たんだよ?」

「あぁ…そうなんすね。」

 

いつの間にぃ!?と思うがまあいいか。

 

すると、美空さんが「そんなことより」と言って、ある提案をする。

 

 

「あんなバカたち放って置いて、早く行ってきなよ。ライブまだ終わってないでしょ?」

 

「え、いやでも…」

俺がスカイとの戦いの際に崩れて、傷ついてしまった建物を直さないといけない。

 

「別に楽しんだっていいだろ」

 

いつの間にか、俺たちの方へ来ていた戦兎が言った。

 

「直大にだって、楽しむ権利ぐらいある。なんたって直大は、このお台場を、スクールアイドルフェスティバルを守ったんだから。」

 

 

「戦兎……」

 

「ほら早く。お前はちょっとの事で遠慮しすぎなんだよ。

あ、ほらあいつらみたいにもっとバカになれって、な?」

 

戦兎はそう言って、万丈達の方を指さす。すると、その指さしが見えたのか、又は話が聞こえたのかどうか分からないが、文句を言いたげな表情をしていた。

 

 

でもそっか───

 

「分かった。じゃあちょっとの間だけ、ここは任せた。」

「ああ。」

 

 

もっとバカになる……

そういえば、前に侑に言われたっけ。

物事を深く考えすぎだって………

もっとバカになってみるか────

 

俺は戦兎たちの方へ背を向け、足を踏み出す。

 

「あ、そうだ。配信もあるから、スマホでライブ見てくれよな!」

 

グルリと戦兎たちの方へ振り向き、最後に番宣した俺は全速力でみんなが歌う、ステージへと駆け出した。

 

 

続く……






次回は、明日更新します。
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